【厳選】本当に面白いおすすめミステリー映画を15本を紹介
緻密に練られた伏線やトリック、そしてラストの大どんでん返しで私たちを魅了する、ミステリー映画の世界。古くは小説の形から始まり、”ミステリー”というジャンルはこれまで長い歴史を経て進化を続けてきました!
そんな傑作で溢れるミステリー映画の中から、特におすすめしたい15作品を紹介します!
この記事は
- 先の展開が読めるストーリーなんて退屈だ
- 緻密に練られた伏線やトリックで探求心をくすぐられたい
- 予想もつかないどんでん返しでとにかく驚かされたい
上記に当てはまる方には是非読んでもらいたい内容となっています!最近何だか刺激が足りないなぁというあなた。先の読めないミステリーの世界でハラハラドキドキしてみませんか?
目次
おすすめミステリー映画15本
1.フライトプラン
「機内で姿を消した娘。幻覚か?誘拐か?」
あらすじ
夫の突然の死という悲しみを抱えたカイル(ジョディ・フォスター)は、娘のジュリアと共に、夫の棺を乗せた旅客機に搭乗する。
心身の疲れから機内で眠ってしまったカイルは、目を覚ますと娘の姿が見当たらないことに気づく。機内を探しても娘は見つからず、他の搭乗者も誰一人として娘の姿を見た者はいなかった。
遥か上空1万メートルの密室で、完全に痕跡が消し去られてしまったジュリア。愛する娘の存在すら、カイルが見た幻覚だったのかーー?
結末が気になる!この映画の”謎”ポイント
夫を失った悲しみの中、娘・ジュリアが突如いなくなったことで、カイルはパニック状態になってしまいます。機内をいくら必死に探しても、出てくるのは「娘は存在しなかった」ことを示す証拠ばかり。誰も彼女のことを信じてくれません。
錯乱状態ともいえるカイルの鬼気迫る様相に、見ている私たちまでもが次第に不信感を抱き始めます。「本当にカイルの妄想?」「それとも誘拐?」、もはや登場人物の誰もが信用できません。
旅客機という究極の密室で行われる、予測不可能な心理戦が楽しめる作品です。
『フライトプラン』撮影裏話
- 実はこの映画の主人公、当初は男性として考えられていましたが、脚本を書き下ろす際に女性へ変更されたそうです。その名残として、主人公の「カイル」という名前が当初の主人公の名前から変わっていないとか。本来男性の名前が多い「カイル」という名前はそこから来ていたのですね!
- 機体のセットは、16週間かけて組まれたハリウッド最大の再現飛行機機体なんです。また、客室だけでなくフライトデッキや電気室など緊迫したシーンの撮影に使われた箇所は、天井を低くするなどして観客の心理状態を煽る演出がされていました。
こんな人におすすめ
- 一体誰が犯人なのか?最後までハラハラドキドキしたい人
- 親子愛をテーマにした作品が好きな人
こんな人には向かないかも…
- 激しいアクションに期待する人
- 旅客機のトラブル物の描写にトラウマがある人
基本情報
上映時間:98分 監督:ロベルト・シュヴェンケ 出演者:カイル(ジョディ・フォスター) 受賞歴:なし 公開日:2016年1月28日 |
2.容疑者Xの献身
「運命の数式。命がけの純愛が生んだ犯罪」
あらすじ
高校教師の石神(堤真一)は、隣人の靖子(松雪泰子)に想いを寄せていた。娘と二人で暮らす靖子は、自宅に現れた前夫を殺害してしまう。このことを知った石神は、親子を守るためアリバイ工作を企てる。
事件の捜査に難航した警察は、天才物理学者の湯川学(福山雅治)に捜査への協力を依頼する。湯川は事件の裏に、かつて自分が”本物の天才”と認めた、石神が関与していることに辿り着く。
結末が気になる!この映画の”謎”ポイント
殺人を犯してしまった親子を守るため石神は二人にアリバイ工作をさせますが、警察は残された証拠からすぐに親子の元に辿り着きます。しかし、あと一歩のところでどうしても親子のアリバイが崩せません!
