映画『ワイルド・スピード ファイヤーブースト』のネタバレあらすじ解説!歴代作品との繋がり、そして次回作はどうなる?
『ワイルド・スピード』シリーズはついに10作目!大台に突入した『ワイルド・スピード』ですがついにシリーズのクライマックスを迎えようとしています。
そんな『ワイルド・スピード ファイヤーブースト』がどんな内容だったのか。今一度振り返ってみましょう。
目次
映画『ワイルド・スピード ファイヤーブースト』とは
映画『ワイルド・スピード ファイヤーブースト』(原題:Fast X)は2023年5月19日に日米同時公開を果たした映画です。
ファミリーが拡大した主人公・ドムのもとに、かつての事件で恨みを持ったダンテが、ファミリーへの復讐に迫る連作として制作され、本作はその最初のエピソードとなっています。
監督を務めるのは『トランスポーター』シリーズなどを手がけてきたルイ・レテリエ氏が『ワイルド・スピード』シリーズに初登板。もともとこれまで複数回『ワイルド・スピード』シリーズの監督を務めてきたジャスティン・リン氏が監督を務める予定だったのですが制作の途中で辞任。その結果、ルイ監督が制作を引き継ぐこととなりました。
本作は“The Fast Saga”とされる『ワイルド・スピード』シリーズの前後編の完結作として制作されている前半のエピソードにあたり、のちに三部作になるかもしれないとも報道されています。
10秒で分かる!映画『ワイルドスピードファイヤーブースト』の簡単なあらすじ
出典:ユニバーサル・ピクチャーズ公式YouTubeチャンネル
平穏な生活を迎えたドムは、妻のレティや息子のブライアンと幸せな日々を送っていました。しかしそんな日々も長くは続きません。かつてドムが倒した麻薬王のレイエスの息子であるダンテが復讐を仕掛けてきます。
ダンテによって無実の罪を着せられたドムたちは、全員が指名手配されてしまい、レティは秘密組織に捕まってしまいます。
敵対してくるダンテの宣戦布告を受け、単身ダンテを探しに向かうドム。ファミリーそれぞれが奔走する中、ファミリーはバラバラに行動することになります。果たしてドムはファミリーを守り、ダンテとの勝負に勝てるのか──。
映画『ワイルド・スピード ファイヤーブースト』のネタバレあらすじ
映画『ワイルド・スピード ファイヤーブースト』のあらすじを結末に至るまで詳細に紹介します。以下、映画のネタバレが書かれているのでご注意ください。
【あらすじ①】ダンテの罠
事の発端は10年前だった。ドミニク達は麻薬王エルナンの金庫を奪った上、エルナンの命まで奪っていた。しかしそこにはエルナンの息子・ダンテの姿もあった。その多くを奪われたダンテは、ドムへの復讐を誓う。
時は流れて現代。ドムは妻のレティとの間に生まれたブライアン、そしてファミリーたちと平穏の日々を過ごしていた。秘密工作組織・エージェンシーから受けたマイクロチップの奪還の任務も、ドムはローマンたちに託していた。
しかしその夜、ドムのもとにボロボロになったサイファーが現れる。なんとサイファーはダンテの襲撃に襲撃され、危機が迫っていることを忠告しに来たのだった。
しかも翌日、そんなサイファーを拘留しに現れたエージェンシーのエリックは、マイクロチップ奪還の任務を与えたことを知らないと語り、任務が罠であることに気づくのだった。
ファミリーに危機が迫っていることに気づいたドムとレティはローマンたちを止めるべくローマへと向かう。
【あらすじ②】ローマの爆弾事件
ローマではすでにラムジーたちが任務を順調に進めていた。予定通りマイクロチップを護送するトラックを捕らえたラムジーたちだったが、そのトラックにはマイクロチップなどなく、そこにあったのは球体型の中性子爆弾だった。
ダンテによるトラックの遠隔操作によりローマの町が爆破されそうになってしまうも、駆けつけたドムたちの奔走によりなんとか被害を抑えることに成功する。
しかしダンテを追ったレティは逮捕されてしまい、ローマンたちとも離ればなれになり、その上爆発の騒ぎの犯人に仕立て上げられ、ドムを始めとしたファミリーの面々は指名手配されてしまうのだった。
