SF界の鬼才テリー・ギリアム監督のおすすめ映画7選!『バロン』他撮影秘話も!
イギリスでは知らない人のいない伝説のコメディ・グループ、『モンティ・パイソン』出身のテリー・ギリアム監督。彼の作品は近未来の世界を描いたSFものからファンタジーまで、現代社会への皮肉や風刺画描かれた独特の世界観を描いており多くの映画通から愛されています!
今回は、そんなテリー・ギリアム監督が手掛けた映画の中から厳選して7作品を、撮影秘話なども踏まえて詳しく解説していきます!
目次
テリー・ギリアム監督について
出典:Wikipedia
1940年11月22日、アメリカ合衆国のミネソタ州出身のテリー・ギリアム監督は、高校での成績は優秀で大学では当初物理学を専攻します。しかし在学中にファイン・アートや政治学へと専攻を変え、卒業後は雑誌の編集者としてキャリアをスタートさせます。
60年代にイギリスに移住した後も雑誌編集やアニメーターとして仕事を続けますが、知人の紹介でBBCの子供向けアニメーション番組に携わったことがきっかけで、唯一のアメリカ人メンバーとして『空飛ぶモンティ・パイソン』というコメディ・シリーズに参加することになります。
パイソンズではアニメーターとして、ビクトリア朝の古い写真のコラージュや手描きのアニメーションを組み合わせた独特な表現方法を確立させます。モンティ・パイソンでの活動をきっかけに、彼は映画監督としての初めての作品『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』を完成させるのです。
テリー・ギリアム監督のおすすめ映画
テリー・ギリアム監督と言えば、お蔵入りやその危機に見舞われたプロジェクトが多いことでも知られます。しかし、その分一つ一つの作品の完成度や監督自身のこだわり度も高く、その世界観やシュールで独読なユーモアセンスも含めて深く考えさせられたり何度も見返して再発見したくなる映画が多いのが特徴です。
そんなギリアム監督作品から厳選した7作品の見どころやおすすめポイントを徹底解説していきます。
1. 未来世紀ブラジル
これが統制社会に生きる人間の未来の姿―。
あらすじ
20世紀の近未来社会。情報省は、誤って「タトル」という名のテロの容疑者(ロバート・デ・ニーロ)を「バトル」と登録してしまい、無実のバトル氏(ブライアン・ミラー)が連行されてしまう。それを見ていたトラック運転手のジル(キム・グライスト)という女性が抗議するために情報省にやって来る。
一方、情報省で働いていたサム(ジョナサン・プライス)は、この重大なミスを修復する方法を模索していた。彼は情報省にやってきていたジルを見て、彼女が最近自分の夢によく出てくる女性に瓜二つだということに気付く。
なぜかジルそっくりの女性をサムライから救う夢を毎晩サムが見るのには、実は大きな事件と陰謀が関係していて…?
『未来世紀ブラジル』テリー・ギリアム監督撮影裏話
・テリー・ギリアムは未来世紀ブラジルのストーリーの構想をジョージ・オーウェンの『1984年』からインスパイアされて作った
・前作『バンデットQ』と後作『バロン』と合わせた3部作として、それぞれ映画の内容は全く違うものの人間が管理・統制された社会をテーマとして描いている。
・イギリスの工場が立ち並ぶ場所で撮影していた際に、『ブラジルの水彩画』という曲を聴いたところ、こんな場所にいても音楽だけで一瞬でもブラジルのビーチにいる情景が思い浮かんだことからタイトルとテーマ曲にブラジルが採用された。
テリー・ギリアム作品のみどころ!
