映画『キャンディマン』のネタバレあらすじ解説|張り巡らされた伏線と原作の違い
1992年に公開された映画『キャンディマン』をベースに新たな物語が誕生しました。
都市伝説として語り継がれる“キャンディマン”の噂。名前を5回呼ぶとその人物が現れ、手ついたフックで体を切り裂かれてしまうとか……?まるで嘘のような話をあなたは信じられますか?
あの『ゲット・アウト』でお馴染み、ジョーダン・ピールが脚本の一部を担当した新作ホラー映画です。ただ怖いだけではなく、ストーリーを通じて伝えたいことがぎっしりと詰まった作品となっていますよ!
やや残虐表現は強いものの、ホラー好きにはたまらない演出が盛りだくさん。ハロウィンの時期にぴったりなドキドキのホラー映画です。
果たして都市伝説は本当なのでしょうか?真実を確かめるべく、一緒に『キャンディマン』の世界に触れていきましょう!
本記事はネタバレを含みますので、未鑑賞の方はご注意くださいね。ベースとなった1992年版の映画も解説しています。
目次
映画『キャンディマン』について
ついお菓子を想像してしまう、可愛らしいネーミングの『キャンディマン』。しかし名前通りのメルヘンなものではなく、都市伝説が囁かれた恐ろしき存在!
作家・クライヴ・バーカーの『禁じられた場所』に収録された物語の一つであり、1992年に映像化されています。当時はカルト的な人気を誇り、続編が2本制作されました。
今回公開された『キャンディマン』はシリーズ4作品目にあたるリメイク作品。1作目をベースとしたストーリーが展開し、よりパワーアップした演出が見どころの一つです。
もともとホラー好きの間ではアツイ支持を得ていた映画ですが、あまり知名度は高くありませんでした。本作は『キャンディマン』の認知度をアップさせる重要なポジションとなるでしょう!
監督を務めるニア・ダコスタは、数少ない黒人女性の映画監督。『キャプテン・マーベル』の続編に抜擢されるなど、大きな注目が寄せられている人物ですよ。彼女の今後の活躍から目が話せません!
これを知れば『アス』がもっと面白くなる!ネタバレありのあらすじと伏線を解説10秒で分かる!映画『キャンディマン』の簡単なあらすじ
出典:ユニバーサル・ピクチャーズ公式YouTubeチャンネル
アーティストとして働くアンソニー(ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世)は恋人のブリアンナ(テヨナ・パリス)と新居に越してきました。
引っ越し祝いの際、ブリアンナの弟より謎の都市伝説を耳にする2人。かつて存在していたガブリーニ・クリーンという地区で、1人の女性が急に様子がおかしくなり、奇行に走った……という内容でした。
話に興味を持ったアンソニーは早速ネットで検索。この時の彼はアーティスト活動が煮詰まっていたため、新たなヒントを得るべく都市伝説に深入りしていきます。
そしてとある男性、ウィリアム(コールマン・ドミンゴ)に出会い、“キャンディマン”というもう一つの都市伝説を知ることに。興味の尽きないアンソニーにとって目新しいネタでしたが、ウラには悲しい真実が隠されていたのです……。
映画『キャンディマン』のネタバレあらすじ
【あらすじ①】カブリーニ・グリーンの都市伝説
1977年に存在していた公営住宅地のカブリーニ・グリーン。幼き少年のウィリアム(コールマン・ドミンゴ)がコインランドリーへ向かうと、何やら人の気配がする。
嫌な予感は的中し、壁の穴から右手がカギ爪になった男が登場。ウィリアムは悲鳴を上げ、警察が総動員で出動する事態を招いた……。
時は流れ、現代。アーティストのアンソニー(ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世)と美術館で働くブリアンナ(テヨナ・パリス)は2人で新たな新居へ。
彼女の弟・トロイ(ネイサン・スチュワート=ジャレット)も集まって引っ越し祝いを楽しんでいた。
そこでトロイはかつてのカブリーニ・グリーンで、ヘレンという女性が狂ってしまった恐ろしき話を始める。これは都市伝説らしく、ヘレンは何の前触れもなく急変し、殺人や赤ん坊の誘拐を働いたそう。
そして自身は燃える火の中へ飛び込み焼死。なんとも不気味な内容だが、ネットで調べると情報が確かに出てくるのだ。
