『男はつらいよ』だけじゃない!山田洋次監督のおすすめ映画7選 !

山田洋次監督といえば、「男はつらいよ」に出てくる寅さんで知っている方も多いですね。それだけでなく、1961年「二階の他人」を皮切りに数々の名作を生み出してきました。

今回は、そんな山田監督の名作の数々を厳選して7作品ご紹介していきたいと思います!

10秒で分かる山田洋次監督


出典:『母と暮らせば』公式twitter ※写真真ん中が山田監督

山田洋次監督は1931年9月13日の大阪府生まれです。現在87歳で、まだまだ現役で映画だけでなくマルチに活動しています。そんな活動的な彼を象徴するかのように、作風は大胆不敵な漢(オトコ)が登場したり、人情に溢れかえったりする作品が多いです。
落語からインスパイアされた
山田洋次さんは、映画にもそれが現れ、ユーモラスなシーンも豊富でまさに笑いあり涙ありの映画です。本人自身も「不寛容な映画は取りたくない」と言われていて、登場人物の背中をお手本にした日本男児も少なくないですね。

山田洋次監督のおすすめ映画

山田洋次監督映画を選び抜いて7つ紹介させていただきます!!どれも魅力的な映画で、正直どれを選ぼうか悩んだことに一番時間を費やしました…。それでもなんとか絞り込んだ筆者の【超厳選】おすすめ映画をご紹介していきます!ぜひ、山田監督の世界観に浸っていってくださいね!

1.男はつらいよ

シネマクラシックス(@CINEMACLASSICSS)さん | Twitter

あらすじ

東京の葛飾柴又に20年ぶりに戻ったフーテンの寅こと車寅次郎(渥美清)が妹のさくら(倍賞千恵子)たちと感動の再会を遂げる。しかし、そんなつかの間、寅さんはついて早々、妹の縁談をぶち壊してしまい挙句の果てはおいちゃん(森川信)と喧嘩し、また故郷である柴又から去っていくのであった。

また旅の人となった寅さんは奈良で冬子(光本幸子)と出会い、恋に落ちる。再度、冬子とともに柴又へ帰る一方で妹のさくらに縁談の話がまた転がり込んできた。

山田洋次監督のココがスゴイ‼映画「男はつらいよ」撮影裏話

映画「男はつらいよ」シリーズは全部で49作あり、これは世界でも一番の映画長編記録です
・撮影裏話で寅さん見たさに、視聴者の多くが抗議をし、映画が作られることになりました
・そして、また今年の12月27日に山田洋次監督「男はつらいよ」シリーズ50作目が公開されます

映画「男はつらいよ」のここが見逃せない!

寅さんという愛称で、映画の中でも国内外でも親しまれている映画「男はつらいよ」の第一作目ですね。この「男はつらいよ」というシリーズは寅さんがしっちゃかめっちゃかするのを楽しむという映画ですが、見てみるとかなり、好き勝手していますね。騒がしくて、口も酒癖も悪い寅さんですが、何故か憎めないんですよね。妹とは喧嘩別れのようになっても、結婚式では涙を流す寅さん。人情に溢れて、カッコいい日本男児です。

しかし、悲しい涙は人には見せないのが寅さんです。失恋して一人で河原にたたずむ寅さんの背中は哀愁が漂っています。ユーモアな調子から哀愁漂う雰囲気まで器用に演出するのはさすがですね。

基本情報

上映時間:91分
監督:山田洋次
出演:渥美清、倍賞千恵子、光本幸子
受賞歴:第24回毎日映画コンクール監督賞
公開日:1969年8月27日

2.幸福の黄色いハンカチ

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あらすじ

失恋がもとに、工場を退職した花田欽也(武田鉄矢)は新車で旅に出た。その道中に恋人を取られ傷心一人旅をしている朱美(桃井かおり)と出会い、ともに旅をすることになった。そこから程なくして、刑期を終えたばかりの島勇作(高倉健)とも出会い、次は3人旅となった。

そして、勇作は妻の光枝(倍賞千恵子)あてに「もし、まだ自分を待っていてくれるなら、鯉のぼりの竿に黄色いハンカチをぶら下げてくれ」とハガキを出したことを二人に打ち明ける。

山田洋次監督・名作「幸福の黄色いハンカチ」のトンデモ撮影裏話!

