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吉田大八監督映画特集『桐島、部活やめるってよ』他撮影秘話もご紹介!

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桐島、部活やめるってよ』で多数の賞を受賞し、大々的に世間に知られることとなった吉田大八監督は、1963年10月2日生まれ・鹿児島県の出身です。CMディレクターとして数百の作品を手掛け、2007年に腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』で長編映画監督デビューを果たしました。
手掛けた作品のほとんどは、大ヒットしている小説やマンガが原作となっています。人気原作の数々はその質感を残しつつ、2時間という限られた時間の映画作品に吉田大八監督の手で新たな姿を見せます
原作と映画、そのどちらも味わいたくなる、吉田大八監督の長編映画7作品。この記事ではそのすべてをご紹介いたします。

吉田大八監督のおすすめ映画

それでは早速、吉田監督の手掛けた映画を7作品、みどころと撮影秘話を踏まえてご紹介していきます!

これを読んで、是非吉田ワールドに浸って下さいね!

1. 腑抜けども、悲しみの愛を見せろ

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ 映画
出典:Amazon.com

あらすじ

とある田舎町、猫を助けようとした夫婦が事故死する。事故死した夫婦の次女・清深(佐津川愛美)は葬儀の際に長女・澄伽(佐藤江梨子)が帰省することを知り過呼吸を起こしてしまう。澄伽は高校生の頃女優になるために上京するという夢を父に反対され、刃物を振り回し兄・宍道(永瀬正敏)にケガをさせるようなわがままな女だった。しかもその澄伽の姿をホラーマンガにした作品を雑誌に投稿した清深に対し恨みを持ち、わたしが女優として成功しないのはお前のせいだ』と自分の才能のなさを責任転嫁する。
そんな自意識過剰でわがままな澄伽が実家に帰ってきたことで、一家は大事件を起こすこととなる。

吉田大八監督こだわりの腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』撮影裏話

・監督が「コメディーにしようと演出しているわけではなく、人間が一生懸命に何かする姿は、笑えるし胸を打つ。」と話していたとおりの作品に仕上げた。
・制作側は当初よりカンヌ国際映画祭を視野に入れており、実際に批評家週間の出品作品となった。

絶対見逃せない!注目ポイント

今作は吉田大八監督にとって長編映画初監督作品ですが、国際的に注目されることとなりました。作品を作る際に、原作を読み終えた後の“読後感”を大事にするという吉田大八監督の言葉通り、観終わった後の気持ちよさがこの映画のポイント。わがままで自意識過剰な主人公や根暗で陰気な妹に、途中苛立ちや気味の悪さも感じるかもしれませんが、観終えたあとはスカッとした気持ちになっているはずです。また、チャットモンチーが歌う主題歌世界が終わる夜に】が最高に気持ちいい!
あまり深く考えずに、世界観を楽しみながら見ていただきたい一作です。

2. クヒオ大佐

映画 クヒオ大佐
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あらすじ

クヒオ(堺雅人)は自らをアメリカ空軍の大佐であり、様々な武勇伝があると語る。しかし本当は北海道生まれの純日本人で、数々の女性を騙してきた結婚詐欺師であった。弁当屋を営む女社長・永野しのぶ(松雪泰子)はクヒオに貢ぐため、会社の金に手を付けてしまう。自然科学館に勤める学芸員・浅岡春(満島ひかり)は、森で出会ったクヒオを怪しみながらも惹かれていく。銀座のナンバーワンホステス・須藤未知子(中村優子)はクヒオの正体を知りつつ、逆に金をだまし取ろうとする。クヒオはなぜ詐欺師になったのか、いったい何が本当なのか?おバカな詐欺師と3人の女たちの恋の行方は…

吉田大八監督こだわりのクヒオ大佐』撮影裏話

・以前見たニュースから、作品の構想を得た吉田監督は、主演の堺正人の演技について「この役は堺さん以外いないと思った」と絶賛している。
・その堺が、もっともこだわったポイントは自然科学館前のシーンで披露した腕立て伏せ
・アンジャッシュ児嶋一哉には、「とにかくダサい演技を」と演出。

