【邦画】日本が舞台の戦争映画15本を紹介|歴史を知る上で必須の名作

 

戦争映画では、いろいろな人の視点から、戦争の悲惨さが描かれます。っても見なかった戦争に行かざるを得なくなった人、平和な生活がいつの間にか戦争に巻き込まれてしまった人、悩みながらも戦争を進めざるを得なかった人…

戦争映画のリアルとは、どれだけいろいろな人の目線で、あってはならない戦争の悲壮感を描けているかではないでしょうか。

ここでは、日本が舞台の戦争映画15本を、下記3つの視点からご紹介致します。

第一線で戦う日本兵士/指揮官を描いた戦争映画7選

まず紹介するのは、戦線で戦った兵士たちを描いた日本の戦争映画。

「国民皆兵」や「全国皆平」というスローガンのもと、20歳を超える男子全員が兵役義務を追っていた当時は、戦争に行くことを誇らなければいけないという苦難の時代。彼らがどのような心境で戦地へ出向いたのか、そして実際には戦地でどのような経験をしたのかなどを知ることで、戦争の惨さを知ることができるのではないでしょうか。

1.永遠の0(2013)

「アメリカがもっとも恐れた、臆病者のゼロ戦パイロットがいた」

日本の戦争映画『永遠のゼロ』
出典:東宝公式サイト

あらすじ

太平洋戦争末期、押し寄せる米軍に対して、日本軍は撃ち落とされても撃ち落とされても飛行機の体当たり攻撃による「特攻」を繰り返すしかなくなっていた。そんな中、米軍に「悪魔」と恐れられたゼロ戦のパイロットがいた

パイロットの名は宮部久蔵(岡田准一)。激しい戦闘の中でいつも生き残り、上官から「臆病者!」とののしられ続けてきた。それでも生き残ってきたのは、家族に「必ず帰る」と約束していたからだ。そんな彼が、なぜ最後には自ら特攻を志願したのか。

久蔵の孫である佐伯健太郎(三浦春馬)は、現代に生きる青年。そんな祖父の行動に疑問を持つ健太郎は、祖父を知る男のもとを訪ねる。そこで健太郎が聞いた衝撃の事実とはーー。

おすすめポイント

戦意高揚のためだけにただ「死ぬ」ことを強要する上官に対して、一人の人間として自分のプライドを、家族への愛情を、そして仲間への友情を果たそうとする久蔵の悲壮な姿に胸が痛みます。

そして、どんな悲惨な環境にあっても、自分のために、家族のために、そして仲間のために「生きよう」とする姿に涙が止まりません。最後には、大きな暴力の波に飲み込まれてしまうことになっても、「命を生かす」のために死にたい、それが久蔵の意思でした。

大きな暴力の嵐の中で、だんだん無自覚・無抵抗になっていくのが、戦争の悲惨さ。そんな悲惨さとのコントラストを描くような、久蔵の優しい想いが胸を打ちます。

こんな人におすすめ

  • 若い人たちがどんな気持ちで戦争を戦っていたのかを、深く理解したい人
  • 祖父や親戚から、戦争の話を聞きたい(でも聞けなかった)人
  • なぜ「特攻」が行われたのか、納得したい人
  • 実話を元にした戦争映画を好む人

こんな人には向かないかも…

  • ヒーローが活躍する戦争映画を期待している人
  • 「特攻」のような理不尽で辛すぎる歴史は、あまり知りたくない人

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2.野火(2015)

「兵士は戦場でなにを見たのか、人間の極限の姿がそこにある」

日本の戦争映画『野火』
出典:映画『野火』公式Facebook

あらすじ

舞台は太平洋戦争末期のフィリピンレイテ島。島の主要部を支配する米軍に対し、日本軍は組織的な戦闘を維持できず、兵士たちはバラバラになってジャングルを逃げ惑う極限の状況になる。食料はもはや、どこにもない。

