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アカデミー賞に5度ノミネートされた男!ロバートアルトマン監督映画7選!

アルファ

アメリカ・ ”インディペンデント” 映画の父とも言われるロバート・アルトマン監督。ご存知で無い方でもカンヌ、ベルリン、ベネチアの三大映画祭で最高賞を受賞、アカデミー賞 監督賞に5度ノミネートされた事実を知れば凄さがわかると思います!

そんなアルトマンは、アメリカ合衆国ミズリー州カンザスシティ出身の1925年2月20日生まれです。第二次世界大戦中の1943年にアメリカ陸軍航空軍に入隊。1946年にカリフォルニア州に移住し、コマーシャルの仕事を始め、1951年から仕事の傍らで短編やドキュメンタリーを制作します。1957年に初の長編映画「The Delinquents」を制作。1970年には朝鮮映画が舞台のブラックコメディ「M★A★S★H マッシュ」で第23回カンヌ国際映画祭グランプリを受賞し大ブレイクをはたします。その後もヒット作を連発したアルトマンでしたが、2006年11月20日に81歳で死去します。功績をたたえられ2014年にロン・マン監督により「ロバート・アルトマン/ハリウッドに最も嫌われ、そして愛された男」が制作されました。
アルトマンの作品はジャンルが多岐に渡りますが、特に主要な役がたくさん出演する群像劇や、コメディを得意とします。それでは、アルトマンのオススメ7作品を公開年度順にご紹介するので、アメリカ映画の歴史を振り返りましょう!

ロバート・アルトマン監督のおすすめ映画7選

1.M★A★S★H マッシュ

映画マッシュ
出典:Amazon.com

あらすじ

舞台は1951年、朝鮮戦争下の韓国。腕は優れているが、生意気な軍医のホークアイ(ドナルド・サザーランド)とデューク(トム・スケリット)は移動外科病院マッシュへ転属される。同じ軍医のバーンズ(ロバート・デュヴァル )はとても信仰深く、ホークアイたちは彼をからかっていた
そんなある日、新任の軍医トラッパー(エリオット・グールド)がやってくる。彼は
名医として評判で、初手術は皆が見学し、イベントのようになる。しかし、そんなトラッパーもふざけるのが大好きであった…

ロバート・アルトマン監督のココがスゴい!「M★A★S★H マッシュ」撮影裏話

・タイトルになっているMASHは陸軍移動外科病院(Mobile Army Surgical Hospital)のことです。
・本作は戦争映画ですが、戦闘シーンは全くありません。軍医がやりたい放題する姿を描くブラックコメディです。
・劇中で ”fuck” という言葉が初めて登場したハリウッド作品です。

絶対見逃せない!この映画の見どころ!

見どころは、舞台が戦地ということを忘れるくらいのコメディ要素が組み込まれているところです!ここまで振り切ったブラックコメディ映画はなかなか無いと思います。本作からは「人生くよくよすることなく楽しもう」というメッセージが伝わってきます。
また、撮影現場はとても楽しい雰囲気だったようで、出演者たちも「こんなにも楽しく演技できた映画は無い」と話しています。
「とにかく大爆笑したい」という方は是非ご覧ください!

基本情報

上映時間:116分
監督:ロバート・アルトマン
出演者:ドナルド・サザーランド/トム・スケリット/エリオット・グールド
受賞歴:
・アカデミー賞 脚色賞
・カンヌ国際映画祭 パルム・ドール
・ゴールデン・グローブ 作品賞
公開日:1970年1月25日
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2.ロング・グッドバイ

映画ロング・グッドバイ
出典:Amazon.com

あらすじ

探偵のフィリップ・マーロウ(エリオ・グルード)は親友テリー・ノックス(ジム・バウトン)から、頼みごとを受ける。それは「妻と喧嘩したから、しばらくメキシコにいたい。車で送ってくれないか?」というものであった。
マーロウはテリーをメキシコまで送り、家に戻る。すると家の前に警察がいた。警察署に連れて行かれたマーロウ。実は、テリーには妻殺しの容疑がかかっていたのだ。
テリーが逃亡中のためマリーは留置所に入れられることになるーー。

ロバート・アルトマン監督のココがスゴい!「ロング・グッドバイ」監督の撮影裏話

・原作はレイモンド・チャンドラーの「長いお別れ」です。しかし、原作と180度違うラストが待っています。
・主人公マーロウは全てのシーンでタバコを吸っています。振り切った演出はアルトマンらしいです!

