人と人をつなぐ絆!映画『しあわせの隠れ場所』の名言が伝える幸せの秘訣
実在するアメリカンフットボール選手マイケル・オアーが、プロとしてNFL出場を果たすまでの物語を描いたヒューマンドラマ。第82回アカデミー賞にノミネートされ、主演のサンドラ・ブロックが主演女優賞を獲得して話題になりました!
落ちこぼれで途方に暮れていた少年マイケルを助けたいと保護したテューイ家。彼らの間に血はつながらなくとも、本当の家族のようにマイケルに接していくことで彼はアメフト選手としての未来を掴みとります。
そんなマイケルとテューイ家のふれあいの中で生まれた幸せのセリフを10選、ご紹介します。
あらすじ
夫と子供2人と共に暮らす裕福な夫人リー・アン・テューイ(サンドラ・ブロック)はある夜、ひとりでみすぼらしく歩く黒人の少年マイケル(クイントン・アーロン)に目が止まり、思わず声をかける。彼の境遇を知り、ほっとけなくなったリー・アンは、彼を自宅に招き入れる。
最初は同情だけだったが、マイケルを立ち直らせたい気持ちが強くなり、家族の一員として迎え入れることにした。そして彼の防衛本能とたくましい体格から、アメリカンフットボールの才能を見出していく。
目次
『しあわせの隠れ場所』が伝える幸せの名言・名台詞
出典:映画『The Blind Side』公式Facebook
この映画の主軸は『人種や貧富の差という壁を取り壊し、本当の家族と同じ愛情で相手を救うこと』です。マイケルは小さい頃から周りが黒人のみ、実の両親と別れて住む所を転々とする生活を送っていました。
だからマイケルはお金持ちで白人だらけの環境に馴染めず、戸惑うばかりですが、テューイ家が自分を受け入れてくれたことで前向きに生きて行こうとする成長が見られます。
またマイケルと出会ったことで、テューイ家自身が今までに味わうことがなかった『人とのふれあいで生まれる幸せ』を実感していきます。
そんな彼らの心境の変化が現れているセリフをいくつかご紹介します。
【名言①】「笑顔だよ。友達になりたかったら」
出典:映画『The Blind Side』公式Facebook
校庭で遊ぶ白人の女の子たちにあいさつしたマイケル。しかし、無愛想なせいか彼女たちは逃げてしまいます。そのことでより、白人に対する引け目を感じて落ち込むマイケルに初めてS・J(ジェイ・ヘッド)が声をかけた時のセリフ。
全くの他人で、しかも黒人である自分に抵抗を感じず、自己紹介する白人の少年S・Jに戸惑いますが、少しだけ固い表情が和らいだのです。
身分、出身地、環境の違いなんて気にせず、まずは笑顔であいさつしてみれば、相手も心を開いてあなたに接してくれるはずだと、教えられたセリフです。
【名言②】「嘘はやめて」
雨の降る寒い夜中、半そで・半ズボンで歩いているマイケルを見つけ、声をかけるリー・アン。里親の家にいづらくなり、無人の体育館で一晩過ごそうと歩いていたのです。そんな彼に「寝る所はあるの?」とリー・アンが尋ねた際、気まずそうに彼女の顔色を伺うマイケルを見て彼女が言ったセリフ。
その言葉にマイケルは「無い」と答えた後、リー・アンは彼を自宅へ招くのです。
人から親切な申し出があった場合、どこか遠慮や申し訳なさが働いて素直に受け入れられない時があります。でも、そこは我慢せずに助けてもらった方があなたの幸せの第一歩となるはずです。
【名言③】「ここに居たいの?」
出典:映画『The Blind Side』公式Facebook
マイケルがテューイ家に住み始めて数日が経った時、リー・アンがマイケルの気持ちを確かめたくて尋ねたセリフ。最初は遠慮がちで何も意見を言わなかったマイケルが、初めて素直に「どこにも行きたくない」と気持ちを述べたのです。それを聞き、彼女はマイケルを正式に保護することに決めました。
『人の優しさがあふれる場所』。そんな場所があるなら、誰もがずっと居たいと感じることでしょう。だから、そんな大切な場所を決して不用意にないがしろにしてはなりません。
【名言④】「彼が私の人生を変えてるの」
白人の友人セレブたちのランチに参加している時、黒人のマイケルを保護していると友人たちが話題にし、皮肉で「マイケルの人生を幸せに変えているあなたはエライ」と言われた際にリー・アンが返したセリフ。
今まで白人の金持ちたちが住む世界で何不自由なく生活し、白人たちのチャリティーによって社会貢献をすることに喜びを感じてきたリー・アン。そこにマイケルと出会い、初めて貧しい黒人たちの現状を知ったことで、「自分が本当に人のためにすべきことは何か?」という、人助けの価値観が変わっていったのです。
『人との出会いは、自分が今までに見えなかった何かを与えてくれるきっかけを生む』ことだってあるのです。
【名言⑤】「何よ?家でも一緒に勉強するでしょ」
出典:映画『The Blind Side』公式Facebook
学校の図書館に来たマイケルですが、白人の生徒の目が気になってバツが悪くなり、誰もいない席に座って勉強し始めます。そんな彼を見たコリンズ(リリー・コリンズ)は友達グループから離れ、マイケルと同じ机で勉強し始めます。「なぜ、自分なんかと?」と疑問に思う様子のマイケルにコリンズが言ったセリフ。