興味を持ったアンソニーは都市伝説を深掘りするべく、様々な情報を仕入れることとなる。
【あらすじ②】2つ目の都市伝説
アンソニーはアーティスト活動が行き詰っていたことから、ヘレンの噂から新しいヒントを得ようとしていた。
現在は廃墟と化すカブリーニ・グリーンを訪れると、成長したウィリアムと出会う。
ウィリアムは興味を持つアンソニーへ“シャーマン・フィッシャーズ事件”について語った。
シャーマンとは冒頭で登場した黒人男性で、子供達にキャンディをプレゼントする人物だった。しかし偶然中身にカミソリが入る事件が相次ぎ、真っ先に警察へ疑われてしまったらしい。
シャーマンは無実だったが射殺され、白人たちによってこの話は闇に葬られた。
加えてアンソニーは“キャンディマン”という、右手がカギ爪になった男の話も聞く。キャンディマンは全身に蜂を纏い、鏡に向かって彼の名前を5回呼ぶと――。呼んだ人物はノドを切られて死んでしまうそうだ。
【あらすじ③】「名前を呼んでみろ」、その名は――
キャンディマンの話を聞いて創作活動に励むアンソニー。作品を完成させ、展覧会へ自慢の力作を展示する。
しかし暴力的で個性が強すぎたせいか、誰1人として褒めてくれる者はいなかった。
作品のタイトルは「名前を呼んでみろ」であり、「鏡に向かってキャンディマンと5回唱える」ことが説明文に書き加えられている。
アンソニーの作品をバカにした責任者とその恋人は、展示会終了後試しにその名を呼んでみることに。遊びのつもりだったが、“ヤツ”は本当に現れた!
2人が作品の目の前で殺されたことから、ニュースではアンソニーの作品名が取り上げられる始末。
しかし彼からすればこれは好都合のように感じられた。実際に酷評された批評家から思いもよらぬ呼び出しを受けるなど、アーティストとしての仕事の流れが良くなったように思えたからだ。
だがアンソニーは鏡越しの自分がキャンディマンに見えるなど、様子が徐々におかしくなっていく。創り上げる作品も不気味なものばかりになり、恋人との関係は悪化していった。
不幸は止まらず批評家が謎の死を遂げ、キャンディマンの都市伝説を試した学生が集団で死ぬなど大きな騒ぎに。そんな中、アンソニーは衝撃の事実を聞かされることとなる。
【あらすじ④】カブリーニ・グリーンの闇
蜂に刺されたアンソニーの右手は変色し、おかしな見た目となっていた。病院にかかると彼の出身地がカブリーニ・グリーンということを医師に告げられる。
母の元を訪ねて真実を確かめると、実際に彼はカブリーニ・グリーンで生まれていた。あのヘレンの話には間違いがあって、彼女は赤ん坊を助けるために炎へ突っ込んだらしい。その時の赤ん坊がアンソニー本人だったのだ。
つまりアンソニーはキャンディマンに狙われ続けていたということ。この話は誰もが口外しないこととなっていたが、誰かがルールを破ってしまったらしい。
自分自身がキャンディマンの生贄だった事実――。再度ウィリアムへ話を聞きに行き、結局“キャンディマン”とは何なのか?を確かめることに。
そもそもキャンディマンにはモデルがおり、絵描きの黒人男性が元となっているという。彼の実力は上流階級の白人に認められ、地位の高い人間の絵を専門的に担当していた。
しかしある時、絵描きと白人貴族の娘は恋に落ちてしまう。身ごもった娘を見て一族は激怒。絵描きは残酷な仕打ちを受け、生きたまま右手にカギ爪をはめ込まれ、ハチの巣を胸に埋め込まれ、焼き殺された。
キャンディマンとは特定の人物を刺すのではなく、“白人に殺された黒人を象徴する者”なのである。
【あらすじ⑤】キャンディマンは“オレ”だ
一方でブリアンナは消えたアンソニーを探し、カブリーニ・グリーンを訪れる。だがウィリアムによって攻撃されてしまい、目の前でアンソニーをキャンディマンに仕立て上げる儀式を見せられてしまう。
拘束を自力で解き、逃げ出すブリアンナ。ウィリアムはキャンディマンになったアンソニーに彼女を襲わせたいため、ブリアンナを追いかけ回す。
命の危険を覚え、ブリアンナのナイフがウィリアムにヒット。彼は死亡するものの、キャンディマンになったアンソニーが残っている。
向き合う2人、そこへ警官が乱入して勢いよく発砲。アンソニーは撃たれて死亡してしまった。
そして事情もよく聞かず、ブリアンナへ「正当防衛にして彼のせいにするか、容疑者として一生堀の中か、どうする?」と提案する警官。
