ハートフル映画『アイ・アム・サム』の心温まる名言集
知的障害を持つ父親とその娘の家族愛を描いた、大ヒット作『アイ・アム・サム』。終始愛が溢れる本作は、観ると心が温まります!!
役者の演技も素晴らしく、父親役のショーン・ペンはアカデミー賞主演男優賞にノミネートされ、娘役のダコタ・ファニングもゴールデン・サテライト賞、放送映画批評家協会賞、ヤング・アーティスト賞、ラスベガス映画批評家協会賞を受賞し、映画俳優組合賞の助演女優賞にも最年少でノミネートされました。
また、世界的アーティスト「The Beatles」のカバー楽曲が使用されている事でも話題になっていますね。(本当は原曲を使用したかったのですが、権利を取得するのが間に合わなかった為仕方なくカバー曲を使用したという裏話もあります)
そんな本作には、「子どもの幸せとは?」について深く考えさせられる名言が数多く登場します!解説と共にご紹介していきますので、これを読んで作品を振り返り、「愛」とは?「幸せとは?」という事について考えてみませんか?
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目次
- 『アイ・アム・サム』のあらすじ
- 『アイアムサム』の名言
- 【名言①】「良いチョイスだね(It’s a good choice)」
- 【名言②】「ほかのパパは一緒に遊べない(Other dad can not play together)」
- 【名言③】「大丈夫だサム。僕3ドル寄付する(Sam’s fine. Donate me $ 3)」
- 【名言④】「つまらない本よ ”緑の卵とハム” を(A boring book, “Green eggs and ham”)」
- 【名言⑤】「ルーシーと一緒に帰りたいよ(I want to go back with Lucy)」
- 【名言⑥】「夢はいつでも大きくもつんだよ(My dream is always big)」
- 【名言⑦】「世界一すばらしい友達だ(The best friend in the world)」
- 【名言⑧】「私が親を思う時心に浮かぶものの中に九九や州都は入っていません」
- 【名言⑨】「どうしても立派な大人になれない(I really can not be a good adult)」
- 【名言⑩】「私の方があなたに助けられている(I am helped by you)」
- 【名言⑪】「愛こそは全てよ(All need is love)」
- 【名言⑫】「パパ以外のパパなんていらないわ(I want no other daddy but you. )」
- まとめ
『アイ・アム・サム』のあらすじ
スターバックスで働くサム(ショーン・ペン)は知能指数が7歳のまま成長しない知的障害を抱えるも、身寄りのない女性レベッカ(キャロライン・キーナン)と暮らしていた。ある日、レベッカは子供を出産し、サムは子供にルーシー・ダイヤモンド(ダコタ・ファニング)と名付ける。
しかし、レベッカは退院後すぐに失踪してしまう。男手一つで育てるサム。苦労だらけであったが、隣人のアニー(ダイアン・ウィースト)や、サムと同じく知的障害を持つ4人の仲間の協力もあり、ルーシーはすくすくと育つ。
ルーシーが小学校に入学した頃、サムが売春婦に話しかけられるところを偶然警察に見つかり、買春容疑で誤認逮捕されたサムは児童福祉局から目をつけられる。
父としての養育能力を持っていないと判断されたサムは法廷で戦う決意をする。そして、弁護を有能で知られるリタ(ミシェル・ファイファー)に依頼するが、弁護側の証人が障害者ばかりで、まともな証言が得られずに不利な立場になる。ついに、共同親権でルーシーは里親に引き取られてしまうーー。
『アイアムサム』の名言
幼いながらにとても聡明で、父親の事を本当に大切に思っているルーシーと、知的障害が娘の成長の足枷になってしまうと苦悩するサム。そして、そんな二人を支える周りの人々…。終始温かく、どこか切ない気持ちにさせてくれるセリフの数々をご紹介していきます!
