【2023最新】DC映画(DCEU)を見る順番は?シリーズ全作の公開順と時系列を解説
スーパーマンにバットマン、ジョーカー、ハーレイ・クインなど、その名を知らない人はいないほど有名なキャラクターを多く生み出してきたDCコミックス。彼らの物語を、世界中に興奮とともに届けているのが、実写のDC映画です。
しかし、これまでに多くの作品が公開されているので、「時系列はどうなってるの?」「どの順番で見るべき?」などとわからないことがありすぎて、見てみたいけど手をつけられていないという方も多いことでしょう。
そこでこの記事では、DC映画の中でも繋がりを持っている「DCEUシリーズ」の見る順番をご紹介します。また、公開予定の最新作まで全15作品のあらすじと見どころも解説していきますよ!!
目次
- DCEU(DC映画)とは
- DC映画の見る順番はこれ!
- 【2021年最新】DU映画の全15作品のあらすじと見どころ
- 1.マン・オブ・スティール(2013年)
- 2.バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生(2016年)
- 3.スーサイド・スクワッド(2016年)
- 4.ワンダーウーマン(2017年)
- 5.ジャスティス・リーグ(2017年)
- 6.アクアマン(2018年)
- 7.シャザム!(2019年)
- 8.ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY(2020年)
- 9.ワンダーウーマン 1984(2020年)
- 10.ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット(2021年)
- 11.ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結(2021年)
- 12.ブラックアダム(2022年)
- 13.ザ・フラッシュ(2023年)
- 14.アクアマン・アンド・ザ・ロスト・キングダム(2023年)
- 15.シャザム! 神々の怒り!(2023年)
- 代表的なDCキャラクターを紹介
- まとめ
DCEU(DC映画)とは
まずは、DC映画の「DCEU」とは何なのかご紹介しましょう。
DC版シェアード・ユニバース映画!
出典:Amazon
DCEUとは、アメリカン・コミック「DCコミックス」の作品を原作とした実写映画の中で、世界観を共有している(シェアード・ユニバース)作品群のこと。「DCEU」は「DCエクステンデッド・ユニバース(DC Extended Universe)」の略称です。
マーベル・コミックにも「MCU」と呼ばれるシェアード・ユニバースが存在していますが、そのDC版であるといった方がわかりやすいという方も多いかもしれません。
マーベルのMCUが2008年の『アイアンマン』からはじまったのに対して、DCEUは2013年の『マン・オブ・スティール』からスタートしました。まだまだ新しいですが、今後もたくさんの作品が公開を控えている注目のシリーズです。
DCEUじゃないDC映画も
出典:DC公式Twitter
※画像は映画『バットマン リターンズ』(1992年)より
DCEUは2013年に始まったため、それ以前の「ダークナイト」3部作や1989年の映画『バットマン』、1992年の『バットマン リターンズ』などはDCEUではないDC映画ですよ。
DCの世界には「マルチバース」という概念があります。パラレルワールド、つまり平行世界が存在しているということで、DCの世界では、同じキャラクターがパラレルワールドに存在していたり、していなかったり全く違う人だったりするのです。
ホアキン・フェニックスがアカデミー賞主演男優賞を受賞した映画『ジョーカー』(2019年)や、2022年春公開予定の『ザ・バットマン』などもDCEUではありません。つまり、DCEUとは別のパラレルワールドのキャラクターが活躍する映画だということ。
ただし、DCEUシリーズではないDCドラマ『THE FLASH/フラッシュ』に、エズラ・ミラー演じるDCEU版フラッシュが登場するなど、パラレルワールドを行き来することもないわけではありません。マルチバースは無限の可能性を秘めているのです!
DC映画の見る順番はこれ!
