【厳選】下町情緒あふれる昭和のおすすめ映画15選!!

昭和の街並みや、昭和に暮らす人たちの優しく温かい交流に癒されたいな~と思う瞬間、ありませんか??「でも実際すぐにそんな場所には行けない…」なんて時は、 昭和の香りいっぱいの映画を観れば、一瞬で昭和気分を味わう事が出来ます!

この記事では

・とにかく昭和の雰囲気が味わえる映画を観たい人

・まだ豊かとはいえないけど、助け合って生きていた昭和の人情に触れたい人

・昭和の日本が描かれていて、まるで過去に遡ったような体験をしたい人

のご期待にお応えするために、昭和を描いたおすすめの邦画15作品を厳選しました!
昭和にタイムスリップしたかのような体験をどうぞ!

目次

1.地下鉄に乗って

「地下鉄を降りるとそこは昭和39年の東京だった」

出典:Amazon.co.jp

あらすじ

仕事に疲れたサラリーマン・小沼真次(堤真一)は、ある日、地下鉄に乗って現代の東京から過去へとタイムトリップする。辿り着いたのは昭和30年代。オリンピック真っ最中の東京だった。

そこで真次は、懸命に働く若い時の父の姿を見る。真次は現代の時間軸で、父に反発して家を飛び出していたのだった。

そして、生きていた頃の兄にも出会う。昭和の香り漂う濃密な東京の風景の中で出会いたくてもかなわなかった人に出会えた真次は、いったい何を目撃するのか。

絶対見逃せない! 『地下鉄に乗って』昭和の香りポイント

『地下鉄に乗って』のタイトルにあるように、現代と昭和の地下鉄駅まわりの情景がポイントです。最初のタイムスリップが起きる永田町駅、真次の実家がある新中野駅、真次の勤務先がある神田駅、真次の愛人・みち子が住んでいる中野富士見町駅・・・。
それ以外にも、銀座駅、新橋駅、上野駅、赤坂見附駅など、昭和と原題とを見比べる事が出来る点が大きなみどころの1つです!

こんな人におすすめ

  • 原作の浅田次郎は別名「平成の泣かせ屋」。昭和の風景に癒されながら思い切り泣きたい人
  • 家族の関係がもっと近かった昭和の家族の温かさにひたりたい人
  • 東京オリンピック当時の東京を体験したい人

こんな人には向かないかも……

  • タイムスリップのような荒唐無稽な設定にはついていけない人
  • 家族の愛憎物語はちょっと苦手な人

基本情報

上映時間:121分

監督:篠原哲雄(原作:浅田次郎)

出演者:長谷部真次(堤真一)・軽部みち子(岡本綾)・小沼佐吉/アムール(大沢たかお)・お時(常盤貴子)・野平啓吾(田中泯)

受賞歴:第30回日本アカデミー賞助演男優賞(大沢たかお)

公開日:12006年10月21日

2.Always 三丁目の夕日

「携帯もパソコンもTVもなかったのに、どうしてあんなに楽しかったのだろう」

出典:Amazon.co.jp

あらすじ

昭和33年の東京の下町・夕日町三丁目で暮らしている人たちの、温かな交流を描いている。シンボルは建設途中の東京タワー。

他にも上野駅や蒸気機関車、都電などの昭和の情景を、ミニチュアとCGで再現した。物語は駄菓子屋「茶川商店」の店主で小説家の茶川之介(吉岡秀隆)、お向かいで自動車修理店・鈴木オートを営む鈴木則文(堤真一)を軸に展開される。

ぜったい見逃せない! 『Always 三丁目の夕日』昭和の香りポイント

物語の舞台となる夕日町三丁目は、スタジオに精密なセットが組まれました。さらに、時代を象徴する東京タワー、蒸気機関車、都電などを、精密なミニチュアとCGで再現しています。

また、鈴木オート店の三輪自動車ダイハツミゼットや家電は、本物が使われています。駄菓子屋「茶川商店」での店主の茶川と子供たちのやりとりも、昭和の香りいっぱいです。

こんな人におすすめ

  • 昭和33年当時の東京の下町の雰囲気を味わいたい人
  • 東京タワーなど当時の東京のシンボルを、精密に再現したCGで味わいたい人
  • 当時の情景に徹底的にこだわった、昭和の小道具を楽しみたい人