【名言①】「良いチョイスだね(It’s a good choice)」
このセリフ、意外と印象に残っているという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
スターバックスで働くサムはいつもこの言葉を客に贈っていました。客とコミュニケーションをとりながら楽しそうに働くサムの姿は、仕事をする人の鑑。この一言によって、ただ注文を受けて商品を渡すだけの作業が「サムとお客である一人の人間とのコミュニケーション」としてとても理想的な接客になっていますよね。「あなたのチョイス、素敵」なんてさりげなく言われたら、なんとなくうれしい気持ちになってしまいませんか?
サムは、知的障害を抱えていながらも決して悲観的にはならず、とても心優しい人間でした。冒頭のこのセリフだけでも、これから愛娘ルーシーを一人で育てていく事になるサムの人柄の良さを感じる事が出来ます。
【名言②】「ほかのパパは一緒に遊べない(Other dad can not play together)」
ルーシーはサムに「パパは周りと違う」と皮肉を言います。小学校で周りのクラスメイトから父親を馬鹿にされ、様々な感情が募っていたのでしょう。
自分のことではなく親を馬鹿にされてもどうしたらいいかわからないですよね。そんなやるせなさや、悲しさをサムにぶつけます。
娘の思いを聞いて「ごめんよ、こんなで」と謝り続けるサムに、ルーシーは上記のセリフに加え「謝らないで。私は幸せよ」と伝えます。サムにはサムの良さがあるということ、幼いながらに父が「人と違う」事を理解し、父を傷つけないよう気遣うルーシーの優しさと聡明さには、大人もびっくりさせられます。
【名言③】「大丈夫だサム。僕3ドル寄付する(Sam’s fine. Donate me $ 3)」
ルーシーも成長し、学校に通う事になりました。そこでサムは4人の仲間たちとルーシーの靴を買いに行きますが、ルーシーの求める靴を買うにはお金が足りませんでした。
そんなサムに一人の仲間がこのセリフを言います。すると他の仲間もつられてサムに寄付を。結局、目的の靴をなんとか買うことができ、サムはルーシーを満足させることに成功します。
これは、仲間への想いがあふれ出ているシーン!サムはこんなに優しい仲間に囲まれて幸せですね。
【名言④】「つまらない本よ ”緑の卵とハム” を(A boring book, “Green eggs and ham”)」
サムはルーシーの宿題である本の読み聞かせをしますが、7歳になったルーシーの宿題は知的障害を抱えるサムにとって難しいもので、上手く読み進めることができませんでした。
ルーシーはそんなサムを見て上記のセリフを言い、宿題だった本を閉じて父がいつも読み聞かせる「緑の卵とハム」を読んでとお願いします。7歳ながらに父親が傷つかないよう気を使うルーシーを見ると、胸が締め付けられます。
このあたりからルーシーは父親の知的レベルを超えてしまう事を嫌がり、学校でも学ぶ事から逃げようとしてしまいます。本当は読める言葉も、父親の前ではわざと「難しくて読めない」と投げだして見せるルーシー。ある日教師から事情を聞かされたサムは、ルーシーに「お前は読めるはずだ」と叱ります。サムは自分と違ってしっかり知能が発達しているルーシーの成長を見ることが、本当に嬉しかったんです。
「本」を巡る二人の掛け合いは、作中でも印象深いですよね。
【名言⑤】「ルーシーと一緒に帰りたいよ(I want to go back with Lucy)」
ルーシーが施設に預けられることが決まったとき、サムは上記のセリフを叫びます。この時サムはとてもつらかったでしょう。ただ娘を想っていただけなのに、行政制度に引き離されるこのシーンには歯がゆさを感じます。
「子の福祉」「子にとっての幸福とは何か」という問題は、私たちの日常にも関わります。
ルーシーの表面的な幸福だけで言えば、「適切な教育、満足な生活環境」を求める行政機関の考えは間違いではありません。しかし、「それでも一緒に居たい」という、ルーシーにとって内面的な幸福が無視されるような事があってもいいのでしょうか。「子どもの為」を思った時、どちらの選択も決して間違いではないというのが難しいところですよね。
