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映画『ニュー・シネマ・パラダイス』の名言集【伊&英文有】

アルファ

1989年12月16日に公開されたイタリア映画『ニュー・シネマ・パラダイス』。
映画への愛が詰まった作品であり、世界中で長年愛され続けています!

第42回カンヌ国際映画祭では審査員特別賞を受賞し、広く評価されるようになった今作。日本では小さな劇場での公開ながらも27万人を動員し話題となりました。

『ニューシネマ・パラダイス』はどこか叙情詩的な文学性を味わえる作品でもあります。今回は、そんな『ニュー・シネマパラダイス』に登場するセリフの中でも、そっと心にしまっておきたくなるような深い言葉をご紹介します。
永遠に愛されるであろう今作の至極の名言、ぜひご堪能ください!

『ニュー・シネマ・パラダイス』のあらすじ

みんなからトトと呼ばれている少年サルヴァトーレ(ジャック・ペラン/幼少期・サルバトーレ・カシオ/青年期・マルコ・レオナルディ)は、小さな村に住んでいた。村の唯一の娯楽は映画であり、「パラダイス座」という映画館に人々は集っている。トトも映画が大好きで、映写室に遊びに行くほど魅了されていた。
しかし、映写技師のアルフレード(フィリップ・ノワレ)は気難しい性格で、いつもトトを映写室から追い出していた。最初は噛み合わない2人だったが、徐々に打ち解けていくトトとアルフレード。

そんな中、映画上映中にフィルムが燃えてしまい、劇場が火事になってしまう。その後、パラダイス座は新設されるも、アルフレードは盲目になってしまい、幼いトトが代わりに投影技師として働くことに。
そして青年に成長したトトは更に映画へ没頭していき、自ら映画を撮るようになるが……。

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『ニューシネマパラダイス』の心に刻まれる名言・名セリフ


出典:映画『ニューシネマパラダイス』公式Facebook

年の離れたトトとアルフレードが映画を通して打ち解けていく姿を描いた今作。2人の絆の深さが感じられる名言が沢山あります。
アルフレードの意味深いセリフや言葉のセンスが光る名言、そして恋や生き方など、観ている私たちにも大切なことを教えてくれる言葉の数々。

心にそっとしまっておきたくなる名言が、きっと見つかるはず!

【名言1】「友達は顔つきで選ぶ、敵は頭の良さで選ぶ」/アルフレード


出典:映画『ニューシネマパラダイス』公式Facebook

原文(伊):「Io scelgo i miei amici per il loro aspetto e i miei nemici per la loro intelligenza.」

英文:‘I choose my friends for their looks, and my enemies for their brains…’ 」

トト「アルフレード。僕はもう5年生だ。映写室には行かないから友達になろうよ。」

アルフレード「友達は顔つきで選ぶ。敵は頭の良さで選ぶ。お前は友達にするにはずる賢すぎる。よい友達を選べと子どもには言ってある。』

トト「こども居ないじゃない。」

アルフレード「子どもを持ったら言う!」

これ、とっても深い名言ですよね。「その人の人生がその人の顔を作る」とはよく言ったもので、それまでの経験や、人とどう関わってきたのか、苦労したのか、たくさん愛されてきたのか、愛してきたのか…そういった背景がその人のお顔に現れているな~と感じる事、ありませんか?

アルフレードの言う「友達は顔つきで選ぶ」というのは、自分の近くに居てくれる”友”は、見てくれなんかじゃなくその人の性格、人格そのもので選ぶべきだという思いの表れなのかなと感じます。

一方で”敵”は、友人のように自分の傍にいる心地よい存在ではありません。常に戦うべき、超えるべき相手として存在するものです。そんな”敵”が優秀だったら…頭が良かったら、もちろん倒すのに苦労しますよね。

でも、ハードルは高ければ高い方が、乗り越えた時に得られる満足感が高まるもの。だから、”頭の良い敵を選びなさい”。そういった意味が込められているのではないでしょうか?作中では軽口のようなやり取りですが、思わずハッとさせられるセリフですよね!