そこには見ている私たちすらも欺く、「思い込み」を利用した壮絶なトリックが仕組まれていました。事件の真相が明らかになった時、石神の愛情とその裏に隠された悲しい真実に、思わず心が震えること間違いありません。
『容疑者Xの献身』撮影裏話
- 主演の福山雅治は、今作が20年ぶりの映画出演でしかも主役。そのため舞台挨拶では、「現場では自分だけが映画初心者だったので、プレッシャーをかなり感じながら撮影していた。」と語りました。
- そんな緊張気味の福山雅治を現場で気にかけた堤真一は、役作りを邪魔する勢いで話しかけにいったそう。おかげで距離は縮ま理ましたが、福山雅治は「最初この人は私を潰そうとしているかと思った(笑)」と語っています。
こんな人におすすめ
- 天才同士の頭脳戦が好きな人
- 法や倫理を超えた、究極の愛に泣きたい人
こんな人には向かないかも…
- ハッピーエンドではない、悲しい結末が苦手な人
- 独善的な行動が許せない人
基本情報
上映時間:128分 監督:西谷 弘 出演者:湯川学(福山雅治)、内海薫(柴咲コウ)、石神哲哉(堤真一) 受賞歴:日本アカデミー賞 話題賞 作品部門 公開日:2008年10月4日 |
3. デジャヴ
「過去を救え!緊迫のタイムリミット・アクション」
あらすじ
500名以上もの犠牲者を出すフェリー爆破事件が発生。捜査官のダグ(デンゼル・ワシントン)は、犠牲者の一人の女性・クレア(ポーラ・パットン)にどこかで会ったことがあるような”デジャヴ”を感じる。
その後、事件の捜査チームに誘われたダグは、政府が極秘裏に開発した「タイム・ウィンドウ」と呼ばれる装置を見せられる。彼に与えられた使命は、この装置を使って現在から「4日と6時間前」までの世界に遡り、事件の真相を突き止めることだった。
結末が気になる!この映画の”謎”ポイント
経験したことがないのに何故か身に覚えがある感覚、「デジャヴ」をテーマにした作品です。随所に散りばめられた伏線やトリックには、
「おぼろげにしか思い出せない」というデジャヴの特徴が上手く使われています。
過去に遡る装置「タイム・ウィンドウ」ですが、正確にはタイムマシーンではなく、あくまで過去の世界の映像を再生できるというものです(それだけでもかなりスゴイ代物ですが)。
しかしこの装置には、誰もが予期しなかった驚きの力が秘められていて…?ここから物語はSFサスペンスとして怒涛の展開を見せていきます。
『デジャヴ』撮影裏話
- 今作は、現実理論を強調したタイムトラベル作品ですが、一歩間違えれば下手なSF映画になってしまいそうだったとか。実際制作者は、「監督は現実の科学でできるものでストーリーを作ろうとして、脚本家はSF作品の方面にシフトしようとしていました。議論は絶えなかった。」と答えています。
こんな人におすすめ
- タイムトラベルを扱った作品が好きな人
- 銃撃戦やカーチェイスなどのアクションも楽しみたい人
こんな人には向かないかも…
- 時間軸が交差する複雑な設定が苦手な人
- タイムトラベルの理屈をしっかり説明してほしい人
基本情報
上映時間:126分 監督:トニー・スコット 出演者:ダグ・カーリン(デンゼル・ワシントン)、クレア・クチヴァー(ポーラ・パットン) 受賞歴:なし 公開日:2006年11月22日 |
4. CUBE
「立方体(キューブ)の迷宮。戦慄の脱出ゲーム。」
あらすじ
目が覚めると見知らぬ空間に捕らえられていた6人の男女。そこは複数の立方体(キューブ)の空間で構成された迷宮だった。
数々の死のトラップがしかけられた空間に、パニック状態に陥るメンバー達。彼らはこの空間の謎を解き明かし、生還することができるのかーー。
結末が気になる!この映画の”謎”ポイント
”目が覚めると知らない空間に閉じ込められていた”。今でこそ映画や小説などでは定番となった設定ですが、この映画はそれらの原点とも言える作品です。
真っ白な壁で覆われた空間はあまりにも無機質で、しかし着実に登場人物達の命を奪っていきます。そんな絶望的な空間でいつトラップに襲われるか分からないドキドキ感、そして限られた手掛かりを元に少しずつ謎を解いていくワクワク感をぜひ味わってみてください!