後世のSF作品にも大きな影響を残した本作は、ディストピア映画の金字塔と言っても過言ではありません。
国民の情報がすべて政府に管理されている近未来の社会を痛烈に描いています。20世紀という時代背景は現代を生きる私たちからしてみれば過去のものですが、この映画が公開された80年代からギリアム監督がすでに情報社会の行く末や政府とテロリストとの関係性に対して強い危機意識を持っていたことが伺えます。
また複雑なストーリーラインのみならず、衝撃的な映像でも多くのSFファンを魅了した作品でもあります。モンティ・パイソンでアニメーターとして活躍したギリアムならではの、観る者をあっと驚かせるような鮮烈な視覚効果は、是非自分の目で楽しんでみてください。
基本情報
上映時間:142分 監督 :テリー・ギリアム 出演者 :サム・ラウリー(ジョナサン・プライス)、タトル(ロバート・デ・ニーロ)、ジル(キム・グライスト) 他 受賞歴 :なし 公開日 :1986年10月10日 |
2. バロン
奇想天外なミュンヒハウゼン男爵のイマジネーションはロジックに勝てるのか?
出典:映画『バロン』公式サイト
あらすじ
理性の時代と呼ばれ、宗教や中世の伝説よりも論理や科学による啓蒙が盛んだった18世紀のドイツ。隣国のトルコとの戦争中で、人々は戦々恐々としていた。そんな中、人々の集まる劇場では『ミュンヒハウゼン男爵の冒険』という題目が上演されていた。
奇想天外な物語の展開に観客が魅了されていると、突然一人の老人(ジョン・ネヴィル)がやってきて、ミュンヒハウゼン男爵は実在し、自分こそミュンヒハウゼン男爵であると名乗り始める。彼は自分こそが今まさに佳境をえているトルコ軍との戦争の原因であると主張し自分の物語をそこにいる人々に語り始める。
丁度そこにトルコ軍が攻め込んできて、老人は彼を信じる少女サリー(サラ・ポーリー)を連れて、街を救うための冒険の旅に出るのだったが…。
『バロン』テリー・ギリアム監督撮影裏話
・月の王役はショーン・コネリーの予定だったが、撮影が遅延したために彼が『インディ・ジョーンズ』の撮影を開始することとなり代わりにロビン・ウィリアムズが起用された。
・作中でサルタンが披露するオペラはクラシックの『魔法使いの弟子』を文字ってギリアム作品の多くを手掛けるマイケル・ケイメンが作曲したもの。
テリー・ギリアム作品のみどころ!
本作は当時としてはミニチュアや合成を活用した最先端の撮影技術を用いて完成されたファンタジー映画です。前々作の『バンデットQ』、前作の『未来世紀ブラジル』と合わせた3部作としてギリアム監督自身は位置付けています。
この作品でも論理や科学に囚われている現代社会の人間に対して、夢や想像力が人間にもたらすエネルギーの大きさを対比させた深いメッセージが込められています。
ドイツの民話『ほら吹き男爵の冒険』の映像化ということで、かなりの製作費をかけて衣装や舞台セッティングも作り込まれていますので、視覚的な効果だけでもギリアム節をかなり堪能できる映画だと言えます。
基本情報
上映時間:127分 監督 :テリー・ギリアム 出演者 :バロン(ジョン・ネヴィル)、サリー(サラ・ポーリー)他 受賞歴 :なし 公開日 :1989年6月3日 |
3. 12モンキーズ
99%死滅した人類を、タイムたラベルした犯罪者が救う!?
あらすじ
ウイルスによって人類の99%が死滅してしまった2035年からタイムスリップして1990年にやってきたジェームズ・コール(ブルース・ウィルス)の目的は、1996年にその原因となったウィルスをばらまいたとされる「12モンキーズ」という集団からワクチンを作るために元となったウイルスを入手することだった。
実は彼は2035年の未来では犯罪を犯して服役中であり、この特殊なミッションに従事することを条件に特赦を受けていたのだった。タイムマシンの手違いで1996年ではなく1990年に飛ばされてしまったコールは、そこでジェフリー(ブラッド・ピット)や医師のキャサリン(マデリーン・ストウ)と出会う。
一度未来に戻り、再度1996年にタイムスリップしてきた彼は、キャサリンらの力を借りて12モンキーズの正体を暴こうとするが、そこには意外な真実が隠されていて…?
