期待以上の良作!映画『ハロウィン KILLS』のネタバレあらすじ|マイケルは生きていた…?
前作『ハロウィン』(2018)で死んだかと思いきや、マイケル・マイヤーズは生きていた!衝撃の始まりで視聴者をグングン惹きつける『ハロウィン KILLS』。
『ハロウィン』シリーズの第12作目にあたる作品で、“KILLS”の名の通りスプラッター表現がパワーアップ!スラッシャー映画として心躍るシーンが炸裂し、より一層強烈なインパクトに溢れていますよ。
果たしてハドンフィールドの住民はマイケルに打ち勝つことができるのでしょうか?そして酷い傷を負ったローリーの運命は……?ネタバレを含みながらしっかりと解説していきますね。
本記事では『ハロウィン KILLS』の見どころやグロ度についてもご紹介致します。前作の続きとなりますので、未鑑賞の方は過去シリーズを観てから楽しむことを強くおすすめします!
目次
映画『ハロウィン KILLS』について
1978年より続く映画『ハロウィン』シリーズ。謎の殺人鬼・マイケル・マイヤーズ(通称ブギーマン)はホラー界を代表する有名キャラクターであり、ジェイソンやチャッキーのように長年愛されている存在なのです!
『ハロウィン』(2018)の続編であり、死んだと思われたマイケルが再び大暴れする絶望的なところから物語はスタート。前作を観ていた人は分かる通り「やっぱり生きていたか」と必ず思うはずです(笑)
実は次作『ハロウィン END』でラストを迎えるため、本作はそこへ繋がる重要なステップと言えるでしょう。
監督は引き続きデヴィッド・ゴードン・グリーンが担当。ホラーだけではなくファンタージーやコメディ、スリラーなど幅広く手掛ける人物で、2013年には『セルフィッシュ・サマー』でベルリン国際映画祭の監督賞を獲得しています。
『ハロウィン END』もデヴィッドの続投が決定しているため、どのような結末になるのか今から楽しみですね。
10秒で分かる!映画『ハロウィン KILLS』の簡単なあらすじ
精神病棟に収容されていたマイケル・マイヤーズ(ジェームズ・ジュード・コートニー)は病院を抜け出し、ローリー(ジェイミー・リー・カーティス)の元へと40年ぶりに現れます。
前作はローリー、カレン(ジュディ・グリア)、アリソン(アンディ・マティチャック)の3人で立ち向かい、放火することでマイケルを倒したかと思いきや……なんと彼は生き延びていたのです。
1978年にマイケルを殺害できず、そのことを未だに悔やむ人。かつて恐怖に直面し、その被害を広げてはならないと考える人。ハドンフィールドの住民たちはそれぞれの思いを抱き、ブギーマン討伐へ力を合わせます。
しかしマイケルの暴虐っぷりは止まらず、次から次へと被害が出る最悪の事態に。「警察は使えない」、そう感じた住人たちも大暴走。果たして悪夢を終わらせることはできるのでしょうか?そしてローリーらの運命は……。
映画『ハロウィン KILLS』のネタバレあらすじ
【あらすじ①】1978年の悔恨
それは1978年のハロウィンのこと。フランク・ホーキンス保安官(ウィル・パットン/トーマス・マン)はマイケル(ジェームズ・ジュード・コートニー)捕獲のため、使われなくなったマイヤーズ家に相棒と潜入していた。
だが計画はうまく進まず、マイケルの不意打ちから誤って相方を射殺。挙句捕獲は失敗に終わり、その後40年間ブギーマンを始末することはなかった。
しかし「あの時殺していれば……」と後悔が今になって襲ってきたため、ホーキンスは今度こそ決着をつけようと懇願する。
時は戻って現代。ブギーマンとの戦いにより負傷したローリー(ジェイミー・リー・カーティス)は、カレン(ジュディ・グリア)、アリソン(アンディ・マティチャック)に付き添われながら病院へ向かっていた。
するとその途中、次々と消防車が燃えているローリー宅へと向かっているのを発見。鎮火させてはマイケルが生き延びてしまう。ローリーは痛みに耐えながら消防車を止めようとするが、彼女の声が届くことはない――。