『CUBE』撮影裏話
- 今作で登場する「レーザートラップ」。触るとたちまち服も体も切断されてしまうアレです。このレーザートラップは、なんと映画『バイオハザード 』へ影響を与え、作中に登場しました!監督自身もその関連性を認めていて、超低予算映画ながら評価されたこの映画は、映画史に大きな影響を与えました。
こんな人におすすめ
- 一人また一人と脱落していく、スリリングなデスゲームが好きな人
- 力技ではなく知識を元に謎を解き明かしていく格好良さに痺れたい人
こんな人には向かないかも…
- 残酷描写が苦手な人
- メッセージ性のあるストーリーに期待する人
基本情報
上映時間:91分 監督:ヴィンチェンゾ・ナタリ 出演者:クエンティン(モーリス・ディーン・ウィント)、ハロウェイ(ニッキー・グァダーニ)、レブン(ニコール・デ・ボア) 受賞歴:トロント映画祭 最優秀新人映画賞 公開日:1998年9月12日 |
5. ダ・ヴィンチ・コード
「ダ・ヴィンチは、その微笑みに、何を仕組んだのか。」
あらすじ
ルーブル美術館で館長・ジャック・ソニエールの射殺体が発見された。ソニエールは死の直前、宗教象徴学の専門家のロバート・ラングドン(トム・ハンクス)に向けた、ダイイングメッセージを残していた。
ロバートはこのメッセージに、”聖杯”の在処を示す暗号が隠されていることに気づく。ソニエールの孫娘のソフィー(オドレイ・トトゥ)と共に、ロバートは次々と現れる謎を解明して聖杯に秘められた真実に近づいていく。
結末が気になる!この映画の”謎”ポイント
キリスト教と絵画に隠された謎に迫る本作品ですが、正直その内容はかなり難解です。数多く登場する絵画・宗教・歴史の情報量に、最初は少々混乱してしまうかもしれません。
しかしそれ故に、ロバートが解明していく”謎”には非常に知的好奇心がくすぐられます。長尺な映画ですがテンポ良くストーリーが進み、ロバートが次々と謎を解いていってくれるので退屈しません。
観終わった後、キリスト教や絵画のことをもっと勉強して、また観たくなる作品です!
『ダ・ヴィンチ・コード』撮影裏話
- 映画で登場したウェストミンスター大聖堂の撮影に使われたフレスコ画43点、彫刻5点などがなんと競売に出されました。個々の写真はサイトで確認できる上、高解像度で撮影された品々を納めたCDも販売されているとか。きになる方は、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。
- 撮影に使用された大聖堂は、1092年に完成したものの大地震により倒壊。大幅に修復され現在の姿になりました。この映画のロケ地に採用されてから、一躍人気観光地になりました。しかしこの大聖堂、撮影料金が10マンポンド(日本円で役1億円以上)かかったそう…
こんな人におすすめ
- 過去の歴史を解き明かしていくロマンが好きな人
- キリスト教のトリビアで知的好奇心をくすぐられたい人
こんな人には向かないかも…
- 宗教に関連した複雑な話が苦手な人
- 登場する”謎”を全て自分で理解しきらないと納得できない人
- 拷問シーンが苦手な方(序盤に少々グロテスクなシーンが登場します)
基本情報
上映時間:149分 監督:ロン・ハワード 出演者:ロバート・ラングドン(トム・ハンクス)、ソフィー・ヌヴー(オドレイ・トトゥ) 受賞歴:なし 公開日:2006年5月18日 |
6. カラスの親指
「今度は“正義”でダマします。」
あらすじ
やさぐれたベテランの詐欺師・タケ(阿部寛)は、ある日鉄橋で下を覗く男・テツ(村上ショージ)を見つける。テツが自殺をするつもりだったと悟ったタケは、二人でコンビを組み詐欺師の仕事を始める。
仕事の帰り道、スリをしようとして失敗した少女・まひろ(能年玲奈)と出会い、タケは困ったらウチに来いと伝える。その後、タケの元にまひろと姉のやひろ(石原さとみ)、さらにはやひろの彼氏・貫太郎(小柳友)までもが現れ、訳アリの5人による奇妙な共同生活が始まった。