・第1回アカデミー賞だけでなく、その年にあった映画賞を山田洋次監督は全て受賞しました
「幸福の黄色いハンカチ」のリメイク作品が国内だけにとどまらず海外でも作られました(イエロー・ハンカチーフと言うそうです)
・撮影裏話で高倉健、渥美清、武田鉄矢、倍賞千恵子という超超大物級俳優をこぞって起用する大胆さです

「幸福の黄色いハンカチ」の豊富なみどころ‼

分かってます。分かってますって。題名からオチが読めることは承知しているのですが、どうしても涙が出てしまいます。皆さんも何度も見ているのに、何度も涙を流してしまいますよね。この映画にはそんな魔法が込められているようですね。

欽也役の武田鉄矢さんの役も今見るとギャップに驚いてしまうほどの役柄で見る人を魅了しますね。この映画の魅力は男としてのカッコよさ満載の勇作役の高倉健さんの演技力とひょうきんでダメダメな若者の武田鉄矢さんの若さが際立っていることですね。
刑期を終えて、すぐにサッポロビールを飲む高倉健さんの姿に見惚れた人は私だけではないはずです。この「幸福の黄色いハンカチ」という映画は高倉健さん以外には主役は務まらない。そう思わされる作品でもあります。

基本情報

上映時間:108分
監督:山田洋次
出演:高倉健、倍賞千恵子、武田鉄矢
受賞歴:第1回日本アカデミー賞最優秀作品賞、最優秀監督賞、他多数
公開日:1977年10月1日

3.息子

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あらすじ

漠然とアルバイトの毎日を繰り返している浅野哲夫(永瀬正敏)は父(三國連太郎)からの電話で母の一周忌であることを伝えられ、実家の岩手に戻ってきた。そこで、田舎である実家を蔑んだ態度から、父と口論になり、東京で暮らしている自分は果たしてどうなのか考えるようになった。
そして、居酒屋でのアルバイトを辞め、鉄工所で新しくアルバイトを始めることにした。そこのアルバイトの配達先で哲夫はある一人の女性(和久井映見)のことが気になりだすのだが。

映画「息子」の山田洋次監督の撮影裏話!

山田洋次監督の「息子」はバブルという時代背景や、当時の身体障害者などの社会問題を描きつつ、純愛な物語にしたてあげました

・撮影裏話で好景気が背景にありながらも、主人公はその恩恵を享受していない役柄でコントラストを際立たせる演出の上手さです。

見逃せない‼映画「息子」の必見ポイント

この映画には父と子の不器用さがまんべんなく現れていて、やるせない気持ちになりながら見てしまいます。田舎暮らしで寂しいのにも関わらず、つっけんどんな態度でいる父。コンプレックスがあるのに対して見栄だけは尊大で、ついつい父には反抗してしまう息子。お互い「寂しい」の一言が言えず、会えば喧嘩してしまう姿に、捉えようのない懐かしさを覚えてしまうのは何故でしょうね。

そんな息子がある女性に好意を寄せたことをきっかけに強くたくましく成長していく姿を、実はこっそり応援している父にはつい、ほっこりしてしまいます。

そして一番のみどころは部屋での歌ですね。あのぶきっちょな父が、息子のために行動するシーンはずっと忘れることがないでしょう。

基本情報

上映時間:121分
監督:山田洋次
出演:三國連太郎、永瀬正敏、和久井映見
受賞歴:第15回日本アカデミー賞最優秀作品賞、優秀監督署、他多数
公開日:1991年10月12日

4.十五才 学校Ⅳ

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あらすじ

中学3年生の大介(金井勇太)は腹痛持ちなため、そのことが原因で半年前から不登校を続けていた。医者に診てもらっても原因が分からずじまいで解決策がない大介はある日いきなり家出した。

そのために母(秋野暢子)は心配したが、父(小林稔侍)はまともに取り合わなかった。そんな大介は雑誌で目にした、九州の屋久島にある樹齢7千年以上の縄文杉を見に行くためにヒッチハイクで向かったのであった。

映画「十五才 学校Ⅳ」の山田洋次監督のスゴい撮影裏話!

