映画『最高の人生の見つけ方』の名言に学ぶ後悔のない生き方
あなたは自分の人生に満足していますか?
「今の毎日に後悔などひとつもない」そう言いきるのは難しいことではないでしょうか。「今よりもっと時間やお金に余裕があったら…」そう思っていることもたくさんあるかもしれません!
今回ご紹介する映画『最高の人生の見つけ方』に出てくる【棺桶リスト】(死ぬまでにやりたいことリスト)はあまりにも有名ですね。
正式な名称は本作の原題でもある【The Bucket List】。英語で死ぬことを意味するスラング表現の「kick the bucket」という言葉からきており、本作では【棺桶リスト】と呼んでいます。
ふたりの老いた主人公が余命【棺桶リスト】を実行しながら絆を強めていくこの物語は、死というまだ見ぬ得体の知れないものを取り上げているにも関わらず、不思議なほど爽快感があり、温かい気持ちに包まれる作品となっています。
今回はそんな映画『最高の人生の見つけ方』から、人生に本当に大切なものに気付かせてくれるような、素敵な言葉を解説とともにご紹介します。
目次
- あらすじ
- 『最高の人生の見つけ方』の名言集
- 【名言①】「人生の価値は容易には量れない。ある人は、人生の価値は家族や友で、ある人は信仰心で、ある人は愛だという。人生は意味などないという人もいる。私は自分を認めてくれる人がいるかで決まると思う」/カーター(モーガン・フリーマン)
- 【名言②】「同情や悲しみの中で窒息しながら死にてぇっていうのか。やだね。あんたも心の中じゃそんなこと望んじゃいねぇはずだ」/エドワード(ジャック・ニコルソン)
- 【名言③】「俺は今までの人生で学んだ。95%の人間はいつも間違ってる」/エドワード(ジャック・ニコルソン)
- 【名言④】「古代のエジプト人は死に対し壮麗な信仰を持っていた。魂が天の門を通ると、神が二つ質問するんだ。ひとつは人生で喜びを得たか?ふたつ目は自分の人生は他人に喜びをもたらしたか?」/カーター(モーガン・フリーマン)
- 【名言⑤】「ふたりでやらなきゃ意味がない」/エドワード(ジャック・ニコルソン)
- 【名言⑥】「人生に喜びを見いだしてくれ!親愛なる友よ!目を閉じて流れに身をまかせろ!」/カーター(モーガン・フリーマン)
- 【名言⑦】「身勝手に聞こえてしまったら残念ですが、彼の人生の最期の数か月は私にとって最高の日々でした」/エドワード(ジャック・ニコルソン)
- 【名言⑧】「彼は人生の恩人です。真の幸せに気付かせてくれた。心から誇りに思います。故人と最期の時を過ごせたことを」/エドワード(ジャック・ニコルソン)
- 【名言⑨】「我々は互いの人生に喜びを見い出しあったといっても過言ではないでしょう。だから、いつの日かこの私が最期の眠りについて天国の扉の前で目を覚ましたとき、その証人としてカーターにいて欲しい」/エドワード(ジャック・ニコルソン)
- 【名言⑩】「未だに人生の価値のはかり方など分からない。だがこれだけは言える。エドワードがその目を永遠に閉じたとき、心は開かれた。最期の安住の地にも満足していることだろう。彼は山に埋葬された。これは違法行為だ。」/カーター(モーガン・フリーマン)
- まとめ
あらすじ
家族のために45年間自動車工で働いてきたカーター(モーガン・フリーマン)は、ある日病院からの電話で、自分が病気だということを知る。入院し闘病生活を送るカーターの部屋には、富豪でこの病院の経営者でもあるエドワード(ジャック・ニコルソン)が同じく大病を患いやってくる。
まったく正反対のふたり。はじめは関わりあうことはなかったが、同じ病室で病気と投薬治療に苦しむ共通点からお互いを支えあい、次第に絆が生まれる。しかしふたりの病状は思わしくなく、余命宣告が下る。人生が残りわずかだと知ったふたりはカーターの作った【棺桶リスト】を実行するべく旅に出る。
スカイダイビング、ライオン狩りをする、マスタングに乗る、荘厳な景色を見る…【棺桶リスト】を一つずつ実行していくうちにふたりは、自分の人生における“本当に大切なもの”に気付いていくのだった。
『最高の人生の見つけ方』の名言集
カーターとエドガーは【棺桶リスト】を基に旅をしながらひとつひとつ潰していきます。ふたりは旅を続ける中で、リストには書いていない互いの本当にやりたいこと、大切なものに気付き、導き合います。
そしてそれを乗り越えた後、3か月前は赤の他人だったふたりは“親愛なる友”になります。
今回はそんな映画『最高の人生の見つけ方』に登場する、人生において本当に大切なものを考えるきっかけを与えてくれるような素晴らしい10の名言をご紹介します。