絶対見逃せない!この映画の見どころ!

現代の映画で見ることは出来ない、音楽や映像、演出から溢れ出る、当時の雰囲気がみどころです!撮影では、カリフォルニアやメキシコの陽光が一つ一つのシーンに充満。主人公マーロウは70年代の飄々な男性として描かれています。
70年代の作品に、はまるきっかけになるかもしれない本作。いつもの映画に飽きた方はぜひご覧ください。

基本情報

上映時間:112分
監督:ロバート・アルトマン
出演者:エリオット・グールド/ ニーナ・ヴァン・パラント/スターリング・ヘイドン/マーク・ライデル/ヘンリー・ギブソン/ デヴィッド・アーキン
受賞歴:全米批評家協会賞 撮影賞
公開日:1973年3月7日
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3.ナッシュビル

映画ナッシュビル
出典:Amazon.com

あらすじ

舞台はカントリーミュージックの聖地である、アメリカ合衆国のテネシー州ナッシュビル。大統領候補ハル・ウォーカーのためのコンサートが行われる準備が進められていた。街にはイベントの関係者や、仕事を探すもの、野次馬など多くの人が集まる。本作はコンサートが行われるまでの5日間で、街に起きる24人の主人公による小さなドラマを積み重ね、一つの大きいドラマを生み出す。

ロバート・アルトマン監督のココがスゴい!「ナッシュビル」撮影裏話

・主要人物が1人ではなく、24人登場します。だれが突出したというのも無く、みなが平等です。他ではあまり見ない設定ですよね。
・本作のように、バラバラのストーリーが1つにつながる形式は「グランド・ホテル形式」と呼ばれます。キャストを集めるのに多額の費用がかかるので、最近はあまり作られることがありません。
・前作「ボウイ&キーチ」の予算を出してもらった企業へ交換条件として、カントリー映画を作るということになっていました。そこで作られたのが本作です。

絶対見逃せない!この映画の見どころ!

見どころは24人で構成される主人公たちのキャラクターと結末です!役割の重要性が同じな24人ですが、ベテランの一流歌手、歌手志望だけど音痴なウェイトレス、男性ミュージシャンの追っかけをしている女など、それぞれくせの強いキャラクター達が登場します。
本作は、そんな彼らの私利私欲にまみれた様子が俯瞰的に描かれていて、最後には
衝撃の事件につながります。

基本情報

上映時間:159分
監督:ロバート・アルトマン
出演者:ディヴィッド・アーキン/バーバラ・バクスレー /ネッド・ビーティ /ヘンリー・ギブソン/リリー・トムリン
受賞歴:
・アカデミー賞 歌曲賞
・ゴールデングローブ賞 主題歌賞
・全米映画批評家協会賞 作品賞 助演男優賞 助演女優賞 監督賞
・ニューヨーク映画批評家協会賞 作品賞 助演女優賞 監督賞
・ロサンゼルス映画批評家協会賞 脚本賞
公開日:1975年6月11日
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4.ザ・プレイヤー

映画ザ・プレイヤー
出典:Amazon.com

あらすじ

大手映画スタジオの管理職で働くグリフィン・ミル(ティム・ロビンス)には悩み事が二つあった。ひとつは、やり手プロデューサー・リーヴィー(ピーター・ギャラガー)がやってくること。もう一つは、企画をボツにされた脚本家から脅迫状が頻繁に送られてくること。
売れないライターであるデイヴィット・ケヘイン(ヴィンセント・フィリップ・ドノフリオ)を犯人とみたグリフィンは彼に会いに行く。だが、口論の末にケヘインを殺してしまう。しかし翌日、死んだはずのケヘインから脅迫状が届く。また、ライバルになるリーヴィーが予定よりも早く会社にやってくることになったーー。