出典:Amazon
DC映画のDCUEシリーズは、前作を踏まえて作られていく部分があるので基本的には「公開順」に見るのがおすすめです。
特に第1作目『マン・オブ・スティール』、第2作目『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』、そして第5作目『ジャスティス・リーグ』は直接繋がっているので、見る順番を前後させないことをおすすめします。
しかし、DCコミックス社は2017年にそれ以降のDCEUでは作品同時を繋げることを重視するのではなく、作品ごとのクオリティを重視すると発表しました。
そのため、独立した作品多く存在します。MCUに比べるとDCEUは作品間の繋がりが薄めなので、「必ずしも続けて見なくても良い」というのも魅力と言えるかもしれません。
以下の一覧を参考にしてください。
公開済みのDCEU映画の見る順番一覧
太字は順番に見なくても問題ない、独立度の高い作品です。
- マン・オブ・スティール(2013年)
- バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生(2016年)
- スーサイド・スクワッド(2016年)
- ワンダーウーマン(2017年)
- ジャスティス・リーグ(2017年)
- アクアマン(2018年)
- シャザム!(2019年)
- ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY(2020年)
- ワンダーウーマン 1984(2020年):『ワンダーウーマン』より後に
- ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット(2021年)→『ジャスティス・リーグ』の別バージョン
- ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結(2021年)
- ブラックアダム(2022)
- シャザム! 神々の怒り!(2023)
【2021年最新】DU映画の全15作品のあらすじと見どころ
ここからは、DCEUシリーズの2021年9月現在までに公開されている映画11本と、今後の公開予定が決定している新作4本、合わせて15作品のあらすじと見どころを紹介していきます!
1.マン・オブ・スティール(2013年)
あらすじ
地球から遠く離れた惑星クリプトンで生まれた赤ん坊のカル=エルは、宇宙船のポッドに乗せられて地球へ発射された。
ポッドはアメリカのカンザスの農場に着陸し、その農場を経営するケント夫妻に拾われた彼は、「クラーク・ケント」と名付けられ実の子のように育てられた。だが、クラークは幼い頃から超能力を持っていた。
やがて成人になったクラーク(ヘンリー・カヴィル)は、亡くなった父ジョナサン・ケント(ケビン・コスナー)の言葉を胸に、自分の出生を知るために旅へ出る。そうして遂に自分の正体を知ったクラーク。そして同時に、人類を破滅に追いやる侵略者が地球にいることを知り……。
DC映画としての見どころポイント
2013年公開の、DCEUシリーズ第1作目。『TENET テネット』のクリストファー・ノーラン製作、『300 〈スリーハンドレッド〉』のザック・スナイダー監督、「ダークナイト」3部作のデビッド・S・ゴイヤー脚本という、天才たちのコラボレーションにより作られた作品です!
そんな本作で描かれているのは、DCコミックスでも特に有名なヒーロー「スーパーマン」のオリジン(誕生秘話)。異星人ゆえに超人的な肉体を持つ「鋼の男(マン・オブ・スティール)」なスーパーマンの映画であるだけに、CGを駆使した迫力満点の美しい映像が楽しめますよ。
主演スーパーマン役を務めたのは、『コードネーム U.N.C.L.E.』(2015年)などで知られるイギリス人俳優のヘンリー・カヴィル。ヒーロー映画であり、良質なSF映画であり、胸が熱くなるヒューマンドラマです。
2.バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生(2016年)
出典:DC公式Twitter
あらすじ
『マン・オブ・スティール』で人類を救ったスーパーマン(ヘンリー・カヴィル)。だがその争いは、皮肉にも街を破壊して死傷者を発生させ、大きな被害を出してしまった。人類にとって、彼の超人的パワーはもはや脅威とも言えた。
その事態に立ち上がったのは、長年自ら「恐怖」の対象になることで悪と戦ってきたダークヒーロー、バットマン(ベン・アフレック)だった。
圧倒的パワーを持つスーパーマンに、普通の人間のバットマンはどう立ち向かうというのか?そして、人類を救ったスーパーマンは悪なのか?果たして、本当の正義とはーー。
DC映画としての見どころポイント
2016年3月に公開された、DCEUシリーズ第2作目。前作に引き続き監督をザック・スナイダーが務め、製作総指揮にクリストファー・ノーランが名を連ねています。
本作はなんと、DCコミックスの2大ヒーローが戦うというショッキングなストーリー。スーパーマンとDCEU初登場のバットマンが、それぞれがそれぞれの正義を胸に大切な人を守るために戦うのです。どちらも正しく、どちらも悪に見えるのが面白いところ。正義とは何か、深く考えさせられます。
予測不能で目が離せない展開と、誰も予想できないラストが待ち受けるエンターテインメント大作です。ガル・ガドット演じるワンダーウーマンも活躍しますよ!