『12モンキーズ』テリー・ギリアム監督撮影裏話
・脚本を書いたピープルズ夫妻はフランスの短編映画『ラ・ジュテ』にインスパイアされて『12モンキーズ』の脚本を完成させたが、ギリアム監督自身は一度も見たことがないまま撮影が終了した。
・撮影が進むうちにアルフレッド・ヒッチコック監督の『めまい』をオマージュしたシーンが多くなってしまったが、ギリアム監督は編集段階になって初めて自分が『めまい』のリメイク版を作っているのかと愕然とした。
テリー・ギリアム作品のみどころ!
映像的にはいかにもギリアムらしい未来観を描きながらも、アナログっぽい質感で少し不気味、不思議な世界観を演出していますが、本作の醍醐味は張り巡らされた伏線と複雑に絡み合う時間軸です。
特にタイムトラベルものにおいては、登場人物の一挙一動が後々のシーンで大きなカギを握っているということも少なくないため、1回見ただけでは満足できず、何度もおかわりしたくなる映画だと言えます。
主役のブルー―ス・ウィルスがかっこいいのはもちろんですが、本作で初めてゴールデングローブ賞を獲得したブラッド・ピットの演技にも注目してみてください。『12モンキーズ』は2015年にテレビドラマ化されていますので、鑑賞後にそちらもあわせてチェックしてみてもより理解が深まるでしょう。
基本情報
上映時間:130分 監督 :テリー・ギリアム 出演者 :ジェームズ・コール(ブルース・ウィルス)、キャサリン(マデリーン・ストウ)、ジェフリー(ブラッド・ピット)他 受賞歴 : ・第53回ゴールデングローブ賞 助演俳優賞(ブラッド・ピット) ・1969年サターン賞 最優秀SF映画作品賞 衣装賞 助演男優賞(ブラッド・ピット) 公開日 :1996年6月29日 |
4. ブラザーズ・グリム
グリム童話の裏に隠された、兄弟の冒険物語とは…?
あらすじ
ヨーロッパ各地の伝承や民話を収集するのが好きなジェイコブ(ヒース・レジャー)と、要領の良く血気盛んなウィリアム(マッド・デイモン)のグリム兄弟は、魔物退治の名手として知られていた。
ドイツのある村を訪れた兄弟はそこで少女ばかりが森でさらわれている事件に遭遇する。原因究明を求められた彼らは、森の奥にいる鏡の女王(モニカ・ベルッチ)の魔力によって少女たちが失踪しているという噂を基に真相を突き止めに行くが、彼らにも女王の魔の手が迫っており…。
『ブラザーズ・グリム』テリー・ギリアム監督撮影裏話
・マッド・デイモン演じるウィリアムとヒース・レジャーが演じるジェイコブはもともとは逆にキャスティングされていたが本人たちの申し立てで本来の年齢順通りに兄と弟を演じることになった。
・実際のグリム兄弟はウィリアムのモデルとなったヴィルヘルムが弟でジェイコブのモデルとなったヨーコブが兄であるが、主演2人のキャスティングに合わせて史実にとらわれない思い切った演出にチャレンジした。
ウィリアム役には当初ジョニー・デップがキャスティングされていた。
・手の森のシーンはギリアム監督が25年以上構想として温めており、『バンデットQ』や『未来世紀ブラジル』に登場する可能性もあった。
テリー・ギリアム作品のみどころ!