敗走が続く中、結核を患った主人公の田村一等兵(塚本晋也)は、夜戦病院への入院も元の部隊への復帰も拒否され、一人で戦場に放り出されてしまう。

戦場をさまよう田村が出会ったのは、同じように集団からはぐれた兵隊たちだった。兵隊たちは生き残るために、なにをしてきたのか。田村がそこで見たものは、凄絶な事実だったーー。

おすすめポイント

過酷な戦場の中で、仲間からも見放され、一人で生きていくことを強いられる極限の状況になった時、いったい人間はどうなってしまうのでしょうか。

「野火」はそんな極限状態に追い込まれた人間の姿を描いています。

最初は人間らしさを保っていた田村一等兵が、次第に極限の状況に犯され、狂気へと至る姿が悲壮です。焼け付くようなジャングルで、食料もなく、生ける死者のようにさまよう敗残の軍隊にとって、「野火」とはなにを意味するのか。それが明らかになる時、映画を見ている私たちにも狂気が忍び寄ってきます。

「野火」は誰の心の中にも存在するのかもしれません。

こんな人におすすめ

  • 極限までいった人間の姿を、その場にいるかのように体験してみたい人
  • 焼けつくようなジャングルでの戦闘シーンを、リアルに感じてみたい人
  • 人間の「本質」をつきつめて考えたい人

こんな人には向かないかも…

  • 残酷でショッキングなシーンが極度に苦手な人、できれば見たくない人
  • 戦闘シーンを期待している人

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3.硫黄島からの手紙(2006)

「届けられなかった数百通の手紙が語る、硫黄島の真実」

日本の戦争映画『硫黄島からの手紙』
出典:映画『硫黄島からの手紙』公式サイト

あらすじ

太平洋戦争史上もっとも悲劇的な戦いといわれた硫黄島の戦場を、日米双方の視点から別々の映画で描いた作品が、「硫黄島からの手紙」と「父親たちの星条旗」。「硫黄島からの手紙」は、日本軍の視点から描かれている作品。

硫黄島守備隊の一兵卒である西郷(二宮和也)の目から、地獄の戦場が描かれる。日本本土からの命令は、最後の一兵卒まで戦い、米軍の進行を遅らせること。司令官の栗林中将(渡辺謙)は命令に従って、兵士の命を守りながら、戦線を維持しようとする。

しかし西郷の上官は、持久戦の苦しさから玉砕(自決すること)を求める。司令官と上官の命令の間で苦悩する西郷。そして米軍が、最後に残された日本軍司令部に、じりじりと迫るーー。

おすすめポイント

タイトルである「硫黄島からの手紙」は、司令官である栗林中将と硫黄島を守る兵士たちが、家族にあてて書いていた手紙のこと。司令官が家族に送る手紙は、映画の中で愛情に満ちた手紙として紹介されています。

そんな手紙とは対照的に、硫黄島での戦闘は激烈なものでした。日米双方に大きな損害が出て、正気を失ってしまうようなシーンが続きます。

「硫黄島からの手紙」が描く戦争の悲壮感は、上官の言われるままに戦い、死んでいく兵士たちの姿です。家族のためを思い戦い続ける彼らに、上官からの非情の玉砕命令が下され、従うしか方法がない彼らの苦悩に心が砕け散りそうになります。

こんな人におすすめ

  • 最前線の兵士たちがをどんな気持ちで戦ったのかを知りたい人
  • あたかも実際に硫黄島を訪れたような体験をしてみたい人(現在、硫黄島に上陸できるのは自衛隊のみで一般人は上陸できません)

こんな人には向かないかも…

  • 人が銃で撃たれたり、火だるまになったり、刺し殺されたりするシーンをみたくない人
  • 二宮和也にヒーローを期待している人

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4.日本のいちばん長い日(2015)

