現代社会へ訴えかけるマーベル映画『ブラックパンサー』の名言特集!
マーベル・シネマティック・ユニバース(通称:MCU)の世界に現れた、ハイテクノロジーが結集したアフリカの王国・ワカンダをテーマにした映画『ブラックパンサー』。映画『アベンジャーズ/シビル・ウォー』で、その漆黒のスーツと王家の人間として一躍注目を浴びた、スーパーヒーロー・ブラックパンサーことティ・チャラを主人公とした、MCU第18作品目の作品です!
今回は、『ブラックパンサー』に登場した名言を厳選10選を紹介したいと思います。
目次
- あらすじ
- ブラックパンサーの名言集
- 【名言①】ワカンダについて、何を知っている?/エヴェレット・ロス(マーティン・フリーマン)
- 【名言②】「”また”白人の治療?」/シュリ(レティーシャ・ライト)
- 【名言③】「ここ、ほんとにワカンダ?」/エヴェレット・ロス 「いいえ、カンザスよ」/シュリ
- 【名言④】「あなたは王にふさわしくない!」/オコエ(ダナイ・グリラ)
- 【名言⑤】「分け与えること。私たちならそれができる」/ナキア(ルピタ・ニョンゴ)
- 【名言⑥】「国に尽くしなさい」/オコエ 「いいえ、私は国を救う」/ナキア
- 【名言⑦】「隠れるのは正義に背を向けるのと同じ。もう逃げない」/ティ・チャラ
- 【名言⑧】「親父がワカンダは世界一美しい国だと言ってた…オークランドのガキがそんなおとぎ話を信じるなんてな」/エリック・キルモンガー
- 【名言⑨】「治療することはできる」/ティ・チャラ「なぜだ、投獄するためか。海に沈めてくれ、かつて先祖たちが船から身を投げたように。奴隷になるよりも死ぬほうがいいと、彼らはわかっていた」/キルモンガー
- 【名言⑩】「賢い者は橋をかける、愚かな者は壁を作る」/ティ・チャラ
- まとめ
あらすじ
数世紀も昔の話。アフリカには、5つの部族が存在していた。この部族たちは、神秘のパワーを秘めた鉱石「ヴィブラニウム」を巡り、争いを繰り返していた。
そんなさなか、一人の戦士がハート型のハーブを食べた。そのハーブはスーパーパワーを持っており、ハート型のハーブを食べた戦士は、初代ブラックパンサーとなったのだ。ブラックパンサーは、争っていた5つの部族をまとめ、ワカンダに王国を建国した。しかし、ジャバリ族だけは参加を拒否したのだった。
それから時は流れ、ワカンダは手にしたヴィブラニウム鉱石を利用し、表向きは貧しい国を装いながら社会から孤立、独自のテクノロジーを発展させ、ヴィブラニウムの秘密を守り通した。ワカンダを守る手段はこれしかないと考えたのだ。「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」の作中、主人公のティ・チャラ(チャドウィック・ボーズマン)は、ソコヴィア協定の会議現場で発生したテロにより、父ティ・チャカ(ジョン・カニ)を亡くした。父の王位を受け継ぐべく、ティ・チャラは祖国ワカンダ王国へ戻ってきた。ワカンダでは、挑戦者と戦いを受け、勝つことで王位を得る「王位継承の儀式」が行われていた。
唯一立ちはだかったのは、孤立したジャバリ族のエムバク(ウィンストン・デューク)だった。エムバクとの激しい戦いの末、ティ・チャラは王位継承を認められることとなった。王位継承をした者は、儀式でハート型のハーブを体内に取り込むことで、ブラックパンサーの力を得るのだった。
一方、イギリスの博物館で、ヴィブラニウム製の武器が盗まれるという事件が起こった。犯行を行った張本人は、キルモンガー(マイケル・B・ジョーダン)と名乗る人物、そして武器商人ユリシーズ・クロウ(アンディ・サーキス)だった。クロウは、ワカンダ王国の追跡を30年も逃げ延びている人物。クロウを捕まえるべく、ティ・チャラは自ら動き出すのだった。
果たして、クロウと共にヴィブラニウム製の武器を収集するキルモンガーとは?彼の目的は、一体何なのか?世界を股にかけたワカンダの精鋭たちによる追跡が、今始まる!