結末が気になる!この映画の”謎”ポイント
配役に村上ショージというかなり衝撃的な作品ですが、主演・阿部寛のコメディタッチな演技とも重なり合って、笑って楽しめる作品に仕上がっています。
登場人物の皆が個性が際立っており、人情味のあるストーリーには心がほっこりと温かくなります。
さらに、この映画の見どころはコメディ部分だけではありません。タケの身の回りで起こる一つ一つの出来事に丁寧に張り巡らされた伏線と、ラストでその伏線が回収されたときの驚きの感覚はたまらないんです!ミステリー映画としても非常に完成度の高い作品です。
『カラスの親指』撮影裏話
- 入川鉄巳を演じた村上ジョージは、撮影期間中緊張しっぱなしだったそう。セリフを覚えようと台本を覚えても頭に入ってこなくて、監督にセリフを短くしてもらうよう直談判したが失敗。そのため、武沢竹夫役の阿部寛へ「事故でもして撮影延期にならないかな…なんて思ってました(笑)」なんて冗談まじりに当時の心境を伝えたそうです。
こんな人におすすめ
- 「TRICK」や「テルマエ・ロマエ」のような、阿部寛のコメディタッチな演技で笑いたい人
- 人情味溢れるストーリーで泣きたい人
こんな人には向かないかも…
- 長尺な映画が苦手な人
- 村上ショージの標準語が気になってしまう人
基本情報
上映時間:160分 監督:伊藤匡史 出演者:タケ(阿部寛)、テツ(村上ショージ)、まひろ(能年玲奈)、やひろ(石原さとみ)、貫太郎(小柳友) 受賞歴:なし 公開日:2012年10月26日 |
7. 重力ピエロ
「重力を背負った家族の、愛と謎。」
あらすじ
過去に辛い記憶を抱える家族。ある日をきっかけに家族の周囲で連続放火事件が起こり始める。弟の春(岡田将生)は放火現場を訪れ、そこで壁に描かれた謎の文字 = グラフィティアートを見つけた。
放火事件に興味を持った春と兄の泉水(加瀬亮)は謎解きに乗り出し、やがてグラフィティアートに隠されたある”ルール”に気づく。
彼らが謎を解いた先にある真実とは…?
結末が気になる!この映画の”謎”ポイント
直木賞の候補作品にも選ばれた名作ミステリー小説が原作の映画です。作中に仕組まれた伏線やトリックには登場人物達の背景設定が上手く使われており、少し詩的で哲学的なミステリーの世界が広がります。
悲しくて重いストーリーですが、それでもどこか暖かく、家族愛・兄弟愛を感じられる作品になっています。映画にメッセージ性を期待する人にはぜひ見ていただきたい一作です!
『重力ピエロ』撮影裏話
- 吉高由里子は、加瀬亮のストイックさに驚いたよう。一緒に走るシーンでは、加瀬亮の足の速さに追いつきカメラからフレームアウトしないよう必死だったと、舞台挨拶で述べていました。
- 一方加瀬亮は、吉高由里子の不思議なキャラクターに驚いたといっています。常に演技をしているのか、果たして自然体で役とマッチしているのか分からない、不思議な存在だったと言いました。
こんな人におすすめ
- 家族愛をテーマにした作品で泣きたい人
- メッセージ性が強いストーリーが好きな人
こんな人には向かないかも…
- 犯罪をテーマにした作品が苦手な人
- 悲しくて重いストーリーに耐えられない人
基本情報
上映時間:119分 監督:森淳一 出演者:春(岡田将生)、泉水(加瀬亮) 受賞歴:なし 公開日:2009年5月23日 |
8. グランド・イリュージョン
「不可能な強盗。これはトリックか犯罪か。」
あらすじ
見知らぬ人物からのタロットカードに導かれ、アパートの一室に集まった4人のマジシャン達。彼らに与えられた指令は、”ラスベガス”で行われるショーの際中に”パリ”の銀行から金を奪うことだった。
大観衆に見守られる中で実行された、絶対不可能な強盗犯罪。いったい彼らはどうやって金を盗んだのか。そして、彼らを仕切る「アイ」の正体はーー。
結末が気になる!この映画の”謎”ポイント
凄腕マジシャン達がマジックを使って銀行強盗をする、その設定を聞いただけでもかなりワクワクする作品です!
