今すぐ自転車に乗りたくなるオススメ自転車映画7選!
最近街中でロードバイクやピスト(競技用自転車)に乗ってる人をよく見かけますよね。皆さんの中には、自分も乗ってるよ!という人もいるかもしれません。世界には、そんな自転車好きの人には堪らない映画がたくさんあります!
この記事では、ロードバイク、ピスト、BMXなどが印象的な、自転車映画といえばコレ!という作品から、自転車好きには是非観てほしい!という映画を紹介します!
この記事を読めば今すぐ自転車にのって風を切りたくなるかも!?
1. 疾風スプリンター
「連れて行く、限界のその先へ」
あらすじ
チョン・ジウォン(チェ・シウォン)は、自転車ロードレースチーム「レディエント」のエースだ。アシストとして所属することになったチウ・ミン(エディ・ポン)とティエン(ショーン・ドウ)と共に、エースの座を目指して切磋琢磨しながら、友情も深めていく。
そんな中、チームレディエントは経営難により解散となる。そのため、3人はそれぞれ別のチームに所属することとなり、お互いがライバル同士となる…。
今すぐ乗りたくなる!疾走ポイント
本作には、サイクルロードレースの要素がすべて詰め込まれています。自転車競技レースを見たことがないという人が本作を見れば、驚く要素が目白押しです。
集団から数人が抜け出し、先頭を走る「逃げ」と呼ばれる作戦、自転車に乗りながらの補給、エースとアシストの関係と役割など、レースの基本から、スポンサーと運営陣の上下関係や、資金難によるチーム解散(自転車競技界にはよくあることです)といった経営面、さらには練習風景や選手自身が洗車するところまで、とにかくこれさえ見れば自転車ロードレースがすべてわかると言っても過言ではありません。
初心者だけでなく、サポートカーからの無線連絡指示や、落車からのロードバイクを担いで走るシーンなど、自転車ロードレースファンならニヤリとしてしまうようなシーンまで盛りだくさんです!
他にも男同士の固い絆や、目標に向かって走り続けるひたむきな姿に胸が熱くなること間違いなしです!
こんな人におすすめ!
- 迫力満点のレースシーンを見たい!人
- 自転車レース初心者なので、おおまかなルールが知りたい人
- 選手同士の関係やレースの駆け引きが見たい!人
こんな人には向かないかも…
- 有名な俳優が出ている作品が見たい人
- 男同士の熱い友情物語が苦手だと思う人
- スポ根映画が苦手だという人
2. ヤング・ゼネレーション
「挫折も若さの特権」
出典:Amazon.com
あらすじ
舞台はインディアナ州のとある小さな町。落ちこぼれのデイヴ(デニス・クリストファー)たち4人組「カッターズ」は、大学にも進学せず、ケンカに明け暮れる毎日。イタリアかぶれのデイヴは自転車にハマっており、仲間と自転車に乗ることによって現実逃避している。そんなある日、大学生たちの縄張りでデイヴはキャサリン(ロビン・ダグラス)という女の子に一目惚れをする。キャサリンに好かれようとするために、自転車レースに参加することになる。
今すぐ乗りたくなる!疾走ポイント
スッキリとしたホリゾンタルフレームのロードバイク。この映画はそんな懐かしいクロモリフレーム(クロムとモリブデンの合金)が全盛期の頃の映画です。まだヘルメットすら一般的でなく、カンパニョーロのサイクルキャップを被り、往年のMASIのフレームで、トゥークリップをつけたペダルを回す…と。古い自転車ファンは見ているだけでも目に楽しいシーンが盛り沢山!他にも、風よけのためにトラックを追いかけたり、自分で自転車を整備したり、パンクを修理したりと、自転車好きなら頷けるシーンも楽しいですね。
この映画では、自転車の本場イタリアに憧れる「外国かぶれ」な主人公の姿が描かれますが、若者なら一度は何かに「かぶれる」ものですよね。そんなしょっぱくも、がむしゃらに何かを目指す4人の姿は、見てて熱くなること間違いなしです!
こんな人におすすめ!