こんな人には向かないかも……

  • 東京の下町の情景よりも、銀座や新宿などの繁華街の再現を見たい人
  • CGを使った風景づくりはあまり好きではない人

基本情報

上映時間:133分

監督:山崎貴(原作:西岸良平)

出演者:茶川竜之介(吉岡秀隆)・鈴木則文(堤真一)・鈴木トモエ(薬師丸ひろ子)・鈴木一平(小清水一揮)・星野六子(堀北真希)・石崎ヒロミ(小雪)

受賞歴:

・第29回日本アカデミー賞最優秀作品賞他14部門受賞

・第48回ブルーリボン賞助演男優賞(堀真一)・助演女優賞(薬師丸ひろ子)

・第30回報知映画賞最優秀作品賞他3部門受賞

・第18回日刊スポーツ映画大賞石原裕次郎賞他4部門受賞

 他受賞多数

公開日:2005年11月5日

3.母べえ

「優しさも、悲しみも、抱きしめて生きていく」

出典:Amazon.co.jp

あらすじ

時代はさかのぼって、第二次世界大戦直前の昭和15年の東京、野上家。家族は「べえ」をつけてお互いを呼び合うのが習慣。母親は母べえ、父親は父べえ、娘たちは初べえ、照べえ。

豊かではなくても、愛情あふれる両親に育まれた、つつましくも平穏な家庭。そんな暮らしに、戦争の足音が響いてくる。

ぜったい見逃せない! 『母べえ』昭和の香りポイント

男性陣にとっては、夫がいない家族を支える母べえ(吉永小百合)の割烹着姿がいちばんの見どころでしょう(笑)

しかしもちろん、それだけではありません。ちゃぶ台を囲んで食事をする家族の情景、娘に語りかけながらちゃぶ台の前で縫い物をする母べえ、それからちゃぶ台で娘に勉強を教える父べえ。当時のちゃぶ台まわりの温かい情景に癒されます。

こんな人におすすめ

  • 戦前の東京の庶民の暮らしぶりを知りたい人
  • 昭和のお母さんが家族をどう支え、どれだけ愛したかに涙したい人
  • 吉永小百合さんに日本の母を感じる人

こんな人には向いてないかも……

  • 昭和の街並みや戦争の描写を期待している人(メインは世帯内の情景です)
  • 戦時の物語はあまり見たくない人

基本情報

上映時間:132分

監督:山田洋次(原作:野上照代)

出演者:野上佳代/母べえ(吉永小百合)・野上久子(檀れい)・野上初子(志田未来)・野上照美(佐藤未来)・山崎徹(浅野忠信)

受賞歴:第32回日本アカデミー賞優秀作品賞他11部門受賞

公開日:2008年1月26日

4.小さいおうち

「奥さまと、わたしの、秘密」

出典:Amazon.co.jp

あらすじ

東京の平井家に女中として入った、布宮トキ(黒木華)の目から見た、戦前の東京の中流家庭の物語。奉公にきたトキを妹のように可愛がる平井家の夫人・時子(松たか子)は、自宅に出入りしていた板倉正治(吉岡秀隆)と密かに関係を持つ。それを察したトキは……

タイトルの『小さなおうち』は、平井家が住まう赤い三角屋根の文化住宅。この小さなおうちを舞台に密やかな恋愛事件が起こる。

ぜったい見逃せない!『小さいおうち』昭和の香りポイント

当時、東京モダンと呼ばれた中流家庭の情景が、一貫して奉公する女中の目から描かれます。丘の上にある、小さな赤い屋根の文化住宅。ささやかだけど愛らしい住まいです。

洋風の内装にもステンドグラスや西洋の家具、食器など、昭和モダンな文化住宅の香りがいっぱいです。蓄音機やマイセン磁器の人形も置かれています。トキが暮らす女中部屋も見どころです!