「太平洋戦争終戦前夜、その時日本で何が起こったか」

日本の戦争映画『日本の一番長い日』
出典:映画『日本のいちばん長い日』公式Facebook

あらすじ

終戦前夜の日本、戦争遂行の責任者の一人である阿南陸軍大臣(役所広司)は、戦争継続を主張する陸軍内部と、戦争終結に向かおうとする内閣首相の間で板挟みに陥っていた。

まだまだ戦える。そんな陸軍の若手の気持ちを他所にご聖断は降り、陸軍内部を抑えるのは陸軍大臣たる自分の役目である。

役割に翻弄(ほんろう)される阿南大臣だが、最後は自分ですべての責任を引き受けて淡々と戦争終結の日を迎える。阿南陸軍大臣の最後の仕事は、陸軍の戦争遂行責任者として自分の身を処することだった。

これは教科書が伝えない、太平洋戦争終結前夜の、真実の歴史のドキュメント。

おすすめポイント

日本の戦争映画『日本のいちばん長い日』
出典:映画『日本のいちばん長い日』公式Facebook

この映画には残酷な戦闘シーンは出て来ず、終戦前夜の日本で起こった出来事が淡々と描かれます。テーマは、役割に引き裂かれる戦争遂行の責任者の姿です。

終戦に向かう内閣の中で、阿南陸軍大臣は一人で戦争遂行を主張します。それは陸軍を代表する立場だからであり、戦争を遂行する内閣のメンバーとしての立場にあるから。このように最終局面で苦闘するリーダーの姿が描かれます。

こんな人におすすめ

  • 教科書にも書いてない、日本の現代史のリアルが知りたい人
  • 日本の終戦前夜を、自分がそこにいるかのように体験してみたい人

こんな人には向かないかも…

  • 戦闘シーンを期待している人
  • 終戦に向けて政府がどう動いたか、政治には関心がない人

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5.激動の昭和史 沖縄決戦(1971)

「沖縄県民は、よく戦えり!」

日本の戦争映画『激動の昭和史 沖縄決戦』
出典:Amazon.com

あらすじ

一般市民も組織化され、戦闘要員・看護要員として戦闘に巻き込まれた沖縄戦。まだ組織的に戦闘が行われていた初期の段階では市民もよく保護されていたが、末期になり組織的戦闘が維持できなくなると、市民は無防備なまま、砲弾の飛び交う戦場に放置されることになる。

南下してくる米軍と、追い込まれる日本軍と市民たち。捕虜になるくらいならと、市民には自決が強要されるようになるのだったーー。

沖縄決戦は、日本の国土に米軍を迎え撃ち、沖縄県民を巻き込んだ、激烈な戦い。軍人だけの戦いだけでなく、戦時下の市民がどのような過酷な環境を強いられたのかも、戦争を知る上で非常に大事になる。

本作は、沖縄戦全体を準備段階から玉砕という最終段階まで史実に正確に描いている作品。

おすすめポイント

一般市民を巻き込んだ、リアルな戦場のシーンに悲壮感がただよいます。もともと一般市民は、戦闘用に訓練されている人たちではありません。それが、軍への協力を強要され、戦場に放置され、最後は捕虜になることも禁じられてしまいます(米軍に情報がもれることを恐れたのです)。

最終的には、組織であることをやめた軍が、統制を無くして一般市民を危険にさらす状況に至る。

この映画は、次第に悪化していく戦況と、それに巻き込まれる沖縄県民の戦時下の姿を、史実に忠実に描いた記録映画として見ることができます。

こんな人におすすめ

  • 太平洋戦争で唯一、市民を巻き込んで戦われた「沖縄」の事実を知りたい人
  • 市民を巻き込んだ戦闘が、いかに過酷な状況を生むのかを知りたい人

こんな人には向かないかも…

  • 残酷なシーンが続くのに耐えられない人
  • 一般市民を巻き込んだ悲惨な戦闘シーンを見たくない人

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6.連合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-(2011)

「戦争に一番反対していた者が最前線で闘う、矛盾だらけの人生。」

日本の戦争映画『山本五十六』
出典:Amazon.com

あらすじ

太平洋戦争開戦時の連合艦隊司令長官山本五十六は、最後まで開戦に反対し続けた司令官である。アメリカに学び、アメリカのことをよく知る立場から一貫して開戦に反対し続けた山本長官の姿を、史実に基づいて忠実に描き出した作品。