奇想天外なことをやってのける彼らのトリックはまさに魔法のようにも思えますが、マジックだけあってそこにはしっかりと”タネ”があります。
その都度タネ明かしをしてくれるのでスッキリとした気持ちで見られるのもこの作品の良いところです。
そして「予想を裏切る」のがマジックのお約束。ラストには観客すらも騙される、衝撃のタネ明かしが待っています!
『グランド・イリュージョン』撮影裏話
- 俳優たちにマジックの指導をしたマジシャン曰く、デイヴ・フランコが一番マジックの才能があったと言います。彼が劇中で披露したマジックはスライハンドマジックというもので、マーク・ラファロとのファイトシーンに要注目だとコメントしていました。
- 監督はインタビューで、「俳優達は話し始めるとおしゃべりが止まらなかったんだ。引き締める必要もあったが、同時にキャンプみたいですごく楽しかったよ」よコメントしています。
こんな人におすすめ
- ショーのような華やかな演出にワクワクしたい人
- 「ルパン三世」のような主人公達の”強盗劇”を題材にした作品が好きな人
こんな人には向かないかも…
- 殺人などのシリアスな展開を期待している人
- 登場人物に感情移入しながら作品を楽しみたい人
基本情報
上映時間:115分 監督:ルイ・レテリエ 出演者:J・ダニエル・アトラス(ジェシー・アイゼンバーグ)、サディアス・ブラッドリー(モーガン・フリーマン) 受賞歴:ピープルズ・チョイス・アワード映画部門 スリラー映画賞 公開日:2013年5月21日 |
9. ミスト
「衝撃のラスト15分」
あらすじ
突如街を覆った正体不明の”霧”。住人の一人、デヴィッド(トーマス・ジェーン)は、スーパーで買い物をしていたところで他の客と共に足止めされてしまう。
血を流しながらスーパーに逃げ込んできた男が、「霧の中に何かがいる」と叫ぶ。得体の知れない恐怖にパニック状態になる店内の人間達。
デヴィットは他の客と協力して店外への脱出を試みるもーー。
結末が気になる!この映画の”謎”ポイント
名作映画、「ショーシャンクの空に」でも有名なフランク・ダラボン監督によるミステリー作品。過酷な状況に追い込まれてしまった人間達の、恐ろしさや愚かさ、残酷さがリアルに描かれています。
この映画では原作には描かれていなかったラストが、フランク・ダラボン監督の手によって加えられています。そのあまりにも衝撃的な結末は、「史上最高の後味の悪いラスト」としても有名です。
観た者に間違いなく強烈なインパクトを残してくれる作品と言えるでしょう。
映画『ミスト』のあらすじネタバレ結末|霧の正体や生き残った人について解説『ミスト』撮影裏話
- フランク・ダラボン監督は、原作『霧』を読んだ際、この作品で監督デビューしようと思うほど衝撃を受け、思い入れの強い作品だったそう。その影響もあってか、今作で登場する謎のクリーチャーは、原作で登場せず映画オリジナルな生物も多いらしいですよ。
- 監督は、この作品の絶望的な状況を伝えるべくモノクロ映画にすることを提案したのですが、映画会社に「売れない」と却下されてしまったため、DVDの特典ディスクに入っています。
こんな人におすすめ
- 人間たちの心理描写をリアルに描いた、スリリングなヒューマンミステリーを楽しみたい人
- 観終わった後の放心状態を味わいたい人
こんな人には向かないかも…
- 後味の悪い映画が苦手な人
- 「ショーシャンクの空に」のようなスッキリとした感動映画を期待する人
基本情報
上映時間:125分 監督:フランク・ダラボン 出演者:デヴィッド・ドレイトン(トーマス・ジェーン) 受賞歴:コダック賞(「ショーシャンクの空に」、「グリーンマイル」の功績と合わせて) 公開日:2008年5月10日 |
10. ゴールデンスランバー
「誰が、彼を救えるのか。」
あらすじ
数年前に暴漢から女性を救い出し、町のヒーローとして親しまれていた男・青柳(堺雅人)。首相の凱旋パレードが行われていたある日、青柳は学生時代の友人・森田(吉岡秀隆)に呼び出される。
再会を喜ぶ間もなく、青柳は森田から「お前、オズワルドにされるぞ」と告げられる。その直後、爆弾を積んだドローンによって首相が暗殺されてしまう。
すぐにその場を逃げ出した青柳だったが、その頃街では首相暗殺犯として青柳の顔写真や映像が報道されていた。こうして強大な陰謀に巻き込まれた青柳の逃走劇が始まったーー。
結末が気になる!この映画の”謎”ポイント
見えない敵の陰謀にどんどん巻き込まれていく悲運な主人公・青柳。堺雅人の雰囲気ともマッチしていて、彼に物凄く感情移入できる作品です。
「一体誰が何のために?」というミステリー部分もさることながら、青柳とその周囲の人たちとの繋がりの強さを感じられる、ヒューマンドラマでもあります。
ちなみに「ゴールデンスランバー」というのはビートルズの楽曲名。なぜこの作品にビートルズの楽曲が用いられたのか。それを考察してみるのも面白いですよ!