- 懐かしの名作自転車が好きな人
- イタリアの空気感が好きな人
- 昔のロードレースの雰囲気が見たい!という人
こんな人には向かないかも…
- 最近の自転車にしか興味がない人
- 古い雰囲気の映画には退屈する人
3. E.T.
「これはぼくと、ぼくのトモダチのお話。」
あらすじ
アメリカのある森に、謎の宇宙船が着陸する。中から出てきた宇宙人たちは、地球を散策するが、人の気配を感じ、宇宙船に逃げ込んで飛び去ってしまう。しかし、乗り遅れた一匹の宇宙人がいた…。小学生のエリオット(ヘンリー・トーマス)はトウモロコシ畑でこの宇宙人をみつけ、「E.T.(Extra-Terrestrial)」と名付ける。大人たちに内緒で家にかくまううちに、交流を深めていくが、NASAの科学者たちが、このE.T.を探しているのだった。
今すぐ乗りたくなる!疾走ポイント
オシャレな自転車屋には、どこかにE.T.のぬいぐるみが飾ってあるものです(しかも、だいたいカゴの中にいる!)。主人公たちが乗る自転車は、なんと日本のブランド「Kuwahara」のBMX。当時世界中で大流行したBMXに目をつけたユニバーサル・スタジオが日本の工房に作製を依頼したと言われています。そのBMXは、大人が乗りたくなるほどのカッコよさです。E.T.の力で空を飛ぶ少年たち、月に浮かび上がる影。
あの世界的に有名なポスターに日本の自転車が使われているってちょっと嬉しくなりますよね!
自転車だけでなく、異星人と交流を深めることによって成長していくエリオットたちの姿にも胸が熱くなります。
こんな人におすすめ!
- 子どもたちが成長する作品が好きだという人
- オールドスクールなBMXが好きだという人
こんな人には向かないかも…
- 本格的な自転車映画が見たい人
- 気持ち悪い宇宙人が苦手だという人
4. 茄子 アンダルシアの夏
「遠くへ行きたい。」
あらすじ
舞台は世界三代自転車ロードレースの一つ「ブエルタ・ア・エスパーニャ」。チーム「パオパオ・ビール」の選手である主人公ペペ・ベネンヘリ(大泉洋)は、地元アンダルシアがコースのレースに出ていた。時をおなじくして、アンダルシアでは、ある結婚式が開かれていた。ぺぺの兄アンヘル(筧利夫)と新婦のカルメン(小池栄子)の結婚式だ。カルメンは、ぺぺの元恋人だった。監督からクビ通告や、故郷への思い、カルメンへの思い、そんな様々な感情を胸に、ぺぺは走り続ける。
今すぐ乗りたくなる!疾走ポイント
スタジオジブリで『もののけ姫』や『千と千尋の神隠し』の作画を手掛けた高坂希太郎が監督脚本をつとめた本作。原作の漫画『茄子』はあの宮崎駿が大ファンと公言しています。高坂監督自身、大の自転車好きで、スタジオジブリ社内イベントとして始まった自転車レースで連覇するほどの実力者。そんな高坂監督が手がけた本作ですから、もちろん自転車愛が炸裂しています!
舞台となるレースは、ツール・ド・フランス、ジロ・デ・イタリアと並ぶ人気を誇る「ブエルタ・ア・エスパーニャ」。人間模様だけでなく、補給シーンや競技シーン、ギアチェンジのシーンまでが、恐ろしく凝ったディティールで描かれています。主人公のぺぺが、スペインの焼け付くような太陽の下、孤独に「逃げ」に専念するシーンは、こちらにまで暑さが伝わってくるような表現力です。
エンディングテーマは、芸能界きっての自転車好きとして知られた忌野清志郎が担当しました。その名も「自転車ショー歌」。「自動車ショー歌」の替え歌であるこの曲は、自転車好きならニヤリとする歌詞です。
続編の『茄子 スーツケースの渡り鳥』はジャパンカップが舞台となっており、そちらもおすすめです!
こんな人におすすめ!
- ジブリタッチの絵が好きだという人
- サクッと見れる短い作品が見たい人
- スペインの暑い夏を感じたい人
こんな人には向かないかも…
- 狭い画面サイズが苦手だという人
- 有名俳優女優が声優をする作品が苦手な人
5. 疑惑のチャンピオン
「無敵のチャンピオンに何があったのか?」
あらすじ
世界で最も有名なサイクルロードレース「ツール・ド・フランス」で華々しいデビューを飾った若きアメリカ人、ランス・アームストロング(ベン・フォスター)。彼の勝利への執着心は人一倍だった。伝説の男はいかにして栄光を掴み、どん底まで落ちたのか。衝撃の実話を忠実に描いた実録ドラマ。
今すぐ乗りたくなる!疾走ポイント
皆さんは「ランス・アームストロング」という選手をご存知でしょうか。将来有望な選手としてアメリカでデビュー。しかし、精巣腫瘍を患い、それは既に肺と脳にも転移しており、生存確率は50%であることを医師から告げられます。そこから化学療法と、脳の一部を切除するという大手術の後、なんと奇跡の復活を遂げます。さらにツール・ド・フランス7連覇という前人未到の偉業を成し遂げた、まさに鉄人です。
しかし、2012年、彼はその栄冠を全て剥奪され、トライアスロンを含む自転車競技から永久追放されます。彼の華々しい栄光はドーピングによるものだったのです。
ドーピング騒動は自転車競技界でたびたび起こる根深い問題です。それは選手の問題だけでなく、ファンの「勝者は常に勝ち続けてほしい」「ドラマチックな勝利が見たい」という思いが過剰だという指摘もあります。この作品では、そんなドーピングの是非とともに、いかにしてアームストロングがドーピング検査をすり抜けたのか、その驚きの手法が明かされます…。
こんな人におすすめ!