一度開戦が決まると、真珠湾奇襲という大胆な作戦を決行し成功させる。それも先制攻撃で大きな勝利を得た上に、早期講和を目指したからなのだ。

そんな長官の想いとは逆に、戦争はどんどん広がり、戦況は悪化していく。海軍の伝統に従い、陣頭指揮を取るために、飛行機で最前線に向かう山本長官。しかし日本軍の暗号を解読していた米軍は、山本長官を狙う戦闘機を待ち伏せていたーー。

おすすめポイント

戦争に一番反対している司令官が、戦争の最前線に立つ。これほど悲壮感に満ちた役割もないでしょう。多くの人々が戦争に反対意見を持っている今だからこそ、現在から見ると「正論」な彼の矛盾が痛いほど胸に突き刺さります。

戦争という大きな暴力を前にしながら、戦争遂行のいちばんの責任者として、戦争にいちばん反対し続け山本五十六。その最期も、最前線に向かう途上でした。

この映画は、戦争という大きな矛盾を生きた一人の軍人のドキュメンタリーとも言えるでしょう。

こんな人におすすめ

  • 矛盾の中で懸命に生きるリーダーを演じる役所広司が見たい人
  • 軍艦同士の戦闘シーンを見たい人
  • 実話を元にした戦争映画が好きな人

こんな人には向かないかも…

  • 戦時下での一般の生活を知りたい人(ほぼ全編、軍人だけの映画です)。
  • 戦闘でのリーダーシップを期待している人

7.明日への遺言(2007)

「すべての責任は、命令を出した自分にある」

日本の戦争映画『明日への遺言』
出典:『明日への遺言』公式サイト

あらすじ

太平洋戦争終結後、米軍を中心とした占領軍による戦争裁判が開かれた。この映画は、戦争犯罪を犯した軍人や民間人を裁く裁判をテーマに、撃墜されたB29の搭乗員の処刑を命じた司令官田中中将(藤田まこと)の裁判を描く。

田中中将は裁判を「法戦」、もうひとつの戦争と呼び、戦い抜こうとする。非は国際法に違反した無差別爆撃にある。しかし一方で処刑の責任は、すべて命令した自分にあると主張する。

そんな中将の姿に、法廷は魅了され、次第に心を動かされ始めるのだったーー。

おすすめポイント

無差別爆撃の違法性を主張しつつ、すべての責任を負おうとする田中中将の姿が、悲壮感を高めます。

正しい戦争はあるのか、戦争犯罪とは何なのか。そんな問いを法廷に残し、淡々と執行に向かう田中中将の姿が、強く印象に残る作品です。

軍人としての実直さを演じつつ、人間としての情感を演じ分ける、藤田まことの演技が光ります。

こんな人におすすめ

  • 正しい戦争はあるのか、戦争裁判とは何かを、突き詰めて考えてみたい人
  • 上官として、父親として、次の世代に残すもののために、進んで我が身を投げ出す姿に涙したい人

こんな人には向かないかも…

  • 裁判を描いた映画があまり好きでない人。途中で眠ってしまった経験のある人
  • アクションシーンが無いと退屈してしまう人

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兵士だけじゃない。日本の一般市民の苦しみを描いた戦争映画5選

次に紹介するのは、戦争によって苦しみ続ける一般市民に焦点を当てた映画。

兵士として戦地で戦ったわけではなくても、いつ来るかわからない敵軍の空襲に怯え続けたり、大切な人を失ったりと、彼らが経験した苦悩も計り知れません。「もし今戦争が起こったら?」と自分に置き換えて考えることも大事かもしれませんね。

戦後75年以上経過した現在でも戦争によって被害を受けた人たちが苦しんでいるように、彼らの苦悩を遺した映画が多くあります。

1.夕凪の街 桜の国(2007)

