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実話を描いた映画『シンドラーのリスト』のあらすじをネタバレありで解説

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1939年から1945年の6年間に渡って巻き起こった第二次世界大戦アメリカ、イギリス、フランスなどを中心とした連合国陣営と、日本、イタリア、ドイツを中心とした枢軸国軍との間で激しい戦いが繰り広げられました。

そんな中、戦争に疲弊し追い詰められたドイツで、人種主義を掲げるナチス党を率い、その圧倒的なカリスマ性と強権で国民から支持されていたドイツ国首相・アドルフ・ヒトラー。ヒトラーが行った反ユダヤ人の迫害政策により、多くのユダヤ人の地位と生命が脅かされ、ドイツ国内に居場所が無くなっていました….。

この映画はユダヤ人にとって逆風が吹き荒れるドイツで、強制収容所へ送られ風前の灯のように消えかけたユダヤ人の命を救う為に立ち上がったナチス党員の実業家の物語です。自社でユダヤ人を雇う事により、身の安全と生活を守ろうと考えた1人のドイツ人実業家が、いかにして1,200名ものユダヤ人を危機から救い出したのでしょうか?

本記事を参考に映画『シンドラーのリスト』を視聴して、学校では習わない史実の裏で行われた別の形の戦いを大人の教養として学んでみませんか?

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映画『シンドラーのリスト』について

シンドラーのリスト
出典:Amazon

今作の主人公は実在した人物、実業家でナチス党員でもあるオスカー・シンドラー

作品を制作するにあたり脚本家のスティーヴン・ザイリアンは、シンドラーの人物像を権力者をと手を組む事で私腹を肥やし快楽に溺れる実業家の側面と、ユダヤ人の置かれた過酷すぎる現実に救いの手を差し伸ばす善人の二つの顔を持っていた、と解釈しました。その為、映画『シンドラーのリスト』の方針として、善と悪の狭間で葛藤するシンドラーを描くという事をテーマに掲げています。

また、監督であるスティーヴン・スピルバーグは、最後のシーンを除いて全編をモノクロで表現する手法を取っていて、これはモノクロにする事により時代背景を視聴者に印象付け、物語の説得力とリアリティーを増す為だそうです。

モノクロカットの中で服や炎の赤い色が差し込まれる事があり、この赤という色がシンドラーの心に変化をもたらすキーカラーになっている点も興味深い部分ですね。

本作は、戦争を利用して金儲けを考えていたシンドラーが心変わりし、ユダヤ人達を救済しようと行動する、というシンプルな物語です。ですがその内容は、戦争の恐ろしさと人間の持つ闇を描いていて、実際に起きた目を覆いたくなるような人間の残酷な行いを史実に基づき映像化した反戦争、反人種差別の啓蒙作品でもありますね。

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10秒でわかる!映画『シンドラーのリスト』の簡単なあらすじ

出典:NBCユニバース公式YouTube

1939年、第二次世界大戦下のポーランドの都市クラクフ。ドイツ軍に侵略され、支配されていたその土地に、ドイツ人の実業家でナチス党員でもあるオスカー・シンドラーが訪れます。

シンドラーは戦乱に乗じて事業を拡大しようと目論み、クラクフにホーロー工場を建設。低賃金の労働者であるユダヤ人を自社工場で雇用して利益を出そうと欲を抱き、実業家として精力的に活動しているのでした。

そんな時、クラクフ・プワシュフ強制収容所の所長としてドイツ軍少尉・アーモン・ゲートが赴任してきます。彼の赴任と共に事態が変わり、収容されていたユダヤ人達の虐殺が始まってしまいます。

残酷で理不尽な現実を目の当たりにしたシンドラーは徐々に心変わりしてゆき、ユダヤ人達を救う為に行動が変化してゆくのでした

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映画『シンドラーのリスト』のネタバレあらすじ

【あらすじ①】実業家とユダヤ人労働者

シンドラーのリスト
出典:IMDb

1939年。第二次世界大戦下においてドイツ軍の侵攻により制圧され、ドイツの支配下に置かれたポーランド。ドイツ軍指揮の下、国内に住むユダヤ系ポーランド人1万人がポーランド南部にある街クラクフへ移送されていた。