- 実話映画が好きだという人
- 自転車競技会で有名な選手の半生を知りたい人
こんな人には向かないかも…
- ドキュメンタリー調の作品が苦手だという人
- 善と悪の判断を観客に委ねる作品が苦手だと思う人
6. イカロス
「事実は小説より奇なり」
出典:映画『イカロス』予告編
あらすじ
アマチュアの自転車選手でもあるフォーゲルは、スポーツにおけるドーピングがどれだけ有効かを検証するため、自ら禁止薬物を摂取し、薬物検査をパスできるかを試みる。正確な検証にするために、様々な専門家にアドバイスを求めるが、限りなくグレーに近い問題のため、誰も仕事を受けたがらない。そんな中、ロシアの専門家グリゴリー・ロドチェンコフと知り合う。しかし、ロドチェンコフがロシアの国家主導によるドーピング計画に関与していることが明らかになる。
今すぐ乗りたくなる!疾走ポイント
自転車競技だけでなく、スポーツ界における根深い問題として度々取り上げられるドーピング問題。そんなドーピングですが、それって本当に効果があるの?それじゃ自分の体を実験台にして調べてみよう!という計画で始まった本作は、監督すら予想してなかったトンデモナイ事態に発展します。ロドチェンコフはロシアの国家ぐるみでのドーピングに関わっていたのでした。
前半は、自撮りでドーピングをしているシーンや、ロドチェンコフとスカイプでテレビ通話をしているシーンなど、クスッとさせられるシーンはあるものの、後半に進むにつれ、笑えない展開になっていきます。そのセンセーショナルな内容から配信映画で初のアカデミー賞を獲得しました。見ていくほどに観客全員の予想を裏切り、全く違う映画になっていく様はクラクラするほどです。
こんな人におすすめ!
- 小説のような実話が見たい!人
- ロシアのドーピング問題に興味がある人
こんな人には向かないかも…
- 淡々と進む単調な映画が苦手な人
- 役者の演技が見たい人
7. プレミアム・ラッシュ
「ピストにブレーキは必要ない!?」
あらすじ
ワイリー(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)はニューヨークでメッセンジャーをしている。卓越した自転車スキルと、瞬時に安全なルートを判断できる長年の経験を生かし、日々の仕事をこなしている。
ある日、彼は知り合いの中国人女性ニマ(ジェイミー・チャン)から一通の封筒の「プレミアムラッシュ(超特急便)」を依頼される。配達へ出発したワイリーだが、彼の前にマンデー(マイケル・シャノン)と名乗る刑事が現れ、封筒を渡すよう迫る。これを拒否すると、彼は銃を突きつけながら脅迫してきたのだった。
今すぐ乗りたくなる!疾走ポイント
この作品のポイントはなんといっても、ピストによるトリックです。渋滞する車の間をすり抜け、柵を飛び越え、頭の中に描いた最短ルートで荷物を届けます。劇中では、「ピストにブレーキは必要ない」「ブレーキがあるから事故を起こすんだ」などと問題発言(日本では違法です!)もあり、日本では劇場公開がなく、DVDのみの発売となったのも頷けますね…。
悪徳刑事や警察の車とのチェイスシーンは迫力満点で、とても見応えがあります。実は主役のジョセフ・ゴードン=レヴィット、撮影中に本当に車と衝突し、約30針縫う大怪我をしました。文字通り命懸けで撮影したクラッシュシーンは目を覆いたくなるほどリアルです。
ピスト以外にもBMXや、ロードバイクとの因縁の(?)対決もあり、見どころ満載です!
こんな人におすすめ!
- 華麗なトリックが見たい!人
- 手に汗握るチェイスシーンが見たい!人
こんな人には向かないかも…
- 現実離れした描写は苦手だという人
- ノーブレーキピストは許せないと思う方
- 人間描写が薄い作品は苦手だという人
まとめ
ご紹介させていただいた通り、自転車映画には、熱いロードレースやカッコいいトリックなどの他に、ドーピング騒動といった倫理的な問題を題材にした作品が多くあります。
これらの作品を見て、自転車に乗りたくなるのもよし、スポーツマンシップについて考えるのもよし、といった幅の広さが魅力でもあります。
ぜひ、みなさんもペダルを回して風を切ってください。