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映画『時計じかけのオレンジ』の学びと狂気の名言集!

ひとっとび編集長

『時計じかけのオレンジ』はいくつもの理由が重なり、イギリスでは上映が禁じられていました。その期間は26年間に及びます!

まずこの映画で目立つのは圧倒的なバイオレンス描写です。道端にいる老人をこん棒で叩くシーン、気に入った女性を嬉々として襲うシーンなど数々のシーンが話題を呼んで、色んな国でも規制がかかりました。

アメリカでは18歳以上閲覧禁止になっているが、アカデミー賞、ゴールデングローブ賞など多くの賞を受賞したことも事実です。

そんな話題作『時計じかけのオレンジ』のその主人公アレックス(マルコム・マクダウェル)は「アメリカ映画100年の悪役ベスト100」で第12位に輝きました。

今回は、そんな『時計じかけのオレンジ』の名言をご紹介していきます!

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あらすじ

ベートーヴェンを愛する少年アレックスはいつものように仲間と無差別暴力行為”ウルトラバイオレンス”をしようと考えていた。手始めに老人ホームレスをこん棒でボコボコにする。そのあとアレックスたちは郊外にある作家の家に押し入る。

その作家の家で、陽気な歌「雨に唄えば」を楽しく口ずさみながら作家に後遺症が残るほどの暴力を浴びせ、その妻を作家の目の前で犯した。

そんなアレックスはとうとう警察に捕まってしまう。ある日、懲役14年の刑を食らったアレックスの下に内務大臣がやってきて、刑期短縮する代わりに強制的に真人間にするプログラム「ルドヴィコ療法」を受けないかと聞かれる。

志願したアレックスはさっそく「ルドヴィコ療法」を受けたのだが…

時計じかけのオレンジ【ネタバレ解説】映画『時計じかけのオレンジ』のあらすじ|これを読めばもう一度映画が観たくなる!

『時計じかけのオレンジ』の恐ろしい名言・名台詞


出典:映画『時計じかけのオレンジ』公式Facebook

『時計じかけのオレンジ』は全体主義国家という極度な監視がされている社会がある映画です。この管理、監視社会がある作品のことを”ディストピア物”と言います。

資本主義と敵対した共産主義に対する皮肉が込められて作られた映画や本が多く存在します。この「時計じかけのオレンジ」も主人公が自由奔放な人柄ですが、そこにある社会を考えるとディストピアと言っていいでしょう。

そんな『時計じかけのオレンジ』は数多くの名言・名台詞が登場します!

【名言①】「ミルクで感覚がより鋭くなる。”ウルトラ・バイオレンス”の準備完了だ」

時計じかけのオレンジ
出典:映画『時計じかけのオレンジ』公式Facebook

ドラッグ入りミルク、ミルクプラスを飲んだアレックスは仲間たちと無差別に人をボコボコにする”ウルトラ・バイオレンス”をするつもりでいました。その時のセリフがこちらです。

いかにも楽しそうに喋るこの一言からアレックスたちから、いかに残虐性に溢れているか知る場面ですね。

普通にドラッグがありふれている世界に驚いた方も少なくはずでしょう。

【名言②】「人間が月に到達し、やがて地球の周りを回る。だが、法と秩序に目を向ける人は誰もいない!」

とある老人は労働力もなく国にとって不要な”モノ”になりました。何もかも奪われた老人はホームレスとなり、アレックスたちに暴力のはけ口にされます。その際に言ったセリフがこの一言です。

技術が進歩し人間は常に将来の方を向いて、夢を語ります。しかし、今現在、目の前にあるものを無視することは果たして良いことなのか?そう問われる風刺的なシーンと言えます。

【名言③】「素晴らしい夜だ。有終の美を飾るために必要なのはルードヴィヒ・ヴァンの音楽だ」


出典:映画『時計じかけのオレンジ』公式Facebook

クラシック音楽が大好きなアレックスは中でもルードヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの曲を愛しています。そして、この一言はアレックスの異常性を証明するシーンです。