そんな中、チェコ生まれのドイツ人実業家で、ナチス党員のオスカー・シンドラー(リーアム・ニーソン)が戦争に乗じたビジネスをしにクラクフへやって来る。SS(ナチス親衛隊)と親交を深め、金銭を用いて仕事の土台を作る為にドイツ軍が入りびたるクラブへ潜入したシンドラーは、その人当たりの良さですぐに将校達に気に入られていた。

こうして自社ホーロー工場で雇う為の低賃金のユダヤ人労働者の斡旋ルートの下地を確立する事に。

大勢のユダヤ人を安く雇っていたシンドラーは、莫大な利益を上げる事に成功する。その儲けで酒や女と享楽に耽るシンドラーだったが、共に働く優秀なユダヤ系の会計士・イザック・シュターン(ベン・キングズレー)は、その立場を活用して同胞である優秀なユダヤ人達を出来る限りシンドラーの会社で雇い、命を救おうと務めていた

だが、ポーランド国内でのユダヤ人への迫害は年々厳しくなる現実があり、シンドラーのビジネスの雲行きが怪しくなってくる。自社工場の労働者であるユダヤ人を奪われる心配をしたシンドラーは、自分の持つ人脈と権力をフルに使ってそれを阻止しようと立ち回る

シンドラーのリスト
出典:IMDb

だが、クラクフ強制収容所の所長に新たに就任したドイツ軍少尉・アーモン・ゲート(レイフ・ファインズ)は、その残虐性から容赦なく人種隔離政策を執行、怠ける者や邪魔な者は問答無用で射殺するなどの恐怖統治によってユダヤ人を締め付けるのだった。

【あらすじ②】シンドラーの変化

シンドラーのリスト
出典:映画『シンドラーのリスト』公式Facebook

自分の工場のユダヤ人従業員が財産を奪われ、収容所送りにされる事により工場経営が厳しくなる事を危惧したシンドラーは、収容所に送られたユダヤ人従業員だけは働かせる事を許可して欲しいとゲート所長に賄賂を渡し直談判する

ユダヤ人と共に金儲けをするシンドラーを快く思っていなかったゲート所長であったが、会計士のシュターンら一部のユダヤ人の労働を許可する事に。この頃から、ユダヤ人を金儲けの道具程度にしか思っていなかったシンドラーの中で何かが変化し始める

ゲート所長の屋敷ではユダヤ人の女性・ヘレン・ヒルシュ(エンベス・デイヴィッツ)がメイドとして働いてる。屋敷を訪問した際に彼女と会ったシンドラーは、ゲート所長の恐ろしさを聞かされ、彼女自身もいつか殺されるかもしれないという恐怖を抱いていた。

しかし、シンドラーは「君は彼にとって特別だから大丈夫」と言い、励ます。ゲート所長は決して許されない相手、ユダヤ人に恋愛感情を抱いていたのだった。

シンドラーのリスト
出典:IMDb

シンドラーはゲート所長との酒の席で許しの重要性を話してみた。本当に強い力を発揮する者は他者を許せる者だ、という教訓を古い皇帝の逸話に乗せて説明。シンドラーの言葉に感銘を受けたゲート所長は改心を試みるも、長くは続かず殺戮を行ってしまった。

そんな時、シンドラーの誕生日を祝うパーティーの場が設けられる。ゲート所長をはじめ出席者の多くはナチス党員ばかりだった。

そこにユダヤ人の女性と幼い少女がケーキを持ってやって来る。ナチス党員達の目も気にせず、お礼のキスを2人にするシンドラー。ナチスの人間としてはありえない行いに周囲は唖然とするのであった

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【あらすじ③】慈悲の行い

シンドラーのリスト
出典:IMDb

しばらくして、ユダヤ人収容所では健康診断が行われる事になる。しかしその本当の目的は、健康な人間だけを選別して生かし、病人や栄養失調の者を抹殺して収容所の負担を軽くするという暴挙だった。老若男女関係なく裸となり、ナチスの医者は数秒のいい加減な診断で病人か否かを判断。子供は親と引き離して別の収容所へ送り、ナチスの都合の良いように隔離を運用するのだった。

ゲート所長のあまりの非道なやり方に反発したシンドラーは、灼熱の汽車に押し込められ苦しむユダヤ人達にホースで冷水を撒いてやり、少しでも苦しみを少なくしてあげようと慈悲の心を行いで示す。だが、この行動や先のキスが人種再編成法違反に抵触するとされ、シンドラーは刑務所に収監されてしまう。