『ゴールデンスランバー』撮影裏話
- 堺雅人の演じる青柳は、最後まで自分のペースを掴めないキャラクター。そのため、堺雅人自身も最後まで客観的になることが難しかったと語っていました。共演者との雰囲気にあえて流され「ふわふわしてタコのようだった、自分としてはとても珍しい」と言っています。
こんな人におすすめ
- どんどん追い込まれていく悲運な主人公に、感情移入しながら楽しみたい人
- ビートルズの音楽が好きな人
こんな人には向かないかも…
- 謎を残したまま終わるラストに納得できない人
- スピード感のある逃走劇に期待する人
基本情報
上映時間:139分 監督:中村 義洋 出演者:青柳雅春(堺雅人)、森田森吾(吉岡秀隆) 受賞歴:なし 公開日:2010年1月30日 |
11. バタフライエフェクト
「きみを救うため、ぼくは何度でも過去に戻る」
あらすじ
心理学を学ぶ大学生・エヴァン(アシュトン・カッチャー)は、自分の日記を読み返すことで過去に戻れることに気づく。
自分のせいで人生を狂わせてしまった幼馴染のケイリー(エイミー・スマート)を救うため、
エヴァンはこの力を使って過去の出来事を書き換えることを決意する。
しかし、過去を書き換えることは、必ず別の何かを犠牲にすることに繋がっていた。数多の犠牲を目の前にしたとき、エヴァンが最後に取った選択とは。
結末が気になる!この映画の”謎”ポイント
”過去”を変えることで”現在”がどんどん変化していく姿には、タイムトラベル物ならではの楽しさがあります。しかしやがてその変化はエヴァン自身にもコントロールの効かないものになり、
まるで得体の知れない何かに運命を操られているような、そんな恐怖を生み出していきます。
前半に伏線を張り巡らし、エヴァンが過去に戻るたびに1つ1つ謎が解けていくような感覚は、まさにミステリー作品の醍醐味です。
どこをどうすれば誰も犠牲にならない世界になるか、そう苦悩した彼が選択した先には、”映画史上最も切ないハッピーエンド”と言われるラストが待っています。
『バタフライエフェクト』撮影裏話
- 主演のアシュトン・カッチャーは、主人公を演じるにあたって、精神病や心理学、今作で大きく扱われている「カオス理論」をかなり真面目に勉強したとの述べていました。また、主人公達が郵便受けを爆発させるシーンは3テイクしか許されておらず、無事3テイク目で成功させたとか。俳優のプロ意識が感じられますね。
こんな人におすすめ
- クライマックスの連続のような、スリリングな展開にハラハラドキドキしたい人
- 切ないラブストーリーに泣きたい人
こんな人には向かないかも…
- 暴力的な描写が苦手な人
- 時間軸が交差する複雑な設定が苦手な人
基本情報
上映時間:114分 監督:エリック・ブレス、J・マッキー・グラバー 出演者:エヴァン(アシュトン・カッチャー)、ケイリー(エイミー・スマート) 受賞歴:なし 公開日:2005年5月14日 |
12. メメント
「10分前、俺は何をした?」
あらすじ
妻を強姦・殺害され、その犯人から受けた外傷によっておよそ10分間の記憶しか維持できなくなった男・レナード(ガイ・ピアース)。
犯人への復讐を果たすため、10分ごとの行動の内容をメモや写真に残しながら彼は行動する。
それでも刻一刻と変化する状況にレナードは疑心暗鬼になっていく。一体誰を、何を信じればいいのか。
結末が気になる!この映画の”謎”ポイント
10分間の記憶しか維持できないという、ユニークな設定の作品。ふと気が付くと残されているのは、身に覚えのない過去の自分からのメッセージ。