【名言2】「視力は失ったが、前より見えるようになった」


出典:映画『ニューシネマパラダイス』公式Facebook

英文:「Now that I’ve lost my sight I see more. 」

劇場の火事に巻き込まれ、盲目となってしまったアルフレード。トトが映写技師の仕事をするようになった時に、アルフレードが言ったセリフです。
ードチョイスがお洒落なアルフレードらしい言葉ですよね。何も見えていないはずなのに、アルフレードは上映中の映画の画面がボケていることを言い当てます。アルフレードの映画愛がとてもよく分かる名場面です。

「視力を失うとその分他の感性が研ぎ澄まされるようになる」なんて話もありますが、いざ視力を失ってしまった時、普通は絶望したり、塞ぎ込んだりしてしまいそうなもの。「当たり前」だった視界が失われてしまうんですから。それなのに、このように前向きな発言が出来るアルフレードの人間性は本当に素晴らしいです。

【名言3】「体が重いものほど、足跡は深くなる。恋心が強いほど、傷も深くなる」


出典:映画『ニューシネマパラダイス』公式Facebook

原文(伊):「Più pesante è l’uomo e più profonde sono le impronte. Se poi c’è di mezzo l’amore, l’uomo soffre.」

英文:「The heavier a man is,the deeper his footprints. And if he’s in love, he suffers,because he knows he’s up a one-way street.」

トトは立派な青年に成長し、周りからサルヴァトーレと呼ばれるように。サルヴァトーレは、自作の映画を撮っている時に偶然見かけた少女・エレナ(アニェーゼ・ナーノ)に一目惚れします。
自分の映画をアルフレードに見せながらエレナについて話した時に、アルフレードはこう言いました。思わずハッとさせられてしまうセリフです。

「美しい表現だね」と、感心するサルヴァトーレでしたが、実はこの言葉は映画に出てくるセリフでした。
ネタばらしをされ、2人は声をあげて笑います。アルフレードはこの他にも映画の台詞を引用する場面があります。それだけ映画が好きという事もありますが、いざという場面でこんなに素敵な台詞がすぐに口から出てくるなんて、彼の感性は凄いです。

アザラシくん

私たちも、恋煩いを抱えている友人にむけて、さらっとこんなお洒落な台詞を贈ってみたいものですね

【名言4】「人にはそれぞれ従うべき星がある」


出典:映画『ニューシネマパラダイス』公式Facebook

原文:「Ognuno di noi ha una stella da seguire.」

英文:「Each of us has a star to ollow. 」

幸せな日々も束の間、エレナは行方不明になってしまいます。失恋して傷つくサルヴァトーレに、アルフレードが贈ったセリフです。なんだか、人生観のようなものを感じる哲学的なセリフですよね。運命を「星」と呼ぶセンスにも痺れてしまいます。

作中でのこのセリフには、「エレナがいなくなってしまったのはサルヴァトーレのせいではなく、あくまでも運命の定めだ。」というメッセージが込められています。
誰しも「運命」を抱えて生きています。それが良い結果になるのか悪い結果に終わるのかは、誰にも分かりません。それを受け入れて、「従うべき星(運命)があるんだ」という言葉を口にできるアルフレードの器の広さを感じます。

これは決して運命に縛られた人生を諦めているような、ネガティブなセリフではありません。「人事を尽くして天命を待つ」「なるようになる」なんていう言葉がありますが、それを最上級に洒落た言葉に言い換えたような、そんなセンスの光る前向きな名言ですね。

【名言5】「人生はお前が見た映画とは違うんだ。人生はもっと厳しいものだ」

ニューシネマパラダイス
出典:映画『ニューシネマパラダイス』公式Facebook

原文(伊):「La vita non è come l’hai vista al cinematografo, la vita è più difficile.」

英文:「Life’s not like you saw it in the movies. Life…is harder.」

そうして「行け。ローマに戻れ」と諭すアルフレード。

これには私たちもハッとさせられます。映画やおとぎ話の世界の中にある”人生”は、華やかで、楽し気で、どこか幸せそうで、まるで夢のよう。作中でのトトがそうであったように、私たちもそんな”映画の中の人生”に憧れては夢を抱いてしまいますよね。しかし現実はそんなに甘くないし、そう簡単に上手くいくものではないのです。

物語冒頭に映る味気の無い”現実世界のローマ”と、トトが幼少期に映写室の小窓から眺めていた”夢(映画)の世界”との対比が、まさにこのセリフに繋がっています。映写室の小窓からいつも眺めていた映画の世界は、此処にはありません。「映画の世界ではなく、これからは現実を見ろ」「お前が生きる現実の世界を愛していかなければならない」そんなメッセージを感じる、とても深い名言です。

【名言6】「もうお前とは話さない、お前の噂を聞きたい」


出典:映画『ニューシネマパラダイス』公式Facebook

原文(伊):「Non voglio più sentirti parlare, voglio sentir parlare di te.」

英文:「I want to hear talk about you. 」

「お前の噂を聞きたい」。なんて素敵な言葉なんでしょう。サルヴァトーレを近くで見守ることよりも、たとえ遠く離れる事になっても、もっともっと広い世界で羽ばたく彼の存在を風の噂で感じられる事の方が幸せだ、というとても暖かく優しい思いが込められたセリフです。

