生き方にハッとさせられる『レナードの朝』の名言集
「レナードの朝」は実話を元にしており、パーキンソン病に効果のある薬を投与したが、次第に効果が薄れてきた20名の患者について書かれています!
主演のロバート・デ・ニーロはこの作品のために、入院患者を演じるため実際に数か月間入院しました。それほど力を入れたこの作品、「レナードの朝」はアカデミー賞で作品賞を皮切りに数々の賞を受賞しました。効果が薄れていく患者。手の打ちようがなく、ただ隣にいることしか出来ない医師。その主役の二人のリアルな演技はとても映画とは思えない凄みがあります。
今回はそんな名作「レナードの朝」の心に染みる名言をご紹介します!
目次
あらすじ
内向的な性格でせいで人付き合いが苦手なセイヤー医師(ロビン・ウィリアムズ)は慢性神経病患者に特化した病院に赴任される。
研究に没頭していたセイヤー医師にとって、この赴任は患者への対応を求められるため苦労をしていた。しかし、誠実な性格のおかげで仕事に慣れ始めた。その最中にセイヤー医師はパーキンソン病の新薬を使おうか考え、重症患者のレナード(ロバート・デ・ニーロ)に投与することになった。
新薬を投与されたレナードはベッドから1人で起き上がることができ、徐々に回復を果たすのだが…
「レナードの朝」の心に染みる名言・名台詞
新薬によって回復したレナードは外の世界に感動し、楽しみます。また、セイヤー医師とも患者の関係を超えた友情を育み、人生を謳歌するのです。
けれど、段々と新薬の効果が薄れていき重度のパーキンソン病患者に戻っていきます…そんなレナードの心の叫びとも言えるセリフ、人生の素晴らしさに気付いた希望を感じる一言など数多くの名言が登場します。
それでは早速ご紹介していきます!
【名言①】「人生は喜びであり、贈り物であり、自由で素晴らしいものだ!」
出典:IMDB
新聞には悪い話ばかり載っていることをおかしく思ったレナードから出た名言です。
私たちはニュースや新聞に不幸な出来事が取り上げられても、違和感を感じることはありません。しかし、レナードにはおかしく思えたからこそ出たセリフです。
ニュースや新聞では良いことよりも悪いことの方が売れるので、会社として悪い出来事をたくさん掲載しています。私たちはそのことを知ったうえで、毎日不幸を目にします。
人生の素晴らしさに気付けないでいると、いつの間にか生きる意味を忘れて生き甲斐のない人生になってしまうでしょう。
レナードは30年間人生を知らずにいました。そんなレナードは私たちが日頃気付けない人生の美しさ、楽しさを実感します。人生はもっと生き生きとしたものだと伝えてくれるこのセリフにはハッとさせられますね!
【名言②】「さよならだ」
30年ぶりに新しい人生を手に入れたレナードは父の見舞いで病院を訪れた女性ポーラに恋をします。レナードにとって初めての恋で、人生がより華やかになっていきました。
楽しく素晴らしい毎日をポーラと過ごし、時には患者という身分のためにポーラとの外出を制限され反発します。しかし、それでもレナードは愛することを辞めません。
そんなある日、レナードは新薬の効果が薄れてくることを自覚しました。パーキンソン病は生きているが、眠っているかのように動けません。レナードにとってパーキンソン病は「死」と同じです。その「死」が段々と近づいてくる恐怖は私たちには想像もできないほど恐ろしいものです。
しかし、その最中にあるレナードは落ち着き払ってポーラに言います。「さよならだ」と。別れを告げ、最後に静かにダンスを踊ります。
ただ一言さよならと言うレナードから目が離せない、印象に残るセリフです。
【名言③】「お前が眠っているんだ!!」
新薬のおかげで回復したが、新薬には副作用もあります。
その副作用は、痙攣と怒りっぽくなくものでした。副作用は医師にとって当たり前のものでセイヤー医師は副作用を実感するレナードの前で何食わぬ態度でいます。そこで放たれたのが、この言葉「お前が眠っているんだ!!」です。
レナードにとって意味のある世界で人生の素晴らしさに気付けない人々はパーキンソン病のように眠っている人々と変わりません。
悩みを抱えるセイヤー医師は健康で、人生の美しさを見つけ出せるレナードは病人です。正反対の二人によって人生の意味を問いただすメッセージですね。
私たちは何か嫌なことがある度に「もう嫌だ」「人生つまんねー」などと軽々しく口にします。そのつまらない人生を生きたくても生きれない人がいることを思い立たせるセリフと言えます!
【名言④】「私は彼らに人生を与えた後に奪ってしまったのでは」
レナード含めパーキンソン病患者たちは一時的には回復したものの、次第に元に戻ってしまいます。そんな光景を目の当たりにしたセイヤー医師は悩み、自問自答します。そこで出たセリフがこちら。
レナードはセイヤー医師によって人生を与えられ、人生の素晴らしさに気付きます。しかし、友人も恋人もできたレナードは次第に新薬の効果が薄れてきます。段々と元に戻ることを自覚できるせいでレナードは怯え、悩みます。まさに人生を奪われる瀬戸際です。何が正しいか、分からなくなってしまうセイヤー医師の葛藤は並み大抵のものではありません。
元に戻ることは「死」を意味します。だったらいっそのこと、眠ってもらった方が幸せなのでは?と見る人も考えてしまう、重いセリフです。
【名言⑤】「何もかも奪われ、檻に閉じ込められている」
パーキンソン病は起き上がることも出来ません。日常動作なんてもってのほか、身体は一切動かせず、助けられやっと生きることができる難病です。
しかしパーキンソン病は五感、意識は明瞭です。声も出せず、体が動かないので反応をしたくても反応ができません。
目の前に人が通っても、ただ眺めるだけ。喋りかけられても音が耳に入るだけ。触れても肌にかかる圧力を実感するだけ。この状態をレナードは30年間続けています。
そんなレナードはパーキンソン病のことを「何もかも奪われ、檻に閉じ込められている」と表現します。そのセリフは新薬で回復したからこそ口にできた言葉です。その恐ろしい状態は想像もできません。パーキンソン病に対する恐れが詰まった一言です。
レナードだからこそ言えたセリフであります。
まとめ
「レナードの朝」の印象に残る名言、名台詞をご紹介しました!
レナードの喜びが詰まった一言だけでなく恐れと怒りが満ちたセリフもあり、いかに人生が尊いか教えてくれます。そんなレナードの傍に居続けたセイヤー医師も共に笑い、悩みます。
30年ぶりの目覚めによって人生の素晴らしさに気付いたレナードを目にする私たちは意味のある人生を過ごしているのか?レナードのように生きたくても生きられない人がいることを痛感する映画が『レナードの朝』です。
そんな映画だからこそ光る名言、重いセリフが数多くあります。ぜひ、鑑賞して自分だけの名言を見つけてください。