映画『トレーニングデイ』のネタバレあらすじ解説|わずか1日の出来事を描いた衝撃作

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今もハリウッドで活躍する名優・デンゼル・ワシントンとイーサン・ホークがダブル主演し、裏社会に溶け込んで捜査をする麻薬取締捜査官の1日を描いた映画『トレーニングデイ』

アウトロー社会を知りつくし、毒を持って毒を制する主義のベテラン捜査官・アロンゾと、麻薬捜査の先輩に付きそう正義感に燃える新人捜査官・ジェイクが、擦れ違いながらも捜査活動に取り組むわずか1日の出来事をスリリングに描いている傑作ですね。

アロンゾのモラルを欠いた強引な捜査のやり方に反発する正義感の強いジェイクですが、麻薬組織やギャングの核心部に近づくほど、危険でモラルに反した関係性の中に身を投じる事になっていきます。

汚職に平然と手を染めるアロンゾは、捜査官という立場を利用して悪党達と協力関係を作り、メリットを提示しながら都合の悪い犯罪者だけを捕まえていました。当た前のように暴力を振るい、人を騙し陥れる暴走っぷりにジェイクは酷く混乱していきます。

そんな、国家権力に潜んだ汚職を題材にしている映画『トレーニングデイ』を視聴して「正義」と「必要悪」について考えてみませんか?

本記事では『トレーニングデイ』を観るにあたってポイントとなる部分をストーリーのネタバレも含めてわかりやすく解説していますので、ぜひ最後までご覧になってください!

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映画『トレーニングデイ』について

トレーニングデイ
出典:映画『トレーニングデイ』公式サイト

麻薬の売人やギャング達が入り乱れる土地やグループに潜入し、捜査をする2人の麻薬捜査官の1日を描いたクライムサスペンス

映画タイトルの通り、新人捜査官・ジェイクに裏社会に潜入する時のやり方を身を持って教え込もう(トレーニングしよう)とするベテラン捜査官・アロンゾは、若者から没収したマリファナを吸わせたり、押収したギャングの資金の一部を懐へ入れさせようとするなどモラルに欠けた行動をジェイクに強要してきます。

そんなアロンゾに不信感を抱きながらも捜査を共にするジェイクでしたが、やがてアロンゾ自身が裏社会で暗躍する悪党の1人であると気づき始めます。悪を捕まえたいという正義に動かされているジェイクは葛藤し、このままアロンゾと同じ道に進む事への反発を覚えるのでした。

汚職に染まった悪徳捜査官と正しさを重んじる正義の警官の対比が物語のテーマをより明確にしているんですね。本作は単なる警察ストーリーではなく、社会に潜む本当の悪とは何か?について観覧者に訴えかけてくる風刺の効いた映画になっています。

また、本作は脚本執筆後に実際にアメリカで起きたロサンゼルス警察の汚職事件の影響を受けており、主演のデンゼル・ワシントンは事件の容疑者だった警察官を参考にアロンゾ像を作り上げたそうです。

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10秒で分かる!映画『トレーニングデイ』の簡単なあらすじ

トレーニングデイ
出典:IMDb

麻薬捜査課に配属された新人捜査官・ジェイクは、捜査の勉強も兼ねてベテラン捜査官・アロンゾとバディとなります。その後、裏社会を渡り歩くアロンゾの警官としてあるまじき非道徳な行動に巻き込まれていき、過激な捜査活動を通して対立していきました。

ある時はジェイクに麻薬を吸わせ、ある時は容疑者を殺害し、偽装工作をさせようとするなど、ロサンゼルスの安全を守る立場とは思えない暴挙を繰り返すアロンゾに、ジェイクは只ならぬ危険性を感じ始めます

一方、言う事を聞かないジェイクを手なずけるため、アロンゾも麻薬捜査課の仲間と結託してジェイクに脅しをかけようとしました。もはや警官とは思えないアロンゾに怒りを覚えたジェイクは、ついにある決断をします

捜査の1日が終わる時、2人の運命はどうなってしまうのでしょうか。

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映画『トレーニングデイ』のネタバレあらすじ

【あらすじ①】傍若無人な麻薬捜査官

トレーニングデイ
出典:IMDb

ロス市警の警察官・ジェイク・ホイト(イーサン・ホーク)は1年の交通課勤務を終えて麻薬捜査課に配属された。出世意欲のあったジェイクは持ち前の正義感もあって、危険な麻薬捜査を務める事に心を躍らせている。