3.スーサイド・スクワッド(2016年)
出典:Amazon
あらすじ
『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』の数ヶ月後、アメリカ政府の高官アマンダ・ウォラー(ヴィオラ・デイヴィス)は迫り来る世界崩壊の危機を前に、特殊部隊タスクフォースX、通称「スーサイド・スクワッド」を結成する。それは、死刑や終身刑になった極悪非道な囚人たちを、減刑と引き換えに参加させたものだった。
彼らを執り仕切るリック・フラッグ大佐(ジョエル・キナマン)の元、凄腕の狙撃手デッドショット(ウィル・スミス)、ジョーカー(ジャレッド・レト)の恋人で共犯者のハーレイ・クイン(マーゴット・ロビー)、ブーメランを扱うキャプテン・ブーメラン(ジェイ・コートニー)らが集められた。
彼らの首にはナノ爆弾が打ち込まれており、逃げると起動され死亡する。もちろん、任務に失敗しても死亡。まさに、成功するしか生きる道のない「決死隊=スーサイド・スクワッド」の戦いが始まる!
DC映画としての見どころポイント
2016年8月米公開の、DCEUシリーズ第3作目。DCコミックスの人気スーパーヴィランチーム「スーサイド・スクワッド」をベースにしています。
監督&脚本を、アメリカ海軍に勤務した経験を持ち『サボタージュ』『フューリー』(共に2014年)など軍隊・戦争映画を得意とするデヴィッド・エアーが手がけ、ザック・スナイダーは製作総指揮として携わりました。
過去2作のシリアスな雰囲気から一転し、ハイテンションでコミカルな作風に。豪華キャストとクレイジーなキャラクターが揃った、ワクワクする作品です。華麗かつ豪快なアクションやスリルのある展開もあり、サクッと見れるのに満足感があります。
4.ワンダーウーマン(2017年)
出典:Amazon
あらすじ
時は『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』の100年前、第一次世界大戦のさなか。女性だけが住む島セミッシラで生まれ育ったアマゾン族の王女ダイアナ(ガル・ガドット)は、幼い頃から戦士を目指し、過酷な修行と生まれ持った超人的な身体能力によって圧倒的な強さを身につけた。
そんなある日、セミッシラに不時着したパイロットのトレバー(クリス・パイン)を助ける。それは、彼女が初めて目にする男性だった。トレバーから外の世界の悲惨な現状を聞いたダイアナは、彼と共に外へ行き、戦争を終わらせようとするが……。
DC映画としての見どころポイント
2017年6月米公開の、DCEUシリーズ第4作目。メガホンをとったパティ・ジェンキンスは、アメコミ映画史上初の女性監督です。そこから大ヒットし、初週末の興行収入および世界興行収入で女性監督作品として史上最高記録を更新しました。
そんな快挙を成し遂げた本作で描かれたのは、『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』で活躍した最強女性ヒーロー「ワンダーウーマン」のオリジン。100年前の第一次世界大戦時から生きていて驚異的な身体能力を持つ彼女が、一体何者なのかが明らかになります。
そして何より、主演のガル・ガドットがハマり役で、眩しいほどに強く美しいんです!また、外界から遮断された女性だけの島で育ったため世間や男性を知らないダイアナが、初めて外の世界を知っていく姿が可愛らしいのも魅力です。
5.ジャスティス・リーグ(2017年)
出典:Amazon
あらすじ
『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』の結末に、バットマン(ベン・アフレック)の信じる正義は変わり始めていた。そんな中、またしても地球に危機が迫る。
バットマンは、「ワンダーウーマン」ことダイアナ(ガル・ガドット)に加え、超高速で移動できる「フラッシュ」ことバリー・アレン(エズラ・ミラー)、身体の大部分が機械の「サイボーグ」ことビクター(レイ・フィッシャー)、そして、海底王国アトランティス人で水を操る男「アクアマン」ことアーサー・カリー(ジェイソン・モモア)というメタヒューマン(超能力者)を集め、<ジャスティス・リーグ>を結成する!