こんな人におすすめ

  • 戦前の東京の代表的な中流家庭の暮らしに関心がある人
  • 今ではなくなってしまった「奉公」や「女中」という習慣に関心がある人

こんな人には向かないかも……

  • 東京の下町や庶民の暮らしを期待している人
  • 昭和の時代背景の描写を期待している人(描いているのは昭和の中流家庭の物語です)

基本情報

上映時間:137分

監督:山田洋次(原作:中島京子)

出演者:平井時子(松たか子)・布宮タキ(若年時:黒木華/晩年期:倍賞千恵子)・平井雅樹(片岡光太郎)・板倉正治(吉岡秀隆)・荒井健史(妻夫木聡)

受賞歴:

・第38回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞(黒木華)他10部門受賞

・第64回ベルリン国際映画祭最優秀女優賞(黒木華)

公開日:2014年1月25日

5.この世界の片隅に

「なんでも使うて、暮らし続けにゃならんのですから」

公式:この世界の片隅に【映画】

予告編:この世界の片隅に【映画】

あらすじ

昭和20年の広島・呉。北條家にお嫁に来たすずさんの、昭和な新妻ぶりをあたたかく優しく描きます。

夫の周作や優しい両親に見守られて、すずさんはだんだんと新妻ぶりも板についてきます。そんな穏やかな暮らしにも、だんだんと戦争の影がさしてくるのでした――。

ぜったい見逃せない! 『この世界の片隅に』昭和の香りポイント

戦災を描いた作品は多いのですが、戦時中の庶民のたくましい日常生活を描いた作品は多くありません。アニメーション映画『この世界の片隅に』はその数少ない1本です。

戦時中の呉軍港ほど近くの家にお嫁にきたすずさんが、少ない配給物資に苦労したり、夫が通う色街、赤線街に迷い込んだり、それでも互いを思いやって暮らすつつましい家族の生活を、緻密な時代考証で描いています。特に、広島や呉の街の描写が秀逸です。

こんな人におすすめ

  • 戦時下の庶民のリアルを知りたい人
  • 戦時下の衣食住について詳しく知りたい人
  • 戦時下の地方都市の情景を体験してみたい人

こんな人には向いてないかも……

  • 戦争の残酷なシーンが苦手な人
  • アニメーションだとどうもリアリティを感じられない人

基本情報

上映時間:

監督:片渕須直(原作:こうの史代)

出演者:北條すず(のん)・北條周作(細谷佳正)・黒村径子(尾身美詞)・黒村晴美(稲葉菜月)

受賞歴:

・第21回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞

・第40回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞

・第59回ブルーリボン賞監督賞

・第90回キネマ旬報ベストテン日本映画ベストテン第1位

 他受賞多数

公開日:2016年11月12日

6.父と暮らせば

「うちはしあわせになってはいけんのんじゃ!」

出典:Amazon.co.jp

あらすじ

美津絵(宮沢りえ)は原爆投下後の広島で、父・竹造(原田芳雄)と二人で暮らしている。でも実は、父は原爆で亡くなっていた。正確に言うと”父の幻(幽霊)”と暮らしているのだ。幽霊である父親は美津絵に幸せになってほしい。でも自分が生き残ったことに罪悪感を持つ美津絵は、自分だけ幸せになることを頑なに拒否するのだった。そんな美津絵の前に、木下正(浅野忠信)という青年が現れて――。

ぜったい見逃せない! 『父と暮らせば』昭和の香りポイント

原爆投下直後の広島市街の状況がCGで再現されています。これもひとつの昭和の姿です。

この映画では、昭和のファッションが見どころです。清楚なふだん着、勤務先の図書館の制服など、昭和のテイストが強く感じられます。

こんな人におすすめ

  • 昭和の父娘のリアルな関係性が知りたい人
  • 若い女性の昭和のファッションを見てみたい人

こんな人には向いてないかも……

  • 原爆の描写を見るのが苦手な人
  • 原爆投下後の広島の情景を詳しく見たい人(外部の情景は、図書館以外はほとんどありません)

基本情報

上映時間:99分

監督:黒木和雄

出演者:福吉美津絵(宮沢りえ)・父竹造(原田芳雄)・木下正(浅野忠信)

受賞歴:

・第47回ブルーリボン賞主演女優賞(宮沢りえ)

・第28回山路ふみ子女優賞(宮沢りえ)・映画賞

公開日:2004年7月31日

7.少年時代

「田舎の人は素朴でいい人ばかりだよ(母)」

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出典:Amazon.co.jp

あらすじ

東京に住んでいた小学5年生の進二(藤田哲也)が、戦火を避けて富山県の田舎に疎開する。そこで地元の子どもたちのリーダー大原武(堀岡裕二)と友だちになる進二であったが、少年特融の派閥争いに巻き込まれてしまい――。