「生きとってくれて、ありがとう」

日本の戦争映画『夕凪の街 桜の国』
出典:Amazon.com

あらすじ

「夕凪の街」は昭和30年代の広島で暮らす母と娘の物語。主人公の皆実(麻生久美子)はある時、会社の同僚の男性からプロポーズを受ける。被爆者であること、自分だけ生き残ったことから自分に正直になれない皆実と、そんな皆実を暖かく見つめる男性の交流を描いている。

「桜の国」は現代の物語。
定年退職した父親と東京で暮らす七波(田中麗奈)は、家族に内緒でどこかに出かけていく父親の後をそっと追う。父親の行き先は広島だった。次第に自分のルーツを知っていく七波の心象を描く。

おすすめポイント

投下された後も長く続く原爆の影響を、投下後10年を経た復興中の広島と、現代の広島という二つの視点から描いた物語。広島出身のマンガ家、こうの史代の原作が映画化されました。こうの史代さんの原作は、優しく、コミカルな絵の中に、ドキッとさせる現実が描かれるのが特徴です。

投下から10年を経ても、さらに現代になっても影響が残り続ける原爆。平穏に暮らしているふつうの人たちの胸の中にも、原爆で受けた傷が消えずに残されているのです。

そんな悲壮感と対照的に描かれるのが、こうの史代が描く女性たちの明るさ、優しさです。原爆の悲壮感が明かされれば明かされるほど、彼女たちの明るさが胸に痛く迫ります。

こんな人におすすめ

  • こうの史代さんのファンな人
  • つらい環境の中でも明るく生きている主人公に自分を重ねたい人
  • 苦しんでいるのは自分だけじゃないと感じたい人。ふつうであることがいちばん強いんだと思っている人。

こんな人には向かないかも…

  • アニメーションやマンガに感情移入できない人
  • 戦闘シーンを期待している人(戦後の物語なので戦闘シーンはありません)

 

 

2.海辺の生と死(2017)

「南の神の島でおきた、生と死の物語」

日本の戦争映画『海辺の生と死』
出典:Amazon.com

あらすじ

舞台は奄美のとある島。
国民学校で教師をしている主人公のトエ(満島ひかり)のところに、若い海軍将校の朔(さく)中尉(永山絢人)が訪ねてくる。
朔中尉は、トエが暮らす島に配備されることになった特攻隊の隊長だった。

軍人っぽさはあまりなく、島の自然や文学を愛する朔中尉にひかれていくトエ。やがて深く愛し合うようになった朔中尉に、特攻出撃が命じられるーー。

おすすめポイント

美しい島の自然の中で素朴に暮らしてきたトエと、美しいものが好きで軍隊に馴染めない朔中尉二人のシーンが美しく描かれています。美しいがゆえに、特攻という過酷な現実、隣合わせの死に悲壮感が募ります。

特攻兵器はエンジンの付いたボート。美しい島から、特攻兵器という暴力が出撃するということを知ったトエは、思わぬ激しい愛情表現を見せます。

「ついていけないでしょうか」

映画の中には、トエを演じる満島ひかりさんの美しいシーンも多く映されています。

こんな人におすすめ

  • 女優の満島ひかりさんが好きな人
  • 極限の状況の中で、激しい愛に身をまかせてみたい人
  • 戦時中の恋愛がどんなだったか知りたい人

こんな人には向かないかも…

  • 戦闘シーンを期待している人
  • 特攻隊のシーンを期待している人(特攻シーンはありません)

3.キャタピラー

「かって人間だった夫は、立派に『軍神』になって帰ってきた」

日本の戦争映画『キャタピラー』
出典:Amazon.com

あらすじ

太平洋戦争の激しさがピークを迎える1943年、一人の傷病兵が妻の元に帰ってくる。

彼の名は黒川久蔵。かつて、村あげてのバンザイの声に送り出された久蔵が、戦場で重症を負い四肢を失った姿で、妻のシゲ子(寺島しのぶ)の元に帰ってきたのだ。

勲章を褒めそやし「軍神だ」と讃える村の人たち。しかし「軍神」と呼ばれることが、いったい何になるというのだろうか。

献身的に久蔵の世話をするシゲ子。自力で生活する力を奪われる一方で、性欲だけは残酷にも衰えていない久蔵は、次第に戦場で犯した、忌まわしい記憶に苛まれるようになる。そして二人に忍び寄る狂気が徐々に大きくなっていくーー。

