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映画『ツーリスト』のネタバレあらすじ|結末の意味と残った謎を徹底解説

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アンジェリーナ・ジョリーとジョニー・デップを主演に豪華キャストが送るロマンティック・スリラー映画『ツーリスト』。ジョニー・デップ演じる旅行客の数学教師フランクが国際的指名手配犯と勘違いされ、警察やマフィアに追いまわされるストーリーです。

本作の魅力は「これでもか!」と言わんばかりに贅を尽くした映像美。悪女役を熱演したアンジェリーナ・ジョリーが最高に色っぽいうえに物語の舞台となったヴェネツィアもため息が出るほど美しく、ちょっとした観光気分が味わえます。

ジョニー・デップ演じるフランクも飄々としていて掴みどころがなく、マフィアとの命がけの鬼ごっこではうっかり笑ってしまうようなシーンも。

本記事では、そんな映画『ツーリスト』のネタバレあらすじ・見どころを徹底解説!ハッキリ語られなかったラストについての考察などもまとめています。

※ネタバレが含まれるため、映画を未視聴の方やまっさらな状態で楽しみたい方は閲覧に注意してください。

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映画『ツーリスト』について

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出典:『ソニーピクチャーズ』公式サイト

2010年公開の『ツーリスト』は、2005年のフランス映画『アントニー・ジマー 』をリメイクしたロマンティック・スリラー映画。

1億円かけて制作されただけあって全体的に豪華な仕上がりになっており、主演がアンジェリーナ・ジョリーとジョニー・デップ、さらに舞台が「水の都」などと称されるヴェネチアと、尽くせりの映像美が堪能できます。

ジョニー・デップといえば『パイレーツ・オブ・カリビアン』が思い浮かぶ方も多いと思いますが、本作はジャック・スパロウのような、のらりくらりとしたキャラクターが好きな方には特におすすめ。

評論家受けは悪かったものの、第68回ゴールデングローブ賞では「ミュージカル・コメディ部門の作品賞」「主演男優賞」「主演女優賞」でノミネートされました。

またジャンル的にはロマンティック・スリラーなのに「ミュージカル・コメディ部門」にもノミネートされたという笑い話も残されています。

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映画『ツーリスト』のネタバレあらすじ

【あらすじ①】危険な恋人からの手紙

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出典:IMDb

パリで暮らすエリーズ・クリフトン・ウォード(アンジェリーナ・ジョリー)は国際的指名手配犯アレクサンダーの恋人として、警察にマークされる日々を送っていた。アレクサンダーはマフィアから盗んだ大金で整形したと言われており、今の顔を誰も知らない。そのためエリーズだけが捜査の頼みの綱だった。

ある日、いつも通りカフェでコーヒーを飲んでいたエリーズは郵便配達員から「A.P.」と記された手紙を受け取る。内容は警察官を撒き、リヨン駅発8時22分の列車に乗って自分と体格の似た男をアレクサンダーだと思わせろというものだった。

読み終えたエリーズは指示通り手紙を焼き、その場を立ち去る。遠くからエリーズを監視していたロンドン市警のジョン・アチソン(ポール・ベタニー)は手紙がアレクサンダーからだと察して回収に急ぐが、すでに全焼してしまっていた。

【あらすじ②】身代わりの調達

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出典:IMDb

手紙を鑑識にまわし、引き続き尾行を続けていたロンドン市警は駅で乗客に紛れたエリーズを見失う。ジョンの上司・ジョーンズ(ティモシー・ダルトン)は捜査を切りあげるよう指示するが、どうしても捕まえたいジョンは指示を無視して手紙の解析からリヨン駅を突きとめ、部下を数人送り込む。

指示通りリヨン駅発8時22分の列車に乗ったエリーズはアレクサンダーと背格好の似た男を探し、相席して親し気に振る舞っていた。

遠目に見ていた部下たちは男の写真を隠し撮りして署へ送るが、顔認証で彼がフランク・トゥーペロ(ジョニー・デップ)という名の数学教師のアメリカ人で、ただの旅行客だと判明。振りまわされたことに気付いたジョンは頭を抱えるが、警察署内部に紛れていたマフィアの内通者はフランクの顔写真を見つけて彼がアレクサンダーだと思い込み、情報をレオナルド・ショー(スティーブン・バーコフ)に漏らしてしまう。

アレクサンダーはショーから大金を盗み、整形して逃げ回っているのだ。

【あらすじ③】マフィアと命がけの鬼ごっこ

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出典:IMDb

捜査をかく乱するという目的を果たしたエリーズはヴェネツィアの駅でフランクと別れるが、再び合流し自身が泊まる高級ホテルに招待する。

まだ追跡されていると気づいていたエリーズはわざと窓辺でフランクとキスしてみせ、警察官を欺こうとするのだった。

翌朝、目を覚ましたフランクはエリーズがいないことに気づく。代わりに銃を持ったショーの部下たちが乗りこんできて、人違いで追われることになったフランクは絶対絶命の大ピンチに。