そして案の定マイケルは生きていた。鎮火活動でやってきた消防士たちを次々と殺害し、再度人々を悪夢の底へと突き落とす。
【あらすじ②】ブギーマンの恐怖、再び
その頃とあるバーでは、40年前にブギーマンと接触したトミー(アンソニー・マイケル・ホール)が収容40周年を祝ってトークを繰り広げていた。
犠牲者への追悼、そして生存者を讃え、観客が一気に湧いたところで……。テレビでは消防士の大量惨殺事件の報道が。ハドンフィールドでは「ブギーマンが帰ってきたのではないか」という噂が立ち、それはローリーが搬送された病院でも囁かれていたのである。
マイケルが死んでいない事実を知って焦るカレンとアリソン。どうにかローリーには知らせまいと口を閉ざすのだった。
そして負傷したフランク保安官がローリーと同室になり、2人は過去の話をする。彼はマイケルを討伐できなかったことを激しく悔やんでおり、背負った心の傷は非常に深いものだ。
だが悪夢は終わっていない。病院は次第にマイケルで襲われたであろう患者が続々と運ばれ、パニック寸前にまで陥っていて……。
【あらすじ③】病院での大混乱
ハドンフィールドではこれ以上外に出ないよう街全体へ呼びかける体勢を取った。
マイケル討伐へと向かった住民4人組は見事にやられ、リンジー(カイル・リチャーズ)だけが何とか生き延びる。
父親の仇を取るべく動き出したアリソンや元恋人のキャメロンに助けられ、彼らはマイケルがどこへ行ったのかを予想。動き出したルートを元に地図を見ると、元マイヤーズ家があった場所へと向かっているのではないか……という推測をした。
一方でトミーの知らせにより、マイケルが生きていることを知ってしまったローリー。病院では被害者とその家族で混乱状態になっており「院内にブギーマンがいるのではないか」という根も葉もない噂さえ出始めている……。
マイケルへの怒りで凶暴化した住民たちは「警察は無能だ!」と間違った方向へ一致団結してしまう。そして1人の精神病棟から抜け出してきた患者に目を付け、全員がマイケルと勘違いし――。院内でその男性を追いかけ回す非常事態が大発生!
病院は大騒ぎとなり、警察やカレンやローリーは住民の暴動を止められず、患者は飛び降り自殺を図る。
本当のブギーマンは違う場所へいるのに、罪のない人間を追い込んでしまった。この“ハロウィン事件”は引き延ばせば引き延ばすほど、巻き添えになる人々が増えていくのだ。
【あらすじ④】ブギーマンは死なない
院内の暴動により傷口が開いたローリーは再度病室へ。そしてアリソンやキャメロンたちは元マイヤーズ家へ足を踏み入れ、ブギーマンと出くわしてしまう。
超人並みのパワーと殺害能力で次々と殺害。すでに死体が複数転がっており、キャメロンも被害に遭って命を落とした。
1人で追い詰められるアリソンも絶体絶命の危機に!だがそこでカレンが娘を救出しに
現れ、なんとか死を免れることができたのである。
カレンは住人たちを連れてきていて、マイケルを罠へとはめた。四方八方を人間で囲み、まるで集団リンチのように彼を攻撃する。
ようやくマイケルは死んだ――かと思いきや、彼は死なない。不死身のブギーマンは傷を負いながらも住人を返り討ちにし、遂にカレンまでもが殺されてしまった……。
かつて姉を殺害した後、窓の外を眺めていたマイケル。それをまるで思い出しているかのように、彼の視線は変わらず窓を向いているのであった。
『ハロウィン KILLS』のキャスト
ローリー/ジェイミー・リー・カーティス
前作はマイケルと真っ向勝負し、大活躍したローリー。けれども負傷した傷は大きく、今回は病院でお留守番組。前線には立たず、事件を陰から見守る最も歯がゆいポジションになってしまいました。
次回作では遂にラスト、マイケルとの勝負が再び期待できるでしょう。ローリーの活躍が今から楽しみですね。
ローリー役は引き続きジェイミー・リー・カーティスが担当。ホラー映画への出演が多く「絶叫クイーン」の異名がありますが(笑)今回は病院での待機ということで絶叫はお休み。かつての『ハロウィン』シリーズでは見事な叫びを見せてくれていますよ!