家族・恋人・親友と自分が大切にしている人間なら、どんなに後ろ指をさされたり、好奇な目で見られようと一緒にいたいと思うのが当たり前。そんな気持ちを表しているセリフですね。
【名言⑥】「チームは家族よ。家族をあの敵から守るの」
アメフト部の練習にて。初心者とは言え、中々上達せず反則プレイばかりしてしまうマイケルにリー・アンが言ったセリフ。
性格上、マイケルは中々他人を信じようとしないため、つい独りよがりな部分が出てしまうことを彼女は見抜きました。そこで、「チームメイトを私たち家族だと思って守りなさい」と彼に意識させたのです。そのおかげで、マイケルのプレイは向上しました。
スポーツを初めとする団体行動というものは、「チームのために自分はどう動くべきか」を考えて望まないと良い結果は出せません。その成功への近道は、仲間=自分の家族と考えて貢献することなのです。
【名言⑦】「口を閉ざし、問うことをせず、従いて命を散らす」
出典:映画『The Blind Side』公式Facebook
大学進学のための奨学金を獲得するため、学年末の小論文を書くことになったマイケル。良い課題図書が見つからないマイケルにショーンが勧めたのは、『軽騎兵団の突撃』という有名な詩でした。
「勝機もなく、指揮官の判断は間違いだと分かっているのに、なぜ兵士たちは”死の谷”と呼ばれる敵地へ飛び込むのか」という詩の内容に疑問を持ったマイケルに、ショーン(ティム・マッグロウ)が詩の一節を引用して答えたセリフ。
指揮官の言うことに口答えも、疑うことも許されずに死を覚悟して前進した兵士を称賛したこの詩が、アメフトの道を進むマイケルにぴったりだとショーンは考えたのです。
「誰かの命令だからではなく、自分が信じると決めたことに対して突き進む勇気」を表しているセリフです。
【名言⑧】「何かをするか、しないかを決める時、本当に大切なのは誇りだ。人は誇りを持って生きようとする」
マイケルが『軽騎兵団の突撃』という詩をテーマに書いた論文の一節。彼は詩の内容と自分の境遇を重ね、この論文を書いていました。
小さい頃から親や教師たちに理不尽だと思っても、「大人たちがルールを作っている。だから正しくないとしても従わなきゃいけないんだ」と考え、自分を抑えて生きていました。しかし、テューイ夫妻が自分の意思を受け入れてくれると実感したことで、今まで無いものとしてきた『生きる誇り』を持つようになったのです。
子供は家庭や学校という小さな集団の中でしか、生き方を学べません。そこで「何が正しく、間違っているのか」という教育は、接する大人次第で変わってくるのです。大人の責務として、「本当に子供のために正しいことをしているのか」ときちんと判断し、子供と接しなければならないと気付かされます。
【名言⑨】「人助けで病的な満足を得られるタチなのさ」
マイケルから「自分のエゴのためにミシシッピ大学に行かせるんだろ」と言われ、何も答えられずに落ち込むリー・アン。彼のために住む場所・着る服を与え、彼を幸せにしていると思っていたが、行きたい大学について彼の気持ちを確かめなかったことを彼女は悔んでいました。そんな彼女にショーンが言ったセリフ。
「大学のこと以外は、マイケルのために心から最善を尽くしてきた。それは誰もが簡単にできることじゃない」と、彼女を励ましたのです。
「いつも相手にとって良いことばかりじゃないけれど、人助けをしたい気持ちを大切にすべき」というメッセージが込められているセリフです。
【名言⑩】「自分の進む道を進んで欲しいの。あなた自身の人生だもの」
出典:映画『The Blind Side』公式Facebook
大学進学について、マイケルと真剣に話し合うリー・アン。自分やショーンが卒業生だから、大学に寄付をしているからという理由で勝手にマイケルをミシシッピ大学に進学させようとしたことを謝り、マイケルへの想いをこめて言ったセリフ。マイケルはそんな彼女の愛情を知り、「自分の家族と同じミシシッピ大学へ入学する」と決心するのです。
子供に良い進路を歩んで欲しい、恋人や配偶者には自分の望む通りにふるまって欲しいと思うもの。しかし、その想いが強いばかりに相手を縛り、『自分らしく生きる選択肢』を奪ってはいけません。「相手が何をしたいか?」という気持ちを尊重し、支えてあげることが何より相手も自分も幸せになるために必要なことなのです。
まとめ
『しあわせの隠れ場所』の珠玉の名言をご紹介しました。
「所詮は他人、自分には関係ない」という気持ちが強いため、他人を助けようとするのは中々できないことですし、助けられる側も素直に受け入れられないまま終わってしまうことが多いですよね。しかし、テューイ家に出会えたマイケルのように、「他人の優しさで大きく人生を変えること」だってあるのです。
人との交流に幸せを感じられないのであれば、一度この言葉を思い出し見方を変えてみて下さい。そうすれば、きっとあなたも周りの人も幸せになっていくはずですから!