引き渡される寸前でエリーズに助けられ難を逃れたフランクは愛の告白をするが、エリーズはフランクが国へ帰るためのお金だけを残して去ってしまう。

【あらすじ④】真相

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出典:IMDb

フランクと別れたエリーズが向かったのはロンドン市警だった。彼女は第一級諜報員で、金融犯罪課のメンバーだったのだ。元々アレクサンダーを捕まえるために近づいたものの、彼を愛してしまったが故にジョンに情報を渡さず、停職処分を受けていた。

のこのこ戻ってきたエリーズに嫌味を言うジョン。エリーズはアレクサンダーを引き渡すと言い、追加の手紙に記されていた舞踏会へ向かう。そこでさらに追加の手紙を受けとったエリーズは言われた住所に向かうが、そこに来たのはショーだった。

首元にナイフを押し当てられ、金庫の在処を言うよう迫られるエリーズ。事態を把握していたジョンは、アレクサンダー逮捕にこだわって突撃許可を出そうとしない。

エリーズの危機に捨て身で駆けつけたのはフランクだった。包囲していた警察官は事態を聞きつけたジョーンズの指示で発砲し、マフィアを一掃する。

同時刻、アレクサンダーは300メートル離れた路上で逮捕された。しかし彼も雇われただけの旅行客だと判明し、混乱するジョン。

一方マフィアの死体が転がる部屋に取り残されたフランクは、エリーズの前で金庫を開けてみせる。その中には大金が入っており、2人は颯爽と小さな船で海を渡っていくのだった――。

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映画『ツーリスト』のキャスト・登場人物

エリーズ・クリフトン・ウォード/アンジェリーナ・ジョリー

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出典:『Angelina Jolie.』公式Facebook

国際的指名手配犯・アレクサンダーの恋人。ロンドン市警にマークされていますが、実は本人もロンドン市警の諜報員です。アレクサンダー逮捕のために近づいたものの愛してしまい、彼の指示に従って身代わりを探すことになりますが……?

エリーズを演じるのはアメリカ合衆国の女優アンジェリーナ・ジョリー。『トゥームレイダー』『Mr.&Mrs.スミス』『マレフィセント』などで知られており、強い女性の役がぴったりハマる実力派女優です。

フランク・トゥーペロ/ジョニー・デップ

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出典:『John Christopher Depp II』公式Facebook

エリーズにアレクサンダーの身代わりとして選ばれた旅行客。アメリカの数学教師ですが、勘違いしたショーたちに追われるはめに。実はエリーズも知らない驚きの秘密が隠されています。

フランクを演じたのはアメリカ合衆国の俳優ジョニー・デップ。

『シザーハンズ』『パイレーツ・オブ・カリビアン』『チャーリーとチョコレート工場』など数多くの名作に出演しており、世界で10番目に高い興行収入を誇る俳優です。

俳優の傍らミュージシャンとしても活躍中で、いくつか曲をリリースしていますよ。

ジョン・アチソン/ポール・ベタニー

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出典:『Paul Bettany』公式Facebook

ロンドン市警の警察官。アレクサンダー逮捕に固執し、唯一の手がかりであるエリーズを追い回しています。焦るあまり誤認逮捕をしたりとヘマもしますが、こういった映画あるあるな無能警察ではないのが救いですね。

結局最後までアレクサンダーに弄ばれて終わりましたが、案外アレクサンダーも彼を気に入っていたんじゃないでしょうか(笑)。

ジョン役を演じたのはイギリス俳優のポール・ベタニー。

『アベンジャーズ』『アイアンマン』『ワンダヴィジョン』などへの出演で知られています。

ジョーンズ/ティモシー・ダルトン

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出典:『Penny Dreadful』公式サイト

ロンドン市警の主任警部で、ジョンやエリーズの上司です。

アレクサンダーのことは危険な犯罪者というよりも、ただの税金滞納者という認識のよう。お金を盗んだ相手がマフィアという背景もあり、あまり問題視していないようです。

真実はわかりませんが、どことなくエリーズとアレクサンダーを応援している節があり、実は全てを知っていたのでは……?と思ってしまいます。

ジョーンズ役を演じたのはイギリス俳優のティモシー・ダルトン。『007』シリーズの歴代ジェームズ・ボンドのひとりとして有名です。

彼が主演を務めた『007 リビング・デイライツ』を見たダイアナ妃は「最もリアルなジェームズ・ボンド」と評価したそうですよ。

レオナルド・ショー/スティーブン・バーコフ

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出典:IMDb

マフィアのボス。アレクサンダーのことは身内にように可愛がっていたそうですが、大金を盗まれて怒り心頭です。

血も涙もない性格で、ひとたび怒らせると相手の家族や恋人はもちろん、かかりつけ医師まで殺すのだとか……。ロンドン市警内に潜りこませていた内通者からフランクの話を聞きつけ、部下に追わせます。

ショー役を演じたのはイギリス俳優のスティーブン・バーコフ。

『007 オクトパシー』『ビバリーヒルズコップ』『ランボー/怒りの脱出』などで悪役を演じ、高い評価を得ました。

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映画『ツーリスト』のタイトルの意味は?