DC映画としての見どころポイント
2017年公開の、DCEUシリーズ第5作目。ザック・スナイダーが監督の座に復帰し、製作総指揮にクリストファー・ノーランも戻っています。しかし、ザック・スナイダーは身内の不幸を受けて降板し、『アベンジャーズ』などで知られるジョス・ウェドンが引き継ぎました。
この作品では、DCコミックスのヒーローチーム「ジャスティス・リーグ」をベースに、それぞれのバックグラウンドと個性的な能力を持つ“メタヒューマン”のヒーローが集まります。見どころは、悲しみや悩みを背負いつつ戦う彼らの団結力。
フラッシュ、サイボーグ、アクアマンがしっかり登場するのは本作が初ですが、『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』でメタヒューマン調査ファイルの映像に彼らが映っているため、より期待が高まっており、彼らの登場に興奮します!
全体的に程よくまとまり、エンタメ性の高い作品に仕上げられていますよ。
6.アクアマン(2018年)
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あらすじ
海底王国アトランティス人の母と地上人の父を持ち、地上で育てられたアーサー・カリー(ジェイソン・モモア)。彼は全ての海の生物とコミュニケーションを持つ能力をもち、水を操ることができる。
アーサーの異父弟でアトランティスの王オーム(パトリック・ウィルソン)は、隣国ゼベルの王ネレウス(ドルフ・ラングレン)を手を組み、海の生物や自然を壊す地上人を征服しようとしていた……。アーサーはアクアマンとして立ち上がるが、彼が守るべきは海か、それとも地上かーー?
DC映画としての見どころポイント
2018年公開の、DCEUシリーズ第6作目。「ソウ」「死霊館」シリーズをはじめとするホラー映画で知られるジェームズ・ワンが監督を手がけ、DC映画史上最高の興行収入をもたらしました。
本作で語られたのは、前作『ジャスティス・リーグ』で活躍した「アクアマン」のオリジンで、時系列は『ジャスティス・リーグ』より前になります。
主演のジェイソン・モモアは、ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』のシーズン1・2に出演していた俳優。アクアマン役を獲得したことで一気に知名度をあげました。
壮大な海の中を舞台とした美しい映像と、他では見られない迫力ある水中アクションが見どころ。海の中にこんな世界が広がっていたら…と思わず想像してしまうワクワクする作品です。ストーリーは超王道なファンタジーですが、だからこそ無理なく映画の世界に潜り込んで楽しめるはず!
7.シャザム!(2019年)
あらすじ
幼い頃に母親とはぐれて孤児になった14歳の少年ビリー・バットソン(アッシャー・エンジェル)。里親バスケス夫妻が運営するグループホームで少年少女たちと共に暮らしているが、ビリーは馴染もうとせず、母親を探すために家出を繰り返していた。
その頃、ある人物が強大な魔力を手に入れていた。そんなことは知らないビリーだが、なぜか突然ヒーローの才能を見出され、「シャザム!」と唱えると心は少年のまま体は大人のスーパーヒーロー・シャザム(ザッカリー・リーヴァイ)に変身する能力を手に入れる!
筋肉ムッキムキな最強ヒーローになれて大興奮のビリーは、彼の正体を唯一知った養兄弟でヒーローオタクのフレディ(ジャック・ディラン・グレイザー)と共にはしゃいで能力を無駄遣いしていたが……。
DC映画としての見どころポイント
2019年公開の、DCEUシリーズ第7作目。前作監督のジェームズ・ワンが製作を務めたホラー映画『ライト/オフ』(2016年)の監督、デヴィッド・F・サンドバーグがメガホンをとり、興行的な成功と高い評価を獲得しました。
本作はヒーロー「シャザム」のオリジンを描いています。思春期の少年ビリーが心は少年のまま大人のヒーローになる様子と、それに大興奮のヒーローオタク・フレディの姿に、少年心がくすぐられます!