配属初日、捜査の勉強も兼ね、ベテラン麻薬捜査官・アロンゾ・ハリス(デンゼル・ワシントン)とタッグを組む事になったジェイク。しかしアロンゾは高級車に乗り、好みの銃を携えるなど、規範を守らず現場でやりたい放題の人物であった。

トレーニングデイ
出典:IMDb

捜査中、売人から麻薬を受け取る若者達を目撃したアロンゾとジェイク。車を追跡して麻薬を押収したアロンゾだったが、若者達を捕まえずに解放し、押収した麻薬をジェイクに吸うよう要求してきた。

「潜入捜査中は麻薬は断れないぞ」と言われ、渋々ながら吸引するジェイクだったが、初めてだったため酩酊状態となってしまう。そしてそのまま、情報屋として泳がせている麻薬の売人・ロジャー(スコット・グレン)の元を訪れるのだった。

【あらすじ②】強引な捜査

トレーニングデイ
出典:IMDb

アロンゾと親しく話すロジャーはロシアンマフィアとトラブルになっているアロンゾを気遣う程の仲だ。その光景からジェイクには古い友人同士のように思え、麻薬捜査が一筋縄ではいかないように感じていた

ロジャー宅から出て車で移動していると、暴漢に怖れている少女を見つけるジェイク。助けに入ったジェイクが暴漢と揉み合いになるも、眺めているだけのアロンゾ。暴漢を見逃してそのまま捜査に戻ろうとした時、ジェイクは少女の学生証を拾った

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出典:IMDb

その後、車椅子に乗った売人を発見したアロンゾは、ジェイクに捕まえるよう命じる。捕まえた売人を尋問するアロンゾだが、飲み込んでいた麻薬の錠剤を吐き出させ、さらに情報を引き出すため取り引きを持ちかけ脅した。

売人から「サンドマン」という売人のボスの存在を聞き出したアロンゾは、偽の令状を見せてサンドマン宅を家宅捜索する事に。「サンドマン」の妻と息子がいる中で家を調べるも何も出てこなかったため、アロンゾは隠し金を奪い、ギャングに銃撃される中で堂々と捜査に戻るのだった。

【あらすじ③】裏切りに次ぐ裏切り

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出典:IMDb

勤務中にも関わらずスラム街で愛人と楽しんだアロンゾ。その足でレストランでロス市警の幹部と会うと、週末に起こしたロシアンマフィア射殺の件で忠告を受ける。殺される前にロスから去れと言われるも、アロンゾは金で決着をつけようとしていた

アロンゾは「サンドマン」から奪った金で捜査令状を買い、麻薬捜査課の4名を引き連れロジャーの元を訪れた。「上納金を渡せば刑務所には入れない」という取り引きを持ちかけ、床に隠してあった400万ドルを奪うと、ロジャーを射殺してしまう。

筋書を作られ、ロジャーを射殺した捜査官に仕立て上げられたジェイクだったが、それ以上に汚職にまみれた麻薬捜査の現実に落胆する。その後アロンゾは知人のギャングにジェイクを会わせた。金を渡し、言う事を聞かないジェイクを殺すよう頼んでいたのだった。

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出典:IMDb

ジェイクは殺されそうになるも、暴漢に襲われていた少女の学生証によって命を救われる事に。実はあの少女はギャングの1人の姪であった。電話で助けた事が証明できたため、恩義を感じたギャングはジェイクを解放した。

【あらすじ④】汚職警官の末路

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出典:IMDb

解放後、アロンゾの愛人宅へ来たジェイク。愛人の息子にドアを開けてもらい、寝室に居たアロンゾに銃を向け奪った金を渡せと警告した。ジェイクは自分の無実と汚職を証明するため、証拠品として奪った金を警察に提出するつもりであった。

しかしアロンゾはベッドの下に忍ばせていた銃を撃って銃撃戦に持ち込み、その混乱に乗じて窓から逃げおおせた。アロンゾを追って窓から出たジェイクだったが、不意を突かれてアロンゾに叩き伏せられてしまう。

