全世界のこじらせ女子へのエール! 『勝手にふるえてろ』の名言集

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芥川賞作家・綿矢りさによる恋愛小説『勝手にふるえてろ』。

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大九明子が監督・脚本、松岡茉優が主演を務め、2017年に実写化されました。第30回東京国際映画祭コンペティション部門に選出され観客賞を受賞し、2017年12月の一般公開後も口コミでじわじわと評判が拡散。公開2ヵ月目にしてロングラン&大ヒットを記念した松岡茉優登壇のトークイベントが行われるほどの話題作となりました。

恋愛経験ゼロ、脳内で妄想恋愛を繰り広げるこじらせ女子と、彼女を取り巻く現実世界の人々を描いた本作には、心にグサリと突き刺さるような名言が登場します。その中でも印象的なセリフを紹介します。

あらすじ

出典:映画『勝手にふるえてろ』予告編

 

24歳のOL江藤良香・通称ヨシカ(松岡茉優)は、中学時代の同級生の一宮・通称イチ(北村匠海)に10年間片思い中。脳内に中学時代のイチを“召喚”し、妄想の恋愛を楽しむ日々を送っていた。

ある日、ヨシカは会社の同期・霧島(渡辺大知)から交際を申し込まれ、人生初の告白に舞い上がる。脳内に妄想彼氏のイチがいること、人の名前が覚えられないこと、霧島が伝票の数字を「1+1=1」と間違えていたことなどから、ヨシカは霧島を「ニ」と名付ける。

ニはヨシカのタイプとは程遠く、頭の中は相変わらずイチのことでいっぱい。そんな時、とある出来事がきっかけでヨシカは中学の同窓会を計画し、イチと10年ぶりの再会を果たすことになる――。

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こじらせ女子の恋愛の果ては?『勝手にふるえてろ』の名言・名台詞

『勝手にふるえてろ』には、究極のこじらせ女子・ヨシカが放つ、強烈に面倒でひねくれた言葉から、ヨシカを取り巻く人々の現実的な台詞など、さまざまな立場や視点の台詞が登場します。あなたが共感を覚えるのはヨシカ?それとも地に足をつけた周りの人々?名台詞の数々を、解説を交えて紹介します。

【名言①】「私ごときが求めすぎちゃだめなの。手の届かないものばっかり欲しがって、本能のままに生きるなんて野蛮。野蛮で承服しかねます。」

勝手にふるえてろ
出典:映画『勝手にふるえてろ』公式サイト 

冒頭、涙を浮かべたヨシカが金髪のウェイトレス(趣里)に向けて語りかけます。

私のような人間がイチを求めてはいけない、という意味の台詞なのですが、実はこの台詞の前にヨシカにはあるつらい出来事が起きています。しかし、状況はわからなくても、ヨシカが理屈っぽくひねくれており、非常にややこしい性格であることはよく分かるでしょう。

自分の気持ちを押し殺して生きている人にとっては、既に序盤からグサリとくる台詞ではないでしょうか。

【名言②】「ファーーーーック!!!」

少々お行儀の悪い台詞ですが、ヨシカは周囲の人々にイラついたときに度々「ファック!」と口に出しています。

仕方なく参加した会社の飲み会のノリについていけず、外にこっそり逃げ出したとき。また、のちに告白してきたニに、自分が恋愛経験がないことを知られて取り乱したとき。さらに、自分から初めてニに連絡をするも着信拒否にされていたとき。

バリエーションもさまざまで、ヨシカのいらつき、怒り、悲しみなど、さまざまな心境が込められた「ファック」が登場します。

【名言③】「イチのあの言葉を引き出したのって、“視野見(しやみ)”だけで我慢し続けたご褒美だと思ってるんです、私。」

勝手にふるえてろ
出典:映画『勝手にふるえてろ』公式サイト

“視野見(しやみ)”とはヨシカの造語です。イチを見つめたいけれど、気付かれたくない。本能のまま好きな人を見るという行為が恥ずかしい、そんな煩悩に負ける自分が嫌。そんな思いでヨシカは自分の存在を消して、視野の端で見たいものを見る奇妙な技を身に着け、この“視野見”という方法でずっとイチを見つめていました。

そして「イチのあの言葉」とは、中学の体育祭の閉会式でヨシカの後ろに座っていたイチから「こっちを見て」と話しかけられたことを指しています。

気付かれないようにイチを見ていたはずなのに、イチから話しかけられて直視してしまった。これをヨシカは「視野見だけで耐えたご褒美だ」と、いつも同じ場所で釣りをしているおじさんに語るのです。

ヨシカの自己肯定感の低さと、奇妙なプライドの高さとが複雑に入り混じった表現であることがわかりますね。

【名言④】「体操着姿のイチを召喚ばかりしてないで、一目でいいから今のイチに会って、前のめりに死んでいこうって思ったんです」

電気ストーブを点けたまま寝てしまったヨシカは、布団が燃えてボヤを起こしてしまいます。人間いつか死ぬんだと悟ったヨシカは、生きているうちにもう1度イチに会いたいと奮起。アメリカに転校した同級生の名前を使ってSNSに登録し、同窓会の開催を呼びかけ、イチとの再会を企てます。

