『カサブランカ』の痺れる名言特集 | 「君の瞳に乾杯」他

1942年に公開されたロマンス映画『カサブランカ』。古い映画と侮るなかれ!痺れる名言や感情が高まるセリフがいっぱいです!2005年『アメリカ映画の名セリフベスト100』にはなんと6つもランクインしました。作品として素晴らしいだけでなく、そのセリフ回しもオシャレで格好良いのです!

厳しい環境の中でも自分を忘れない彼らの名言に耳を傾けてみませんか?

カサブランカ 名言
出典:映画『カサブランカ』公式Facebook

あらすじ

出典:映画『カサブランカ』予告編

1941年フランス領モロッコのカサブランカ。ナチスドイツの侵略から逃れるため、多くの人がここカサブランカへ向かっていた。カサブランカからリスボンを経由してアメリカへ亡命することができるのだ。

リック(ハンフリー・ボガード)はカサブランカで酒場を経営している。ある時リックは、ウガーテ(ピーター・ローレ)から2人分の通行証を預かった。通行証はアメリカへ渡る際に必要なものだ。ある人物に渡さなければならないのだという。ところが、ウガーテはリックに通行証を預けた後警察に逮捕されてしまった。

ウガーテが逮捕された直後、リックの店にある2人がやって来た。ウガーテから通行証を受け取る予定だった2人だ。その2人はドイツ抵抗運動の指導者ラズロ(ポール・ヘンリード)とその妻イルザ(イングリッド・バーグマン)。リックはイルザを見て動揺を隠せない。リックがパリにいた頃、彼女とは結婚を考えるほどの仲だったのだ……。

『カサブランカ』の人間の強さを感じる名言

ロマンス映画として有名な『カサブランカ』ですが、本作には「大きな壁」に立ち向かう人々の強い名言がたくさん出てきます。1942年に製作された本作の背景には、当時の戦争の暗い影が色濃く反映されているのです。そんな暗い情勢の中多くの観客が、凛として戦うキャラクターたちに励まされたことでしょう。そんな力強く生きる彼らの名言から元気をもらいませんか?

【名言①】「昨日はどこに?」「そんな昔のことは覚えてない」「今夜会える?」「そんな先のことは分からない」

カサブランカの名言
出典:映画『カサブランカ』公式Facebook

リックに惚れて質問攻めにする女性とリックとの会話です。軽くあしらうリックですが、その言い回しがおしゃれ!しびれてしまいます!リック演じるハンフリー・ボガードは、ギャング映画に数多く出演していることもあり、こんなセリフがよく似合います。「君に気はない」ということがはっきり伝わりますが、相手を傷つける言い方でないのも格好良いです。皮肉屋だが冷血漢ではない、という彼のキャラクターをよく表している会話です

【名言②】「彼の”時の過ぎ行くままに”は最高」「久しぶりに聴きました」

カサブランカの名言
出典:映画『カサブランカ』公式サイト

イルザは”時の過ぎ行くままに”を聞きながら、うっとりとこう言います。それに対しリックは無表情で久しぶりに聴いたと言い返しました。この曲の歌詞には「恋人たちがかわしあう愛の言葉は信じてもいい。将来は将来のこと。時の過ぎ行くままに。」とあります。また、イルザはこの曲を「their song(彼らの曲)」と呼んでいます。「彼ら」とは昔のリックとイルザのことです。

イルザにとって過去のリックとの愛は本物で、美しい思い出として残っています。しかしリックは違います。イルザに捨てられ傷ついた気持ちに今でも苦しんでいるのです。だから、昔馴染みでピアニストのサム(ドーリー・ウィルソン)はこの曲を弾くのを嫌がりました。2人の埋まることのない溝を感じる切ないシーンです。

【名言③】「逆の立場ならどうするの?あなただけ先に行く?」「ああ」

カサブランカの名言
出典:映画『カサブランカ』公式サイト

カサブランカからアメリカに行きたいイルザとラズロ。しかし、ラズロはドイツ政府から目をつけられている為、アメリカ行きの通行証を用意することが困難です。イルザの分だけなら用意してもらえそうだと言われました。そこで、ラズロは先にイルザ1人でアメリカに行くよう説得します。イルザは「逆の立場ならどうする?」と聞きます。ラズロは「僕なら先に行くさ」と言い返しました。

イルザをアメリカへ行かせる為の嘘です。イルザもそれを知っています。世界各地、どんな場面でもイルザを置いていこうとしなかったのですから。だから、イルザも残ろうとします。ラズロも必要以上にイルザを説得せずに、イルザの「残る」選択を尊重します。厳しい状況を乗り越えてきた2人の強い絆を感じる一幕です。

【名言④】「君はどっちの味方だ?」「私は風まかせなものでね」

カサブランカ 名言
出典:映画『カサブランカ』公式サイト

ドイツ軍のシュトラッサー少佐(コンラート・ファイト)と、ここカサブランカの警察署長ルノー(クロード・レインズ)との会話です。ドイツ軍人が同じテーブルにいる中、「自分はどちら側でもない。」と言ってしまうルノーに驚きです。