逃走しようとするアロンゾが乗った車のボンネットにジェイクが飛び乗った。車をぶつけて大立ち回りする騒ぎを聞きつけ、近隣のギャング達が集まって来た。「ジェイクを殺せ」とアロンゾが命じるも、アロンゾに反感を抱いていたギャング達は聞き入れずただ眺めている

そしてギャングはアロンゾに銃を向け、証拠を持ったジェイクを警察へ向かわせた。その夜、車で走っていたアロンゾはロシアンマフィアに襲撃され、銃殺される。自宅に戻ったジェイクは、アロンゾが殺されたというラジオニュースを皮肉混じりに聴いていた。

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映画『トレーニングデイ』のキャスト|迫真の演技派揃い

アロンゾ・ハリス/デンゼル・ワシントン

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出典:IMDb

ロス市警・麻薬取締課のリーダーでジェイクとバディを組んだ指導係。毒を持って毒を制すやり方を徹底している冷淡なサイコパス捜査官です。暴力、脅し、裏金なんでもござれで、目的達成のためなら手段を選ばない危険な考えの持ち主であるため、事あるごとにジェイクと衝突します。

そんなアロンゾを演じているのはハリウッドの名優・デンゼル・ワシントン。映画『マルコムX』や『イコライザー』など、数々のヒット作に出演する演技派のベテランで、アカデミー賞をはじめ、数多くの受賞歴も誇るレジェンド中のレジェンド俳優ですね!

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ジェイク・ホワイト/イーサン・ホーク

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出典:IMDb

麻薬取締課に配属された刑事で、アロンゾとバディを組んで勤務初日を迎えた新人。正義感が強く、規律を重んじる実直な刑事です。その性格から汚職に手を染めるアロンゾと常に対立し、衝突していきます

新人刑事・ジェイクを演じるのはハリウッド映画界の顔の1人・イーサン・ホーク。映画『ガタカ』や『ヒマラヤ杉に降る雪』など、サスペンスやドラマなど幅広いジャンルに出演する演技派ですね。今後も複数の映画への出演が控えている人気俳優です。

ロジャー/スコット・グレン

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出典:IMDb

アロンゾと利害関係を作り、情報屋として麻薬取締課にタレコミを入れている売人。金を溜めて引退し、近い内に外国で暮らしたいと考えていました。しかしアロンゾに金づるとして利用され殺されてしまいます。

ロジャーを演じているのはベテランの個性派俳優・スコット・グレン。映画『地獄の黙示録』や『羊たちの沈黙』などに出演し、現在ではキャリア50年を誇る熟練の俳優です。本作でも前に出過ぎない主役を盛り立てる演技でロジャーを演じてくれていて、流石ですね。

サラ/エヴァ・メンデス

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出典:IMDb

アロンゾの愛人で、危険なスラム街で息子と共に暮らしているシングルマザーの女性。アロンゾが警官としての立場を利用してギャング達から守っており、職務中に会っては情事を重ねています。

そんなサラを演じているのは女優・エヴァ・メンデス。モデル出身なだけありスタイル抜群の美人で、映画『ワイルドスピードX2』などに出演した事により女優としても評価されている才能豊かなマルチタレントですね。現在ではレブロンでモデルもしています。

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『トレーニングデイ』で登場する麻薬捜査課とは?

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出典:Home of the Los Angeles Police Department 公式サイト

ロサンゼルス市警察内にある刑事部の1つです。市内に蔓延る麻薬密売の摘発や、そこにまつわるギャング達の監視・取り締まりなどを行っており、警察車両で巡回しながら治安を守っている組織ですね。

南米などの麻薬組織やギャングが絡んでいるため、暴力や殺人が日常であり、劇中でもアロンゾが「狼になれ」と言ってるように、生半可な覚悟では務まらない危険と隣り合わせの仕事です。