また、DUEUシリーズで最もコメディ色が強いので、元気が欲しい時にぴったり。ザッカリー・リーヴァイ演じる変身後のシャザムのコミカルな演技にも注目です。ヒーローとしての成長や家族愛を描くドラマ、そして華麗なアクションもしっかり楽しめます。
8.ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY(2020年)
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あらすじ
『スーサイド・スクワッド』の後、ジョーカー(ジャレット・レト)と別れたハーレイ・クイン(マーゴット・ロビー)。彼女のモラルのない暴れっぷりは多くの恨みを買っており、ジョーカーを恐れて彼女に報復できずにいた悪党や警察から狙われ始める。
遂にゴッサム・シティの大物犯罪者ブラックマスク(ユアン・マクレガー)に捕まったハーレイは、あるダイヤを手に入れる代わりに逃してくれと提案。それはブラックマスクが手に入れる寸前に、少女カサンドラ・ケイン(エラ・ジェイ・バスコ)に盗まれたものだった。
ハーレイがカサンドラと出会う中、暗殺者のハントレス(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)、ブラックマスクが経営するバーの歌姫ブラックキャナリー(ジャーニー・スモレット=ベル)、刑事のレニー・モントーヤ(ロージー・ペレス)らも関わってきて……。
DC映画としての見どころポイント
2020年2月米公開の、DCEUシリーズ第8作目。映画『スーサイド・スクワッド』で圧倒的人気を得たマーゴット・ロビー演じるハーレイ・クインを主人公とした本作で、彼女は悪のブラックマスクと対決します。『スーサイド・スクワッド』と同じく“悪vs悪”の構造であり、だからこそのクレイジーさが見どころなエンタメ作品です!
そして、ハーレイが今回チームを組むのはクセの強い4人の女性たち。ジョーカーという守ってくれる存在がいなくともパワフルなハーレイと、女性たちのパワフルさを痛快に描いていますよ!
また本作は、DC映画初のアジア人女性監督キャシー・ヤン、女性脚本家クリスティーナ・ホドソン、製作は主演のマーゴット・ロビーなど、キャスト・製作ともに女性を中心とするという試みが実現した作品でもあります。
とはいえ、女性だけでなく、サイコパスな悪役ブラックマスクを演じたユアン・マクレガーの怪演や、ゴッサム・シティで最も凶悪な殺人者ビクター・ザーズ(クリス・メッシーナ)が登場するなど、男性陣も魅力的です。
9.ワンダーウーマン 1984(2020年)
あらすじ
『ワンダーウーマン』から66年後、1984年のアメリカで、ダイアナ(ガル・ガドット)はスミソニアン博物館で働きながら、ワンダーウーマンとして悪と戦う日々を送っていた。
ある日、博物館に届いた盗品の中に奇妙な石を見つけたダイアナは、鉱物学者バーバラ(クリステン・ウィグ)に鑑定を頼む。だがその石は事業家のマックス(ペドロ・パスカル)に奪われ、彼は禁断の能力を得てしまう。
ワンダーウーマンは、またその石のパワーで危機に陥りながらもなんとかマックスに立ち向かうが……。
DC映画としての見どころポイント
2020年12月公開の、DCEUシリーズ第9作目。『ワンダーウーマン』に引き続きパティ・ジェンキンスが監督を務めています。
新型コロナウイルス感染拡大の影響により劇場&動画配信サービスでの同時公開となってしまったものの、パンデミック発生後の最高興行収入を記録し、配信サービスでも高い視聴数を叩き出しました。
話の内容は、DCEUシリーズ4作目『ワンダーウーマン』の続編で、タイトルの通り1984年を舞台としています。作風も80年代のアメコミ調を意識して作られており、その雰囲気が見どころ。
また、程よくコミカルでテンポ感の良い展開と、華麗で豪快なバトルアクションも楽しい作品です。そして何と言っても、ガル・ガドット演じるワンダーウーマンの美しさとカッコよさがより際立っており、神々しさすら覚えます。
10.ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット(2021年)
出典:Amazon
あらすじ
『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』の結末により、信じる正義が変わり始めるバットマン(ベン・アフレック)。そんな中、またしても地球に危機が迫り、バットマンは「ワンダーウーマン」ことダイアナ(ガル・ガドット)とある計画を立てる。
