才能は幼少期から発揮ブラッド・バード監督の心に残る映画7選!!
ブラッド・バード監督といえば、最新作の『インクレディブル・ファミリー』が有名で、子供から大人全員が楽しめる、心に残る映画作品を制作する天才監督で知られています。
そんなブラッド・バード監督のプロフィールを簡単にご紹介いたします。
1957年9月24日にアメリカ合衆国のモンタナ州に生まれ、本名は“フィリップ・ブラッドリー・バード(Phillip Bradley Bird)”です。11歳から13歳のときに子供ながらにして、アニメーション作品を制作しました。その作品がなんと、“ウォルト・ディズニー・スタジオ”の目に留まり、スタジオの指導を受けるようになります。この時彼に指導していたのが、伝説の9人のアニメーターの1人である“ミルト・カール”であり、彼は師匠と呼んでいます。
その後は、“ワーナー・ブラザーズ”へ転籍し、初監督作品は長編アニメーション映画『アイアン・ジャイアント』です。彼のすべての作品には、人の心に残る感動を覚えさせる作品が多くあります。そんなブラッド・バード監督作品の中から、7作品ご紹介していきます!!
目次
ブラッド・バード監督のおすすめ映画7作品
1. アイアン・ジャイアント
出典:映画『アイアン・ジャイアント シグネチャー・エディション』予告編
あらすじ
1957年、アメリカ合衆国メイン州の小さな港町で育った9歳の少年ホーガース(進藤一宏)は、ある日森の中で巨大なロボット・アイアン・ジャイアント(郷里大輔)と出会う。彼は、自分が何者で何ができるのかなど知らない赤ん坊同然のロボットだった。ホーガースは、町の変わり者・ディーン(井上和彦)と一緒にアイアンを匿うが、目撃者の通知を受け、政府のエージェント・マンズリー(大塚芳忠)が連行しに来てしまう。
ホーガースとディーンでアイアンを守っていくうちに、アイアンの秘密を知ることになる…‼
ブラッド・バード監督『アイアン・ジャイアント』の撮影裏話!
■この作品は、ブラッド・バード監督の初監督作品ということもあり、ワーナー・ブラザーズの強力なバックアップを受けて完成した作品です。
■1人の登場人物に関わるスタッフの数は、なんと125人にも上ります!!手描きアニメーションにこだわり、ロボットの部分だけはCGI技術を投入していますが、手描きにこだわる監督は、手描きに見えるようにCGIの輪郭をぼやかすなど、工夫をしたそうです。
ブラッド・バード監督、今作品の腕の見せどころ!!
原作者はテッド・ヒューズで『アイアン・マン-鉄の巨人』が原作となっています。心優しいアイアンは、武器として生まれてきました。そのギャップと心の葛藤は、見ていてとても切なくなります。少年とロボットの切ない友情物語。ブラッド・バード監督は、涙を誘うような心に残る作品を得意としています。
基本情報
上映時間:86分 監督 :ブラッド・バード 出演者 :ホーガース・ヒューズ(進藤一宏)/アイアン・ジャイアント(郷里大輔)/ケント・マンズリー(大塚芳忠)/ディーン・マッコーピン(井上和彦) 他 ※()内は吹き替え俳優名 受賞歴 : ・アニー賞(1999年)全10部門中9部門 受賞 ・第25回ロサンゼルス映画批評家協会賞 アニメーション賞 受賞 公開日 :2000年4月15日 |
2. Mr.インクレディブル
あらすじ
世界の平和を守るために日々悪と戦うスーパーヒーローたち。だが、救出活動による弊害で市民から苦情が溜まり、「スーパーヒーロー保護プログラム」が制定され、すべてのスーパーヒーローは引退して正体を隠し生活をするのだった。
Mr. インクレディブル・通称ボブ(三浦友和)は保険会社員として勤め、神経質な上司に日々ストレスを感じながら生活を送っていた。ボブの家族・妻のヘレン(黒木瞳)や3人の子供もそれぞれ秘めた能力を持って暮らしていた。そんなある日、ボブは上司に不満をぶつけ会社を解雇されてしまう。だが彼のもとに、謎の女より「スーパーヒーローの力が必要です」とメッセージが届き、家族に内緒で謎の女に協力するのであった…。
ブラッド・バード監督『Mr.インクレディブル』の撮影裏話!
■『スーパーヒーロー』の映画ではなく、『家族』映画を目指したそうです。最低でも2人のキャラクターに共感できるように作ることで、観客に魅せることができたとコメントしています。
■ブラッド・バード監督がインスピレーションを受けたのは、「スパイ大作戦」や「007」といったスパイ映画が主だったようですよ。
ブラッド・バード監督、今作品の腕の見せどころ!!