ここが見逃せない! 『少年時代』昭和の香りポイント

昭和の子どもたち目線でのあの時代が描かれています。お育ちの良いタイプの進二と、正反対のガキ大将・大原武。はじめはタイプの違う進二が気にくわず、自分の派閥の人間を巻き込み集団いじめを行う武であったが、様々な出来事を経ていくうちに次第に仲を深めていきます。

もうとにかくガキ大将の大原くんがニクいキャラクター!!ドラえもんをご覧になった事がある方で、ジャイアンが時折見せる友達思いでアツい一面にグッとくる方は、もう終始、大原くんの言動にぎゅーっと胸を締め付けられるに違いありません。

最後の最後、疎開が終わり東京へ戻る進二を見送るシーンにはもう言いようのない”エモ”が詰め込まれています。ぜひ、鑑賞してください!

今にも通じる昭和の子どもたちの豊かな感性をていねいに描いた、昭和の古き良き日本映画に仕上げられた作品です。

こんな人におすすめ

  • 昭和の子どもだった頃を思い出したい人
  • 昭和の子どもの世界を知りたい人
  • かつて「疎開」という習慣があったことを知りたい人

こんな人には向かないかも……

  • 子どもたちの世界を描いた物語は好きでない人
  • 田舎を舞台にした物語は好きでない人

基本情報

上映時間:117分

監督:篠田正浩

出演者:風間進二(藤田哲也)・大原武(堀岡裕二)・田辺太(山崎勝久)

受賞歴:

・第14回日本アカデミー賞最優秀作品賞他3部門受賞

・第33回ブルーリボン賞作品賞

公開日:1990年8月11日

8.東京物語

昭和の東京と尾道を舞台にした「世界の小津安二郎」の名作!
東京物語 [DVD] COS-024
出典:Amazon.co.jp

あらすじ

尾道に暮らす年老いた老夫婦・周吉(笠智衆)とみ(東山千栄子)が、東京に暮らす子どもたちを訪ねて上京する物語。でも子どもたちは東京の暮らしの中で忙しく、両親の相手をしてあげる時間もとれない。そんな中で、戦死した次男の未亡人・紀子(原節子)だけが、両親を東京見物に連れていき、あたたかく接してくれる。

感謝して尾道に帰る周吉と、とみ。ところが旅行から戻ると、とみは急死してしまう――。

ここが見逃せない! 『東京物語』昭和の香りポイント

昭和28年(1953年)に制作・公開された映画です。周吉・とみ夫妻が暮らす尾道と、子供たちが暮らす東京の昭和のど真ん中の風景が映っています。

紀子が東京見物の際に周吉ととみを乗せた、当時のはとバスと東京名所(皇居、国会議事堂、銀座、上野など)の情景を、リアルタイムで見ることができます。周吉ととみが宿泊した熱海温泉や、故郷の尾道もたっぷりです。昭和の情景をリアルタイムで見たい方、こちらの映画必見です。

こんな人におすすめ

  • 首都・東京の昭和ど真ん中の情景をリアルタイムで見たい人
  • 地方都市・尾道の昭和ど真ん中の情景をリアルタイムで見たい人
  • 昭和の代表的な家族の関係性に関心がある人

こんな人には向かないかも……

  • 淡々と描かれる物語だと飽きてしまう人
  • 昔の映画俳優にあまり関心が持てない人

基本情報

上映時間:136分

監督:小津安二郎

出演者:平山周吉(笠智衆)・とみ(東山千栄子)・紀子(原節子)・金子志げ(杉村春子)・平山幸一(山村聰)・文子(三宅邦子)・京子(香川京子)

受賞歴:

・21世紀に残したい映画100本に選出(BBC)

・ニューヨーク近代美術館所蔵作品

公開日:1953年11月3日

9.ゼロの焦点

「愛する人のすべてを知っていますか?」
作品画像
ゼロの焦点 – 映画・映像|東宝WEB SITE

あらすじ

原作は松本清張の本格推理小説。最初の映画化は1961年に野村芳太郎監督の下で制作されている。本作は2009年度版で2回目の映画化。松本清張生誕100周年を記念して制作・公開された。