そして迫り来る脅威と戦うため、「フラッシュ」ことバリー・アレン(エズラ・ミラー)、「サイボーグ」ことビクター(レイ・フィッシャー)、「アクアマン」ことアーサー・カリー(ジェイソン・モモア)というメタヒューマンたちを集めてヒーローチーム<ジャスティス・リーグ>を結成しようとするが、チーム結成は思いのほか困難な道のりだった。
彼らがヒーローとして立ち上がるには、それぞれが自分自身の過去と向き合わなければならなかったのだ……。
DC映画としての見どころポイント
2021年3月に各国で、5月に日本でも「配信」された作品です。
DCEUシリーズ第5作目『ジャスティス・リーグ』は、ザック・スナイダーが監督を途中で離れ、ジョス・ウェドンに引き継いで公開されたと先ほど紹介しましたが、ジョス・ウェドンは脚本を大きく変更しました。これは、ワーナーから上映時間を短縮するよう指示されたことなどが影響しています。
公開後、ザック・スナイダーは当初描こうと考えていた計画を明かし、それを知ったファンが「スナイダー・カット」の公開を求めました。DCEUシリーズ第1作目から複数の作品に携わってきたザック・スナイダーですから、ファンがそう望むのも自然なことです。
ワーナー・ブラザースは検討したのち、動画配信サイトにて公開することを決定。そうして追加撮影と編集が行われ、世界配信されたのです。本編の長さは、なんと240分(4時間)!
基本的なストーリーは『ジャスティス・リーグ』と同じですが、過激な描写が増え、全体的に重厚な雰囲気が漂う作品に仕上がりました。また、各キャラクターをしっかり取り上げているほか、新しいキャラクターや設定も登場します。
11.ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結(2021年)
出典:DC公式Twitter
あらすじ
政府職員のアマンダ・ウォラー(ヴィオラ・デイヴィス)は、再び極悪囚人と減刑と引き換えに集めてタスクフォースX、通称「スーサイド・スクワッド」を結成する。首に爆弾を埋め込まれたヴィランたちは、「スターフィッシュ計画」という極秘実験を行う研究所を破壊する任務へ送られた。
リック・フラッグ大佐(ジョエル・キナマン)の元、ハーレイ・クイン(マーゴット・ロビー)をはじめ、スーパーマンを半殺しにした最強のスナイパー・ブラッドスポート(イドリス・エルバ)、射撃の名手ピースメイカー(ジョン・シナ)、サメと人間のハイブリットのキング・シャーク(声:シルヴェスター・スタローン)などなど、個性的なメンバーが集められていたが……。
DC映画としての見どころポイント
2021年に公開された、DCEUシリーズ第10作目。再び「スーサイド・スクワッド」が描かれた本作で監督&脚本を務めたのは、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』などで知られる天才ジェームズ・ガンです!
新たな悪役たちがメンバーとして集結し、クレイジーさが倍増。テンポ感の良さ、予測不能な展開、遊び心のあるセリフ……。DCEUシリーズを愛するファンが「これが見たかった!」と思うような作品になっています。
またジェームズ・ガン監督らしく、日本のポップカルチャーやヒーロー、映画への愛が詰め込まれているのもポイント。登場人物たちに独自の個性を加え、キャラクター全員に奥深さを持たせてくれています。
もはや製作側こそが極悪なヴィランなのではと思うほど、ぶっ飛んだサバイバルにテンションが上がります!その容赦のない極悪さゆえ、グロい暴力描写が苦手な人はちょっと注意が必要です。
12.ブラックアダム(2022年)
あらすじ
暴力の申し子を召喚する呪文「シャザム」によって、5千年の眠りから目覚めた破壊神ブラックアダム(役:ドウェイン・ジョンソン)は、神の力をも操る最強のアンチヒーロー。
歯向かうものは全て捻り潰し、振る舞いは徹底して無秩序。そんな暴君の行いを阻止すべく、スーパーヒーロー軍団のJSA(ジャスティス・ソサエティ・オブ・アメリカ)は彼と全面対決する。
DC映画としての見どころポイント
2022年10月21日米公開の、DCEUシリーズ第11作目。
DCコミックスの「ブラックアダム」とは、のちにシャザムの敵になるアンチヒーローで、すでに映画『シャザム!』の劇中で彼の存在が語られていました。