絶対見逃せない!注目ポイント

コメディ映画でありながら、ただのコメディで終わらせない。そんなラストに向かう怒涛のギアチェンジは、まさに吉田大八監督のお家芸です。くすっと笑いながら作品を楽しんでいた序盤から一転、ラストは全く別の感情を持って観ているかもしれません。
はじめは”なんでこんなバカな話に騙されるんだ?”と思うはず。でもだんだん、自分の前にクヒオ大佐が現れたら絶対に騙されないとは言い切れない、何が本当で何が嘘なのかわからない。そんな不思議な感覚を吉田大八監督も絶賛した堺雅人の演技で楽しんでみませんか?

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3. パーマネント野ばら

映画 パーマネント野ばら
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あらすじ

田舎の漁村、離婚して娘・ももを連れて戻ってきたなおこ(菅野美穂)は、母親の営む美容院【パーマネント野ばら】の手伝いをしている。実家の美容院には、地元の女たちが恋バナを楽しむために集まっていた。フィリピンパブのママをしている同級生で親友のみっちゃん(小池栄子)は旦那の浮気に悩んでいた。もう一人の親友・ともちゃん(池脇千鶴)は飼い猫・ポンタを亡くしたことで、今までの男運のなさを振り返っていた。そして、なおこがみんなに秘密で交際している恋人・カシマ(江口洋介)との間には、切ない真実があった。

吉田大八監督こだわりのパーマネント野ばら』撮影裏話

・すごく女性の話なのに、なぜ男の自分に企画が来たのかわからなかった。中途半端に女性の心をわかったふりはせず、自分が原作を読んだ後に感じた感動をそのまま作品として表現したとのこと。
・登場するエキストラには、ロケ地・高知のおばちゃんも多数いる。「みんな嫌がらずにパンチパーマをかけてくれた」とのこと。

絶対見逃せない!注目ポイント

9年ぶりに映画の主演を務めた菅野美穂が醸し出す、穏やかな雰囲気がこの作品のキモ。登場する女性たちはそれぞれ個性が強く、インパクトのある作品ですが菅野美穂がいることでそれが穏やかにまとめられています。悲劇といってもおかしくないラストですが、悲しい気持ちで終わらせないこのキャスティングは、さすがの吉田大八監督です。
原作者の西原理恵子も絶賛した、女たちの恋模様を原作も合わせて楽しんでみて下さい。

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4. 桐島、部活やめるってよ

映画 桐島、部活やめるってよ
出典:Amazon.com

あらすじ

舞台はとある県立高校。映画部部長の前田(神木隆之介)は、顧問に反対されながらも自分の撮りたいゾンビ映画の撮影に乗りだす。野球部の宏樹(東出昌大)は練習をさぼりがちで、何にも情熱を見いだせずにいた。いつも通りの時間が流れているはずの学校に、衝撃のニュースが走る。バレー部のキャプテンで県の選抜にも選ばれた“桐島”が部活をやめたというのだ。学校にも姿を現さず、彼女の梨紗(山本美月)や友人である宏樹の連絡にも応じない桐島。
桐島の一つの行動が、高校生たちの何気ない日常の歯車を狂わせていく……。

吉田大八監督こだわりの桐島、部活やめるってよ』撮影裏話

・吹奏楽部の演奏を効果的に使うため、作中の音楽はできるだけ削った。吹奏楽部のシーンは実際に高校生が演奏を担当している。
高校生役は600人を超える中から、オーディションでこだわりぬいて選んだキャストである。キャスティングで重要視しているのは、トータルでの温度感である。