ピクサーの長編アニメ映画の中では初となる『人間社会』をテーマとした内容が描かれていて、今までは夢のある『おもちゃ・虫・モンスター』などがテーマでしたが、ピクサー作品では異例の悪党が本当に殺されるシーンなども描かれました。
また、ブラッド・バード監督は「異質分子は社会で苦労する」ことを伝えたく、今作品に取り組んだとも発表されています。『Mr.インクレディブル』では、能力を持った主人公たちが日々の葛藤と戦いながらも能力を活かし生活をしていく難しさなど、監督が苦労してきた実体験をもとに作られています!!
基本情報
上映時間:115分 監督 :ブラック・バード 出演者 :Mr. インクレディブル=ボブ(三浦友和)/イラスティガール=ヘレン(黒木瞳)/ヴァイオレット・パー(綾瀬はるか)/ダッシュ・パー(海鋒拓也) 他 ※()内は吹き替え俳優名 受賞歴 : ・アカデミー賞(2004年) 長編アニメ映画賞、音響編集賞、アニー賞全10部門 受賞 ・第31回サターン賞 アニメ映画賞 受賞 公開日 :2004年12月4日 |
3. レミーのおいしいレストラン
あらすじ
レミー(岸尾だいすけ)は今は亡き天才フランス料理シェフ・グストー(有川博)に憧れ、シェフになることを夢見ている“ネズミ”。そんなある日、レミーは華の都・パリへとたどり着く。グストーの亡霊に導かれるまま、レミーは『レストラン・グストー』で働く見習いシェフ・リングイニ(佐藤隆太)と出会う。リングイニは客に出すスープを大失敗していたところで、思わずレミーが手直しをしてしまい、それがまさかの大好評。料理長のスキナー(浦山迅)に認められ、リングイニは正式にシェフになることができた。
レミーとリングイニは二人で協力し、素晴らしい料理を作っていく一方、スキナーはグストーの名を借りた冷凍食品で金儲けを企んでいたのだった…。
ブラッド・バード監督『レミーのおいしいレストラン』の撮影裏話!
■当初予定では、「レミーのおいしいレストラン」はヤン・ピンカバ監督が制作することになっていたそうですが、ヤン監督が自分の経験不足さから監督を降板。その後をブラッド・バード監督が引き受けることになったそうです。
■公開日はすでに決まっており、制作時間が20カ月しかない中で途中まで作成されていたキャラや設定など細かな所にも修正を入れた作品。ブラッド・バード監督はこだわり抜き、実際にパリの高級レストランでフランス料理を食べ歩いて勉強をしたそうです!!
ブラッド・バード監督、今作品の腕の見せどころ!!
アニメーション映画というと、子供向けと思う人が多いかと思いますが、「レミーのおいしいレストラン」では、むしろ子供よりも大人の心に響くような名言がたくさん出てきます。自分が作っているように見せかけているリングイニは、周囲に実はレミーが料理していることを打ち明けるが信じてもらえない…その時のセリフや、グストーの亡霊が言う名言など、心に残るセリフも見どころです。
またブラッド・バード監督が表現するのにこだわった「本物のフランス料理」など忠実に再現していますので、ぜひチェックしてみてください。
基本情報
上映時間:112分 監督 :ブラッド・バード 出演者 :レミー(岸尾だいすけ)/アルフレッド・リングイニ(佐藤隆太)/スキナー(浦山迅)/オーグスト・グストー(有川博)/他 ※()内は吹き替え俳優名 受賞歴 : ・第80回アカデミー賞/長編アニメーション映画賞 ・第65回ゴールデングローブ賞/アニメーション映画賞 ・第35回アニー賞/作品賞/Best Animated Short Subject/Best Animated Video Game ほか個人部門で8部門受賞 ・東京国際アニメフェア2008・第7回東京アニメアワード/海外劇場部門優秀賞 ・第34回サターン賞/アニメ映画賞 公開日 :2007年7月28日 |
4. トイ・ストーリー3
あらすじ
17歳になったアンディ(小野賢章)は、大学進学のためウッディ(唐沢寿明)以外のこれまで遊んできたおもちゃたちを、屋根裏部屋に片づけることを決意する。ウッディだけ大学の寮に持っていくことにするが、アンディの母親の手違いで他のおもちゃたちは屋根裏部屋ではなくゴミに出されてしまう…!!
そんな危機をみんなで乗り越え何とか脱出するも、片づけられるくらいなら、地元の託児所行きの段ボールを見つけ入り込む。そんなみんなを引き留めるため、ウッディは追いかけるも決意は固く説得できず、家へ帰ろうとする。だが、途中で4歳の少女に拾われ再び遊んでもらえる嬉しさを実感していた。
一方、バズ(所ジョージ)たちは、おもちゃの扱いが恐ろしく酷い子供たちのところへたどり着いてしまい、危機を迎えていた…!!