今なお世界中で多くの子供たちに読み聞かされているグリム童話の作者、グリム兄弟の物語を描いているため、赤ずきんやヘンゼルとグレーテル、ラプンツェルなど誰もが「あっ、これはあの物語のモチーフだ!」とすぐに気付けるようなシーンが多く盛り込まれています。
しかしそれだけでは終わらないのがギリアム作品です。美しい鏡の女王が発狂するシーンや子供たちを飲み込む怪物など、ギリアム監督らしい不気味でアイロニックなシーンも多く、大人が楽しめるファンタジー作品となっています。
基本情報
上映時間:117分 監督 :テリー・ギリアム 出演者 :ウィリアム・グリム(マッド・デイモン)、ジェイコブ・グリム(ヒースレジャー)他 受賞歴 :なし 公開日 :2005年11月3日 |
5. Dr.パルナサスの鏡
人の心の中の欲望を映す、それがDr,パルナサスの鏡
出典:映画『The Imaginarium of Doctor Parnassus』予告編
あらすじ
パルナサス博士(クリストファー・プラマー)は、パーシー(ヴァ―ン・J・トロイヤー)、アントン(アンドリュー・ガーフィールド)というアシスタントと娘のヴァレンティーナ(リリー・コール)と共に、ロンドンを「Dr.パルナサスのイマジナリウム」という大道芸の興行をして回っていた。
1000年以上生きてきたと自称するパルナサス博士は、客をイマジナリウムと呼ばれる鏡に誘い込み、鏡の中で客が自らの心の欲望に打ち勝つことができるかどうかをニックという悪魔(トム・ウェイツ)と賭けていたのだった。実は悪魔との賭けに以前負けていた博士は、娘のヴァレンティーナを16歳の誕生日に引き渡す契約をしていたのが、それを何とか逃れる方法を探していた。
そんなある日、一行は橋の上から首を吊って自殺しようとしてたトニー(ヒース・レジャー)という若い男性を助ける。彼の登場をきっかけに、パルナサス博士とヴァレンティーナの運命と悪魔との駆け引きも動き始めるのだった…。
『Dr.パルナサスの鏡』テリー・ギリアム監督撮影裏話
・監督自身が「ギリアムの呪い」と呼ばれていることを認めるほど、テリー・ギリアム監督作品ではプロジェクト進行中や作品中に亡くなるスタッフやキャストが出ることで知られているが、本作撮影中にヒース・レジャーが急逝した。
・レジャーの代役を探すギリアム監督にトム・クルーズが出演を申し込むが、彼と親しかった友人に演じてほしいという理由で断った。
・結果として、ジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレルの3人が鏡の中のトニーを交代で演じ、出演料をレジャーの1人娘に全額寄付した。
テリー・ギリアム作品のみどころ!
ヒース・レジャーの遺作となった本作は、鏡に入る前のトニーを演じたレジャー本人と、彼の代役として個性の異なる鏡の中のトニーを演じきった俳優3人の演じ方の違いや魅せ方を存分に楽しむことができます。
またストーリーライン1つとっても、パルナサス博士だけではなく、アシスタントのアントン、ヴァレンティーナ、鏡に誘い込まれる客たちそれぞれが心の中に叶えたいと強く願っている欲望を隠し持っており、それらと現実の狭間で揺れる様子がギリアム監督お得意のアニメーションを利用して上手く表現されています。
実際のロンドンの街の忙しい雰囲気と、鏡の中のイマジネーション溢れる世界との対比に、思わず引き込まれてしまう人の多い作品でしょう。
基本情報
上映時間:124分 監督 :テリー・ギリアム 出演者 :パルナサス博士(クリストファー・プラマー)、トニー(ヒースレジャー)、ヴァレンティーナ(リリー・コール)他 受賞歴 :なし 公開日 :2010年1月23日 |
6. ゼロの未来
コンピューターに支配された世界で生きる、人生の目的とはー。
出典:映画『ゼロの未来』予告編
あらすじ
近未来の社会では、人々はマンコム社のコンピューターですべて支配されていた。孤独な天才コンピューター技師のコーエン(クリストフ・ヴァルツ)は自分を「我々」という一人称で呼ぶ変わり者。
いつかかかってくる「人生の意味を教えてくれる電話」を待ち続けるコーエンは、マンコム社の社長(マット・デイモン)に在宅勤務を申し出るが、「ゼロの定理」という謎の数式の解明に着手することを条件に認められる。
彼は自宅である廃墟と化した教会にこもって数式と向き合う生活を始めるが、ベインズリー(メラニー・ティエリー)という女性やボブ(ルーカス・ヘッジズ)という天才プログラマーの若者との出会いを通じて次第にあることに気付いていく…。
『ゼロの未来』テリー・ギリアム監督撮影裏話
・コーエンの住む教会の外は様々な広告やネオンが飛び交う極彩色の世界が描かれているが、これはギリアム監督が初めて秋葉原に来た時のカルチャーショックを表している。
・蟻がその存在意義を考えずに忙しく働いているように、SNSによって人間は自分たちの存在意義を考えずに何となく生きるようになってしまったのではないかというソーシャル・インセクツという言葉を作品のテーマとしている。
テリー・ギリアム作品のみどころ!