ロバート・アルトマン監督のココがスゴい!「ザ・プレイヤー」撮影裏話

・ハリウッドを強烈に風刺するブラックコメディです。ハリウッドで生きる人びとや、業界の裏側などが描かれます。。
・オープニングは様々な登場人物の会話をカメラが移動しながら追っていくというものなんですが、見る人を驚かせる、8分の長回しです!また、この会話の中に、他の作品の長回しの話題が出てくる凝りようです。
・オスカー俳優が12人、オスカー候補13人を含めた60人を超える俳優、監督、プロデューサーで撮影されましたが、これらの関係者は全米映画俳優組合が定めている最低のギャラか無料で出演しているんです。敬愛されるアルトマンだからこそ安いギャラでも人が集まったんです。

絶対見逃せない!この映画の見どころ!

当時のハリウッドを茶化しまくるところが見どころです。本作に登場する映画会社の重役たちは映画のヒットの条件で ”スターをキャスティングする” “セックスとバイオレンス” “ハッピーエンド” を挙げます。しかし、リアルな人間ドラマを作ることにこだわる、トムという監督はそのすべてに反する企画を持ち込むんです。これは暗に、ハリウッド映画はリアリティーがない娯楽映画だというメッセージです。他にも茶化しがたくさんでてくるので、気になる方はぜひ本作を見てください。

基本情報

上映時間:124分
監督:ロバート・アルトマン
出演者:ティム・ロビンス/グレタ・スカッキ/フレッド・ウォード
受賞歴:
・カンヌ国際映画祭 男優賞 監督賞
・ニューヨーク批評家協会賞
・ゴールデン・グローブ 作品賞 男優賞
公開日:1992年4月10日

5.ショート・カッツ

映画ショート・カッツ
出典:Amazon.com

あらすじ

舞台はロサンゼルスのありふれた住宅街。害虫メド・フライを駆除するために、薬を撒き散らすヘリコプターが市街地を飛び回る。その後の市民の生活を、22人の俳優で10のショートストーリーとして描く。最後には一つに繋がるのであったーー。

ロバート・アルトマン監督のココがスゴい!「ショート・カッツ」撮影裏話

・アメリカでもっとも愛された作家である「レイモンド・カーヴァー」の9つの短編と、1編の詩を元にして作られました。
・22人の主要人物による、アルトマンが得意な群集劇です。
・3時間越えの大作です。

絶対見逃せない!この映画の見どころ!

本作の見どころは、ロバートアルトマン監督の世界観です!原作はカヴァーですが、映画は完全にアルトマンの世界です。それは、登場人物の職業にはっきりとあらわれています。例えば、テレビのニュース解説者、ピエロ、テレホンセックスアルバイトなどです。これらには共通していることがあります。人に見られる仕事だということです。
アルトマンは「現代人が他人の目を気にすること」、「他人の目を気にしすぎると、自分の内面を隠してしまう」ということを描きたかったんでしょう。
群集劇であったり、ブラックユーモアがたくさんあったりする、アルトマンワールド全開の作品です。

基本情報

上映時間:187分
監督:ロバート・アルマン
出演者:アンディ・マクダウェル/ブルース・デイヴィソン/ジャック・レモン/ジュリアン・ムーア
受賞歴:ヴェネツィア国際映画祭 金獅子賞
公開日:1993年10月3日

6.ゴスフォード・パーク

映画ゴスフォード・パーク
出典:Amazon.com

あらすじ

舞台は、1932年秋のイギリス郊外。カントリーハウス「ゴスフォード・パーク」でパーティが開かれた。ホスト役は、ウィリアム・マッコードル卿( マイケル・ガンボン)とシルビア夫人( クリスティン・スコット・トーマス)である。貴賓たちが楽しむ上の階とは対照的に、従者やメイドは大忙し。そんななか下の階では虚飾で溢れた主人たちのゴシップが飛び交う。
そんな2日目の晩餐の席で、客の一人であるアメリカ人の映画プロデューサーが、貴賓たちがネタになった最新作の構想を披露する。それはカントリーハウスが舞台の殺人事件の物語であった。そしてその夜、邸内でウィリアム卿が殺される事件が起こるーー。

ロバート・アルトマン監督のココがスゴい!「ゴスフォード・パーク」の撮影裏話

・またまたまた、アルトマンお得意の群像劇です!
・カントリーハウスとは、貴族が住むヨーロッパ風の豪邸です。マナー・ハウスと呼ぶこともあります。
・殺人事件の捜査にきた警部は知るシルビア夫人に紅茶をつごうとしたところ、「ミルクを先にいれないで」といいます。先に牛乳をいれてから紅茶を注ぐ「milk in first」か、紅茶を注いでから牛乳をいれる「milk in after」。これは昔からイギリスで議論されていて、いまだに決着はついていません。みなさんはどちらでしょうか…?