ブラッド・バード監督『トイ・ストーリー3』の撮影裏話!
■一部シーンにジブリ作品の「トトロ」が出演しています!!実は、ピクサーとジブリは長い付き合いで、アニメ出演ならばということで特別に出演の許可が得られたそうです。
■おもちゃを片づけるシーンで、アンディは何と、ジェシーのカーボーイハットと同じものを被っています!!ブラッド・バード監督は、所々に他のアニメーションのキャラや小物を登場させています。それを発見するのも楽しいですよ。
ブラッド・バード監督、今作品の腕の見せどころ!!
トイ・ストーリーといえば、名作中の名作!!前作では、「子供はいつか大人になり、おもちゃから去っていく」ことがテーマになっていて、それを引き続き表現していますね。昔遊んでいたとしても大人になったらおもちゃは要らなくなる。そんな悲しい気持ちをおもちゃたちが表現しています。
また、全CGアニメーションで作成されており、「人間が見ている間は動いてはいけない」というルールのもと、おもちゃたちの生活が描かれていて、“実際、私たちが見ていないところではこんな風におもちゃは動いているのでは!?”と思わせてくれるような映像です!!
基本情報
上映時間:103分 監督 :ブラッド・バード 出演者 :ウッディ(唐沢寿明)/バズ・ライトイヤー(所ジョージ)/ジェシー(日下由美)/アンディ・デイビス(小野賢章)他 ※()内は吹き替え俳優名 受賞歴 : ・アカデミー賞/長編アニメーション賞・主題歌賞 ・ティーン・チョイス・アワード/アニメ映画賞 ・ハリウッド・ムービー・アワード/アニメ賞 ・デジタル・スパイ・ムービー・アワード/作品賞 ・東京国際アニメフェア2011・第10回東京アニメアワード/海外劇場部門優秀作品賞 公開日 :2010年7月10日 |
5. ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル
出典:映画『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』公式Twitter
出典:映画『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』予告編
あらすじ
イーサン・ハント(トム・クルーズ)は最愛の妻を殺された恨みから復讐をしたと告白し、モスクワの刑務所に服役していた。そこへかつての仲間・ジェーン・カーター(ポーラ・パットン)とベンジー・ダン サ(サイモン・ペッグ)が手引きし脱獄に成功する。
脱獄したイーサンを待ち受けていたのは、とあるミッションだった。IMFや政府の力を借りられない状況だが、ミッションを断るわけにもいかず、かつての仲間とあらたに分析官のウィリアム・ブラント(ジェレミー・レナー)と一緒に任務に向かうのだった。だが、ウィリアムは自分のせいでイーサンの妻を死なせてしまったという過去を抱えたまま、イーサンと協力して任務にあたるのだった…。
ブラッド・バード監督『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』の撮影裏話!
■ビルからイーサンが宙づりになるシーンで、「スタントもなしに無理ではないか!?ここのシーンこそCGではないか!?」と噂されていましたが、監督は「観光デッキにいるトム・クルーズを観光客がビデオ撮影してしまった。でもそのおかげで、スタントなしのCGではないことが証明されたよ。」とコメント。
■ミッションインポッシブルシリーズでは、毎回違う監督が担当していることでも有名です。トム・クルーズさんは、「今回のブラッド・バード監督は妙にアニメ的要素が多く、4作品の中でも一番笑える作品となった」とコメントしていました。きっとブラッド監督がこれまで手掛けてきたアニメーション映画が影響しているのでしょう!!
ブラッド・バード監督、今作品の腕の見せどころ!!
ブラッド・バード監督にとって、実写版映画は初監督となりました!!これまでアニメーション映画を製作してきたブラッド監督は、以前手掛けた「Mr.インクレディブル」がいい経験となったとコメントしています!!また、今作品はミッションインポッシブルシリーズの第4作目ですが、過去3作品に比べると圧倒的にCGのシーンが多く起用されています。ブラッド監督がインスピレーションを受けたという“スパイ関連”のグッズも多く登場していて、楽しめるポイントではないでしょうか!!