離れ離れになる事がかなしくて寂しいのは、アルフレードだって同じでした。しかし、あえて厳しい言葉を投げかけ、サルヴァトーレの背中を押したのです。中々素直になれないアルフレードの、不器用な愛を感じられる言葉ですよね。
遠くで活躍するサルヴァトーレの噂を聞きたい、そんなアルフレードの思いを受け取ったサルヴァトーレは、ローマへ旅立つことになります。

アザラシくん

相手の為に寂しさを堪えながらも背中を押す、なんて展開はよくありますが、こんなにも胸がギュッとなる洒落た言葉選びができるアルフレード、本当に素敵です 

【名言7】「何をするにしても自分のする事を愛せ。子供の頃、映写室を愛したように」

原文(伊):「I want to hear talk about you. 」

英文:「love it like you loved that projection booth of the Paradiso when you were little…」

アルフレードの後押しを受け、トトは村を出る事に決めました。そして旅立ちの時、駅で列車を待っている彼にアルフレードが贈った言葉です。少年時代にトトが愛したものは、こっそり忍び込んで映写室から眺めた映画でした。夢中になって好きなものを追いかけたあの時代、あの時の心をいつまでも忘れるなというメッセージが込められています。

「自分のする事を愛せ」。この言葉は、周囲の目や背間の意見に流されてしまいがちで、いつの間にか子どもの頃のように夢や希望を持つ事が出来ずに、人生に疲れてしまったような私たちの心も救ってくれる、力強いメッセージなのです。

「99日目の夜」の王女と兵士のおとぎ話について

最後に、作品をご覧になった方ならご存知、アルフレードが作中で語ったとあるおとぎ話について考察してみます。

昔、昔、王様がパーティーを開いた。
国中から美しい女性が集まる中、警備を任された兵士はとある王女が通りすぎるのを見つける。その王女はどんな女性よりも美しかった。
兵士は一瞬で恋に落ちるが、貧しい兵士と国王の娘とでは身分が違いすぎる。しかし思いを抑えきれなかった兵士は、ある日王女様に「あなた無しでは生きて行けぬ」と語り掛けた。
王女様は兵士の深い思いに驚いた後、
「もしもあなたが100日の間、私の部屋のバルコニーの下で昼も夜にも私を待っていてくれたなら、あなたのものになりましょう」こう返した。
兵士は喜び、すぐに飛んでいった。1日、2日、10日が過ぎ、ついに20日経った。
王女は毎晩決まって窓から兵士を眺めていたが、バルコニーの下へ降りる事は無かった。雨が降り、風が吹き、雪が降り、蜂に刺されても兵士はそこから動かなかった。そうして90日が経った頃、飲まず食わずの兵士は痩せこけ、身体は真っ白になっていた。
目からは涙が零れ落ちる、それを拭う力も抑える力ももう残っていなかった。
王女は彼の様子をただ見守っている。99日の夜、ついに兵士はすくと立ち上がった。
椅子を持ち、彼はその場から去ったのだった。

作中でアルフレードがトトに語るこのおとぎ話は、結局何故兵士が99日目に立ち去ってしまったのか、が明かされませんでした。

日本でいう、「百夜通い伝説」にも似ているお話ですよね。歴史好きの方はご存知の方も多いと思いますが、「百夜通い伝説」とは、小野妹子に一目惚れした深草少将が妹子に「100晩私のもとへ通い続けられたなら、あなたのものになりましょう。ただしその間、私に話しかけてもいけないし、会いもしません」と言われ99日間通い続けるのですが、最後の100日目に雪の中息絶えてしまうというちょっと悲しい物語です。

今回のアルフレードのおとぎ話にもよく似ていますよね。これについてはファンの間でも様々な考察があがっています。

作中で答えが明かされていない以上、このおとぎ話の解釈自体には正解がありません。しかし、アルフレードはトトに、「愛とは何か」を考えさせるきっかけを与える為に、この話をしたのではないでしょうか?

あなたの「99日目の夜」解釈に当てはまるものはありますか?

まとめ

ニューシネマパラダイス』に登場する名言をご紹介しました。

深い意味が込められている名言や、アルフレードらしいお洒落なセリフなど、心にしまっておきたくなるような言葉が沢山ありました!切なくもどこか温かい、映画好きにはたまらない作品です。ぜひじっくり映画を楽しみたい休日にピッタリですので、ぜひご覧ください。

あなたの心に一生刻まれるような名言が見つかること間違いなし!

 

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アルファ

滋賀県在住、高卒から映画ひとっとび専属ライターになりました。 親の影響で映画が好きになり、特にアクション系が大好き。 特にトム・クルーズとキアヌ・リーブスは私のマイヒーローです!