『ゲットアウト』の謎をネタバレ解説!フラッシュや紅茶が意味するものとは?

 

2017年に公開されたアメリカのホラー映画『ゲット・アウト』。イスに座らされた男性が恐ろしき表情を浮かべるヴィジュアル・ポスターは多くの人の目を引き、話題を呼びました。

ホラー映画というカテゴリーでありながら心霊が登場せず、スリラー・サスペンス要素を含む斬新なストーリー展開が心を惹きつける理由の一つ。

こちらの記事はネタバレを含みますので、未鑑賞の方はお気を付けくださいね。

何かがおかしい……異色のホラー『ゲット・アウト』について

ゲットアウト ネタバレ
映画『ゲット・アウト』公式Twitter

『ゲット・アウト』の監督を務めるのはアフリカ系アメリカ人のジョーダン・ピール。実は彼、一般的な映画監督ではなく俳優やコメディアンとして活躍していた人物なのです。

『セサミストリート』のビッグバードのモノマネやコメディ番組の制作に力を注ぎ、俳優としての活動も続けていました。

映画監督デビューは本作が初で、脚本も自身で執筆されています。

低予算で作成されたこの作品は瞬く間に大ヒットし、興行成績もグングン伸びたのだとか!結果的に『ゲット・アウト』は日本でも多くの支持を得て、ジョーダン・ピールはアカデミー賞の脚本賞を受賞しました。

異色の経歴を持つ彼が織りなす、差別を題材にしたホラーは新鮮味がたっぷり。自作『Us』も注目を浴び、こちらもまた高い評価を得ています。

俳優・コメディアンとしての活動も継続しているため、自身が手掛けた作品にも出演されているんですよ。

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10秒で分かる『ゲット・アウト』の簡単なあらすじ

黒人男性であるクリスは白人の女性、ローズとお付き合いしていました。

ある日ローズの実家の両親に挨拶へ行くことになりましたが、クリスは自分自身が黒人であることが気がかりです。彼氏が黒人であることを離していないのかと不安になるクリスですが、ローズは気にするような素振りを見せません。

「家族はそんなことを気にするような人々じゃない」とさえ言い切るほどです。

実際にローズの家族は優しく、思いもよらぬほどの歓迎ムードでした。ですが、食卓にのぼる会話のほとんどが人種差別に対する話題ばかりで、クリスは妙な違和感を覚えます。

その日の夜、こっそり喫煙するために外へ出たクリスは不思議な光景を目にしてしまいました。

更なる違和感を覚え、タバコも吸わずに部屋へ戻ると……暗い部屋の中に、ローズの母・ミッシーの姿があったのです。

『ゲット・アウト』のネタバレあらすじ

以下、ネタバレとなりますのでご注意ください!

【あらすじ①】お付き合いは順調、でも……

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ニューヨーク・ブルックリンの住宅街にて、若い黒人の男性の後ろには白い車が尾行していた。男性はそのことに気づき、逃げようとするものの尾行者たちに襲われてしまう。

そのまま気を失う男性。彼の体は車のトランクへと入れられ、車の行方は分からなくなってゆくのだった――。

そんな恐ろしい事件が起きたニューヨークで、黒人男性と白人女性のカップルの姿があった。

男性の名前はクリス(ダニエル・カルーヤ)、カメラマンをしている26歳の若者だ。彼は美しい白人女性のローズ(アリソン・ウィリアムズ)と付き合っていて、関係も非常に良好。ローズの誘いで「来週末にぜひ両親と会って欲しい」と、彼女の家族へ会いに行く流れに。

彼女との付き合いこそ幸せだったものの、クリスには懸念すべき点があった。それは自分自身が黒人である、ということ。

ローズがその点を家族に伝えていないことが不安だが、彼女は全く気にしていないご様子。「オバマに三期目があったらパパは投票している、それくらい熱心な支持者よ。家族は差別主義者じゃない。」

その言葉に、クリスは少しの安心を覚えた。そして二人は車へ乗り、ローズの家族の元へと向かう。

【あらすじ②】友人の忠告、そして屋敷での歓迎

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ローズが運転をしている隣で、クリスは親友のロッド(リル・レル・ハウリー)に電話をかけていた。家を空けるため、愛犬のシドの世話は彼に頼んでいたのである。