【名言①】「人生の価値は容易には量れない。ある人は、人生の価値は家族や友で、ある人は信仰心で、ある人は愛だという。人生は意味などないという人もいる。私は自分を認めてくれる人がいるかで決まると思う」/カーター(モーガン・フリーマン)
物語冒頭のカーターの回想シーンでの言葉です。ふたりが出会い、絆が生まれ、互いを、そして互いの人生を認めあうようになっていく、始まりのセリフです。
【名言②】「同情や悲しみの中で窒息しながら死にてぇっていうのか。やだね。あんたも心の中じゃそんなこと望んじゃいねぇはずだ」/エドワード(ジャック・ニコルソン)
カーターの【棺桶リスト】を見つけたエドワードは一緒に旅をしてこのリストをつぶして行こう!ともちかけます。そんなこと出来ないと言うカーターを必死に説得するエドワード。
余命宣告されたエドワードが「俺たちはまだ生きている!」と叫んでいるかのようなメッセージに聴こえます。この言葉がカーターの心を動かし、ふたりは旅立ちます。
【名言③】「俺は今までの人生で学んだ。95%の人間はいつも間違ってる」/エドワード(ジャック・ニコルソン)
劇中、“自分が死ぬ日を知りたいか?という質問に96%の人間は「NO」と答える”という、ある調査のエピソードが出てきます。カーターの考えは少数派の方でした。旅の途中の語らいで、エドワードは奇跡や信仰心を信じないため、大勢の人間とは違うという考えを示します。変わり者で頑固なエドワードらしい言葉ですね。
しかしそんな変わったエドワードだからこそ、ふたりの旅は実現することができ、かけがえのない友を得ることができたのかもしれませんね。
【名言④】「古代のエジプト人は死に対し壮麗な信仰を持っていた。魂が天の門を通ると、神が二つ質問するんだ。ひとつは人生で喜びを得たか?ふたつ目は自分の人生は他人に喜びをもたらしたか?」/カーター(モーガン・フリーマン)
ピラミッドで博学のカーターはこんなことをエドワードに言います。人生で喜びを得たか?の質問に対し、「YES」と答えるエドワード。自分の人生は他人に喜びをもたらしたか?には黙って考え込んでしまいます。
エドワードには長年会っていない娘がいました。過去に娘のためにしたことで、娘から恨まれていると思い、このことが引っかかり「YES」と答えられません。エドワードは娘から拒絶されたことがきっかけで、娘の人生から逃げ出してしまいました。
この“自分の人生は他人に喜びをもたらしたか?”の質問に「YES」と答えるのは、エドワードでなくとも難しいのではないでしょうか。自分以外の人の本当の気持ちを知ることはとても難しいからです。しかし、知ることができないからこそ、知ろうと努力することに意味があるともいえますよね。
ピラミッドの上での夕日をバックに語り合うふたりのこのシーンは息を飲むほど美しく、印象的です。
【名言⑤】「ふたりでやらなきゃ意味がない」/エドワード(ジャック・ニコルソン)
カーターから残りのリストを託されたにエドワードが言うセリフです。リストは最初カーターが書き始めたものでしたが、旅をはじめるきっかけになりました。助かる見込みのない手術を控え、駆けつけたエドワードのおかげでやりたかったことの一つ”泣くほど笑う”を叶えます。このカーターとエドワードの厚い信頼関係から、リストが元々一人では叶わないものだったということがよくわかりますね。
【名言⑥】「人生に喜びを見いだしてくれ!親愛なる友よ!目を閉じて流れに身をまかせろ!」/カーター(モーガン・フリーマン)
カーターからエドワードへ最期に書かれたメッセージです。エドワードはカーターの死後、彼の意思を引継ぎ、リストに書かれていることを実行していきます。そして頑なに拒んでいた娘との再会も果たします。とびきり可愛い孫娘にも会うことができ、その頬にキスをしたエドワードは、リストの中の“世界一の美女にキスをする”に線を引きます。涙が止まらないシーンです。
カーターは自分の心の声を聞き、本当に望んでいることを生きているうちにやってくれ、と言いたかったんですね。やりたいと思っていても、しがらみやプライドが邪魔してできないことも多いと思います。しかし、時にはそういったことを全て捨て、自分の心にひたすらに従うことも大切だと気付かせてくれるメッセージですね。
【名言⑦】「身勝手に聞こえてしまったら残念ですが、彼の人生の最期の数か月は私にとって最高の日々でした」/エドワード(ジャック・ニコルソン)
カーターのお葬式で弔辞を述べるエドワードの言葉です。自分が死んだときに、誰かからそう言ってもらえたなら…最高な時間を誰かと共有できたら…これほど嬉しい言葉はないのではないでしょうか?