マイケル/ジェームズ・ジュード・コートニー
不死身のマイケルと呼ぶべき、恐ろしき生命力。知能は6歳並みですが、殺害の能力だけには長けているため、大人が束になってもかなわないパワーを持っているのです。
仮面の下はハッキリと映されませんでしたが、これも次作でようやく明らかになるかも……?今回も異様な雰囲気で我々を恐怖の渦へと巻き込んでくれました。
マイケルを演じるのはジェームズ・ジュード・コートニー。俳優やスタントマンとして活躍し、190センチの高身長が特徴的。ブギーマンの恐ろしさを醸し出すには十分すぎるスタイルの持ち主です。
カレン/ジュディ・グリア
精神患者を救おうとしたり、アリソンの危機に駆け付けたり、マイケルにトドメを刺したりと大活躍したカレン。まるでローリーのように前線で戦う姿は立派であり、まさに母は強し!と言いたくなるようなたくましさでしたね。
しかしラストでアッサリと殺されてしまい、これにはビックリ。予想外過ぎる結末を迎えるのでした……。
カレンを演じるのはジュディ・グリア。『猿の惑星』シリーズや『アントマン』シリーズでよく知られる美人女優さんです。
アリソン/アンディ・マティチャック
父の仇を打つため立ち上がったアリソン。元恋人のキャメロンらと力を合わせ、マイケル討伐へと向かいました。彼女もローリーやカレンと同じく、度胸ある一面を見せましたね。
カレンの登場により危機は乗り越えましたが、今回もマイケルを仕留めることは失敗。次作は母を失い、どう動くのか?アリソンの活躍に要注目ですよ。
アリソンを演じるのはアンディ・マティチャック。2013年にデビューしたばかりの若手女優さんで、映画出演をメインに活動しています。
『ハロウィン KILLS』のみどころ
見どころ①グロさパワーアップ!R-15はダテじゃない?
前作『ハロウィン』に比べるとグロテスクな描写がパワーアップしており、ホラーファンにはたまらない演出に磨きがかかっています。
血しぶきは当たり前、いかにも痛そ~な殺され方、刺した箇所をバッチリ映す!など、ゾクゾクしちゃうシーンが満載。観ていて思わず「アイテテ」となるような表現が少々多く見受けられましたね。
超がつくほどのグロ&エグさはありませんが、舐めてかかるとうっかりヤケドをするのでご用心(笑)残虐表現が全くダメな人にとってはちょっぴりツラいかもしれません。
ですが『ハロウィン KILLS』とタイトルを裏切らない派手さが良いですね!マイケルが何のためらいもなく、バシバシ殺戮を行っていくのが逆に気持ち良く思えたりもします。
見どころ②ローリーはお休み!カレンとアリソンの行動力にご注目
前回はローリーの計画もあり、彼女が前線で活躍をするストーリーでした。今回負傷してしまったため、ローリーはオール病院でお休み。その代わりにカレンとアリソンが前へ立って、次々と行動を起こしていくのです。
2人とも前作に比べると頼もしく感じられ、特にアリソンのファイトは一番の見どころ。マイケルへ向かって「やるならやりなさいよ!」と正面からぶつかっていく姿には、カッコよさを覚えてしまいました。
ローリーがガッツリ戦っている姿も見たかったのですが、ネルソン親子の勇姿をしっかりと見届けてくださいね。
見どころ③怖いのはマイケルよりも人間?社会風刺なストーリー
マイケルが怖いのはもちろんですが、『ハロウィン KILLS』では人間の怖さも盛り込んだストーリーとなっています。
病院に集った住人たちはみんな混乱状態で、物事を冷静に考えられなくなっていました。マイケルへの恐怖や怒りによって狂い「警察は無能」と変な方向へ一致団結。そして罪のない人間をブギーマンと仕立て上げ、追い詰めるまでに至ってしまうのです。
この集団心理はただ恐ろしいだけでなく、冷静さを失った人々の愚かさを描いているのでしょう。
多くの人が右と言えば右、左と言えば左……という、どうしようもなさを皮肉っています。そしてそれが誰かを追い込んだり、時には命を奪ってしまうことへと繋がってしまう。そんなメッセージも含まれているのです。
病院がパニック状態になるシーンはまさしく“異常”で、観ているこっちまで不安になってくるほど。ただビックリするだけのホラーではなく、人間心理を追求した部分も見どころですよ。
見どころ④ブレないマイケル、それがイイ!