昭和30年代、高度成長期の日本が舞台。結婚して7日後に失踪した夫・憲一(西島秀俊)を追って、妻・禎子(広末涼子)は夫の前任地・金沢に向かう。金沢で、憲一の後任・本多の協力を得つつ憲一を捜索する禎子。

捜索の過程で、憲一の隠された秘密が次々と明らかになる。

ここが見逃せない! 『ゼロの焦点』昭和の香りポイント

昭和のファッションに身にまとう広末涼子、中谷美紀、木村多江の3人の女優が、いちばんの見どころです。当時のファッションを端正に着こなす3人が、清楚で美しい!夫が失踪した金沢に向かう禎子が夜行列車に乗るシーン、再現された古い金沢の街のシーンも、昭和の香りたっぷりです!

こんな人におすすめ

  • 本格推理小説が好きな人
  • 敗戦後の日本で時代に翻弄(ほんろう)される女性の物語に関心がある人

こんな人には向いてないかも……

  • 推理小説はストーリーがややこしくて苦手な人
  • 男女の愛憎劇は苦手な人

基本情報

上映時間:132分

監督:犬童一心 (原作:松本清張)

出演者:鵜原禎子(広末涼子)・室田佐知子(中谷美紀)・田沼久子(木村多江)・鵜原憲一(西島秀俊)

受賞歴:

・第33回日本アカデミー賞作品賞他11部門受賞

公開日:2009年11月14日

10.砂の器

「天才ピアニストが奏でるのは『宿命』という曲」
砂の器 [レンタル落ち]

出典:Amazon.co.jp

あらすじ

昭和30年代を舞台にした松本清張原作の本格推理小説が原作。国電蒲田駅構内で発見された殺人死体が物語の起点。事件を追う刑事・今西栄太郎(丹波哲郎)は、捜査を続けるうちに天才ピアニストであり作曲家・和賀栄良(加藤剛)にたどりつく。

和賀には誰にも知られたくない、出生にまつわる秘密があった。

ここが見逃せない! 『砂の器』昭和の香りポイント

映画のシーンで昭和を感じられるのは、事件が始まる蒲田駅近くのトリスバー。昭和のモーレツサラリーマンが仕事帰りに立ち寄る安いバーです。映画の冒頭から、もう昭和の香りがいっぱいです。

一方、原作の松本清張は社会派の推理小説作家と言われ、当時の日本でいわれのない差別を受けていたハンセン病患者の不幸を、ていねいに描写しています。もうひとつの昭和史を知りたい人、必見です。

こんな人におすすめ

  • 本格推理小説が好きな人
  • 昭和30年代の日本の社会問題に関心がある人

こんな人には向かないかも……

  • 登場人物がたくさん出てくる作品は複雑なので苦手な人
  • 社会問題を扱った映画はあまり得意ではない人

基本情報

上映時間:143分

監督:野村芳太郎

出演者:今西栄太郎(丹波哲郎)・吉村宏(森田健作)・和賀栄良/本浦秀夫(加藤剛)・高木理恵子(島田陽子)・田所佐知子(山口果林)

受賞歴:

・第29回毎日映画コンクール大賞他4部門受賞

・キネマ旬報賞作品賞

・1974年ゴールデンアロー賞作品賞

・モスクワ国際映画祭審査員特別賞/作曲家同盟賞

公開日:1974年10月19日

11.男はつらいよ

おまたせしました! 昭和を代表する名作、『男はつらいよ』登場です!

男はつらいよ(寅さん) – ホーム

第1作 男はつらいよ|松竹映画『男はつらいよ』公式サイト

あらすじ

昭和を代表する国民的映画『男はつらいよ』は昭和47年(1969年)〜平成7年(1995年)にかけて 全48作が公開された。

テキ屋稼業で日本全国を渡り歩く渡世人・車寅次郎(渥美清)が20年ぶりに、突然生まれ故郷の葛飾柴又にある門前の草団子屋に舞い戻るところから始まる人情コメディ。

兄を慕う妹・さくらに倍賞千恵子、そして毎作品ごとに寅次郎が憧れる”マドンナ役”が起用される。ちなみに第1作目のマドンナは光本幸子、第48作は浅丘ルリ子。

ここが見逃せない! 『男はつらいよ』昭和の香りポイント

いちばんの昭和の香りポイントは、やはり公開当時の葛飾柴又の街並みや下町の風物です。『男はつらいよ』は国民的娯楽映画として観光地を巡るシーンも盛り込まれています。

第1作目のロケ地は京都、奈良、天橋立。ロケ地は日本全国にわたります。昭和当時の観光地をリアルに体験できる楽しみもありますね。作品ごとに、当時のファッションや食べものを見るのも楽しみのひとつです。