怒りに震えた彼女は鏡に向かって“キャンディマン”の名を5回唱える。
復活したアンソニーは警察を全て惨殺し、新たなキャンディマンが誕生。「自分の行いを世の中に伝えろ」と、かつて愛した恋人へ伝えるのだった。
映画『キャンディマン』のキャスト
アンソニー/ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世
アーティストとしての伸び悩みを感じたことから、都市伝説よりヒントを得ようとするアンソニー、まさかそれが“触れてはならないタブー”へ手を伸ばすことになるとは……。本人も思っていなかったでしょう。
次なるキャンディマンとして復活を遂げ、彼もまた悲しき運命を歩むのです。
アンソニーを演じるのはヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世。ジョーダン・ピール監督の映画『Us』にもキャスティングされていましたね!35歳の若き俳優で、『グレイテスト・ショーマン』や『アクアマン』シリーズなど有名作品への出演が目立っています。
ブリアンナ/テヨナ・パリス
アンソニーの良きパートナーだったブリアンナ。彼の変わりゆく姿を見ながら心を痛めていたのでしょう。しかしどうすることもできず、キャンディマンへの変貌を止めることができなかったのです。
果たしてキャンディマンになった恋人を見て、どう思ったのか……。本作で一番の被害者的ポジションなキャラクターかもしれません。
ブリアンナを演じるのはテヨナ・パリス。アメリカで活躍する女優であり、テレビドラマや映画で活躍中。芯の強そうなブリアンナ役にぴったりな、凛とした雰囲気を持っていますよね。
ウィリアム/コールマン・ドミンゴ
序盤からアヤしい匂いがプンプンのウィリアム。「親切なキャラクターにはウラがある」というお約束をしっかりと果たしてくれる存在ですね(笑)
けれども彼もまた黒人差別によって深い傷を負っているのです。キャンディマンの復活を望んだものの、欲望が暴走して帰らぬ人となってしまいました。
ウィリアムを演じるのはコールマン・ドミンゴ。『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』で見かけたことがある人も多いのでは?
存在感があり、どっしりと落ち着いた演技はまさにベテランそのものです。
映画『キャンディマン』に登場する土地、カブリーニ・グリーンについて
アメリカ合衆国・シカゴのイリノイ州に存在していたとされるカブリーニ・グリーン。物語のカギを握る重要な舞台ですが、日本人にとってはあまり聞き慣れない地名なのではないでしょうか。
もともとカブリーニ・グリーンは公営住宅の成功例としたメジャーな土地でした。しかし治安は決して良いものではなく、麻薬やギャングの蔓延、失業者の増加なども見られ、とても公営住宅地のモデルとは言えない状況へ変化していったとか……。
2000年にはイリノイ州全ての公営住宅地を改変するよう、シカゴ住宅局が動き始めます。こうしてカブリーニ・グリーンの建物は次々と解体され、2011年には最後の建物の取り壊しが完了したのです。
とは言ってもカブリーニの歴史全てが闇の中へ葬られたのではありません。現在も作中でも登場していた教会や一部の長屋は残っているそうですよ。
悪名高き土地として知れ渡ってしまいましたが、当時のアフリカ系アメリカ人にとって、安価で暮らせる場所というのは必要不可欠でした。
シカゴの意向で都市再開発の対象となり、住民たちは激しく困惑したことでしょう。国にとっては隠蔽したい過去であっても、決して彼らの思いを踏みにじってはならない……。そう感じる出来事ですね。
1992年版『キャンディマン』と2021年『キャンディマン』の違い
出典:Amazon.com
今回公開された『キャンディマン』は1992年版のリメイクですが、あくまでそれを“ベース”とした物語です。
リメイクと聞けば内容や流れ、登場人物などがほぼ変わらず……のイメージがあるかもしれませんね。
本作は1992年版と関係があるものの、オリジナル性に特化した全く新しいストーリーが展開されているんですよ。それぞれの違いなどについて解説していきます。
1992年版の主人公はあの人だった!