映画『ツーリスト』の原題は『The Tourist』。

作中でも特に意味を説明されることなくフランクを「ツーリスト」と紹介するため、意味を知らない人は「何それ?」状態だったかと思いますが、旅行客を意味します。

映画『ツーリスト』のストーリー解説・考察

【フランクの正体】金庫をロック解除できた理由は?

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出典:IMDb

ずばりフランクこそ整形後のアレクサンダーだった!というオチです。

警察の目を誤魔化すため、あえて身代わりを見つけろという指示を出し自分が選ばれるように仕組むところが賢いですね。顔認識で引っかかったのは、おそらく金の力で何とかしたのではないでしょうか(笑)。

それか本物のフランクは別に存在していて、彼に似せた可能性もありますね。

エリーズに宛てた手紙に「僕に怒っていると思う」という文面があったことから、試す意味もあったのかもしれません。アレクサンダーとしての自分に幻滅していても、フランクとして改めて口説き落とす自信があったんでしょう。

結果的にはアレクサンダーもフランクも愛してしまった……という万々歳な結果に終わったわけですが、もしフランクに乗り換えるという決断をくだした場合、真相は明かさず添い遂げるつもりだったのでしょうか?そう考えると、ちょっと怖いですね(笑)。

エリーズはフランクの正体に気づいていた?

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出典:IMDb

最初からグルだったという意見もあるようですが、個人的には本当に知らなかったのではないかと思います。

仮にエリーズが正体を知っていたなら、そもそもフランクとアレクサンダーの間で迷う必要がありません。ただ、いくら見た目を変えても中身は変えられないので、さすがにクライマックス直前では気づいていたのではないでしょうか。

ジョーンズに解雇を言い渡されて「感謝します」と返したのは、アレクサンダーを引き渡す理由がなくなったからだと解釈しました。つまり、この時点で既にフランクの正体に気づいていた可能性が高いですね。

金庫を開けてみせたときの表情もびっくり、というより腑に落ちたといった雰囲気でしたし。ジョーンズは元々アレクサンダーのことを悪人として見ていないようでしたし、案外序盤で正体に気づいていたのかもしれません。

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映画『ツーリスト』が面白くないと言われるのはなぜ?

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出典:IMDb

豪華キャスティングにも関わらず、評論家たちにも酷評だったと言われる本作。

個人的にはとても楽しめた作品ですが、なぜ「面白くない」「駄作」といった声が多いのか調べてみたところ「先が読めてしまう」という意見が多くありました。

大物ジョニー・デップがキャスティングされているからこそ、「あのジョニデが脇役で終わるはずない」と彼の正体に気づいてしまった方が多いようですね(笑)。

これは監督も思わぬ誤算だったのではないでしょうか。

とはいえ、ストーリー設定やテンポはとても良く「楽しく見れた」という声も多いです。

ジャック・スパロウのような飄々としたキャラクターが好きな方や悪女なアンジェリーナ・ジョリーに興味がある方は、かなり楽しんで見れるのではないでしょうか。

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映画『ツーリスト』のロケ地

舞台になったのは水の都・ヴェネツィア

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出典:IMDb

物語の舞台となるのは「水の都」「アドリア海の女王」などと称されるヴェネツィア。イタリア共和国の北東部に位置しています。

水上タクシーに乗ったエリーズがフランクに声をかけたのは、ヴェネツィア・サンタ・ルチーア駅に出てすぐのポイント。駅を出てすぐに運河が広がっているなんて、想像しただけでも美しすぎますね。

余談ですがヴェネツィアに車は入れず、移動手段は徒歩か船のみなのだとか。

この駅はヴェネツィア本島で唯一の鉄道駅です。

フランクとエリーズが泊まったホテル

エリーズに招待されフランクが足を踏みいれたホテルは、ヴェネツィア内の最高級ホテルのひとつである「ホテル・ダニエリ」。

あまりに豪華絢爛な内装に圧倒された方も多いと思いますが、それもそのはず。元々14世紀に建てられた宮殿を改装して使っているんです。

宿泊しなくても最上階レストランでの食事は出来るそうなので、機会があればぜひ訪れてみてくださいね!

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まとめ

映画『ツーリスト』のあらすじや魅力についてお伝えしました。

ロマンティック・スリラーのわりにはコメディ要素が多く、ストーリーも難しすぎないので幅広く楽しめる作品です。アンジェリーナ・ジョリーの悪女っぷりやジョニー・デップの掴みどころのないキャラクターなど、両者ともにハマり役でテンポよく見れるのもおすすめポイントのひとつ。

大どんでん返しがウリの作品ですが、あえて結末を知ったうえで見直してみるのも面白いですよ。

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この記事を書いた人
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エンタメ大好きなWebライター。18歳から海外ドラマ・映画の沼にどっぷり両足突っ込んでます。基本雑食ですが、超絶ビビりなので幽霊ものだけは見れません。視えたことないけど。