・撮影裏話で映画「十五才 学校Ⅳ」の舞台は東京、横浜だけでおさまらず九州の屋久島までに及びました
・不登校問題が今よりも浮き彫りになっていないのにも関わらず、テーマとして用いる山田洋次監督の鋭さです

みどころだらけの映画「十五才 学校Ⅳ」

この映画のみどころはなんといっても最初のころの大介と最後のほうの大介です。一つの決断が、のちのちの人生に影響を及ぼすことを教えてくれたバイブルのような映画ですね。

十五才の青年が主人公である、この映画は二つの視点から覗けることができます。それは、大介と自分を重ねてハラハラドキドキしながら見る、若い視点に立った見方と大介を心配し、思わずアドバイスを与えたくなるような保護者というポジションからの見方です。若い時にこの映画を見た人は大人になってからきっと、この映画に対する視点が変わっていたことに驚いたかもしれませんね。

そして、どれだけ経っても忘れられないのが「一人前とは、ありのままの自分を知ることだ」の一言ですね。

基本情報

上映時間:120分
監督:山田洋次
出演:金井勇太、麻美れい、赤井英和
受賞歴:第24回日本アカデミー賞最秀作品賞、優秀監督賞、他多数
公開日:2000年11月11日

5.母べえ

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あらすじ

帝国大学出身のドイツ文学者である父の滋(坂東三津五郎)はユーモアが好きで、”べえ”を家族につける習慣がある。そんな子どもたちは母の佳代(吉永小百合)を母べえ、父を父べえと、仲睦まじく暮らしていた。

しかし、その最中に日中戦争が激しくなり、ドイツ文学者であるという理由で反戦思想があるとみなされ、投獄されてしまうのだった。

山田洋次監督の映画「母べえ」のココがスゴい‼撮影裏話

映画「母べえ」は野上照代の実話に基づいたエッセイから映画化されました
山田洋次監督は撮影裏話でオープンセットを実現するために1940年~42年の野上家の街並みを表現しました

山田洋次監督の「母べえ」のみどころ‼

日中戦争があった時代には反戦思想を厳しく非難する風潮がありました。さらにそれは風潮だけで収まらず実際に法律として制定されました。治安維持法といえばその頃の法律でした。

ほんの少しの後ろめたい発言でも思想犯として投獄されてしまう恐ろしい時代で、父も例にもれず捕まってしまいます。自分の幼い時に当てはめて考えたらゾッとしますね。そして、それは子どもたちだけではないのがポイントです。母も困惑し怯えていました。ですが、子どもがいる母は懸命に働きだし、父が不在の一家を支えます。その姿に自分の母に対する感謝の念が溢れてしまいます。

しかし、母とて一人の女性。「あの世でなんか会いたくない、生きている父べえに会いたい」と言ったあのセリフが忘れられません。母だって父だって一人の人間なので弱さがあることは当たり前なんだなと実感させられました。

基本情報

上映時間:132分
監督:山田洋次
出演:吉永小百合、浅野忠信、壇れい
受賞歴:第32回日本アカデミー賞最優秀作品賞、優秀監督賞、他多数
公開日:2008年1月26日

6.母と暮せば

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映画『母と暮せば』予告 – YouTube

あらすじ

1945年8月9日、長崎に住む福原浩二(二宮和也)は原爆によって亡くなった。そこから3年、助産婦を営む浩二の母、伸子(吉永小百合)の前に亡くなったはずの浩二が亡霊として現れる。

浩二は当時の恋人、佐多町子(黒木華)のことが気掛かりで、母が代わりに町子に新しい道を進んでほしいと告げた。その日から、浩二はたびたび母の前に現れ、楽しい時間を過ごすのであったが。

大胆不敵‼映画「母と暮せば」での山田洋次監督の撮影裏話!