ロッドはクリスと同じ黒人で、運輸保安庁。電話口で気さくなジョークを飛ばしながら会話は進む。だが彼は最後に「白人女の実家には行くな」と忠告。クリスは無言で電話を切り、わざと気にしない素振りを見せた。

途中、野生のシカを引いてしまう急なトラブルに見舞われ二人は少しビックリする。動物管理局へ連絡を入れ、警察が来ると運転していたローズだけでなく、クリスの身分証まで提示するように要求。

彼女はそのことに納得がいかず、必要ないと警察をはねのけるのであった。

この行為に「イカしてた」とほほ笑むクリスに、「自分の男を守っただけ」という頼もしいローズ。

そうこうしているうちに、ポンタコ湖地区の山奥へ存在するローズの実家へと到着する。

神経外科医をしている父・ディーン(ブラッドリー・ウィットフォード)、精神科医の母・ミッシー(キャサリン・キーナー)と顔を会わせると、非常に柔らかい雰囲気。

クリスの心配が無用だったのでは?と思うくらいの歓迎ムードだ。不安を抱えていたクリスは二人を見て、小さく安堵する。

ローズの実家はなかなか広い屋敷で、庭の管理人・ウォルター(マーカス・ヘンダーソン)と、使用人・ジョージナ(ベティ・ガブリエル)がいた。どちらもまた、黒人である。

使用人が黒人ばかりなのは差別をしているのではなく、祖父の介護のために雇ったとディーンは主張。祖父の死後も、解雇をする気にはなれないとのことだ。

やたらと「人種差別はよくない」と言わんばかりの会話が続き、クリスは妙な違和感を覚えた。少々ウォルターとジョージナはよそよそしく、やや不気味な雰囲気を纏っている。

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しかしそこまで気にすることはなく、クリスとローズら一家は昼間のお茶会を楽しんだ。

途中タバコを我慢しているクリスをすぐに見抜いたディーンはミッシーの催眠療法を受けてみないか、と提案。彼女の催眠療法はまるで魔法のような効果をもたらすそうですが、クリスはあまり乗り気にはなれなかった。

後にローズの弟・ジェレミー(ケイレブ・ランドリー・ジョーズ)が遅れて登場し、彼を交えた夕食会が始まる。ここではローズの昔の話や、過去にしていたスポーツの話で大盛り上がり。

だが妙な違和感だけは胸から拭い去れない。ローズもクリスに気を遣っており、知人を集める親睦会を控えているが憂鬱だと呟く。

「彼らは典型的な白人たちだ」という彼女だが、クリスとローズの熱は冷めることを知らなかった――。

【あらすじ③】夜中の事件・親睦会の異様な空気

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夜中、タバコが吸いたくなったクリスはこっそりと屋敷の外に出た。すると庭の管理人・ウォルターがなぜか全力疾走でこちらへ向かっているのだ!更にお手伝いさんであるジョージナは、窓に映る姿をじっ……と見つめている。

異様な光景に驚き、タバコも吸わずに引き返すクリス。すると母のミッシーが部屋で紅茶を飲んでおり、彼に声を掛けた。

二人は対面して座り、ミッシーはティースプーンで紅茶をかき混ぜながら会話を始める。すると彼女はクリスの母親が亡くなった時の質問を始め、気づけば彼は自分自身の過去を語り始めていたのだった。

ミッシーの催眠療法にまんまと引っ掛かってしまい、涙を流すクリス。気が付くと、座っていたイスではなくベッドの上にいた。昨日の出来事が夢かと思ったものの、ウォルターにふと話しかけた際、夢ではなかったことが明らかになる。

昨日ウォルターが全力疾走をしていたことや、ミッシーの部屋にいたこと……。クリスはタバコを吸わなくなり、催眠療法にかけられたことが自分でも理解できた。

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不安な気持ちを抱える中、いよいよ親睦会がスタート。嫌な予感は当たってしまい、やたらと肌の色を褒めてくる白人たちに何とも言えない気持ちをクリスは抱える。