現実でも昔からロス市警は汚職の話が出ており、アロンゾが荒業で事件を解決するのも必要悪な部分もあるのかもしれません。人間社会の闇の部分ですね。

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映画『トレーニングデイ』3つの注目ポイント

ここでは映画『トレーニングデイ』を視聴するにあたって、注目しておくと物語に入り込みやすいであろう3つのポイントについて解説したいと思います。

【ポイント①】正義の警官・ジェイクの混乱

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出典:IMDb

ベテラン捜査官のアロンゾは自分の作り上げた権力と流儀を新人のジェイクに教え込むため、様々な横暴をジェイクに押し付けます。

まだ子供の学生を銃で威嚇して麻薬を押収し、その麻薬をジェイクに吸引させようとしたり、強姦されそうな少女を無視しようとしたり、偽造した逮捕状を作って売人の家を家宅捜索したりなど、およそ警官とは思えない非道なやり方でジェイクの心を洗脳しようとしました。

そんなクレイジーなアロンゾのやり方に翻弄されながらも、自分の中の正義を信じて反発する善の警官であろうとするジェイクの心意気には共感できるのではないでしょうか。個人で仲間に歯向かうのは大変だという事は皆さんがわかる部分だと思います。

【ポイント②】若手時代のアロンゾ

劇中で多くを語られる事も、描かれる事もありませんでしたが、情報屋のロジャー曰く、実直で正義感の溢れているジェイクはアロンゾの若かりし頃に似ていると語られています。

アロンゾも配属当初は正義に燃えていましたが、裏社会の理不尽な構造や、ロス市警に蔓延っていた汚職の現実を目の当たりにし、自分の立場を良くするために徐々に汚職に手を染めていったという事でしょうか。だとするなら、アロンゾも組織に洗脳された被害者だったとも受け取れますね。

アロンゾは自分の後任はジェイクしかいないとも語っており、似た境遇にシンパシーを感じていたのかもしれません。汚職に染まってしまえば、権力を持った剛腕の麻薬捜査官になってくれると期待してたのでしょう。

【ポイント③】本物の地元ギャングが撮影に協力

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出典:IMDb

ロサンゼルスにはギャングが多く存在し、映画のリアリティを出すためにスラムなどで撮影するには地元ギャングに話をつける必要がありました。そこで「ブラッズ」というギャング組織のメンバーに協力してもらい、テクニカル・アドバイザーと出演者として彼らを雇う形で撮影がスタートしています。

本物のギャング達が加わり表現した映像は、太陽輝く青い空にヤシの木の並ぶ道路、のようなステレオタイプなロサンゼルス像ではなく、どこか寂れた街並みとそこに住む住人の鬱屈した雰囲気を映し出したリアルな映像となっていて、クライムサスペンスとしての厚みを出していますね。

役者に紛れて当時の本物の不良が闊歩する映像は一見の価値がありますよ

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映画『トレーニングデイ』の前日譚を描いた映画が企画中

2019年頃から流れている情報で、映画『トレーニングデイ』から約10年前、人種差別問題「ロス暴動」の渦中にあった1992年のロサンゼルス市を舞台に、若き日のアロンゾの姿が描かれるとの事。新人時代のアロンゾの物語という事で、ロジャーに似ていると言われていたジェイクとの共通点などが明かとなるかもしれません。

一体、どのような経緯で汚職に手を染めた悪徳捜査官・アロンゾが出来上がってしまったのでしょうか?劇中では描かれなかったアロンゾのパーソナルな部分が浮き彫りになる作品であれば、今作『トレーニングデイ』の観え方がまた変わってくる可能性もありますね。

具体的な制作事情に関しては、主演や監督の決定はされていないものの脚本家として新進気鋭の作家・ニック・ヤーブローが決定しているようで、キャストを含めた詳しい続報が待ち遠しいですね!

まとめ

麻薬捜査官タッグのたった1日の出来事を濃密に描き切った異質な映画『トレーニングデイ』

クレイジーな汚職捜査官を演じたデンゼル・ワシントンと、青臭い新人捜査官を演じたイーサン・ホークという、ハリウッド映画界切っての演技派俳優の共演にも魅力があり、作品の魅力を引き上げてくれています。

どの世界にも存在する「必要悪」について考えるきっかけにもなる作品で、人間社会について振り返れる深いテーマの映画ですね。

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新潟県に在住でWEBライターをしています、BH_INKOと申します。インターネットが水道や電気と同じ当たり前のものとなり、個人が好きな事、やりたい事をオンラインを通じて発信するのも一般的になりました。そんな時代の波に乗り、趣味や特技がお仕事に繋がればと思い活動しています。