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巨匠スタンリー・キューブリック監督のおすすめ映画7選『シャイニング』他

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ハリウッドの映画産業とは一線を画し、アメリカ出身であるにも関わらずイギリスに移住して自分の作りたい映像作品を生み出すことにこだわり続けた20世紀映画界の巨匠スタンリー・キューブリック監督今なお彼の作品が後世の映画監督、俳優やファンを魅了してやまない理由とは何なのでしょうか?

今回は、そんなスタンリー・キューブリック監督のおすすめ映画をご紹介していきます!

スタンリー・キューブリック監督について

スタンリー・キューブリック
出典:スタンリー・キューブリック公式Facebook

1928年7月26日にアメリカ合衆国で生まれたスタンリー・キューブリックは、20世紀もまさに終わるという1999年の3月7日に70歳で亡くなっています。ニューヨークの開業医の家庭に長男として生まれたキューブリックは、親からも医者になることを望まれますが、彼自身は学校の成績もそこそこで、芸術や音楽に興味をもっていました。大学中退後は雑誌社ルックでカメラマンとして働き始め、そこでの経験が彼のその後の映画撮影の技法や哲学に多大な影響を及ぼしています。

彼の映画の最大の特徴は、そのほとんどの作品がロンドンで撮影されているということです。監督ではなくスタジオやプロデューサーが大きな権力を持つハリウッドの映画業界を嫌った彼は、イギリスのロンドンに移住し、そこで彼のヒット作のほとんどを制作しています。よりリアリティを追求するため、アシスタントのスタッフに現地で膨大な量の写真を撮影させ、それらの資料を基にロンドン近郊に大掛かりなセットを立てて撮影するという特殊なスタイルで映画を製作していました。

またキューブリックは完璧主義者としても知られ、監督としてだけではなく、音楽や編集すべてのプロセスに携わり、自分の納得のいくものができるまでかなりの時間をかけて1つの映画作品を完成させています。そのため、彼の偉大な功績とは裏腹に、生涯に監督した作品数自体は他の映画監督と比べると少なくなっています。そんなキューブリックのこだわりの詰まった作品の中でも、厳選した特におすすめの7作品の魅力を徹底解説していきます。

スタンリー・キューブリック監督のおすすめ映画

それでは早速スタンリー・キューブリック監督の手掛けるおすすめ映画をご紹介していきます!

1. ロリータ

少女と中年男性、2人だけの禁断の逃避行

スタンリー・キューブリック監督の映画
出典:映画『ロリータ』公式Facebook

あらすじ

キルティ(ピーター・セラーズ)という男性を射殺したハンバート教授(ジェームズ・メイソン)が、過去の出来事をフラッシュバックする場面から物語はスタートする。一夏を過ごすためにパリからアメリカの田舎に引っ越してきたハンバートは、シャーロット・ヘイズ(シェリー・ウィンタース)という女性の家に下宿することに決める。

その女性にはドロレス(スー・リオン)、通称ロリータと呼ばれる少女に一目で強く惹かれる。ロリータとなるべく長く一緒にいたいという衝動からシャーロットとの結婚を決めたハンバートだったが、彼の真意を知った夫人は逆上して家を飛び出したまま不慮の事故で亡くなってしまう。ロリータと2人きりの生活になったハンバートは彼女を連れて逃避行に出るのだが…。

『ロリータ』スタンリー・キューブリック監督撮影裏話

・当時キューブリックは『ロリータ』をハリウッドで制作したため、未婚の男女がベッドに入るシーンは入れられないなどの厳しい規則から、原作のプロットを変更せざるを得なかった
・ウラジミール・ナボコフの同名小説を映画化した本作は、キューブリックがナボコフ本人に脚本を依頼したものの、7時間を超える分量となってしまったために大半を削除しなければならなかった。

スタンリー・キューブリック作品のみどころ!

150分以上にも渡る長編の本作はモノクロで制作されています。当時15歳でロリータを演じたスー・リオンは、TV番組に出演していた無名時代にキューブリックに大抜擢されてこの役を演じています。

原作小説のロリータの年齢よりは少し上の設定ですが、それでも少女らしさを残しつつも15歳とは思えない大人っぽさとどこか冷めている雰囲気が見ている観客全員を惹きつけます。モノクロだからこその美しさや観客の創造を掻き立てる映像の迫力が今なお多くの人々を魅了します。

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2. 博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか

ブラックコメディの最骨頂!核戦争の果てに人類が向かう結末とは…?