中にも黒人の姿があるものの、“黒人らしさ”というのがないのだ。

異様な雰囲気に包まれる親睦会。更にクリスのスマホは充電していたはずなのに、充電器から外されている……。これを彼は「外部へ連絡を絶つための嫌がらせ」と取り、焦ってロッドと電話をする。

催眠療法を受けたことや禁煙に成功した旨を伝えると、ロッドは「それ、ヤバいぞ。奴らに操られる」と警告を促す。

実際にスマホを触ったのはジョージナで、電話の直後、彼に謝罪へ来た。しかし不気味な笑みは相変わらずで、言っていることさえあまり信用ができない雰囲気である。

親睦会へ戻ったクリスは数々の人に紹介され、またもアフリカ系アメリカ人であることに執着をされる。同じアフリカ系である、親睦会へ招待された男性がいたため、クリスはこっそりとスマホで撮影を試みた。

するとうっかりフラッシュをオフにし忘れてしまい、「カシャ」っと大きな音が響いてしまう。穏やかだった黒人男性は急に鼻血を出しながら豹変、出ていけ!と叫びながらクリスへと掴みかかるのだった。

【あらすじ④】謎のオークションと家族の正体

黒人男性は発作を起こして攻撃的になっただけだと言う。しかし居心地の悪さがますます悪化する状況で、クリスは帰りたい気持ちでいっぱいになっていた。

ローズと二人で小さな湖畔へ向かうと、本音を吐露してしまうクリス。ローズはそんな彼をただただ慰めた。

二人が席を外す一方で屋敷の敷地内ではあるビンゴが行われていた。ディーンが仕切り、クリスの写真が掲げられる、異様な光景である。パーティーのようなビンゴとは違い、皆無言。まるでクリスを出品するオークションのような、禍々しい雰囲気が流れている……。

湖畔から二人が戻ったころには、親睦会はお開きに。

その後クリスはロッドへ、昼間撮った黒人男性の写メをこっそりと送っていた。するとその男性が、ブルックリンの街中で拉致されていた人物という事実が発覚!衝撃の事実に驚く二人だが、またもここでクリスのスマホは充電が切れてしまうのだった。

荷造りを終え、すぐにでも屋敷を出ていく準備を終えていたクリス。するとローズの部屋にある、とあるドアが気になってしまう。ドアを開けるとそこには小さな箱があり、中にはローズと黒人男性の写真で溢れていた。クリスは嫌な予感を覚え、勢いでその箱を奥へと追いやった。

クリスとローズが荷物を持って一階へ降りると、ジェレミーは棒を持ちながら玄関で待機。ミッシーは紅茶を勧め、まるで二人が帰ることを察していたかのような行動ぶりだ。

そこでローズが「飼い犬が急病だから」と咄嗟の一言を付け加えますが、いつまでも車の鍵を彼女は見つけてくれない。「ローズ、鍵はまだ?」とクリスの余裕もなくなってきたその時、ジェレミーが彼へと襲い掛かる。

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すると「鍵は渡せない」と鍵をちらつかせるローズの姿が。そしてミッシーがティーカップを三回コンコンと叩くと、クリスは後ろから倒れてしまうのだった。つまり全員グルだったのだ。恋人のはずだったローズでさえも。

屋敷で壮絶な事件が巻き起こる中、ロッドは電話に出ないクリスをとても心配している。延々と留守番電話が続く妙な事態に違和感を覚え、かつてのブルックリンの事件をインターネットで検索することに。

住宅街で襲われた男性は、未だに行方不明のまま。クリスもその二の舞になるのではないかと思い、ロッドはどうするべきかを考えるのだった。

目が覚めたクリスは拘束された状態でイスに座っていた。拘束をほどこうとするがうまくいかず、目の前にあるテレビにはティースプーンと紅茶カップが映し出される。彼はミッシーが鳴らす“例の音”を聞くと、催眠術により体が動かなくなってしまうのだ。

テレビには亡くなったローズの祖父の姿があり彼は「凝固法」という催眠術を生み出した、秘密結社の創設者である事実が発覚する。

【あらすじ⑤】親友の登場とクリスの運命

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クリスを助け出すべく警察に駆け込むロッドだが、相手にしてもらえず苛立っている。再び彼のスマホに着信をいれると、なんと電話に出たのはローズであった。