数か月後、刑務所を出たシンドラーだったが、世の中では刑務所以上の地獄絵図が待っていた。収容所と居住区で殺された1万人ものユダヤ人の死体の焼却をする為、フヨヴァ・グルカの丘で処理作業が行われていたのだ。

シンドラーのリスト
出典:IMDb

プワシュフ収容所の全てのユダヤ人がアウシュビッツ収容所へ送致されると知ったシンドラー。シュターンら自社工場のユダヤ人労働者全ても含まれる為、工場を閉鎖する事に。

だがシンドラーは、自社工場で働くユダヤ人従業員や顔見知りのユダヤ人を見捨てる事ができず、なんとか保護しようと人脈やコネクションや財力を利用し根回しをして回る。そして、ユダヤ人を助ける活動をするシンドラーを疎ましく思っていたゲート所長を、ユダヤ人1人ずつを金で買い戻すという契約を提示して納得させる事に成功する

【あらすじ④】ポーランドからの脱出

シンドラーのリスト
出典:IMDb

ユダヤ人救済の為、シュターンと共に行動を始めたシンドラー。救出するユダヤ人のリストを作り、できる限り多くのユダヤ人を救う為の活動資金の出資者を募る。しかし出資する者は現れず、酷く落胆するシンドラー。だがシンドラーの勇気ある行いに心を打たれていたユダヤ人のシュターンは、「これは生命のリストです」とシンドラーを称える。

救出者のリストをナチスに渡し、ユダヤ人達をシンドラーの母国であるチェコに移送する手続きをする事に。

だが手違いが起き、男性を乗せた列車は無事チェコに到着したものの、女性を乗せた列車はアウシュビッツ収容所に着いてしまう。チェコに着くはずだと思っていた女性達は何かの間違いだとナチスに訴えるも、聞く耳を持たれず、髪を切られ殺菌室に収容されてしまう。ガス室の話を聞かされていた女性達は死を覚悟するが、ガス室では無かったため安堵する。

移送ミスを知ったシンドラーは、すぐさまアウシュビッツ収容所を訪れる。ナチス幹部に掛け合いリストに載っているユダヤ人女性達の返還を求めるが、面倒な手続きを嫌うナチス幹部は動こうとしない。

そこでシンドラーは高価な貴金属の賄賂を渡し、ナチス幹部を買収して女性達の解放を取り付ける。シンドラーは女性だけでなく、子供達もチェコ行きの列車に乗せ移送する事に成功する。その後、無事にチェコに到着した彼女らを見たシュターン達は歓喜と安堵の涙を流す。

チェコではシンドラーの軍需工業品の工場で従業員として従事し、生活するユダヤ人達。それからしばらくの時が経ち、ドイツが無条件降伏をしたという知らせがシンドラーの元に届く。工場に駐留していたナチス兵にシンドラーは、「殺人者としてではなく人間として家族の元へ帰れ」と諭す。そしてユダヤ人従業員と共に、亡くなったユダヤ人の民に黙祷を捧げるのであった

【あらすじ⑤】終戦

シンドラーのリスト
出典:IMDb

ドイツが敗戦国となり、ナチス党員であり親密な関係のあったシンドラーは追われる身となる。妻と共に工場を去ろうとするシンドラーに、シュターンはこれまでのシンドラーの功績を記した紙と指輪を渡す。

功績を記した紙はシンドラーが戦争犯罪者として捕えられた時の減刑の材料に、指輪は従業員が自分の金歯を溶かして加工した物で、シンドラーに対する最大限の敬意と感謝を示した物だった。ユダヤ人の友人達の情けに感極まり、自分の力不足ともっと救えた過去を悔やんで泣き崩れるシンドラー

しかし感謝しかないシュターン達は、そんなシンドラーを優しく抱擁するのだった。そしてユダヤ人の友人達に見守られながら、シンドラーは工場を跡にする。

シンドラーのリスト
出典:IMDb

それからすぐ、シュターン達ユダヤ人はソ連軍によってドイツ人の支配から解放され自由の身になる。ゲート所長は逮捕され、人道に背く極悪極まりない所業からクラクフにて絞首刑に処される事に。