しかしその内容は現在の自分の状況とリンクしており、間違いなく真実であることが窺い知れます。
物語はいきなりラストのシーンから始まり、衝撃の結末を見せられるのです。時系列が入り混じった断片的なシーン構成は、まさにレナード自身の曖昧な記憶のようで、見ている私たちも彼に乗り移ったような感覚で楽しむことができます。
『メメント』を時系列順にネタバレ解説|そもそもレナードの妻は死んだのか?『メメント』撮影裏話
- この作品の原作は、なんと監督の実の弟が書いたジョナサン・ノーランの短編小説「Memento Mori」。監督自ら脚本も手がけることもあったそうですが、登場人物の特殊な心理状況を表すために、なんども練り直し脚本を完成させたといいます。監督のプロ根性が現れていますね。
こんな人におすすめ
- 記憶とはいったい?そんなことを考えさせられる、心理学的な面白さを味わいたい人
- 複雑な構成を何度も読み解いて、自分自身でストーリーの謎解きをしていきたい人
こんな人には向かないかも…
- 暴力的な描写が苦手な人
- 時系列が複雑で難解なストーリーが苦手な人
基本情報
上映時間:113分 監督:クリストファー・ノーラン 出演者:レナード(ガイ・ピアース) 受賞歴:インディペンデント・スピリット賞 作品賞・監督賞 公開日:2001年11月3日 |
13. シックス・センス
「僕には死んだ人が見えるんだ」
あらすじ
小児精神科医のマルコム(ブルース・ウィリス)。彼は過去に自分が診ていた患者から銃で撃たれ、リハビリ生活を送っていた。
仕事に復帰した彼の元に、8歳の少年・コール(ハーレイ・ジョエル・オスメント)が訪れる。自分を撃った患者とコールの姿を重ね合わせたマルコムは、今度こそ患者を救いたいと必死にコールに接する。
やがてコールも心を開きはじめ、隠していた秘密を打ち明ける。それは自分には死者を見る力、「第六感」があるというものだった。
結末が気になる!この映画の”謎”ポイント
”伏線好き”の映画ファン達に名作と評されている作品です。不思議な力を持った少年のファンタジーな物語かと思いきや、精巧に隠された数々の伏線に予想の付かないラストなど、ミステリー映画の魅力を色濃く持っています。
また、第六感を持っているがために苦悩するコールと、自らも心の傷を持ちながら必死に彼に接するマルコムの心理描写が細かく描かれた、ヒューマンドラマでもあります。
なぜ少年のもとに幽霊達が救いを求めてやってくるのか?少年の正体は一体何なのか?考えれば考えるほど、ラストのどんでん返しで大きな衝撃を受けます。
この結末を予想できた人はいないのではないでしょうか。
どんでん返しの最高潮『シックス・センス』ネタバレと伏線を解説!『シックスセンス』撮影裏話
- この作品の監督、実は作中にカメオ出演されているんです。実際、両親が医者で子供の頃は一時期医者になることも夢見ていたそう。そのため、本編でも医者役で出演しました。しかし、実際監督が演技すると恥ずかしくなってしまい、本来もっと長く演技するはずが大幅に縮小されたそうです。
こんな人におすすめ
- 子供が健気に頑張る姿を応援したい人
- 鳥肌が立つような伏線回収を味わってみたい人
こんな人には向かないかも…
- 幽霊が苦手な人
- ブルース・ウィリスに「ダイ・ハード」のようなアクションを期待する人
基本情報
上映時間:107分 監督:M・ナイト・シャマラン 出演者:マルコム(ブルース・ウィリス)、コール(ハーレイ・ジョエル・オスメント) 受賞歴:日本アカデミー賞 外国作品賞 公開日:1999年10月30日 |
14. トランス
「ここは、誰も見たことのない”記憶のその先”」
あらすじ