絶対見逃せない!注目ポイント

現実感の演出に定評のある吉田大八監督らしく、今作に登場する高校生たちも一人残らず現実感がすごい!特に松岡茉優の存在感は群を抜いています。松岡の演じる沙奈は「こんな子いるいる」と思わせてくれる瞬間が随所にあって、作品のリアリティを一層高めています。松岡について吉田大八監督は「絶対にこの映画に必要だと思った」と話し、実際の演技についても絶賛しています。
例えば何か大きな事件が起きるとか、大どんでん返しがあるとか、そんなスリリングな映画ではありません。ただ、学校という狭い世界で起こる高校生たちの繊細な人間関係を、神経を研ぎ澄まして感じてほしい作品です。

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5. 紙の月

映画 紙の月
出典:映画『紙の月』公式Twitter

あらすじ

銀行の契約社員として働く梅澤梨花(宮沢りえ)は、どこにでもいるような平凡な主婦。バブル崩壊後に再就職し、夫・正文(田辺誠一)と二人で穏やかな生活を送る一方で、夫との気持ちのすれ違いにやるせなさも感じていた。
ある日、顧客の家で出会った大学生の孫・平林光太(池松壮亮)と惹かれあい、一線を越えてしまう。満たされない日常に、年下の恋人との逢瀬は刺激的でいつしか不倫に溺れていく梨花。一度顧客の金に手を付けてしまったことをきっかけにやめられなくなり、不倫と横領の泥沼から抜け出せなくなっていく。
不倫と横領に溺れた女は一体どこへと向かうのか。

吉田大八監督こだわりの紙の月』撮影裏話

・原作を読み終えた後、「主人公の梨花が走って逃げる」というイメージをもった吉田大八監督。その期待に応えるように、宮沢りえは肉離れを起こしてもなお走り続け印象的なシーンになった
・「この作品は途中でつぶれる」と思っていた吉田大八監督。活動の中心を映画から舞台に移していた宮沢りえが今作のオファーを引き受けたときに、「この映画で勝負できる」と確信した。
・好きなシーンを聞かれたときも、終盤の宮沢りえの演技について絶賛している。

絶対見逃せない!注目ポイント

原作では濃厚に描かれた不倫劇について、今作ではあまり詳細には描かれていません。その分、今作のみどころは宮沢りえ・大島優子・小林聡美の3人の女優にあります。宮沢りえのような美しい女性はなかなか日常生活で出会うことはないでしょう。しかし、宮沢りえが演じる梅澤梨花はどこかわたしたちの近くで暮らしていそうな存在です。巨額の横領に手を染める大胆で現実離れした女でありながら、見えないなにかと必死で戦うどこにでもいる女に見えるのです。大島優子と小林聡美も、わたしたちの身近に存在する、どこにでもいる女性に見えてきます。フィクションの世界を、より現実的に見せる演出は吉田大八監督の手腕を感じずにはいられません。

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6. 美しい星

映画 美しい星
出典:映画『美しい星』公式Twitter

出典:映画『美しい星』予告編

あらすじ

当たらない気象予報士として有名な重一郎(リリーフランキー)は、ある日突然火星人として覚醒する。報道番組で流れる火星に関連した報道になぜか涙が止まらない重一郎。
それをきっかけに、息子の一雄(亀梨和也)は水星人として、娘の暁子(橋本愛)は金星人として、妻・伊余子(中嶋朋子)は覚醒していく。それぞれの使命に燃え、地球を守るため奮闘する一家だが、徐々に歯車が狂いだしていく。そして彼らの前に宇宙人が立ちはだかる。

吉田大八監督こだわりの美しい星』撮影裏話

・原作者の三島由紀夫は生前、本作が映画化されることについてあまり乗り気ではなかった作品だが、吉田大八監督は大学生のころに原作を初めて読んで以降ずっと、「映画化したい」と思い続けてきた作品だったとのこと。
・吉田大八監督より「火星のクレーターを見て泣いてほしい」というリクエストされたリリー。無理だと思いスタッフに目薬をお願いしたところ、「重一郎は火星人なんだから、故郷を思って泣いて」と頼まれたそう。