燃え盛る家からの生還。マスクをしているので表情は完全に謎ですが、彼のスタイルは一切ブレません(笑)
とりあえず殺して、殺して、殺しまくる。全く変わらないその姿勢には逆に安心感さえ覚てしまうかも。
ホラーモンスターっぷりも健在で、「もはや超人では?」と思うほどの殺害スキルに、大人でも通用しないレベルのパワー。この怖さ&恐ろしさ、そして人々が絶望したくなるような存在感はやはり魅力的です。
見どころ⑤バトル少なめの展開で次作への期待が高まる
今回はローリーやホーキンス保安官が負傷していたこともあり、バトルは少なめの展開です。前作がとにかく戦い、戦いの連続だったため、『ハロウィン KILLS』はドラマ性の高い作品へ仕上がっていますよ。
ブギーマンとの真っ向勝負が少ないので、正直なところ盛り上がりにはやや欠けています。物語の派手さが薄くなった分、グロなどの描写でカバーしている……といった感じでしょうか。
本作で被害に遭う人々はほぼあっさりやられているので、ローリーとの対決ほど華やかさはないんですよね。
ただ次作ではきっと彼女も復活するため、私たちの期待するような展開が見られることでしょう!
映画『ハロウィン KILLS』と最終章『ハロウィン ENDS』について
『ハロウィン KILLS』はシリーズ初見でも理解できる?
長きにわたって愛されるハロウィンシリーズですが、今回初めて興味を持った人もいることでしょう。『ハロウィン』(2018)を観ていなくても大丈夫?と心配の声が挙がっていますが、残念ながら初見だと理解に難しいと思われます。
完全に前回からの続きとなっており、登場人物も全て続投。過去の出来事を振り返るシーンも多いことから『ハロウィン KILLS』だけでは物語の神髄があまりよく分からないでしょう。
なるべく過去作も鑑賞している方が良いものの、時間がない時はせめて前作『ハロウィン』(2018)だけでもチェックを。
最終章『ハロウィン ENDS』はどうなる?
2022年に公開を控えている最終章・『ハロウィン ENDS』。今からタイトルも公開され、制作が進んでいます。
どうやら監督・デヴィッド・ゴードン・グリーンの話によれば「物語の舞台は現代へと移る」とのこと!つまりあの10月31日から、公開当時の“いま”へ時が移り変わることとなるんですね。
更に10月31日の夜が明けていくとかなんとか……?一体どんな話になり、どんなラストを迎えるのでしょう。『ハロウィン KILLS』でドラマ性の高いストーリーを完成させたからこそ、よりメッセージ色の強い作品が展開されるかもしれません。
『ハロウィン ENDS』はアメリカで2022年10月14日に公開されました。日本上陸が今から待ち遠しいものです。
まとめ
豪快な殺戮シーンと集団心理の恐ろしさを描いたホラー映画『ハロウィン KILLS』。今までのテイストとは少し異なったストーリー展開と内容が楽しめる作品です。
従来の『ハロウィン』シリーズファンにはたまらない“THE・スラッシャー
”っぷりも健在。期待を裏切らない作品作りはきっと多くの人の心を鷲掴みにするでしょう。
次回の『ハロウィン ENDS』に備えて見逃しは厳禁です。これを機に過去作を振り返ってみるのもいいですね。元祖王道ホラーの楽しさをぜひその目で確かめてください!
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