オスカー・シンドラーはその後もユダヤ人達との交流を続けて1974年、66歳まで生きた。戦後、結婚にも事業にも失敗した彼だったが、シンドラーに救われたユダヤ人の子孫は延べ6000人以上が存在し、現在でもシンドラーに深い敬意と感謝を抱き続けている。

スティーブン・スピルバーグ監督は「この映画を虐殺された600万人余のユダヤ人に捧げる」と締めくくるーー。

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『シンドラーのリスト』のキャスト

オスカー・シンドラー/リーアム・ニーソン

シンドラーのリスト
出典:IMDb

チェコ出身の実業家で、ナチス党員でもある物語の主人公。戦争に乗じたお金儲けを目論んでポーランドの街・クラクフにホーロー工場を建てました。当初は低賃金で雇えるユダヤ人達を金儲けの道具にしてやろうとする無情な実業家でしたが、ユダヤ人達の過酷な現実を見て少しづつ心変わりしてゆきます

演じているのは『ナルニア国物語』や『96時間』などで有名な実力派俳優・リーアム・ニーソンです。彼はこの作品の熱演でアカデミー賞・主演男優賞にノミネートされました。

イザック・シュターン/ベン・キングズレー

シンドラーのリスト ベン・キングズレー
出典:IMDb

元々食品製造業者で会計士をしていたユダヤ人で、その優秀な仕事ぶりからシンドラーに軍用の厨房用品工場の所長に指名されました。疑念をもっていたシュターンですが、ナチス党員であるシンドラーに逆らう事はできずに要請を受け、シンドラーの側近として行動を共にして行く事となります。

シュターンを演じているのはイギリスの俳優、ベン・キングズレー。『ガンジー』などのドラマ作品や『アイアンマン3』のようなエンタメ作品など、幅広いジャンルに出演する実力のある俳優です。

アーモン・ゲート/レイフ・ファインズ

シンドラーのリスト
出典:IMDb

クラクフ・プアシュフ強制収容所に赴任して来たドイツ軍少将。ナチス党の思想をそのまま体現するかのような残虐非道ぶりで、気まぐれでユダヤ人を殺害する程の暴君です。しかし、ユダヤ人のメイドに恋愛感情を抱いてしまい、感情の出しどころを見失う人間味も多少はありました。

ゲート所長を演じるのは俳優、映画監督とマルチに活動するレイフ・ファインズ。舞台などにも出演する演技派で、他にも悪役としては『ハリー・ポッター』シリーズに登場するヴォルデモートを演じています。

ヘレン・ヒルシュ/エンベス・デイヴィッツ

シンドラーのリスト
出典:IMDb

ゲート所長の屋敷にメイドとして仕えているユダヤ人の女性。ゲート所長を怖れていて、いずれ自分も殺されると思っています。ですが、ゲート所長は彼女に恋愛感情を抱いており、暴力は振るうものの、命を奪う心配はありませんでした。シンドラーによって救われたユダヤ人の1人になります

ヘレンを演じるのは『ブリジット・ジョーンズの日記』や『ドラゴンタトゥーの女』にも出演したエンベス・デイヴィッツ。有名ではありませんが、多くの作品に出演している名脇役です。

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【時代背景】映画『シンドラーのリスト』に登場する組織や人種

SS(ナチス親衛隊)

シンドラーのリスト SS
出典:IMDb

元々はナチス党総裁・アドルフ・ヒトラーを警護する為に党内で結成された組織です。第二次世界大戦下においては、ヨーロッパ諸国にて治安維持、反体制分子の摘発、ユダヤ人狩りなどを行っていました

ユダヤ人絶滅収容所などを作り、その悪行の数々から、21世紀の現在においても親衛隊員の生存が確認されれば裁判にかけられ裁かれるそうです。

ユダヤ人

定義としてはユダヤ教を信仰する人々を指しますが、近代ではユダヤ教からキリスト教に改宗した人も含める事も多くなりました。

第二次世界大戦時には、ドイツの政権を握っていた人種主義を掲げるナチス党による迫害の対象になり、銃殺、人体実験、ガス室送りなどによって虐殺されています。

ユダヤ教にはタルムートという知恵の経典があり、非常に優秀な人材が多い事でも知られていて、その賢さと能力の高さを脅威と捉えたナチス党が排除を考えたとも言われています。