絶対見逃せない!注目ポイント

原作である三島由紀夫の小説を大幅に脚色しており、原作を知らない人でも時代背景やテーマについてわかりやすいようになっています
現代の邦画では珍しく地球温暖化をはじめとする実際の社会問題をテーマにしている作品で、環境問題について考えさせられる作品です。一方でストーリーはどこか掴みどころがなく、他の吉田大作監督の作品と違い“ラストにスカッとする”といった感覚はなく、観る人に解釈を委ねるようなラストになっています。
吉田大八監督らしいユーモアたっぷりな笑えるシーンも多数あり、エンタメ映画としても満足感の高い一作です。

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7. 羊の木


出典:映画『羊の木』公式Twitter

あらすじ

さびれた港町・魚深の市役所職員として働く月末(錦戸亮)は、次々と引っ越してくる6人の男女の受け入れをするよう命じられる。詳細は知らせられないものの、なんとなく不穏な空気を感じる月末だが、その中の一人・宮腰(松田龍平)と友情を深めていく。
そんな中、6人は殺人犯で仮釈放中の受刑者だったことを知る。人口の減少する過疎地で過去に殺人を犯した者たちを受け入れるという、国家の極秘プロジェクトが人知れず進められていたのだ。
ある日、港で死亡事故が起こり平穏な毎日に少しづつ亀裂が入っていく。平凡な市役所職員の月末と平穏な港町は一体どうなってしまうのか。

吉田大八監督こだわりの羊の木』撮影裏話

・キャスティングの際、主人公の月末役にはすぐに錦戸亮が浮かんだという監督。理由は今までの出演作を見て「“普通の人”の役が上手いと思った」から。
・山上たつひこ氏といがらしみきお氏の原作マンガからかなりの改変をしているため、内心怒られるのではないかとドキドキしていたそう。(実際には怒られるようなことはなかった。)
・自らも高校までバンドをやっていた吉田大八監督は、音楽愛・バンドへのこだわりが強く、木村文乃が”エレキギターの運指”が撮影で大変だったと話すほどのこだわりようだったとか。

絶対見逃せない!注目ポイント

これまでの作品の主人公はどこかぶっ飛んでいる性格でした。しかし今作の主人公は平凡な市役所職員と新たな路線です。その平凡さを存分に演出しながら、周りの受刑者たちを繊細なディティールで描く吉田大八監督の手腕は今作一のみどころです。
冒頭から終始流れる不穏な空気だが、ゆっくりゆっくり進んでいくストーリーに、うつらうつらとさえしてしまいそうな序盤。しかしラストは、ぐっと前のめりになってかぶりつく様に観てしまう。そんな鋭い緩急を感じる吉田大八ワールドをどっぷり味わえる作品です。ラストの展開に、あなたもがっちりと心を掴まれてしまっているはず。

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まとめ

吉田大八監督が手がけた長編映画7作をすべてご紹介しました。
キャスティングのセンスや、繊細な現実感のある演出に定評のある吉田大八監督
紙の月』はそのキャスティングセンスが特に光った作品で、主演の宮沢りえをはじめ各出演者が多数の賞を受賞しています。また、桐島、部活やめるってよ』ではオーディションを重ねながら、強いこだわりをもって配役を決めたこともあり、若手俳優がいきいきと演じているのが伝わってきます。また、現実感のある演出の面でいえば絶対に外せないのは羊の木』です。“どこにでもいそうな市役所職員”の主人公と、“すこし変わっているけれどどこかにいそう”な脇役たちが繊細なディティールで表現されています。初めて吉田大八監督の作品を観るという方は、この3作から選べばまず間違いないでしょう。きっと吉田大八ワールドに引き込まれてしまうはずです。
紹介した7作品にはすべて小説・マンガなどの原作があります。ぜひそちらも合わせて楽しんでみてください。

この記事を書いた人
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