【名言⑧】「彼は人生の恩人です。真の幸せに気付かせてくれた。心から誇りに思います。故人と最期の時を過ごせたことを」/エドワード(ジャック・ニコルソン)
お葬式でエドワードはこのような言葉も残します。ひとりで生きてきたエドワードはカーターと出会い、大切な最期の時間を共有できたことで、人生そのものが満たされたのですね。
【名言⑨】「我々は互いの人生に喜びを見い出しあったといっても過言ではないでしょう。だから、いつの日かこの私が最期の眠りについて天国の扉の前で目を覚ましたとき、その証人としてカーターにいて欲しい」/エドワード(ジャック・ニコルソン)
そして弔辞を締めくくるエドワードの言葉です。上でご紹介した、カーターの「古代のエジプトの魂が天の門を通ると、神が二つ質問する」の返し言葉のようになっています。
“自分の人生は他人に喜びをもたらしたか?”の質問に「YES」とエドワードが答えることができるかどうかは分かりませんが、懸命に努力したことを傍で見ていたカーターに証言して欲しい、という意味なのではないでしょうか。また、エドワードが先に亡くなったカーターへ“天国で再会しよう”と言っているようにもきこえ、ふたりの絆の強さが分かる優しいメッセージですね。
【名言⑩】「未だに人生の価値のはかり方など分からない。だがこれだけは言える。エドワードがその目を永遠に閉じたとき、心は開かれた。最期の安住の地にも満足していることだろう。彼は山に埋葬された。これは違法行為だ。」/カーター(モーガン・フリーマン)
ラストシーンでエベレストに登る男が登場します。このシーンはオープニングにも描かれていますが、それが誰なのかは分かりませんでした。
【棺桶リスト】の中でふたりが実行できなかった、エベレストに登ること。一度ふたりはエベレストまで行きますがシーズンではなかったため、大雪で登れずやむなく引き返すというエピソードがあります。
それを最後に叶えてくれた男は、エドワードの秘書でした。ふたりの遺灰はエベレストの頂上に埋葬され、リストの最後の“荘厳な景色をみる”ことも叶い、リストが完成した瞬間でした!
エベレストに私物を置くなんて、本来は違法行為。だからこそ秘書であるトマスは「これは違法行為だ」としながらも、彼らのリストを達成させる為にこのような選択を取ったのです。
“エドワードがその目を永遠に閉じたとき、心は開かれた。”こちらもオープニングとエンディングで二度語られる言葉ですが、最期まで観たあとでは感動が深まる名言です。
生きる意味や、人生の価値はどれだけ考えても答えが出るものではないのかも知れません。しかし答えが出ずとも、それを考えながら生きていくかそうでないかでは、全く違う人生になるのではないでしょうか。
まとめ
『最高の人生の見つけ方』の10の名言をご紹介させていただきました。
この言葉たちから私たちも自分の人生を見つめなおし、絶対にできないと思っている事にチャレンジすることや、無償の心で相手に接することを学ぶことができます。
そしてもうひとつ分かることは、最高の人生はひとりでは絶対に叶わないことです。誰かを必要とし、自分もが誰かに必要とされる人間になるー。そんな大切なことを考えるきっかけを与えてくれる作品ではないでしょうか。
そしてぜひ、自分の“いつかはやりたいと思っているけれどまだできていないこと”を考えてみてください。その中には、あなたの人生において“本当に大切”なものがまだ残っているかもしれません。