おすすめポイント

キャタピラーとは、英語で「いも虫」を意味します。優しかった夫が、四肢を失った姿で帰ってくるーこれほど戦争のリアルを伝え、悲壮感を訴える映画は、他に類を見ません。

「軍神」と褒めそやす村人たちの表情と、自力で生きる力を喪失した久蔵の姿が、悲惨なコントラストとなって迫ります。軍神の「妻の鑑(かがみ)」と讃えられる一方で、すべてを久蔵のために捧げるシゲ子の姿からも悲壮感が伝わってくるのです。

「軍神」とその家族がいかに悲惨なものなのか、「軍神」という言葉に覆い隠された、戦争のリアルがストレートに描かれています。

こんな人におすすめ

  • 戦争が人間の生活をどれだけ損なうのか、見て実感したい人
  • 人間の正常な精神が、戦争によって狂気に蝕ばまれていく姿を、見みてみたい人
  • 戦争の英雄が「うそ」でつくられることを知らなかった人

こんな人には向かないかも…

  • 身体を損なわれた人間が、ダイレクトに描かれているのを見るのが苦手な人
  • 性的な場面は一切見たくない人

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4.この世界の片隅に(2016)

「この世界の片隅に、私を見つけてくれて、ありがとう」

日本の戦争映画『この世界の片隅に』
出典:映画『この世界の片隅に』公式サイト

あらすじ

主人公のすずさん(声優:のん)は広島で育ち、お見合いで軍港の呉に嫁いできた新米の奥さん。軍に務める夫とその家族と一緒に、戦時下で貧しい中にも暖かい家庭を築いている。

子供の時から絵が好きなすずさんは、呉の軍港をスケッチしていて憲兵にスパイと間違えられたり、ぼうっとした性格からいろんな失敗をしでかすが、温かい家庭を築いていく。

ふつうだけどあたたかいくらし。そんなすずさんにも、戦火が襲いかかる。嫁ぎ先の呉軍港が空襲を受け、実家の広島には原爆が落とされてしまうのだったーー。

この世界の片隅に映画『この世界の片隅に』のあらすじ解説|リアルな戦争体験を描いた感動作

おすすめポイント

すずさんのありがとう – YouTube

のんびりとしたすずさんと、そんなすずさんを愛している夫とその家族が優しく描かれるのが前半。しかし後半には平和な生活が破られ、すずさんと一緒にいた姪っ子が機銃掃射で死に、すずさんは大事な大事な右腕を失ってしまいまうというシリアスな展開が描かれます。

戦時下でも豊かで優しかったふつうの生活が、いきなり壊されてしまうところに強い悲壮感がただよいます。

「ふつうの生活のすぐとなりに、死がある。」そんな戦時下の生活に、強い恐怖を覚えます。

しかし、そんな状況下にも負けずに生き続けるすずさんと、原作のこうの史代ワールドに癒される作品でもありますよ。

こんな人におすすめ

  • どんなにつらくても「ふつう」であることが一番強いのだと思っている人
  • アニメーションで、どこまで戦争の悲惨さが描けるのか知りたい人

こんな人には向かないかも…

  • 実写で戦争シーンを体験したい人
  • 迫力ある戦闘シーンが見たい人

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5.火垂るの墓(1988)

「ほたると一緒に天国へ行き」

映画火垂るの墓
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あらすじ

14歳の清太と4歳の節子は、海軍将校の父が戦争に行ってしまい、空襲で母も亡くし、2人っきりになってしまう。2人は遠縁の親戚に身を寄せるも、持参したお金になりそうなものをあげてしまうと、邪魔にされ、追い出されてしまう。