近未来の社会を描いたSF映画は多くありますが、ギリアム監督はそのほとんどが似たような映像の仕上がりになっていることを指摘し、従来のSF映画が描いてきた未来像に頼らない新しい映画を本作で提示しようとしています。
また、本作で描いている社会の様子は、高層ビルやネオンの溢れる東京などの日本の風景に似通っているという感想も多く、実際にギリアム監督が来日した際にもそのような声が多かったと語っています。
SNSが普及した現代においても、自分の頭で考え、自分の在り方や人生の意味を見つけ出してほしいというギリアム監督のメッセージを是非感じ取ってみてください。
基本情報
上映時間:106分 監督 :テリー・ギリアム 出演者 :コーエン(クリストフ・ヴァルツ)、ベインズリー(メラニー・ティエリー)、ボブ(ルーカス・ヘッジズ)他 受賞歴 :なし 公開日 :2015年5月16日 |
7. テリー・ギリアムのドン・キホーテ
苦節30年以上!幻と言われた作品を目撃せよ!
あらすじ
CM制作などを手掛けるディレクターのトビー(アダム・ドライバー)はシニカルな性格だが、自分が若き日に理想に燃えて制作したドン・キホーテの映画のことを思い出し、当時撮影を行ったスペインの村を訪れる。
そこで出会った靴作り職人の老人(ジョナサン・プライス)は、自分こそがドン・キホーテと信じ込んでおり、彼の奇想天外な妄想に巻き込まれていくトビーと周囲のあり得ない冒険の結末は…。
『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』テリー・ギリアム監督撮影裏話
・一番最初のプロジェクト自体は1989年に開始されたが、資金集めやキャストの降板、セットの破壊など幾多の障害により撮影開始までの道のりは長く、完成までに何度もプロジェクトが頓挫して30年の月日を要した。
・2000年に撮影を開始した最初の映画製作が失敗した様子は『ロスト・イン・ラ・マンチャ』というドキュメンタリー映画化された。
・アダム・ドライバーが演じたトビーの役には当初のプロジェクトでジョニー・デップがキャスティングされていた。
テリー・ギリアム作品のみどころ!
世界的に有名でバレエの演目としてもよく知られるセルバンテスの小説を映像化するという計画は、様々な困難を乗り越えて2018年のヴェネツィア国際映画祭にて初お披露目に至りました。
当初のプロジェクトとはストーリーもかなり変更が加えられ、現代を舞台としていますがギリアム作品の特徴である妄想と現実世界の狭間と対比の中で自分というものを見つめなおすというテーマは強く反映されています。
日本では劇場公開されていない幻の作品と言えますが、AmazonなどではDVDを手に入れることができますので、是非この機会に様々な理由で頓挫しつつもギリアム監督がどうしても完成させたかった本作の世界を体験してみてください。
基本情報
上映時間:133分 監督 :テリー・ギリアム 出演者 :トビー(アダム・ドライバー)、老人(ジョナサン・プライス)他 受賞歴 :なし 公開日 :2018年5月19日 |
まとめ
鬼才と呼ばれるテリー・ギリアム監督の作品は、監督のアニメーターとしての経験が活かされた独特な世界観が映像化されており、1作品見るだけでもかなりギリアム節に浸ることができるでしょう。
その作品の多くが、人間が心の中に抱えている妄想や想像力と現実との対比にテーマが置かれ、テクノロジーの進化などで変化してく社会に人間が適応していく過程で失っていけないものは何かをいつも観客に問いかけています。
『12モンキーズ』や『ブラザーズ・グリム』など最近になってTVシリーズ化されている作品も多く、話題になっています。是非今だからだからこそ観たい映画としてリストに入れてみてください。