ブラックパンサーの名言集
『ブラックパンサー』では、祖国や大切な人々を守るために、新国王のティ・チャラが、精鋭の部下や天才肌の妹とともに、謎の敵キルモンガーや因縁の相手であるクロウと対峙していきます。なんといっても、仲間や家族との強い絆、そしてライバルとの固い友情も見どころです。そこには、数々の名言や名ぜりふが組み込まれているといってもいいでしょう。
それでは早速、映画『ブラックパンサー』の名言をご覧ください!
【名言①】ワカンダについて、何を知っている?/エヴェレット・ロス(マーティン・フリーマン)
映画『ブラックパンサー』の物語は、CIA職員であるエヴェレット・ロスの、この尋問から始まっていきます。ロスといえば、映画「シビルウォー/キャプテン・アメリカ」にも登場した人物!彼が再登場するだなんて、誰が思ったでしょう(笑)
ロスが尋問する相手は、映画「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」でも登場した、ヴィブラニウムを盗んでずっと追われていた武器商人のユリシーズ・クロウ。尋問する場所は、なんと韓国!このことから、ワカンダ王国以外にも舞台が移り変わるということがうかがえますよね。
CIAの職員でも知りえない、ワカンダ王国。どれだけの秘密が隠されているのかと、観る者の心をくすぐる始まり方ですね。
【名言②】「”また”白人の治療?」/シュリ(レティーシャ・ライト)
重傷を負ったCIA職員のエヴェレット・ロスが、ワカンダに搬送された折に、シュリがティ・チャラに向かって発したセリフです。
”また”というのはどういうことだと思いますか?そう、過去に一度、別の白人を運んできた経緯がありました。それは、映画「キャプテンアメリカ/シビル・ウォー」のラスト!アベンジャーズの内戦により、逃げるキャプテン・アメリカは、バッキ―とともにワカンダにやってきていましたよね。
このセリフはつまり、『ブラック・パンサー』の時系列が、「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」の後であるということが明確となるセリフです!
しかも、その期間はなんと1週間後!これをわかった上で『ブラック・パンサー』を鑑賞すると、新たな発見もできるかも?!
【名言③】「ここ、ほんとにワカンダ?」/エヴェレット・ロス 「いいえ、カンザスよ」/シュリ
エヴェレット・ロスが重傷を負って運ばれたのは、そう、ワカンダ王国のシュリのラボ!シュリは、ティ・チャラの妹で、ワカンダのプリンセス。彼女はワカンダ王国のハイテクノロジーを駆使する、天才プリンセス!
しかし、ただ天才というだけではなく、こうしたジョークも上手なんです。このセリフは、映画「オズの魔法使い」のドロシーのセリフ「私たち、もうカンザスにはいないみたい」をもじったジョークなんですよ♪
【名言④】「あなたは王にふさわしくない!」/オコエ(ダナイ・グリラ)
ティ・チャラがワカンダ王国のブラックパンサーとして復活を遂げ、王国を乗っ取ったキルモンガーに決闘をしに戻ってきとき、反旗を翻したオコエがキルモンガーに対して発したセリフです。オコエは、ティ・チャラの優秀なワカンダの王国護衛でした。
しかし、キルモンガーがワカンダを乗っ取ったときは、残念なことに、王国に仕えるという信念のもと、仕方なしにキルモンガーの元に仕えざるをえませんでした。
仕えるべき本当のワカンダの王、ティ・チャラが戻ってきたことで、彼女も本当に仕えたい相手が戻ってきたことで、最終決戦の火ぶたが切って落とされたのです。
【名言⑤】「分け与えること。私たちならそれができる」/ナキア(ルピタ・ニョンゴ)
ナキアは、ティ・チャラの恋人でした。そんな彼女は、ティ・チャラと一緒に王国を治めることを選ばず、ワカンダ王国を離れ、貧しい人々のために身を粉にしてスパイ活動に励んでいました。彼女の信念と慈愛、それがこのセリフなのです。
ハイテクノロジー文明を持ちながら、その事実を他国に隠し続けているワカンダ王国。そこに安住し、ずっと閉じ籠もっているままの生活に、未来はあるのか。今、自分たちができることを、しっかりと見極めるべきであると、教えてくれる名言です。
【名言⑥】「国に尽くしなさい」/オコエ 「いいえ、私は国を救う」/ナキア
キルモンガーに挑んだティ・チャラが敗れ去り、滝底へ消えた後のオコエとナキアのセリフです。最初ナキアは、ワカンダ王国がキルモンガー乗っ取られるのを阻止するため、彼を倒すべきだと主張します。しかし、オコエはナキアの主張に反対します。
オコエはナキアに、こう語ります。「王座に忠誠を誓っているのであり、それに座るのが誰であろうと尽くすべきだ。」ナキアはスパイとして自分の信念を貫き生きることができるが、オコエは王国の護衛を務めているため、たとえ王が邪悪な者だとしても、仕える相手は選ぶことはできないのです。
もちろん、オコエもキルモンガーを王にするべきではないことは理解しています。しかしオコエも、「王を守らなければならない」という決まりを破ることができなかったのです。ナキアの決まりごとを破ってでも国を救いたいという気持ちと、オコエの本当の気持ちと決まりごととの間に立たされる苦悩が、見て取れるセリフです。
【名言⑦】「隠れるのは正義に背を向けるのと同じ。もう逃げない」/ティ・チャラ
出典:マーベル公式サイト
ワカンダ王国の歴代の国王は、ヴィブラニウムによってもたらされるハイテクノロジー文明を隠すことでワカンダ王国を守り続けてきました。しかし、その伝統を塗り替えてでも、救える者を救うという、ティ・チャラの正義の心が見える名言です。目の前で、最愛の父を亡くし、キルモンガーに敗北し国を乗っ取られてしまっても、ティ・チャラの心の底には正義の熱い心があったのです。
この正義の心が、ティ・チャラを最後まで突き動かし、彼をより強くしてきました!