なんと1992年版『キャンディマン』の主人公は、トロイの話していた都市伝説に登場したヘレン。大学院生の彼女が都市伝説を調べた際に“キャンディマン”のことを知り、調査を進めていく……というストーリーです。
ウワサに興味を持って動き始める点はアンソニーと全く同じですが、当時はカブリーニ・グリーンが存在していた時代。ここがある/なしではリアリティが少々異なってくるでしょう。
私たちはあくまでカブリーニの話を聞いたのみ。公開時、アメリカではどのような反応になっていたのか……。非常に気になる部分ではありますね。
ヘレンとアンソニー、2人の主人公の違い
それぞれの主人公ですが、2人には決定的な違いがあります。それはアンソニーはカブリーニ・グリーンに関与していること、反してヘレンは第三者的立ち位置という点です。
更にヘレンは白人ですから、2021年版のような黒人同士の関わりや問題からは少し離れた存在。キャンディマンを始めとする差別に深い怒りを持つ人々とは対照的なキャラクターなんですよね。
アンソニーは黒人であり当事者。生贄としてて捧げられそうになった過去があるなど、最も都市伝説に近い人物が真実を知らない……。そしてキャンディマンのウワサに興味を持つ、なんと皮肉めいているのでしょう!
どちらもホラー要素たっぷりの作品ですが、2021年版の方がより精神的な怖さに磨きがかかっています。2作品とも観比べてみると面白いかもしれません。
映画『キャンディマン』の伏線を解説!
鏡越しの遠くにキャンディマンがチラリ、度々登場するハチなど細やかな演出が魅力の『キャンディマン』。意味深な描写も多く、あなたは張られた伏線に気づけたでしょうか?
「なぜこのシーンや演出になったの?」、そのギモンを一緒に見ていきましょう。
ランドリーの物語から始まる意味
少年時代のウィリアムがランドリーへ行くところから映画がスタートしました。
決して裕福とは言い難い街並みと人々の身なりが映され、おまけに治安も悪い。冒頭にこのシーンを持ってくることにより、カブリーニ・グリーンのリアルをより視聴者に伝えられる流れとなっています。
そして成人後の彼がランドリーを営んでいるというのも、“あの時被害に遭った子供”というのを分からせるため。カブリーニで起きた悲劇、そして少年時代の心の傷は未だに言えていませんからね。
この物語はアンソニーだけでなく、ウィリアムも重要なキーパーソンとなっています。“確実に彼は何かある”、あの始まり方はそれを示唆する伏線と言えるのです。
ハチは何を意味している?
ブンブンとアンソニーの周りをうろつくハチ。羽音にちょっぴりイライラさせられたものの(笑)、これこそキャンディマンの象徴です。
最後まで鑑賞すると分かるのですが、都市伝説の元となった絵描き・ロビタイルはハチの巣を押し当てられるなど、残虐な拷問の末に死亡してしまいました。
もちろんこの出来事がきっかけでハチが登場しているのもありますが、もう一つの意味は“キャンディマン”の存在。結局この人物は誰か特定の相手を指すのではなく、「ハチの巣全体を意味するものだ」と、ウィリアムは語っていましたよね……!