そんなブラックアダムことテス・アダムを「ロック様」の通称で愛されているドウェイン・ジョンソンが演じることに!また、彼が主演を務めた『ジャングル・クルーズ』(2021年)を手がけたジャウム・コレット=セラが監督を務め、撮影は2021年7月に終了したそうです。
アメコミ初のヒーローチームとして知られる「ジャスティス・ソサエティ・オブ・アメリカ(JSA)」がDCEUシリーズに初登場する点も見どころ!公開が楽しみです。
13.ザ・フラッシュ(2023年)
あらすじ
フラッシュことバリー・アレン(エズラ・ミラー)は、幼い頃に殺害された母親ノラ(マリベル・ベルドゥ)の死を防ぐため、超高速を可能にするスピードフォースを使用して時間を遡ることに成功する。だが、それによりタイムラインは一変し、世界が大きく変わってしまっていた……。
DC映画としての見どころポイント
2023年6月16日米公開予定の、DCEUシリーズ第12作目。こちらも公式の詳細なあらすじはまだ発表されていません(2023/05/29現在)ですが、2017年にはDCコミックスの「フラッシュポイント」というストーリーをベースにすると発表されています。
本作の主人公は、『ジャスティス・リーグ』の若きヒーロー、フラッシュことバリー・アレン。主演をエズラ・ミラーが続投するほか、バットマン役のベン・アフレック、「スナイダーカット」でヒロインのアイリス役を演じたキアシー・クレモンズラらが出演します。
そしてなんと、マルチバースのバットマンとして、1992年の映画『バットマン リターンズ』の主演マイケル・キートンが出演することが決定!
監督はリメイク版「IT/イット」2部作のアンディ・ムスキエティ、脚本は『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』のクリスティーナ・ホドソンが担当します。
14.アクアマン・アンド・ザ・ロスト・キングダム(2023年)
あらすじ
古の力が開放され、アトランティス大陸と世界が未曾有の危機に晒されていた。アクアマンは迫りくる荒廃を阻止すべく、苦渋の決断を迫られる。
DC映画としての見どころポイント
2023年12月20日に米国にて公開予定の、DCEUシリーズ第13作目。『アクアマン』の続編になるようですが、詳しい内容はまだ明かされていません。
ジェイソン・モモアがアクアマンことアーサー・カリー役を続投するほか、『アクアマン』から多くのキャラクターが引き続き登場予定です。
また、『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』のキング・シャークとは別のサメキャラクター「カーション」を、ドラマ『POSE/ポーズ』のインディア・ムーアが演じることが決定。カーションは、原作コミックに「グリーン・ランタン」の敵として登場したキャラクターです。
コメディ要素もたくさんあるとのことで、期待が高まります!
15.シャザム! 神々の怒り!(2023年)
出典:ワーナー・ブラザーズ
あらすじ
孤児院育ちの主人公、ビリー(役:アッシャー・エンジェル)には、古代の魔術師も認めるヒーローの素質があった!
やがて6人の神より人智を超えた異能を伝授された彼は、スーパーヒーローである”シャザム”に変身することができるようになる。ただし、見た目は大人中身は子供。
そんなビリーは、くだらないことばっかりに力を使い、ついに神々を怒らせてしまった! それにより、地球に”神の3姉妹”が襲来する一大事に! ここでシャザムは、こんな自分を受け入れてくれた仲間たちのために立ち上がり、神々との死闘に臨む…
DC映画としての見どころポイント
2023年3月17日日本公開の、DCEUシリーズ第14作目。『シャザム!』の続編です。
神から授かった力を持つビリーですが、ヒーローとしてはとっても成熟していません。新聞では、「フィラデルフィアの恥」とまで報じられてしまっております。
大橋の崩壊からたくさんの人々を救いますが、話の崩壊までは阻止できなかったりと、そんなジレンマにビリーは胸を痛めます。ですが、様々な体験から彼は精神的に成長していき、死闘では目が離せないラストに…
続編ということから、前作からの視聴者さんは、ビリーら6人の活躍やその後など、作品の動向には注力していたと思いますゆえ、見ごたえは抜群です。
また、ビリー役のアッシャー・エンジェル、変身後のシャザム役ザッカリー・リーヴァイをはじめ、メインキャストが続投するほか、監督も『シャザム!』のデヴィッド・F・サンドバーグが引き続き担当します。前作同様、コメディ要素満載に加え、人間ドラマに溢れております!