ヨシカは脳内でイチと恋愛しているとはいっても、中学時代のイチの姿を脳内で描いて楽しんでいるだけで、現在進行形の想像は何もできなかったのです。今のイチを一目見たいというヨシカの気持ちに火がついたことがわかる台詞です。

【名言⑤】「私の名前をちゃんと呼んで。」

勝手にふるえてろ
出典:映画『勝手にふるえてろ』公式サイト

同窓会でイチとの再会を果たしたヨシカは、上京したメンバーでまた集まろうと提案。東京での新年会でイチとの会話を楽しみます。しかし、自分のことを「きみ」と呼ぶことに違和感を覚えたヨシカがそのことを尋ねると、イチから「ごめん。名前なに?」と言われます。イチが自分の名前を覚えていなかったことに、ヨシカは深く傷つきます

【名言⑥】「絶滅すべきでしょうか。」

勝手にふるえてろ
出典:映画『勝手にふるえてろ』公式Twitter

イチが自分の名前を覚えていなかった、もしかしたら最初から知らなかったのかもしれない、ということを知ったヨシカは、絶望の淵に立たされ、この言葉を放ちます。

このシーンまで、ヨシカは店のウェイトレスや駅員、コンビニの店員、釣りをしているおじさんたちと親しげに会話を楽しんでいました。しかし、すべてはヨシカの想像で、本当は誰とも話してなどいなかったことが明らかになります。

自分はまるで誰からも見えていない透明人間のようだと感じ、自分と世の中との距離を痛感し、自分は絶滅すべきなのか、と苦しみを吐き出すのです

【名言⑦】「私には彼氏が2人いて、1人がその人、もう1人があなた。でもやっぱり1人に絞ります。一番好きな1人に絞ります。だから、さよならー。」

ヨシカがニに放った台詞です。

ヨシカは、いつも自分の名前を呼んでくれるニと付き合うことにします。しかし、自分が恋愛経験ゼロであることが、同僚の月島来留美(石橋杏奈)を通してニに伝わっていたことを知ります。

内緒だと言ったにもかかわらずニに教えていた来留美への怒り、恋愛経験がないことをニに知られてしまった羞恥心と絶望、ニからの「そういうところもピュアでかわいい」という発言を受けて、ヨシカは完全に心を閉ざします。

現実世界のニではなく、再会できた現在のイチでもなく、10年前のイチを脳内で思い続けることを選ぶほど、ヨシカの心は傷ついたのです。

【名言⑧】「なるほど、孤独とはこういうことか。」

勝手にふるえてろ
出典:映画『勝手にふるえてろ』公式サイト

ヨシカは会社に妊娠したと嘘をついて産休を申請しますがあえなく却下されます。ならば辞めますと言ったヨシカに、上司からは有給休暇扱いにしておくからしばらく休めと言われて自宅にこもります。

ヨシカの妊娠を信じているニからは連絡が途絶え、電話をかけてくるのは自分を裏切った来留美ばかり。脳内にイチを召喚しようとしても、ヨシカの名前を覚えていなかったイチは現れてくれません。現実でも妄想でも孤独で、自分は本当に1人なのだと感じたヨシカが呟いた台詞です。

【名言⑨】「ばらすつもりがなくても、人の秘密をばらしちゃうことってあって、でもそこに少々の意地悪心がない…といえば嘘かもしれないけど、でも人間ってそんなもんじゃん?」

勝手にふるえてろ
出典:映画『勝手にふるえてろ』公式サイト

会社を休んでいるヨシカは、ニを自宅に呼び寄せます。自分が恋愛経験がないことを来留美にばらされたヨシカは激高しますが、それに対してニが言った台詞です。

人との付き合いが苦手な人は、悔しいけれど確かにそうだなと納得してしまう台詞なのではないでしょうか。

ニは、作品の序盤ではとても鬱陶しく自己中心的で嫌な奴という存在でした。しかし、ごく当たり前の人間関係を築ける素直な人物だということが、作品を見進めるうちにわかってきます。この台詞からもそのことが伝わります。

【名言⑩】「勝手にふるえてろ」

クライマックス、ヨシカが初めてニのことを「霧島くん」と名前で呼び、この言葉を口にしてキスを交わします。

タイトルにもなっているこの台詞は、ヨシカが自分自身に向けたものか、ニに対して向けたものか、解釈は数通りありそうです。しかし、自分の殻を破って他人と関わることはふるえるほど怖いけれど、そんなものは放っておいて、然るべき相手と対峙しようというメッセージに聞こえます。

ちなみに、原作ではこの台詞の使われ方が全く異なっています。自分の名前を覚えていなかったイチに対して「イチなんか、勝手にふるえてろ」とヨシカが心の中で毒づくのです。原作との違いを比べてみるのも面白いかもしれません。

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まとめ

『勝手にふるえてろ』の中でも特にインパクトが強い台詞をご紹介しました。生きづらさを抱える不器用な女子にとっては、心に刺さる台詞がたくさんあったのではないでしょうか

この作品は主人公ヨシカの強烈なモノローグ映画となっており、思いの丈をたくさん吐き出しています。見ていて苦しくなる人もいるかもしれません。一方でクスリと笑える人もいるかもしれません。あなたはどちらなのか、ぜひ作品を見て確かめてみてください。

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