一方、秘密組織のリーダーであるミスターノーバディが行方不明となり、娘のテスとエイムスの管理下に置かれることになる。率先してドムたちを捕らえようとするエイムスに対して、テスはどうにかドムたちの援護に回ろうとしていた。
【あらすじ③】バラバラになるファミリー達
一人になってしまったドムはダンテの情報を手に入るべくブラジルのリオへと旅立つ。そこでかつての仲間たちとの再会に喜ぶのも束の間、早くもダンテと遭遇する。
ダンテとのレースに挑むドムだったが、ダンテの画策により他のレーサーたちの車が次々と爆破されてしまい、間一髪かつての今は亡き恋人エレナ……の妹の命を救うも、ダンテをそのまま取り逃がしてしまう。
その頃、留守中のブライアンのもとにも刺客が送り込まれていた。その援護に現れたのは、ドムの弟であるジェイコブだった。ジェイコブはブライアンを連れ、ドムとの合流を目指すのだった。
その頃、レティは秘密警察によって投獄されていたもののテスの協力を受け、同じく投獄されていたサイファーと合流していた。
そして、ローマン、ラムジー、テズ、ハンはロンドンへと逃亡していた。どうにかドムとの合流を目指すが資金源などを断たれ、うまくいかないでいた。そんな中、ハンはデッカードのアジトを訪問。一度は敵対関係に陥るも追っ手との乱戦になったことを契機に協力関係を築くことに成功する。
【あらすじ④】ダンテの正体
エレナの情報を頼りにドムはダンテのアジトを発見する。しかし、すでにそこにダンテの姿はなくエイムス隊によってそこで捕まってしまう。
輸送されるドムでしたが、そんな輸送トラックは突如として爆撃を受けてしまう。そこへ現れたのはダンテだった。一時的にエイムスと協力関係を結ぶドムだったが、エレナを人質にとられてしまう。
駆けつけたテスらの援護もあり、エレナを救出することに成功したものの、テスの持っていた神の目がダンテに奪われてしまった。
ダンテは神の目を使って、ポルトガルのアジトに隠れていたジェイコブとブライアンに包囲網を敷いていた。それに気づいたジェイコブは隠していたキャノン砲を搭載した車で逃走を図るのだった。
【あらすじ⑤】ブライアンの奪還
ブライアンを捕まえようとするダンテたちの車を追って、エイムスの助けを借りたドムもハイウェイへ空中から車で降り立つ。
キャノンの不具合を直そうとしていたブライアンは運悪くダンテによって捕らえられてしまっていた。ジェイコブの捨て身の応戦により窮地を逃れたドムは、ヘリコプターによる攻撃をうまく利用し、見事ブライアンの救出に成功する。
しかしダムに追い込まれたドムをダンテはさらに追い詰めようとしていた。飛行機で助けに駆けつけようとしていたローマンたちも、実はダンテとグルだったエイムスによって飛行機ごと撃墜されてしまう。
窮地を迎えたドムだったが、迫り来る二台のタンクローリーの衝突にタイミングを合わせ、ダムを車で滑走し見事に生き延びることに成功する。
無事ブライアンと生き延びたドム。しかし、ダンテはダムを今にも爆破させようとしていた。ダンテとの戦いはまだ終わっていないのだ──。
映画『ワイルドスピード ファイヤーブースト』の登場人物・キャスト
ドミニク・トレット / ビン・ディーゼル
『ワイルド・スピード』シリーズの主人公がドミニク・トレットです。
ストリートレースの天才であり、かつては家族のために強盗団をしていたこともあったのですが、今ではファミリー達と共に世界を救うべくそのドライビングテクニックで悪人たちと戦う立場にあります。現在はレティと結婚しており息子のブライアンを大切に思っています。通称「ドム」。
ドミニク・トレット役を演じるのは、俳優のヴィン・ディーゼル氏。『トリプルX』シリーズや『ブラッドショット』(2020)、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』ではグルートのモーションキャプチャーや声なども務めています。
レティ / ミシェル・ロドリゲス
ドミニクの妻がレティです。
ストリートレーサーでもあり、男勝りな性格と巧みなドライビングテクニックで男性陣にも引けをとらないアクションを披露してくれます。現在はドムとの間にブライアンという子供を授かり、母という立場にもなっています。