基本情報
上映時間:132分 監督 :ブラッド・バード 出演者 :イーサン・ハント(トム・クルーズ)/ジェーン・カーター(ポーラ・パットン)/ベンジー・ダン(サイモン・ペッグ)/ウィリアム・ブラント(ジェレミー・レナー)他 受賞歴 :なし 公開日 :2011年12月16日 |
6. トゥモローランド
あらすじ
ケイシー・ニュートン(ブリット・ロバートソン)は、NASAの仕事をしている父の手伝いをしていたが、ある出来事がきっかけで逮捕されてしまう。その後釈放されるが、警察から返された私物の中に見慣れないピンバッジがあった。それに触れた瞬間、ケイシーの目の前には、広大な自然と未来都市が広がった。
そこは“全てが可能になる世界、トゥモローランド”だった…!!だがケイシーがトゥモローランドに来れたのは、アテナ(ラフィー・キャシディ)に仕組まれたことだった。
ピンバッジの力は一時的ですぐ現実の世界に戻ってしまったケイシーは、インターネットでピンバッジのことを調べ、フランク・ウォーカー(ジョージ・クルーニー)と出会うことになる。彼は遠い昔、11歳のときに背負い式飛行機械を発明した天才発明家だったのだ。
未来を懸けた冒険が、二人を再びトゥモローランドへと導く。
ブラッド・バード監督『トゥモローランド』の撮影裏話!
■実写映画ですが、ブラッド・バード監督はDisneyは昔から“未来”がテーマに含まれていて、今作品もそれを意識しながら作成していました。“未来というのは、起こるのではなく作るもの”この言葉を考えながら作成したそうですよ!!
■アニメーション映画から学んだブラッド監督は、「都市をキャラクター化」することにこだわりました。“全てのものを視覚化”することが大切なんだそうです!!
ブラッド・バード監督、今作品の腕の見せどころ!!
ブラッド・バード監督にとって2作目となる実写映画です。前回は「ミッションインポッシブル/ゴースト・プロトコル」で初挑戦していましたが、そこで培った実写映画のポイントを今作品で見事に発揮されています。またDisney映画ということもあり、キャラや設定にとても夢がある作品になっています。近未来の建物や装置、子供だけではなく大人もわくわくできるようなストーリーになっています!!
基本情報
上映時間:130分 監督 :ブラッド・バード 出演者 :フランク・ウォーカー(ジョージ・クルーニー)/デイヴィッド・ニックス総督(ヒュー・ローリー)/ケイシー・ニュートン(ブリット・ロバートソン)/アテナ(ラフィー・キャシディ)、他 受賞歴 :なし 公開日 :2015年6月6日 |
7. インクレディブル・ファミリー
あらすじ
前回のスーパーヒーローの戦いから、ボブ(三浦友和)一家は市民を守るため戦ったのだが、法律をやぶったとして事情聴取を受けることになる。
だが再びボブたちのもとへ、スーパーヒーロー復活のための依頼が届くのだった。その内容はスーパーヒーローが再び活動ができるようにすることだった。妻・ヘレン(黒木瞳)が任務に出ている間、ボブは家を守るため『育児・家事』に奮闘するのだった。
ブラッド・バード監督『インクレディブル・ファミリー』の撮影裏話!
■ボブの次男である「ジャック=ジャック・パー」は、ブラッド監督の息子さんが赤ちゃんの頃あだ名でジャック・ジャックと呼ばれていたため、そこからつけられたそうです!
■ブラック・バード監督の楽しみである、“作中に隠れているトリビア”。今回も色々仕組まれたそうで、それを探しながら観てください!と楽しそうに語っています。
ブラッド・バード監督、今作品の腕の見せどころ!!
2004年12月に公開された第1作目「Mr.インクレディブル」の続編です。キャッチコピーは、『家事!育児!世界の危機!』とされており、主人公・ボブが家事や子育てに奮闘する姿は、まさに現代のお父さんたちを見事に描かれていますよね!!
1作目と同様にヒーローが悪党と戦う姿と、平凡な人生を暮らす主人公の2面性の描写と、妻ヘレンが主に活躍する内容でもあるため、女性の社会進出や家族の一致団結の絆など、多くのポイントがありますよ‼
基本情報
上映時間:118分 監督 :ブラック・バード 出演者 :イラスティガール=ヘレン(黒木瞳)/Mr.インクレディブル=ボブ(三浦友和)/ヴァイオレット(綾瀬はるか)/ダッシュ(山崎智史) 他 ※()内は吹き替え俳優名 受賞歴 :なし 公開日 :2018年8月1日 |
まとめ
以上、ブラック・バード監督が世に送り出した映画のご紹介でした!
どれも名作で、話題となった作品ばかりですね。アニメーション映画を得意としていた監督が実写映画にも挑戦し、実写映画の中でもアニメ要素を入れたり、たくさんのことに挑戦していますね。
それと、なによりも作中に出てくる“トリビア”を探すことが楽しみといえるでしょう。まだ観たことのない方はぜひチェックしてみてくださいね!