ギャンブルに依存し借金まみれの競売人・サイモン(ジェームズ・マカヴォイ)。彼はギャングと手を組み、競売にかけられた40億円の絵画を盗み出す計画を企てる。
途中までは上手くいっていたものの、計画外の行動を取ったサイモンはギャングに殴られ気を失ってしまう。サイモンが目を覚ますと、彼しかしらない絵画の隠し場所が分からなくなっていた。
失った記憶を取り戻すため、催眠療法を受けさせられるサイモン。彼の記憶の先にある衝撃の”真実”とはーー。
結末が気になる!この映画の”謎”ポイント
催眠療法を受けるサイモンの記憶は非常に曖昧です。何が夢で、何が現実か分からない、観ている私たちも頭の中が掻き回されるような感覚に陥ります。
明るい音楽、幻想的な描写、それなのに不気味さを感じてしまう。”混乱”をそのまま映像化したような、ダニー・ボイル監督の演出が光る作品です。
この映画をただ「絵画を取り戻す物語」として見てしまうと、その内容に思わずたじろいでしまうかもしれません。
サイモンの記憶にはそれだけの衝撃の”真実”が隠されています。
『トランス』撮影裏話
この作品の監督、実はロンドンオリンピックでの演出を務めたそう。映画の撮影が終了しオリンピックの演出にたずさわったことから、映画の内容を少し忘れてしまったといいます。そのため「非常に参ったよ(笑)」コメントしていますが、最終的には映画を客観的に見るいい機会になったと述べています。
こんな人におすすめ
- 不可思議な演出に思うがままに翻弄されたい人
- 1回のどんでん返しでは満足できない人
こんな人には向かないかも…
- バイオレンス、グロテスクな表現が苦手な人
- 男女のドロドロした展開が苦手な人
基本情報
上映時間:102分 監督:ダニー・ボイル 出演者:サイモン(ジェームズ・マカヴォイ) 受賞歴:なし 公開日:2013年10月11日 |
15. アイデンティティー
「ここに集まったのではない。ここに集められたのだ。」
あらすじ
激しい嵐の夜、とあるモーテルに集まった11人の男女達。そこで連続殺人が起こる。閉鎖された空間で、一人また一人と不審な死を遂げていく。
死への恐怖にかられる中、彼らは自分たちに”共通点”があることに気づく。彼らの巡り会わせは単なる偶然なのか、それとも誰かの企みによるものなのか。
結末が気になる!この映画の”謎”ポイント
閉鎖空間に集まった男女が一人ずつ殺されていく。ありきたりなストーリーかと思いきや、いい意味で裏切ってくれる作品です。
前半はサイコホラー作品のような雰囲気で進みながら、後半はまさかの展開で全てが覆されます。犯人は誰だろう…?そう思ったとき、既にあなたはこの作品に隠されたトリックにかけられているのです。
こんな人におすすめ
- 短い時間で綺麗にまとめられた作品を観たい人
- 推理力に自信のある人
こんな人には向かないかも…
- ド直球のサイコホラーを期待する人
- 残酷な描写が苦手な人(グロテスク要素は少ない部類ですが、多少あります)
基本情報
上映時間:90分 監督:ジェームズ・マンゴールド 出演者:エド(ジョン・キューザック) 受賞歴:なし 公開日:2003年10月25日 |
まとめ
以上、おすすめのミステリー映画の紹介でした。いずれもミステリー好きの人なら満足していただける、衝撃の大どんでん返しが待ち構えています。
気に入った作品に出会ったら、ぜひ家族や友達にも紹介してみてください。ただし、くれぐれも”ネタバレ厳禁”ですよ!
伏線回収がすごいおすすめ映画20選|巧みな脚本で人気の作品を厳選して紹介! 【2023年最新】ホラーの宝庫!アマゾンプライムのおすすめホラー映画15選!