スタンリーキュービック
出典:映画『博士の異常な愛情』公式Facebook

あらすじ

冷戦下のアメリカ空軍の指揮官リッパ―(スターリング・ヘイドン)は精神に異常をきたし、指揮下にある爆撃機にソ連への核攻撃を指示したまま執務室に閉じこもってしまう。第二次世界大戦に使用されたものよりもさらに攻撃力の強い核を使用した攻撃を食い止めるためにペンタゴンでは政府首脳会議が行われる。

その会議の中でソ連大使から、ソ連にはアメリカからの核攻撃があった場合自動的に人類が滅亡できるレベルの爆弾が作動される作戦があることが知らされる。何としても爆撃機の攻撃を防ぐために、様々な策略が飛び交うが…。

『 博士の異常な愛情』スタンリー・キューブリック監督撮影裏話

・本作はピーター・ジョージ作の『破滅への2時間』という小説を題材としており、原作小説はシリアスな内容だが、キューブリックが戦争に対する風刺の要素を強く含んだブラックコメディに改変して映画を製作した。
・1963年に公開予定だったもののケネディ大統領暗殺事件の影響で公開が延期され、セリフも一部吹替が行われた。
・セットはすべてロンドンに作られたが、アメリカ国防省の強力が得られなかったにも関わらず、アメリカ軍の爆撃機のコックピットは美術チームによってかなり精巧なものが作り上げられた。

スタンリー・キューブリック作品のみどころ!

タイトルが”異常に”長い事から、『博士の異常な愛情』と略される事の多い本作。「Dr.strangelove」とは通常固有名詞ですので、『異常な愛情博士』といったように訳されるのが一般的ですが、これには「作品のイメージを操作する為、意図的に誤訳したのではないか」という通説が挙がっています。

本作はスタンリー・キューブリック監督の最後のモノクロ作品です。モノクロにもかかわらず、会議室の絨毯にはポーカーのような政治的駆け引きを表すために緑のラシャが敷かれるなど、画面上には表れない細部にまでこだわって映像が作られています。

冷戦下の核にまつわるセンシティブなテーマを扱っているにもかかわらず、キューバ危機直後の1964年というタイミングで公開されており非常に挑戦的な作品だといえます。
また、ストレンジラヴ博士を演じたピーター・セアーズは、博士役以外にもマンドレイク大佐、アメリカ合衆国大統領と重要な役回りを1人3役で演じ分けているというのも見どころの一つです。

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3. 2001年宇宙の旅

人類の始まりと進化の謎を探る旅

スタンリー・キューブリック監督の映画
出典:映画『2001年宇宙の旅』公式Facebook

あらすじ

遥か昔の地球で、突如現れた謎の物体モノリスの影響を受けた猿人が動物の骨を武器として使うことを覚え、他の獣や猿人に勝利し進化を遂げていく

一方で月に人類が住めるようになった未来では、フロイド博士(ウィリアム・シルベスター)が密かに月面基地に調査に向かい、謎の物体「モノリス」が木星に向けて強い信号を発していることを発見する。

その後、デビッド・ポーマン(キア・デュリア)を船長とする宇宙船ディスカバリー号は人類最高峰のAIであるHAL(ハル)を載せて木星に向かうが、そこで予想していなかった事態に襲われる。

『2001年宇宙の旅』スタンリー・キューブリック監督撮影裏話

・ディスカバリー号で乗員が食べる宇宙食は実際にNASAが開発し提供した宇宙食である。
・宇宙船内に登場するコンピュータ機器類はIBMの協力によって提供されたものであるため当初はロゴが入っていたが、コンピュータが人間を殺害するという脚本を見て手を引いたため、あとから削除された。

スタンリー・キューブリック作品のみどころ!