参考:Wikipedia

クラクフ

ポーランド南部にある都市で、チェコ共和国との国境に位置しています。第二次世界大戦時には占領国であったドイツによってヴィスワ川の川沿いにユダヤ人居住区・クラクフ・ゲットーが作られ、ポーランド国内の多くのユダヤ人がこの地へ送られました。

シンドラーはここの居住区のユダヤ人達を労働者として雇っています

プワシュフ強制収容所

プワシュフ強制収容所
出典:Wikipedia

クラクフにある映画『シンドラーのリスト』の舞台となる施設です。元々はナチス親衛隊や警察が捕まえた犯罪者を収容し労働をさせる施設でしたが、1942年頃よりクラクフ・ゲットーからの収容者が激増し、囚人のほとんどがユダヤ人となってしまいました。

翌年、赴任してきたドイツ軍少尉・アーモン・ゲートが所長になってからは暴力が加速し、ユダヤ人達を拷問、虐待し、ゲートの気まぐれで殺害するなどやりたい放題の悪魔の施設と化しました。総勢で8,000人もの人々が殺されたと言われています。

映画『シンドラーのリスト』と史実の関係

ここでは、映画『シンドラーのリスト』で描かれた人物や物事と、語り継がれている史実との違いを見ていきたいと思います。

オスカー・シンドラーという人物

シンドラーのリスト
出典:IMDb

映画内ではやり手の実業家が改心し、ユダヤ人達を救った救世主のように描かれていますが、実は金遣いが荒く、酒を浴びるように飲み、女遊びをよくしていたプレイボーイだったそうです。愛人との間に子供を儲けたり、何度も会社を倒産させたりと傍若無人な振る舞いをする一面もあったようですね。

しかし、ナチス党に歯向かって私財を投じてユダヤ人達を救ったのもまた事実で、彼に感謝しているユダヤ人の子孫は今でも多いそうです。完璧な人間などいませんから、聖人のように描かれたシンドラーもまた煩悩を持つ1人の人間だった、という事でしょう。

また、経営手腕があり、賢いイメージもありますが、学生時代は勉強はあまり得意ではありませんでした。なんと成績証明書を改ざんして退学処分を受けた事もあり、中々の不良少年だったようです。

ですが幼少の頃より人間関係は得意だったようで、その社交性の高さで世渡りをしていたようです。映画内でも上手くナチス党員に取り入っていますし、何とも憎めない人間性だったのかもしれません。

命のリストの数

シンドラーのリスト
出典:IMDb

映画のタイトルにもなっているユダヤ人の名簿リスト。実は1つだけではなく、全部で7つあるそうです

所在のわかっている2つの内、1つはワシントンD.Cにあるホロコースト記念博物館に、もう1つはイスラエルの国立記念館・ヤド・ヴァシェムに展示してあります。この2つのリストを刷新したリストが後の5つのリストで、シンドラーが雇ったユダヤ人1,000名以上の名前が記載してあるそうです

赤い服の少女

シンドラーのリスト
出典:映画『シンドラーのリスト』公式Facebook

劇中に登場する赤い服を着た少女は映画オリジナルの登場人物ではなく、ローマ・リゴッカという実在の人物だそうです。

クラクフ・ゲットーの生存者で現在はドイツで画家として生活をしていて、ポーランドでの出来事を綴った自伝も出版しています。

共同制作者について

映画『シンドラーのリスト』の共同制作者で、ユダヤ人の映画プロデューサー・ブランコ・ラスティグは、第二次世界大戦時にドイツ軍によってアウシュビッツ、ベルゲン・ベルゼン強制収容所に収容された経験のある生き証人

アウシュビッツで彫られた腕のシリアルナンバーを見せて、映画のキャンペーン活動をしていました。終戦後、ドイツから解放された時には体重が約・30kg程しかなかったそうです。過酷な環境下で収容されていた事が良くわかるエピソードですね。

まとめ

第二次世界大戦において、大きな悲劇の1つとして語り継がれるナチス・ドイツによるユダヤ人の迫害。

恐ろしすぎる史実をリアルに描いた作品『シンドラーのリスト』を視聴して、今一度平和の重要性について考えてみませんか!

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この記事を書いた人
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新潟県に在住でWEBライターをしています、BH_INKOと申します。インターネットが水道や電気と同じ当たり前のものとなり、個人が好きな事、やりたい事をオンラインを通じて発信するのも一般的になりました。そんな時代の波に乗り、趣味や特技がお仕事に繋がればと思い活動しています。