こんな人におすすめ

  • 下町の人情ドラマが大好きな人
  • 昭和を代表する映画女優を、当時のままにリアルに見たい人

こんな人には向かないかも……

  • お決まりの人情物語のパターンには飽きてしまうかもしれない人
  • いつも同じ登場人物だと飽きてしまうかもしれない人

基本情報

上映時間:91分(第1作)

監督:山田洋次(第3作・4作以外全作品)/第3作:森崎東/第4作:小林俊一

出演者:車寅次郎(渥美清)・さくら(倍賞千恵子)

受賞歴(第1作):

・第20回文部省芸術選奨文部大臣賞(山田洋次)

・第24回毎日映画コンクール監督賞(山田洋次)・男優賞(渥美清)

公開日:1969年8月27日(第1作)

12.若大将

昭和の若者のトレンドを知りたいなら『若大将』シリーズです!
加山雄三氏演じる田沼雄一の実家の牛鍋屋、田能久を完全再現
出典:加山雄三ミュージアム

あらすじ

若大将シリーズは、昭和36年(1961年)〜昭和46年(1971年)にかけて全17作が製作・公開された、加山雄三主演の青春コメディ。『男はつらいよ』のような共通の場面設定や物語のつながりはなく、スポーツ万能の若大将・田沼雄一(加山雄三)と若大将に対抗意識を抱く青大将・石山新次郎(田中邦衛)が巻き起こす大学や会社での青春喜劇。監督も数作品ごとに入れ替わっている。

第1作は『大学の若大将』。前半の大学生シリーズと後半の社会人シリーズに分かれている。若大将の実家は明治時代から続くすき焼き屋「田能久(たのきゅう)」(写真参照)。

ここが見逃せない! 『若大将』シリーズ昭和の香りポイント

各作品のテーマごとに、昭和の代表的なロケ地を巡ります。第1作の『大学の若大将』はスポーツ万能を示すために明治神宮(水泳場)や芦ノ湖プリンスホテル(プール)、第2作『銀座の若大将』は銀座、青山、渋谷など。当時の街や施設の情景や、青春物語だけに若者のファッションが見どころです!

こんな人におすすめ

  • 昭和の若者の流行やトレンドを知りたい人
  • 昭和の若者のファッションに関心がある人

こんな人には向いてないかも……

  • お決まりの人情物語のパターンには飽きてしまうかもしれない人
  • いつも同じ登場人物だと飽きてしまうかもしれない人

基本情報(第1作:大学の若大将)

上映時間:82分

監督:杉江敏男

出演者:田沼雄一(加山雄三)・中里澄子(星由里子)・石山新次郎(田中邦衛)

受賞歴:なし

公開日:1961年7月8日

13.オリヲン座からの招待状

「ずっとオリヲン座、守るさかい!」日本版ニュー・シネマパラダイス!
オリヲン座からの招待状 [DVD]
出典:Amazon.co.jp

あらすじ

昭和30年代の京都。映画館「オリヲン座」開館以来の館主だった豊田松蔵(宇崎竜童)が病に倒れる。妻のトヨ(宮沢りえ)と弟子の映画技師・留吉(加瀬亮)は、必死で傾きかけたオリヲン座を守ろうとする。

そしてオリヲン座から、往年の入場券が同封された招待状が届くのだった。その招待状の知らせとは……

ここが見逃せない! 『オリヲン座からの招待状』昭和の香りポイント

昭和30年代は家庭にテレビが普及し、それまで娯楽の王様だった映画館が、しだいに下火になっていく時期にあたります。この物語は、そんな昭和の映画館をめぐるノスタルジックなストーリー。

京都が舞台なので、VFX(Visual Effects:デジタルで加工された映像表現)で昭和30年代の京都・西陣の情景が再現されています。そこが見どころ!