SF映画が多く登場してきた1960年代において、フロントプロジェクション、スリットスキャンというような画期的な技術を駆使してSFXの撮影技法を多く使用した本作は、ジョージ・ルーカスやスティーブン・スピルバーグというようなその後に活躍するSF映画監督たちにも大きな影響を与えました。

またそれまでのSF映画といえば、電子音を使用した近未来的なBGMが称されることがほとんどでしたが、本作は『ツァラトゥストラはかく語りき』などのクラシック音楽を使用しているという意味でも非常に画期的なSF映画だったといえます。

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4. 時計じかけのオレンジ

若者の暴力は社会の責任か、彼らの責任か―。

スタンリー・キューブリック監督の映画
出典:映画『時計じかけのオレンジ』公式Facebook

あらすじ

近未来のロンドンに住むクラシック好きのアレックス(マルコム・マクダウェル)は、自分がリーダーとして率いる不良グループのドレーグを引き連れてホームレスへの暴力や若い女性へのレイプを繰り返していた。

ある日強盗に入って老婦人を殺害してしまったアレックスは、仲間の裏切りにあって一人だけ逮捕されてしまう。懲役14年の刑を受けたアレックスだが、新種の精神療法の治験者となることを条件に釈放される。暴力的なシーンを無理やり見せられながらベートーヴェンの第九を聴かされるといういう特殊なルドヴィコ療法という治療法を施される。

それによって暴力的なことに嫌悪感を覚えるような体質になったアレックスだが、釈放された彼には非情な仕打ちが待ち受けていた…。

時計じかけのオレンジ【ネタバレ解説】映画『時計じかけのオレンジ』のあらすじ|これを読めばもう一度映画が観たくなる!

『時計じかけのオレンジ』スタンリー・キューブリック監督撮影裏話

・本作の印象的なシーンで使われている「雨に唄えば」は、オーディションの際にアレックスを演じたマルコム・マクダウェルが唯一歌えるのが雨に唄えばだったことから採用された。
・ドルビーが開発したドルビーノイズリダクションシステムを利用したステレオ録音がはじめて使用された映画である。

スタンリー・キューブリック作品のみどころ!

ディストピア的な未来のロンドンを描いた本作は、衣装やセットの色使いや、主人公の使う架空の若者言葉「ナッドサット語」といった独特な世界観が特徴的で、アレックスをはじめとしたドレーグの衣装や、彼らが襲撃する作家の邸宅など映画のセットなどのデザインだけでも十分に楽しむことができる作品です。

また、アレックスが収容される刑務所ではパノプティコンの形をイメージしているなど、監視や統制といった権力のもたらす全体主義と社会の関係について深く考えさせられる作品になっています。

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5. シャイニング

スティーブン・キング原作、ホラー映画の金字塔!

スタンリー・キューブリック監督の映画
出典:映画『シャイニング』公式Facebook

あらすじ

小説家志望だがなかなかパッとしないジャック・トランス(ジャック・ニコルソン)は、妻のウェンディ(シェリー・デュヴァル)と息子のダニー(ダニー・ロイド)を連れてアメリカ・コロラド州のオーバールック・ホテルに冬季のホテル閉鎖期間の管理人としての職を求めてやってくる。

支配人からは以前の管理人が孤独のあまり精神に異常をきたし家族を惨殺してしまったいわく付きの職であることを知らされるものの、さして気にしないジャックはそのまま管理人の仕事を引き受ける。

実はシャイニングという特殊な能力をもっていた一人息子のダニーは、ホテルの中で様々な怪奇現象を目にするようになり、次第にジャックにも変化が現れ始める…。

モダンホラーの傑作『シャイニング』ネタバレ | 謎と魅力を徹底解剖

『シャイニング』スタンリー・キューブリック監督撮影裏話

通常公開版、後日談を含んだプレミア上映版、国際版と追加カットを含んだパターンが存在する。
400kmのフィルムにも及ぶ長いカットの撮影により演者は皆疲れ切り、それが狂気じみたジャック・ニコルソンの演技にもつながったといわれている。

スタンリー・キューブリック作品のみどころ!

ホラー映画の中でも、本作は後世の作品に多くの影響を与えており、特に2018年に公開され、キューブリック監督とも親交のあったスティーブン・スピルバーグが監督したレディ・プレイヤー・1』には『シャイニング』の有名なシーンのオマージュが多数登場します。本作をじっくり見た後に、影響を受けた作品を干渉するという見方も面白いでしょう。

また『シャイニング』の中でも最も有名な双子の女の子が登場するシーンは、キューブリックの友人であり尊敬する先輩でもあったダイアン・アーバスの代表的な写真のオマージュとして取り入れられたシーンで、色味や構図にも注目です。