レティ役を演じるのは、俳優のミシェル・ロドリゲス氏。『アバター』(2009)や『アリータ バトル・エンジェル』(2019)などにも出演しています。
ダンテ / ジェイソン・モモア
今作でドミニク達の宿敵として登場するのがダンテです。
『ワイルド・スピード MEGA MAX』(2011)でドミニク達によって盗まれた巨大金庫の持ち主である麻薬王のエルナン・レイエスの息子で、今回初めてその場にダンテも居たことが明かされました。
陽気な言動を取る一方で、そのテンションで軽々と人を殺したり、死体を弄んだりと常軌を逸した残酷ぶりを見せつける危険人物です。
財産と父の命を奪われた恨みから、強くドミニク達のことを恨んでおり、死よりも恐ろしい目に合わせようと復讐に燃えています。
ダンテ役を演じたのは俳優のジェイソン・モモア氏。『アクアマン』(2019)や『DUNE デューン 砂の惑星』(2021)など近年多くの作品で重要な役を担っている方です。
ローマン / タイリース・ギブソン
ブライアンの幼馴染であり、ファミリーの一員がローマン・ピアースです。『ワイルド・スピードX2』から登場しています。
少し抜けたところがありながらも時には強気な態度に出たり、時には情けない姿を晒したりと、今やムードメーカーとしてファミリーには欠かせないメンバーの一人。一方でドライビングテクニックは十分にあり、ファミリーともなんだかんだで対等のアクションを見せます。
ローマン役を演じるのは俳優のタイリース・ギブソン氏。マイケル・ベイ監督の『トランスフォーマー』シリーズや『レッド・ブレイク』(2022)などの出演でも知られています。
テズ / クリス・“リュダクリス”・ブリッジス
元レーサーであり現在は電子機器の扱いを担うメンバーとして立ち回りの方が多いファミリーの一員がテズ・パーカーです。『ワイルド・スピードX2』から登場しています。
ファミリーのメカニックやブレインとして活躍し、性格が対照的なローマンとは度々喧嘩になることが多いです。とはいえ実はしっかりその実力も買っており、なんだかんだで和解するのもお約束。同じく電子機器に強いラムジーとはペアを組むことが多いです。
テズ役を演じるのは俳優のクリス・“リュダクリス”・ブリッジス氏。俳優業よりも音楽業界での活躍が目覚ましく、ヒップホップアーティストとしてグラミー賞などでの受賞経歴も持っています。
ラムジー / ナタリー・エマニュエル
元ハッカーであり、現在はファミリーの一員として活躍しているのがミーガン・ラムジーです。唯一無二の追跡装置である“神の目”を作り出した張本人として『ワイルド・スピード SKY MISSION』(2015 )から登場しました。
その能力から誘拐されていたところをドミニク達に救出されて以来、そのハッキング能力でメンバーを援護する一員として仲間になりました。
ラムジー役を演じるのは俳優のナタリー・エマニュエル氏。ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』の第3章(2013)や映画『メイズ・ランナー 最期の迷宮』(2018)などへの出演でも知られています。
ハン / サン・カン
ドミニクが国外逃亡していた際の知り合いであり現在はファミリーの一員となっているのが、ハン・ソウルオーです。
長年ファミリーの一員として活躍していましたが、デッカード・ショウに殺されたとされ、しばらく姿をくらましていましたが『ワイルド・スピード ジェットブレイク』(2021)で実は生きていたことが判明。再びファミリーのメンバーとしてともに戦います。
ハン役を演じるのは俳優のサン・カン氏です。『パール・ハーバー』(2001)やドラマ『CSI:マイアミ』(2006)など多数の作品に出演しています。
ジェイコブ・トレット / ジョン・シナ
現在は協力関係にあるドミニクの弟であり、ミアの兄がジェイコブ・トレットです。前作『ワイルド・スピード ジェットブレイク』(2021)で初めて登場しました。
トレット家から追放され、長年ドミニクのことを憎んでおり、一時はサイファーらと手を組む敵として登場しましたが後に和解し、現在はドミニクのファミリーの一員となっています。兄のドミニクとも負けず劣らずの戦闘能力とドライビングテクニックを持っています。