【名言⑥】「夢はいつでも大きくもつんだよ(My dream is always big)」
サムとルーシーが面会し、サムはコーヒーを作る係に昇進することを伝えます。そしてルーシーが疑ったときにサムは上記のセリフを言います。
単純なことですが、夢を大きく持つことは大事なことです。サムは知的障害のため一般的な知識は抜け落ちていますが、人生に大切なことはしっかりと見につけています。
大人になるにつれて忘れていきがちな、単純だけど大事なこと。私たちがサムから学べることは少なくはありません。
【名言⑦】「世界一すばらしい友達だ(The best friend in the world)」
サムの裁判に4人の仲間が応援に来たときに、サムが仲間に向けて言ったセリフです。年をとってもお互いを想いあう仲間。本作ではこの4人がかなり出てくるんですが、このメンバーのやり取りを見ていると心が温まります。
【名言⑧】「私が親を思う時心に浮かぶものの中に九九や州都は入っていません」
アニーが法廷で「サムはかけ算ができるか?」とサムの知能を懸念する質問を検事にげかけられた際、このように答えました。アニーは、親子にとって大切なものは、九九や州都などの教育以上に一緒に過ごしたという「思い出」なのだという事を訴えました。
【名言⑨】「どうしても立派な大人になれない(I really can not be a good adult)」
リタのセリフです。リタは一見するとやり手の弁護士なんですが、実は夫に浮気され、息子との関係も上手くいっておらず、私生活での不満が溜まっていました。
そんな普段は見せない不満をサムにぶつけるシーンで、上記のセリフを言います。サムは、君は素晴らしいという言葉をかけて励まし、リタを抱きしめます。
いつも完璧を装うリタに悩みがあることには驚かされました!サムという心のよりどころが見つけられてよかったです!
【名言⑩】「私の方があなたに助けられている(I am helped by you)」
当初は自分のキャリアアップのためにサムの弁護人を努めるリタでしたが、最後には涙を浮かべながらサムにこのセリフを告げます。
リタがサムから学んだことは、他人への思いやりや、楽観的な考え方。サムと出会うまでは秘書に対して冷たく接したり、息子に暴言をいったりしていたリタでしたが、物語が進むにつれて人を思いやるようになります。
はじめサムを馬鹿にしていたリタの、見違えるような変化には驚かされました!
【名言⑪】「愛こそは全てよ(All need is love)」
ご存知「The Beatles」の有名な曲名でもあるこのセリフ。
一時的に引き取られた児童福祉局の人間に「パパを物足りないと思っていないか」と問われたルーシーは、真っ直ぐな瞳でこう呟きます。聡明なルーシーは、きっと児童福祉局の言わんとしている事、懸念している事も全て理解していたのでしょう。
それでも、「父親と一緒にいたい。愛が全て」と願わずにはいられない痛切な思いが伝わってくるセリフです!
【名言⑫】「パパ以外のパパなんていらないわ(I want no other daddy but you. )」
とても切実な思いが伝わってくるセリフです。どんなに障害を抱えていても、世間には認められなくても、ルーシーにとってはサムだけがたった一人の父親だったのです。
まとめ
以上、『アイアムサム』の名言をご紹介しました!サムと仲間たちの優しさや、ルーシーの気遣い、リタの変化など様々なことが詰まっていますね。
「子どもの幸せとは?」「愛とは?」これらの名言から学べることはたくさんあると思います。「最後に愛が勝つ」なんて世の中甘くはありませんが、やはり「愛」も大切なことだというのを改めて考えさせられます。
まだ観たことが無い!という方も、既に観たことがある!という方も、今一度映画『アイ・アム・サム』を見返してみると、新しい発見が見つかるかもしれませんよ。