この場合の巣とはキャンディマンになり得る全ての人たち。イコール、黒人人種全体を指しているのでしょう。
ハチはキャンディマンおろか、黒人全てを意味する――。恐らくこのような意味が込められています。
鏡に映ったアンソニー
批評家の家やエレベーター内での自分が、キャンディマンの姿に見えたアンソニー。彼が毒牙に冒されていくことは誰もが予想できていましたが、多くの人はキャンディマン=心霊と考えていたはず。
けれども思い返してみてください。鏡の向こうの彼はほぼ“そのまま(彼のまま)”といった感じでしたよね……。
よくある心霊ものと違って「鏡の中の自分は違う動きをしている」といったことはありませんでした。きちんと意思を持ち、実態が見えないものではないからこそ、キャンディマンは霊ではないことを現しています。
キャンディマンはアンソニー、だが心霊とは違う。そんな伏線を張っているのがあの鏡に映るシーンなのです。
映画『キャンディマン』の見どころを解説
ホラー映画として期待値の高い『キャンディマン』。映画好きにはもちろんのこと、怖いものが苦手な人にも見られるのかが気になってしまいますよね。
また短い作品ながら、どんな見どころが詰まっているのかも皆さんが興味深い点。本作の魅力や見どころについて触れていきますよ。
スプラッターがプッシャー!意外と派手な表現にゾクゾク
あまりグロテスクなシーンはないのかな?と思いきや、キャンディマンが登場してからは一変。被害に遭う人々が次から次へと殺され、血しぶき飛び交うシーンが増えていきます。
肝心な部分は映していませんが、意外と血液量が多いので「激しい年齢規制がないからイケるかも」と思っていると、ちょっぴりイタイ目を見るかもしれません。
また冒されていくアンソニーの右手もなかなかエグいもので、ちょっぴり「ウッ」となってしまうかも。蓮コラが苦手な人はまず要注意です、思わず目をそむけたくなる可能性が高いですね(苦笑)
けれどもホラー好きには描写が丁寧でたまらず、物語や恐怖度を盛り上げるには欠かせないエッセンスとなっています。
心霊要素は低め?ミステリアスな雰囲気でストーリーに熱中できる
ジャンルはあくまでホラーですが、ビックリとするような心霊要素はかなり低めです。キャンディマンが現れるところは心臓がヒヤッとさせられますが、脅かすような演出はそこまで多くないでしょう。
キャンディマンそのものが霊ではありませんからね。ジェットコースター系の恐怖はあまりないため、ストーリーにしっかりと集中できるはずですよ。
怖いのはやはり“人間”ということを言いたいのか、殺害シーンよりもキャンディマンの笑みやロビタイルの拷問エピソードの方がよっぽど恐ろしいですね。
映像化すると痛々しい部分は全てイラストで描かれていますが、正直なところそれが一番怖いと言っていいほど。エンディングまで映し出された恐怖と悲しみの連続には、必ず心が痛むと思います……。
グイグイと視聴者を惹きこむ画は流石としか言いようがありません。
黒人差別問題を取り扱ったメッセージ性の強い世界観
差別、人権迫害などを扱った作品は多く、今回脚本に関わったジョーダン・ピールの手掛けた『ゲット・アウト』や『Us』もそれらに該当しますよね。
『キャンディマン』も世の中へ問題を訴える内容であり、“ただのホラー映画”では終わらせない熱き姿勢を感じます。
少し前知識がないと分かりづらく、作中での黒人と白人の因果関係に対する理解が難しいところもあるのですが。それでも多くの人に伝えるため、こだわりぬいた世界観を創り上げているのは非常に好感度が高いポイント。
エンドロールの最後まで我々に問題を投げかける、力強き作品です。ぜひ最後まで席を立たず観賞し、スタッフ・キャスト陣の想いをしっかり胸に刻んでくださいね。
まとめ
心霊モノかと思いきや、ストーリーの奥底には人種差別問題が隠されていた『キャンディマン』。
あらすじだけを読むと一般的な大衆ホラーを想像しがちですが、その考えはガラリと異なるはず。そのギャップもまとめて楽しみましょう。
終盤ギリギリまで込められたメッセージ、あなたはどう受け止めますか?本作を観て人種差別問題について今一度考えてみるのもいいでしょう!