しかたなく防空壕で暮らす2人。食べるものも底をつき、敗戦の日、節子は衰弱して死んでしまう。そして節子を亡くした清太も徐々に栄養失調が悪化していきーー。

おすすめポイント

みんな生きることに精一杯で、たとえ親戚であっても、他人のことに気を配る余裕もない。そんな無関心さが、戦争の悲惨さです。

清太と節子は、お互いを思いやる気持ちを持ったふつうの兄妹。他人に無関心になった戦時下で、そんな二人が居場所を次々に失っていく姿に悲壮感が高まります。自分の身を守る。そのことだけに精一杯になった人たちは、だんだんと人の死にも無関心になっていくのです。

父が戦争で死に、空襲で母が亡くなり、衰弱して妹を失った清太を襲うのも、そんな静かな深い悲しみ。死が日常になっていくという恐怖を痛いほど感じるアニメーション映画です。

こんな人におすすめ

  • 死に無関心になっていく、日常の恐ろしさを体験したい人。
  • 戦争に翻弄(ほんろう)される兄妹の悲しみと怖れを、共有してあげたい人。

こんな人には向かないかも…

  • 最後には救われる映画が見たい人
  • アニメーションに感情移入するのが難しい人

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日本はどう見られていた?敵国の視点から見る日本の戦争映画3選

最後に紹介するのは、敵国であるアメリカの視点で描かれる日本の戦争映画です。

日本人が日本史と世界史を学ぶように、海外でももちろん自国と他国の歴史を学びます。海外の人々から戦時中の日本はどのように見られていたのかを知ることができる、重要な手段であることは間違いありません。

1.父親たちの星条旗(2006)

「戦争を終わらせたのは、一枚の写真だった」

映画父親たちの星条旗
出典:映画『父親たちの星条旗』公式サイト

あらすじ

この映画は、硫黄島の戦いを米軍の目線から描いた作品。

当時、アメリカは長く続く太平洋戦争の戦費調達のために、アメリカ市民に戦時国債を買ってもらう必要があった。そして戦意高揚のPRネタとして、「硫黄島」の戦場で、勇敢にも星条旗を立てようとしている写真が使われたのだった。

旗を立てた兵士たちは、帰国して英雄として扱われるが、事実は別に英雄でもなんでもなく、倒れた旗を立て直しただけなのだ。しかし、戦費を集めるためには、事実などはどうでもよかった。

結果として、この写真によって国債は集まり、アメリカは戦争に勝利する。嘘で英雄になった兵士たちにとって、それは苦い勝利だったーー。

おすすめポイント

硫黄島の戦いは、米軍も大きな被害を出した戦いでした。日本軍の抵抗は激しく、偉大な勝利と呼べるようなものではなかったのです。

戦争を続けるために、指導者達は事実とは違う情報を操作し、戦意高揚を測ろうとします。そんな扱いを受ける兵士たちの、純粋であるがゆえに悩み姿や、苦しみ、本当の勝利にひたれない悲壮な姿をひしひしと感じる一作。

硫黄島での勝利は「つくられた」勝利。そのことをいちばんよく知っていたのは、星条旗を立てた兵士たちでした。

こんな人におすすめ

  • 戦争に対する考え方の違いを、日米で比較して理解したい人
  • アメリカ人にとって太平洋戦争とはなんだったのかを、リアルに知りたい人

こんな人には向かないかも…

  • ヒーローを描く作品を期待している人
  • 延々と続く地上戦だと退屈してしまう人

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2.ハクソー・リッジ(2016)

「僕の戦いは、命を救う戦いだ」

日本の戦争映画『ハクソー・リッジ』
出典:映画『ハクソー・リッジ』公式サイト

あらすじ

太平洋戦争末期の沖縄、最大の激戦地「ハクソー・リッジ」で、戦場で武器を持たず、倒れた兵士75人を救った衛生兵がいた。
彼の名はデズモンド(アンドリュー・ガーフィールド)。これは実話を映画化した作品。

宗教上の理由でデズモンドは「生涯武器には触らない」ことを決意しており、陸軍での訓練でも決して銃を取ろうとしない。「殺しあうのが戦争だ」上官はデズモンドを認めない。そんな彼は、武器を持たない衛生兵として激戦地の沖縄に送られることになる。