ローズは平然と「クリスは二日前にタクシーで帰った」と嘘をつき、ロッドはますます疑いをかける。彼女の電話を録音しようと試みるも、彼女は一枚上手。彼の行動に動揺することもなく、適当にロッドをあしらうのであった。

一家の目的は、黒人を脳移植手術の餌食とすること。老いた体に若い黒人の脳を移植するという恐ろしい行為が、家の中で平然と行われていたのだ。黒人は身体能力も高く、白人は乗り換えたがると、ビンゴではなくオークションでクリスを落札したジム(スティーヴン・ルート)は語る。彼は盲目の老人だったからこそ、彼の脳味噌や体を借りて再び視界を開きたいと思っていたのである。

またローズは黒人を連れてくるための「色仕掛け要員」に過ぎない。黒人男性に歩み寄り、安心させ、一家の行為に加担する悪しき女であった。娘は黒人を連れてきて、母は催眠術で男を操る。そして、父と弟が手術を行う……。クリスはこの異様な一家の、餌食となりかけているのだ!

早々に手術が始まり、ジムの脳味噌は剥き出しになった。

その間ジェレミーは手術室へクリスを運ぼうとするが、そこからクリスの反撃が始まる。催眠術にこれ以上かからぬよう、イスの中身である綿を耳に詰めて抵抗していたのだ。ジェレミーを殴った後は、残りの家族との戦いが始まった。

どうにかジェレミー、ミッシー、ディーンを振り払い、クリスは車の鍵を持って逃走。ローズは音楽を聴きながら二階でリラックスしているため、下では何が起こっているのか知る由もなかった。

なんとか屋敷から脱出したクリスだが、目の前にジョージナが突如現れ、彼女を轢いてしまう。彼女に助手席に乗せ、共に逃げようとするが……実はジョージナは、脳移植をされたローズの祖母であった。

車内で彼女が暴れ、車は事故を起こしてしまう。運よくクリスは生き残れたものの、屋敷内の異変にやっと勘づいたローズが追いかけてくる。

銃を構えるローズに、逃がすまいと攻撃を仕掛けてくるウォルター。使用人も、庭の管理人も皆黒人……ではなく、ウォルターはジョージナと同じく、移植手術を受けた、亡くなったはずの祖父だったのだ。

クリスは機転をきかせて、あの親睦会の時同様にフラッシュを焚く。脳手術を受けた者は、フラッシュにより動きが一瞬止まるのである。

大騒ぎとなる中、ローズはまだ生き残っており、クリスを銃で撃とうと必死。ここまできても甘い言葉でクリスを誘導し、彼は彼女の首を締めようとしたが……最後の決心がつかなかった。

そこへ一台の車が到着。警告灯がついており、今の状況ではクリスが不利。慌てて彼女から手を離すも、ローズは助けて!と車に向かって懇願するのであった。

しかし中から出てきた人物は、親友のロッド。

「行くなと言っただろ」と彼らしい口調でクリスに語り掛け、二人は車で立ち去っていく。そしてローズは車を見つめたまま、死んでいくのだった……。

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『ゲット・アウト』のキャスト

クリス・ワシントン役:ダニエル・カルーヤ

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控えめでありながら穏やかで心優しき青年、クリス。よほどのことがない限り声を荒らげることもなく、序盤はローズと幸せなひと時を送っています。彼女と過ごしている時は本当に幸せそうで、正体が分かってしまった時の絶望は言葉に表せないものだったでしょう。

ひょうきんな親友・ロッドの存在が大きいのですが、騒動の後はどうなってしまったのか……。心を病んでいないか、とても心配になってしまう人物ですね。

悲惨な事態に見舞われるクリスを演じるのは、ダニエル・カルーヤ。俳優や脚本家を務めるも、本作が彼の知名度を大きく上げるきっかけとなります。

『ゲット・アウト』ではアカデミー賞や英国アカデミー賞、ゴールデングローブ賞など様々な賞へとノーミネート!2018年にはライジング・スター賞を受賞しました。今大注目の俳優さんなので、今後も色々な作品で見られるかと思うと楽しみですね。

ローズ・アーミテージ役:アリソン・ウィリアムズ

 

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表向きは優しい彼女、でも裏では恐ろしき計画に加担する“コワイ女”……。物語の中盤まで本性を見せないため、騙されてしまう人も多かったのでは?