こんな人におすすめ

  • 昭和30年代の映画館の情景を見てみたい人
  • 昭和30年代の京都の情景を見てみたい人
  • 昭和の女性を演じる宮沢りえの端正な演技にひたりたい人

こんな人には向いてないかも……

  • デジタルで加工された映像表現はあまり好きではない人
  • 泣かせる物語は苦手な人

基本情報

上映時間:116分

監督:三枝健起(原作:浅田次郎)

出演者:豊田トヨ(宮沢りえ)・仙波留吉(加瀬亮)・豊田松蔵(宇崎竜童)

受賞歴:第20回東京映画祭特別招待作品

公開日:2007年11月3日

14.キネマの天地

「映画を愛するすべての人に!」

キネマの天地(DVD) | 松竹DVD倶楽部

あらすじ

時代は昭和9年(1934年)、大船に移転する前の松竹蒲田撮影所をモデルとして、映画の黄金期を支えた映画人たちの世界を描く。

ヒロインの小春(有森也美)が映画館の売り子からスター女優になる、映画の夢の物語。

ここが見逃せない! 『キネマの天地』昭和の香りポイント

「ザ・昭和」映画黄金期がいちばんの見どころです!映画ファンにとっては、懐かしい映画作品のポスターや看板が散りばめられた夢のような作品です。レトロな映画の世界にひたれます。

こんな人におすすめ

  • 自他共に認めるレトロな映画ファンの人(特に松竹ファンは必見!)
  • 昭和初期の映画黄金期を見てみたい人

こんな人には向いてないかも……

  • 映画の制作現場にはあまり興味がわかない人
  • 昭和の街や風景描写を期待している人

基本情報

上映時間:135分

監督:山田洋次

出演者:田中喜八(渥美清)・島田健二郎(中井貴一)・田中小春(有森也美)

受賞歴:

・第10回日本アカデミー賞優秀作品賞他10部門受賞

・第4回ゴールデンクロス賞優秀銀賞

公開日:1986年8月2日

15.人間失格

昭和の天才小説家・太宰治の恋愛ドラマを描く話題作
小栗旬:太宰治役
映画『人間失格』公式サイト

映画『人間失格』公式サイト

あらすじ

代表作『人間失格』をモチーフに昭和の天才小説家・太宰治を描く本年最大の話題作。太宰治(小栗旬)をめぐる3人の女性の、奔放な恋愛劇。

実話をもとにしたフィクションとされている。はたしてどこまでが実話で、どこまでが虚構なのか。キャッチフレーズは「男と女に起こることのすべてがここにある」。2019年9月13日公開!待ち遠しいですね。

ここが見逃せない! 『人間失格』昭和の香りポイント

太宰治と3人の女たち。太宰治は明治42年(1909年)に生まれ、昭和23年(1948年)愛人の山崎富栄と玉川上水で入水心中した小説家です。代表作の『人間失格』は晩年の昭和23年に書かれており、まさに昭和を代表するスター作家でした。奔放(ほんぽう)な女性関係で知られており、本作でも日本を代表する女優の、昭和のたたずまいがいちばんの見どころです! また、太宰が漂う夜の東京の繁華街も、風情があります。

こんな人におすすめ

  • 何といわれても太宰治ファンな人
  • 昭和の女性の気性の激しさを体験したい人

こんな人には向かないかも……

  • 太宰治にあまり関心がない人
  • スキャンダラスな恋愛劇はあまり好きではない人

基本情報

上映時間:未定

監督:蜷川実花

出演者:太宰治(小栗旬)・正妻 津島美智子(宮沢りえ)・愛人 太田静子(沢尻エリカ)・最後の女 山崎富栄(二階堂ふみ)

受賞歴:未定

公開日:2019年9月13日

まとめ

昭和という時代は、下町情緒に溢れ、優しい人情が感じられる時代であるだけでなく、人々が挫折から立ち上がり、夢を見続けた時代でもあったのですね。また、新しい価値観を求めて激しい人生を生きた人たちの時代でもありました。

昭和の情緒を伝える映画をこうして並べるだけで、それが伝わってきます。

映画には、あたかも時代をさかのぼって、その時代に自分を重ねるような体験ができます。昭和を知るには、その時代を生きた人々を描いた映画を見ること。あなたにとって、いちばん昭和を伝える映画を探してみませんか?