絶対見逃せない!この映画の見どころ!

みどころは、複雑な人間関係です!「あるパーティの館主が殺された…犯人は誰なのか・・・?」こう表すとサスペンスのように思える本作。ですが、もうわかりますよね。アルトマンはそんな作品を作りません。残虐な殺人事件を背景に設定しつつ、たくさんの登場人物による人間関係を描いているんです。
サスペンス映画が見たくて本作に手をつけると肩すかしを食らいます。
また、曲がいいのも魅力の一つです。派手な展開はないけど、見入ってしまう作品。「英国王のスピーチ」や「ダウト」が好きな方は楽しめると思います!

基本情報

上映時間:137分
監督:ロバート・アルトマン
出演者:マギー・スミス/ヘレン・ミレン/マイケル・ガンボン/クリスティン・スコット・トーマス/クライヴ・オーウェン
受賞歴:
・アカデミー賞 脚本賞
・ニューヨーク批評家協会賞 助演女優賞 監督賞 脚本賞
・ゴールデン・グローブ賞 監督賞
公開日:2001年12月26日

7.今宵、フィッツジェラルド劇場で

映画今宵、フィッツジェラルド劇場で
出典:Amazon.com

あらすじ

フィッツジェラルド劇場で、音楽番組「プレーリー・ホーム・コンパニオン」の収録が行われようとしていた。司会者ギャリソン・キラー(ギャリソン・キラー)、姉妹のカントリー歌手ロンダ(リリー・トムソン)、ヨランダ(メリル・ストリープ)らはぞくぞく楽屋入りする。しかし、今夜はいつもと違う。30年以上続いていたこの番組が今回の収録をもって終了するのであるーー。

ロバート・アルトマン監督のココがスゴい!「今宵、フィッツジェラルド劇場で」撮影裏話

・本作はアルトマンの遺作です。関係はないかもしれませんが、ストーリーが番組の最終回をテーマにしたものであったり、「老人にとって死は悲劇でない」という意味深なセリフがあったりします。
・そうそうたる顔ぶれのキャスト陣で構成されており、吹替なしで繰り広げられるライブ・ショーは圧巻です。
・アメリカで80年以上放送されている生放送音楽番組「Grand Ole Opry」がモデルです。

絶対見逃せない!この映画の見どころ!

この映画の見所は音楽です!アメリカの音楽文化を知ることが出来る選曲や、豪華キャストによるショーなど他に類を見ない作品になっています。ゆったり進んでいくストーリーですが、不思議な雰囲気と、質の高い音楽で観客を楽しませてくれます。ミュージカル映画好きな方にオススメです。

基本情報

上映時間:105分
監督:ロバート・アルトマン
出演者:メリル・ストリープ/リリー・トムリン/ギャリソン・キーラー/ケヴィン・クライン
受賞歴:
・全米映画批評家協会賞 助演女優賞
・報知映画賞 最優秀海外作品賞
公開日:2006年6月9日

まとめ

以上、ロバート・アルトマン監督のオススメ作品を7つご紹介しました。ぶっ飛んでいる作品が多いですよね。自由に映画を撮り続けた彼こそ「自由の国アメリカ」の象徴ともいえると思います。多くの俳優や映画人に敬愛され、名だたる映画監督たちに影響を与えるアルトマンの作品。ぜひ、みなさんもご覧ください!

この記事を書いた人
アルファ
アルファ

滋賀県在住、高卒から映画ひとっとび専属ライターになりました。 親の影響で映画が好きになり、特にアクション系が大好き。 特にトム・クルーズとキアヌ・リーブスは私のマイヒーローです!