ルノーは、リックに軽口をたたいたり、裏でお金のやり取りをしたりとコミカルな人物として描かれています。そんな彼は時よりこんな風に掴みどころのない行動をとります。ドイツとアメリカどちらの味方なのか……。ドイツに肩入れしているようにも見えていましたが、この場面で「どちらでもない。今はドイツよりだが。」という立ち位置をみせます。この物語のラストを左右させる重要なセリフです。

【名言⑤】「”ラ・マルセイエーズ”を」

カサブランカ 名言
出典:映画『カサブランカ』公式Facebook

リックのお店でドイツ将校たちがドイツの国歌”ラインの守り”を声高らかに歌います。それを見たラズロが、お店のバンドマンたちにフランスの国歌”ラ・マルセイエーズ”をリクエストするセリフです。バンドマンたちはリックに視線を送り、演奏して良いのか指示を仰ぎます。リックは黙ってうなずきました。ドイツ将校たちの歌声に負けじと、ラズロはバンドマンたちの演奏に合わせて歌います。そのラズロの声に応えるように、周りの客たちも立ち上がって歌い始め、とうとうドイツ将校たちは歌うのを止めました。

『ラ・マルセイエーズ』は元々フランス革命の時に作曲された歌でした。国や政府に対して市民が立ち上がり戦う歌。その曲を人々が力強く歌い、ドイツ将校たちを縮こまらせる、という構図は感動的です!

皆を先導できる、というラズロのリーダーの資質。歌わせることで反ナチスの立場をはっきりさせたリック。この2人の立場や役割をはっきりさせる重要なシーンでもあります。

【名言⑥】「私はいい。彼女を助けてもらいたい。彼女と一緒にカサブランカを出て欲しい。私だってそれほど妻を愛している。」

カサブランカ 名言
出典:映画『カサブランカ』公式Facebook

通行証を持っているリックに、ラズロはこう言います。リックがイルザを愛していることを知っていたのです。ラズロはだからこそ、イルザをリックに託そうとしています。会ってからまだ日も浅いうえに自分の妻に好意を寄せている、そんな人物に自分の全てを預けるなんて……こんな簡単にできることでしょうか。ラズロの人を見る目、決断力、カリスマ性が光る場面です。リックもこの言葉により、ラズロこそドイツ抵抗運動にとって重要な人物なのだと確信したのでしょう……。

【名言⑦】「愛しているから。だから行ってほしい。君は彼の一部なんだ。」

カサブランカ 名言
出典:映画『カサブランカ』公式Facebook

2人分の通行証を手にリックが、イルザに言うセリフ。自分とイルザがアメリカに行くのではなく、ラズロとイルザが行くべきだと言います。

過去、イルザはリックを捨ててラズロを選びました。その時の苦しみはリックが一番知っています。自分の一部であったイルザがいなくなった悲しみはいまだに癒えていません。その苦しみをラズロにも会わせたくなかったのです。

【名言⑧】「君の瞳に乾杯」

カサブランカ 名言
出典:映画『カサブランカ』公式Facebook

パリでリックがイルザによく言っていたセリフです。それをこの別れ際に再びリックは口にします。「愛する人を捨てた」イルザがまたしてもリックを捨てなければなりません。そんな彼女の罪悪感を和らげるため、そして「許している、愛している」と伝えるための言葉です。

英語では「Here’s looking at you, kid.」というセリフです。直訳だと「君を見つめることに乾杯」となります。それを「君の瞳に乾杯」と意訳しているのですね。この名意訳によって現代まで残る有名な名言となりました!

【名言⑨】「おれを愛しているとさえ言った。それは昔のことなのに。あなたのための嘘です。」

カサブランカ 名言
出典:映画『カサブランカ』公式Facebook

イルザとリックをアメリカに行かせようとしたラズロ。そんなラズロにリックはこう言います。「通行証を手に入れる為に、イルザはこんな嘘までついた。イルザがまだ俺を好きなのだと思っているかもしれないが、そうじゃない。イルザは君を愛しているのだ」と説得しているのです。自分の命を危険にさらし、イルザにフォローし、さらに恋敵であるラズロにもフォローをします。リックは悲観論者を演じていただけで、実は人情に厚い人物だったのです。リックの器の大きさを感じられる素敵なシーンですね。

【名言⑩】「ルイ、これは新しい友情の始まりだ。」

カサブランカ 名言
出典:映画『カサブランカ』公式サイト

ヴィシーの名産ミネラルウォーター「ヴィシー水」をゴミ箱に捨てたルノー。リックをかばい、飛行機を見送りました。そんなルノーにリックはこう言います。ヴィシー水はヴィシー政権を表しています。今まで風まかせにヴィシー政権側(ドイツ側)についていたルノー。そんなルノーが反ナチスのリックらの側に立ったのです。アメリカも連合国として本格的に世界大戦へと進む中公開された本作。希望を持つ2人のセリフは多くの人に感動をもたらしました。

まとめ

名作『カサブランカ』の名言を10個ご紹介しました。どんな困難な状況でも人を思いやり、立ち向かう彼らはとても格好良いです!勇気をもらいたい時、元気をもらいたい時、是非彼らのことを思い出してみてください。