勇気が無いから銃を取らないんじゃない。衛生兵として戦場を駆け回るデズモンドは、味方だけでなく、敵兵も含めて75人もの兵士の命を救う。そんな彼の行動を、とうとう軍が認める時がやってくるのかーー。

おすすめポイント

沖縄の戦いは、狭い島の中で日米両軍が、目と鼻の先で殺しあう接近戦。この映画では、そんな悲壮感に満ちたリアルな戦場が舞台です。

悲惨な戦場で「殺さない、命を救う」という、もうひとつの勇気をふるうデズモンドの姿がコントラスト強く描かれています。

デズモンドを演じるアンドリュー・ガーフィールドは、日本の小説家である遠藤周作原作の「沈黙(サイレンス)2016年」でも主演しています。迫害される宣教師を演じて注目されました。「祈り」の姿が絵になる役者さんなのですね。

殺す勇気と助ける勇気、悲惨さと祈りが交錯する映画です。

こんな人におすすめ

  • 戦場で実際にあった驚きの実話を、自分がそこにいたかのように体験したい人
  • どんな激烈な環境にいても、人を信じる気持ちに自分を重ねたい人
  • 「祈る姿が絵になるスター」アンドリュー・ガーフィールドが好きな人

こんな人には向かないかも…

  • 長く続く戦場シーン耐えられない人
  • 地上戦で傷つく悲惨なシーンが苦手な人

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3.パシフィック・ウォー(2016)

「太平洋戦争を終結させよ!」

映画パシフィック・ウォー
出典:映画『パシフィック・ウォー』公式サイト

あらすじ

激戦が続く太平洋戦争末期、アメリカは戦争終結を早めるために、日本に原爆を投下することを決断する。ハワイから爆撃機が出発するサイパン島まで、原爆の輸送を命じられたのが、巡洋艦インディアナポリスの艦長マクベイ(ニコラス・ケイジ)だった。

極秘の任務であるために、護衛艦は付けられない。アメリカの艦艇を狙う日本の潜水艦に無防備なまま、マクベイは艦を出航させることに。

しかし、インディアナポリスを付け狙う日本の潜水艦が迫ってくる。マクベイと乗組員たちを待ち受けていたのは、任務の成功と引き換えの悲惨な結末だったーー。

おすすめポイント

戦場では人命よりも任務が重視されます。インディアナポリスも、極秘任務であるために護衛艦を付けられず、危険な航海に出ることになるのです。

その代償は、任務を果たした後の航海にもたらされます。インディアナポリスは日本の潜水艦の攻撃を受けて沈没、マクベイ艦長と乗組員たちは、サメがうようよいる海へと長出され、絶望的になりながら救助を待つのでした。

結果として、海に投げ出された乗組員1,196名のうち、救助されたのはわずか317名という悲惨な結果を生んでしまった実話を元にした戦争映画です。

こんな人におすすめ

  • サメの恐怖を、リアルに感じたい人
  • 不条理に立ち向かい、部下を守る上司に感動したい人

こんな人には向かないかも…

  • サメが怖い・嫌いな人
  • サメに襲われるリアルなシーンが苦手な人

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日本の戦争映画まとめ

戦争映画は、戦争に関わった(関わらざるを得なかった)色々な立場の人の目線で、いろいろな悲惨さが描かれています。同じ戦争が新しい視点で描かれるたびに、またひとつ戦争の悲惨さや悲壮感を見つけるかのようですね。

戦争映画を見ることは、戦争とはなにか、人間とはなにかを、新しく見つけることのできる体験なのではないでしょうか?
知らなかったことを知りたい、教えられてきたことを自分で学びたい、知識だけでなく何があったのかをより深く理解したい。
そんなとき、映画を見ることが、ひとつの貴重な体験になるでしょう。

自分の知らなかった戦争を、ドキュメンタリーのように追体験できる方法として、戦争映画は今後も作り続けられてほしいものです。

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