・撮影裏話で山田洋次監督は「生涯で一番大事な作品をつくる思いで臨む」と言いつつもベテラン俳優ではなかった嵐・二宮和也を起用しました
・その役は亡霊という俳優業でも難易度が高かったそうです
・実在の若者である二宮和也さんを「母と暮せば」で起用することで「観客に自分のことだと思ってほしい」と言っていました

映画「母と暮せば」の必見みどころ‼

まずは山田洋次さんにしては珍しいファンタジーに近い要素のある映画であることに驚きましたね。ですが、それが亡霊であろうと何であろうと山田洋次さんのフィールドならば濃いヒューマンドラマになるのは当然ですね。この映画も亡霊である息子と母が仲睦まじく過ごしている姿がよく描写されています。

さらに、実際に今も最前線で活躍されている二宮和也さんが亡霊の役をしていることもあって妙に臨場感があります。まるで身近な出来事のように感じてしまいました。
実在する若者と原爆によって若くして亡くなった霊。この二つの対照的な事実がぴったりと重なって戦争の悲惨がひしひしと伝わって来ます。

基本情報

上映時間:130分
監督:山田洋次
出演:吉永小百合、二宮和也、黒木華
受賞歴:第39回日本アカデミー賞優秀作品賞、優秀脚本賞、他多数
公開日:2015年12月12日

7.家族はつらいよ

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『家族はつらいよ』 予告編 – YouTube

あらすじ

夫の平田周造(橋爪功)は妻の富子(吉行和子)の誕生日が近いために、何が欲しいか尋ねた。そして、帰ってきた答えは「離婚届」だった。

そのことを知った長男夫婦(夏川結衣、西村まさ彦)、長女夫婦(中嶋朋子、林家正蔵)と次男(妻夫木聡)が急遽、家族会議を開き、問題を解決しようとするのであったが。

映画「家族はつらいよ」の山田洋次監督・トンデモ撮影裏話‼

・2016年当時、山田洋次監督は85歳であるのにも関わらず手掛けた85本目の作品です
映画「家族はつらいよ」の撮影裏話で撮影期間に入っているのにセリフが増えました(俳優さんたちはなんなく、こなしたそうです)

ココがスゴい‼映画「家族はつらいよ」のみどころ

この圧倒的喜劇を見ると、安心しますよね。山田洋次監督さんの喜劇は実家に帰ってきたような感じがするのは私だけではないと思います。

映画「家族はつらいよ」も喜劇で、ストーリーの一部一部を抜き出して、「男はつらいよ」を重ねてしまう方も多かったはずです。家族の修羅場、大騒動を生々しく描いたドラマだったり映画だったりが多い中で、面白おかしく描いた作品なのでついつい笑ってしまいます。

夫の周造のあまりの亭主関白っぷりに驚きましたが、それをずっと不満に思いつつも熟年になるまで言わないでいた妻にすごく共感してしまいますね。

基本情報

上映時間:108分
監督:山田洋次
出演:橋爪功、吉行和子、西村まさ彦
受賞歴:第40回日本アカデミー賞優秀作品賞、優秀脚本賞、他多数
公開日:2016年3月12日

 

まとめ

山田洋次監督笑いあり涙ありの作品を作らせたら右に出るものは居ません。
そんな山田洋次さんが喜劇というエンターテインメントを私たちに絶えず提供しているのは「人間が人間らしく生きることが、この世の中にあっては如何に悲劇的な結末をたどらざるを得ないかということを、笑いながら物語ろうとしているんです」という彼の発言によるものでしょうね。
喜劇であっても感動モノであっても私たちへメッセージを投げかける
山田洋次監督の次の作品に期待しましょう‼