アレックスは老人をめった打ちにした後、作家を襲い、その妻を犯します。アレックスにとってその行為は全て快感で、充実していました。

部屋に戻ったアレックスは最後にベートーヴェンの第九を聞いて、その最高な夜を締めくくります…

【名言④】「善は選択することで善となる。人間が選択できなくなった時、その人間は”人間ではなくなる”」


出典:映画『時計じかけのオレンジ』公式Facebook

この名言は残虐な更生プログラム「ルドヴィコ療法」を受けることに志願したアレックスを止めようと牧師が説得を続けた時のセリフです。

真人間は選択を続けたのちにたどり着く結果です。大事なのは結果ではなく、その真人間になるための選択、過程なのです。

ルドヴィコ療法は拘束器具で目を強制的に開かせ、投薬と目薬で苦痛を浴びせながら、残虐な映像を見して、同時にアレックスの好きな第九を聞かせるという療法だった。そんなことも知らずに志願したアレックスは真人間になりますが…

【名言⑤】「まだ治ってないよ、アレックス」

ルドヴィコ療法の実験台となったアレックスは、その苦痛から逃れるために「私は治りました!神よ!」と嘘を並べて中止を求めます。

しかしルドヴィコ療法の博士、ブロドスキーはその苦し紛れの嘘を見破り、ルドヴィコ療法をあと2週間続けることにしました。

アレックスも残虐な人物ですが、政府の恐ろしさも垣間見えるセリフでした。

【名言⑥】「彼は非行をしなくなるだろう。しかし同時にモラルを選択できる人間的な能力がある生物であることもやめたのだ」

ルドヴィコ療法によって真人間になったアレックスを見て、牧師はこのセリフをぶつけて批判しました。

確かにアレックスは非行をやめます。しかしモラルがある行為を選択した後に真人間になったわけではありません。その過程がないまま強制的に真人間にしたということは、その人間を否定することです。その真理を突いた名言からは学べる何かがありますね。

【名言⑦】「それならば、神の御業によって君はここに送られてきたのだ!」

真人間になったアレックスは以前と打って変わり弱々しい姿になりました。これまで暴力の対象としていた人々から逆に暴行を受けたアレックスはさまよい、やがて以前襲った作家の家にたどり着きます。

その作家はルドヴィコ療法を批判しており、アレックスを快く向か入れた時にセリフがこちらです。作家はアレックスと気付かないでいました。

しかし、アレックスはお風呂で襲った時に口ずさんだ「雨に唄えば」を歌うのだった…

【名言⑧】「妻の死は肺炎ではない。モダン・エイジの犠牲となって死んだのだ!哀れな妻よ!」

時計じかけのオレンジ
出典:映画『時計じかけのオレンジ』公式Facebook

作家のアレグザンダーはかつての襲撃が弱々しくなって目の前にいることに気付きます。

燃え上がる復讐の炎に身を任せ、何も知らないアレックスの前でこの悲痛な叫びを放ちました。「これからコイツをどうしてやろうか」と言われているような激情に満ちたセリフであることがうかがえます。

【名言⑨】「死にたくて飛んだけど、くたばらなかった。もし、くたばってたら、こうやって話せないだろ」


出典:映画『時計じかけのオレンジ』公式Facebook

ルドヴィコ療法によって第九を聞くと悶え苦しむようになったアレックスは作家のアレグザンダーに監禁され、二階の部屋で延々と第九を聞かされていた。そんな苦痛から逃れるためアレックスは部屋から飛び降り逃げることにした。

大ケガはしたが、奇跡的に命を助かったアレックスが後に言っていた言葉です。

政府主導の実験が、死ぬことよりも辛い苦痛を得てしまうことを証明したシーンでもあります。

【名言⑩】「俺は治った。もう大丈夫だ…」

二階から飛び降りたアレックスは、その拍子にルドヴィコ療法の以前の姿に戻りました。

そんなアレックスは第九を聞きながら、性行為にふける男女を想像していたが吐き気を催しませんでした。そうです、完全に治ったのです。

その時、アレックスは「俺は治った。もう大丈夫だ…」と言いながら邪悪な笑みを浮かべます…。

このシーンがラストシーンなのですが、果たしてハッピーエンドかバッドエンドなのか決められない恐ろしさがあります。治らなけらば非道な政府の一人勝ちですが、治ってもまたアレックスは残虐な行為を繰り返すでしょう。

まとめ

残忍な映画、『時計じかけのオレンジ』では救われる人はだれ一人いません。

そこで発せられる数々の名言・名台詞は「時計じかけのオレンジ」の世界観ならではの言葉が多く、特徴的なものです。

恐ろしくなる言葉、感銘を受ける一言などがあります。あなたも何が正しか考えながらこの映画を見てください!より楽しめること間違いなしです。

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ひとっとび編集長
ひとっとび編集長

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