非常に優しい物分かりのいい女性といった印象で、手のひらを返したときのギャップがとても怖かったですよね。この甘いマスクで何人もの黒人男性を犠牲にしてきたかと思うと、本当に恐ろしくてたまりません。中には、観ていて縮み上がった男性もいるはず……。

二面性のあるキャラ、ローズを演じるのはアリソンウィリアムズ。実はまだ出演作は少なく、代表作はテレビドラマ『GIRL/ガールズ』『ゲット・アウト』のみ。

彼女もダニエル・カルーヤと同じく、本作で知名度を上げたキャストの一人です。現在はネットフリックスのオリジナル作品に出演しているため、今後活躍の場はどんどん増えるかもしれませんよ。

ロッド・ウィリアムス役:リル・レル・ハウリー

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ひょうきんでちょっぴりお調子者、でも最後は救世主となった頼れる親友のロッド。口を開けばふざけたことばかり言う彼ですが、鋭い考察力でクリスを救出しました。

全編通してシリアスなストーリー展開が続きますが、ロッドのコミカルな存在感は見ているだけで肩の力が抜ける、憎めないキャラクターとなっています。彼の行動力や考察力が無かったら、今頃クリスはアーミテージ一家の餌食となっていたことでしょう。

ロッド役を演じるのは俳優・コメディアンのリル・レル・ハウリー。笑顔や表情の使い方が魅力的で、本作を観ると彼のファンになってしまいそう……!

実際に『ゲット・アウト』で高い評価を受け、ネットフリックスオリジナルドラマの『バードボックス』や人気アニメ『アングリーバード2』にも声優として出演していますよ。

『ゲット・アウト』のココが怖い!

徐々に雲行きが怪しくなっていく雰囲気

映画『ゲット・アウト』公式Facebook

物語の始まりは本当に幸せそうな雰囲気がたっぷり。黒人であることを気にしているクリスに対し、そんな素振りさえ見せないローズがたくましく感じるはずです。

屋敷につくまでの二人の会話や空気が最高に良くて、こんなカップルいいなぁと思ってしまうことでしょう。

しかし、屋敷に着いてからのジョージナやウォルターの不気味さ、一家の異様な歓迎ムードは、鑑賞者である私達さえ居心地の悪さを覚えます。

決して展開が早くないものの、ジワリ、ジワリと寄ってくる恐怖に息が詰まりそうになってしまうかも。

予想のできないストーリー展開

黒人に対して“何か”があることは分かるのですが、最後まで真実がなかなか見えてこないのも不気味であるポイントです。執拗に肌の色へ執着を示したり、やたらと褒めたり……。全てが不自然で、明らかにウラがあるだろう、という空気感。

ですが脳味噌を移植している、というオチはほとんどの人が予想できなかったのではないでしょうか?

「狂った殺人一家」といった題材の映画は多数存在しますが、一味違った狂い方で非常に新鮮に感じましたね。

ラストまで本性を見せなかったローズにも、つい感心してしまうほどでした……!

親友のロッドが良い味出してる!


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やっぱりロッドは本作に欠かせない、重要なキャラクターですね。

口を開けばふざけたことばかり言う彼ですが、実は発言の数々が的を得ているのです。

「黒人を性的な道具にするつもりだ」「黒人を洗脳して性奴隷にしようとしている!」など下ネタ発言も満載なのですが、実際そこまで間違っていないところもミソ。

ただのお調子者ではなく、じっくりと考え行動に移す姿は拍手喝采モノです。恐ろしきアーミテージ一家からクリスを救った、陰の主人公的存在でしょう。

映画『ゲット・アウト』にまつわる5つの謎

『ゲット・アウト』には多くの伏線が潜んでいるともっぱらのウワサです。

実際にどんな噂が流れているのでしょうか?果たしてその真相は!?詳しくみていきましょう。

1.『ゲット・アウト』は監督の自伝なのか?