代表的なDCキャラクターを紹介
最後に、代表的なDCヒーローを簡単に紹介します!気になるキャラクターがいれば、出演作をチェックしてみてくださいね。
スーパーマン / クラーク・ケント / カル=エル
出典:DC公式Twitter
DCコミックスを代表するスーパーヒーロー、スーパーマンは、1938年に原作コミックスに初登場して以来愛され続けているキャラクター。別名「マン・オブ・スティール」。
正体はクリプトン星で生まれた異星人カル=エルで、地球でクラーク・ケントとして育ちました。生まれつき強靭な肉体と、超人的な身体能力、飛行能力、目からビームを発射する(ヒートビジョン)などの超能力を持っています。普段は記者として働く普通の青年です。
バットマン / ブルース・ウェイン
バットマンは、1939年に原作コミックスに初登場したキャラクター。闇に潜む、悪に恐れられるダークヒーローです。別名は「ダークナイト」。
正体はゴッサム・シティの億万長者、ブルース・ウェインです。幼い頃に目の前で両親を殺された彼は、復讐や恐怖、後悔などからバットマンとして戦うことを決意します。極限まで鍛え抜いた肉体と、武術、忍術、莫大な富、知識などを利用して戦う、スーパーパワーを持たない普通の人間なのです。普段はプレイボーイな億万長者として知られています。
ワンダーウーマン / ダイアナ・プリンス
出典:Amazon
ワンダーウーマンは、1941年に原作コミックスに初登場したキャラクター。
正体は、女性部族アマゾン族の王女で半神のダイアナです。身長182.8cmのたくましい身体を持つ彼女は、生まれ持った高い身体能力、怪力などの特殊能力に加え、アマゾン族の戦士としてのトレーニングにより、地球で最強とも言える力を得ました。
さらに、捕らえた者に真実を告白させる「真実の投げ縄」や盾の代わりとなる「銀の腕輪」などの装備を使って戦います。また、美貌と高い頭脳も併せ持つ、まさに最強な女神なのです。
アクアマン / アーサー・カリー
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アクアマンは、1941年に原作コミックスに初登場したキャラクター。
正体は、地上人と海底王国アトランティス人のハーフ、アーサー・カリー。母親がアトランティスの女王なので彼は王位継承者でもあり、アトランティス人としての名前は「オリン」といいます。
水中・地上の両方で生きられるほか、海の生物とテレパシーで意思疎通する、時速160kmで泳ぐ、怪力などの超能力を持っています。ムキムキでハンサムですが、性格は短気です。
フラッシュ / バリー・アレン
フラッシュは超高速で移動するヒーロー。DCEUに登場するフラッシュの正体バリー・アレンは、原作では2代目フラッシュで、1956年に初登場しました。別名「地上最速の男」。
バリー・アレンはセントラル・シティ警察の若き科学捜査官。ある日、化学薬品を浴びたことによって超能力を身につけ、その能力を活かして犯罪者に立ち向かうようになります。
超高速の能力は奥深く、衝撃波や突風を起こしたり、壁を通過したりすることも可能。やがて彼は、時間すら追い越す存在になります。
まとめ
「DC映画はマーベルよりしょぼい」?いえいえ、そんなことありません!キャラクターの魅力度もエンタメ性も、ストーリーの奥深さもバッチリ。見れば見るほど、知れば知るほど好きになってしまうはず。
公開未定ながら企画されている作品の中には、『ワンダーウーマン3』や『スーパーガール』、『グリーン・ランタン・コァ』などもランナップされています。そして、こちらも未定ですが、『ブラックホーク』の監督にはスティーブン・スピルバーグが予定されているようです。
DC映画は、今後ますます面白くなること間違いなし!今のうちにぜひ鑑賞し始めてみてはいかがでしょうか。