ジェイコブ役を演じるのは、俳優のジョン・シナ氏。『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』(2021)で演じたピースメーカー役などでも知られ、スピンオフのドラマ作品なども作られました。
サイファー / シャーリーズ・セロン
かつてはドミニク達と敵対していたサイバーテロリストがサイファーです。『ワイルド・スピード EURO MISSION』(2013)以降は事件の黒幕として活躍しましたが、今作ではダンテの襲撃を受け、一時的に協力関係を結ぶことも。
ハッキング能力は並のハッカーでも太刀打ちできないほどの実力者でこれまでもなんどもファミリーを苦しめてきました。
サイファー役を演じるのは、シャーリーズ・セロン氏。『アトミック・ブロンド』(2017)や『スキャンダル』(2020)など、これまでにも数多くの大作に出演しています。
エイムス / アラン・リッチソン
ミスター・ノーバディが不在の秘密工作組織エージェンシーを取りまとめる新たなリーダーがエイムスです。エイムスは今作が初登場となるキャラクターでした。
ドミニク達のことを快く思っておらず、ローマの事件を契機に率先して指名手配を進めていく立場をとり、ドミニク達の確保に奔走します。
一度はドミニクと協力関係を結ぶものの、実はさらなる思惑がクライマックスで明らかになります。
エイムス役を演じるのは俳優のアラン・リッチソン氏。ドラマ『ジャック・リーチャー〜正義のアウトロー〜』(2022)で主演を務めたことなどで知られています。
テス / ブリー・ラーソン
行方不明となっている秘密工作組織エージェンシーのリーダーであるミスター・ノーバディの娘がテスです。テスは今作が初登場となるキャラクターでした。
ドミニク達に敵対しようとする組織の動きをよく思っていないテスは、神の目を秘密裏に隠したり、レティを救おうと奔走したりと味方となって動いてくれました。
レティ役を演じるのは俳優のブリー・ラーソン氏。MCUシリーズのキャプテン・マーベル役や『ガラスの城の約束』(2019)などに出演しています。
“あの”キャラクターも参戦?次回作はどうなる?
本作は次なるタイトルも未発表の続編に続いていくことが明らかになっています。今後物語はどうなっていくのでしょうか。いくつかまだその行方が明らかになっていない要素が残っています。
まずは南極に取り残されたレティとサイファー。二人を迎えるのは『ワイルド・スピード アイスブレイク』を思わせる巨大な潜水艦でした。果たして彼女達はどこへ向かうのでしょうか。
本編に登場したデッカード・ショウ(ジェイソン・ステイサム)も、母親に危機が迫っていることを知り、どこかへ向かったきりでした。ショウはどこへ向かったのかは今作では分からずじまいでした。
そして最注目はポストクレジットに登場したルーク・ホブス(ドウェイン・ジョンソン)。実はダンテの復讐相手はドムだけではなく、ホブスに対してもその矛先は向けられていたようです。
ホブスを演じたドウェイン・ジョンソンに関しては、2016年ごろに同シリーズの撮影中に共演者に対する不満を名指しではないながらも痛烈に批判し、話題になりました。これにより『ワイルド・スピード スーパーコンボ』(2019)のようにスピンオフの形でシリーズに出演するなど、本編への出演が避けられているとも思われていました。
そんな中でのまさかのホブスの登場はなかなかのサプライズ。果たして次回作でホブスの合流は実現するのでしょうか?
まとめ
ダンテとの決着もついておらず、多くのファミリー達の生死や行方が不明のままで終わってしまった『ワイルド・スピード ファイヤーブースト』ですが、本作は連作を前提とした作品です。すでに続編についても製作が動き出しています。
『ワイルド・スピード』シリーズのフィナーレに向けて、すっかり全員集合の予感をさせる展開に次回作では、今作にも負けないさらなる豪華なメンバーが集う映画になることは必至。
そんなクライマックスに向けて、改めて今回の『ワイルド・スピード ファイヤーブースト』やこれまでの歴代ワイスピシリーズを予習・復習しておくと、そんな極上のフィナーレをより一層楽しむことができるでしょう。