【名言⑧】「親父がワカンダは世界一美しい国だと言ってた…オークランドのガキがそんなおとぎ話を信じるなんてな」/エリック・キルモンガー
致命傷により、力なく倒れたキルモンガーが、ティ・チャラに対してつぶやいたセリフです。自らを嘲笑するキルモンガーに対して、ティ・チャラは夕日が見える場所まで彼を連れて行きます。
かつて彼の父が話していた、故郷の世界一美しい夕日を見たキルモンガー。治療を提案したティ・チャラですが、それを拒否したキルモンガーは、この場所で最期を迎えます。彼は、完全にワカンダ王国を恨んではいなかったのです。
【名言⑨】「治療することはできる」/ティ・チャラ「なぜだ、投獄するためか。海に沈めてくれ、かつて先祖たちが船から身を投げたように。奴隷になるよりも死ぬほうがいいと、彼らはわかっていた」/キルモンガー
致命傷を負ったキルモンガーと、キルモンガーを倒したティ・チャラの間でのセリフです。このセリフは、タブーとされていた黒人奴隷制度をオブラートに包まず示したものです。脚本が何度も改訂されていく中、ライアン監督はこのセリフだけは変更せず、最後まで残しました。
このセリフが守り抜かれたからこそ、このセリフが映画『ブラックパンサー』において、アメリカの黒人の歴史や現在の社会状況を言及することができたとも言えます。
【名言⑩】「賢い者は橋をかける、愚かな者は壁を作る」/ティ・チャラ
物語の最後に、演説をするティ・チャラ。その中に登場したこの名言。
今回の騒動や、恋人のナキアの思いもあり、国王に就任したティ・チャラは、遂に自国の存在やヴィブラニウムの存在を認め、他国と手を取り合うことを決意します。
今回の一件で、ティ・チャラは何が愚かで何が賢いのか、その答えを見つけ出します。この演説は、世界の現代社会(特にアメリカ)を反映している言葉であるといわれています。近年、世界では様々な混乱が巻き起こっています。領土、民族、宗教、テロ、麻薬など、それは国によってさまざま。そのため、多くの国は、自国を守る傾向にありますよね。かつてのワカンダ王国が行っていた鎖国状態も、このような世界情勢と重なる部分がありませんか?
しかし新国王のティ・チャラは、その鎖国を終わらせることを決意します。この演説により、映画『ブラックパンサー』は、単なるスーパーヒーローのアクション映画に留まらず、現代の世界情勢に対するメッセージが込められた作品となっています。
この言葉は、世界から評価された理由でもあるんです。
まとめ
映画『ブラックパンサー』から、名言・名ゼリフの厳選10選をお届けしました。
今作では、現代社会が抱える社会問題に焦点があてられた作品としても、世界的に話題を呼んでいました。そのため、現代社会に言及するようなセリフが数多くあり、またそれが、私たち視聴者の心に突き刺さるものとなりました。このようなセリフの数々を死守した、ライアン・クーグラー監督や製作総指揮のネイト・ムーア氏には、拍手を送りたいですね。
これまでのMCUとは一線を介して、世界でも見落とされてきていた社会的な側面に切り込んだ、映画『ブラックパンサー』の世界を、あなたもご覧になってみてください!