本作に登場するクリスはアフリカ系アメリカ人。監督であるジョーダン・ピールも全く同じです。

人種差別を題材にしている作品ですから、これが彼自身の経験や自伝なのでは?と推測する声が多く上がっていますね。

しかしながらこれは決して自伝ではないそうで、かつてのジョーダンの経験を織り交ぜたフィクションなんだそう。

リアルな経験を入れつつ、あくまでホラー作品として描く……という監督の熱がよく伝わってくる描写はとても多いですよね。

2.ジョージナがやたらと鏡を見ていたワケとは?

ジョージナは鏡を見て、やたらと髪の毛を気にしていました。

使用人でありながら外に出るわけでもないのに、やたらと不自然な行動ですよね。

物語を最後まで見れば分かるのですが、ジョージナとウォルターは脳移植を受けている存在です。

ですからウォルターは帽子、ジョージナは髪の毛によって手術跡を隠しているということ!

ウォルターはランニングの時まで頑なに帽子を外しませんでしたからね。あんなにパックリ頭部を切られたら、傷跡が気になるのも無理はないかも……。

3.母・ミッシーはなぜ紅茶を持っている?


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ローズの母・ミッシーは常に紅茶と銀のスプーン手にしていました。思い返せば屋敷に着いた直後のお茶会でも、ふるまわれていた飲み物はアイスティーです。

アメリカでかつて黒人が奴隷として雇われていた時代は、大規模なプランテーション農業の労働力として紅茶や砂糖、そして綿花の生産に酷使されていました。黒人奴隷は”綿花を摘んだ量が少ないと罰を受けたり、劣悪をつけられる基準にもなっていたのです。

つまり本作では、黒人奴隷を象徴するようなアイテムが作中に登場しているということなんですね。

最後の拘束イスからむしり取った、耳栓替わりにしたものも綿花です。

また、その時代の白人たちは“born with a silver spoon”=”銀のスプーンを持って生まれる”つまり、”銀のスプーンを持ってお茶ができるくらいに豊かな家庭に生まれる”という比喩が使われていました。そう考えると、ミッシーが持っている銀のスプーンにもきちんと意味があるということなのです。

作中にはこうした黒人の奴隷制度や、差別に対する小さなメッセージが次々とこめられているのです。監督がいかに細かい箇所にこだわり、メタファーを利用していることがわかりますね!

4.カメラのフラッシュが意味するものとは?

作中ではフラッシュによって鼻血が垂れ、一瞬だけ黒人の意識が浮かび上がってくることになっています。なぜ鼻血を出してしまうのか?最後まで分からなかった人も多いでしょう。

このアイデアのルーツは2014年に起こったニューヨークの事件にありました。

白人男性の警察官が黒人男性を逮捕しようとし、押さえつけてそのまま窒息死させてしまう事件が発生したのです。

その一部始終はスマートフォンで撮影され、裁判の時の証拠になったのだとか。

二度と同じような過ちが繰り返されないよう、この出来事は大きな注目を浴びたのです。作中にこのアイデアが使われたのは、人種差別への抗議と呼べるものでしょう。

5.監督がこの映画で伝えたかったこととは?

人種差別がテーマである『ゲット・アウト』ですが、ただ「人種差別はよくないぞ」という正義感溢れるような内容ではありません。

監督は人々の心のうちに潜む「差別主義」であることに気づかせたかったそう。

差別は良くないと誰しもが思っているはずですが、実際心の奥ではどう思っているのか?それを浮き彫りにするのが目的だったのだとか。

確かにこの作品を観ることによって、気づかされることは沢山あることでしょう。もし観ていて「ハッ!」とする部分があるのなら、それはジョーダン・ピールからのメッセージであることに違いありません。

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『ゲット・アウト』のネタバレまとめ

人種差別がテーマである異色のホラー作品『ゲット・アウト』。よくあるホラーやスリラーとは違い、読めない展開にきっとハラハラさせられるはずです。

90分程度の作品なのですが、話は濃密で鑑賞後は不思議な余韻さえ覚えるはず。

複数で観るよりも、一人でじっくりと伏線を読み解きながら観ることをおすすめします。ジョーダン・ピールが織りなす不気味な世界観に、ぜひ触れてみて下さいね!

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