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6. フルメタル・ジャケット

悲惨な戦争は、戦場だけで起こるのではない―。

スタンリー・キューブリック監督の映画
出典:映画『フルメタル・ジャケット』公式Facebook

あらすじ

ベトナム戦争の海兵隊に志願したアメリカ人の若者たちが、海兵隊のキャンプで訓練に臨む前半部分と、実際の戦地での様子を描く後半部分という2つの構成に分かれる。ハートマン軍曹(R・リー・アーメイ)の心身共に厳しい訓練や、集団的ないじめに耐え抜き、仲間の助けもあってなんとか訓練を修了した落ちこぼれのレナード(ヴィンセント・ドノフリオ)は、厳しすぎる訓練によって精神に異常をきたしてしまい、卒業式の夜にハートマンを射殺して自殺する。

訓練を卒業したそのほかのものは実際にベトナム戦争の戦線へ送られるが、そこで戦争の過酷さを目の当たりにすることとなる…

『フルメタル・ジャケット』スタンリー・キューブリック監督撮影裏話

・アメリカとベトナムが舞台であるにもかかわらず、撮影はすべてイギリスで行われ、古い工場跡を活用したセットを組み立てたためジャングル戦ではなく市街戦の様子が描かれた。
・ハートマン軍曹を演じたR・リー・アーメイは当初戦闘シーンの演技指導として呼ばれたが、あまりの迫力に軍曹役としてキャスティングされることとなった。

スタンリー・キューブリック作品のみどころ!

その他のキューブリックの作品と同じくリアリティを追求し細部にまでこだわった本作は、イギリスで撮影されたとは思えないほどの臨場感を味わうことができます。

さらに、訓練生時代に軍隊の中で起きる様々な人間関係の機微や亀裂を浮き彫りにすることによって、戦争の悲惨さだけでなく、人間そのものがもっている狂気や精神の異常がもたらす出来事について深く描写されているというのもみどころのひとつです。

日本語吹き替え版の監修もキューブリックが行い、よりリアルなものに近い言葉遣いが使用されているため、気になる人は是非吹き替え版でも鑑賞してみることをおすすめします。

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7. アイズ・ワイド・シャット

甘美な世界の誘惑。果たしてこれは夢か現実か―。

スタンリーキューブリック監督の映画
出典:映画『アイズ・ワイド・シャット』公式Facebook

あらすじ

倦怠期を迎えた夫婦のビル(トム・クルーズ)とアリス(ニコール・キッドマン)は、友人夫妻の主催するクリスマスパーティーに参加する。ビルとアリスは個別にパーティーを楽しむものの、それぞれ別の異性から誘惑を受け、徐々にパーティーの深みにはまっていく。

パーティーの最中にある女性がドラックの吸引で倒れ、それを介抱したビルはその事実を口止めされる。またふとしたきっかけで喧嘩になってしまったビルとアリスのもとにある人物が亡くなったという一報が届いて…。

『アイズ・ワイド・シャット』スタンリー・キューブリック監督撮影裏話

・撮影機関が400日となり世界最長の撮影期間としてギネス記録に認定された。
・ビルがバーを訪れるシーンにはキューブリック監督自身がカメオ出演している。
・舞台はアメリカだが本作もイギリスで撮影が行われたためヨーロッパ仕様の車がそのまま映っているシーンがある。

スタンリー・キューブリック作品のみどころ!

試写会の5日後にスタンリー・キューブリックは原因不明の心臓発作で急死してしまったため、本作が彼の遺作となりました。甘美な儀式のシーンには映像の美しさに圧倒されることはもちろんですが、倦怠期だった夫婦の激しい嫉妬が渦巻く感情の変化、人間の精神に徐々に異常をきたしていくというキューブリック作品ならではの奥深さも楽しむことができるおすすめの作品です。

当時実際に夫婦だったトム・クルーズとニコール・キッドマンが作品中でも夫婦を演じるという豪華なキャスティングの他、キューブリックの意向によって4:3の比率で収録されるなど、20世紀の最後にふさわしい映画となっています。

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まとめ

飛行機への恐怖から、アメリカから宇宙までどんな場所を舞台にした作品でもほとんどの撮影をイギリスで行ったキューブリック。映画制作における彼の完璧主義は、映画監督になる前の写真家としての経験からきているのかもしれません。

人間のエゴや嫉妬が徐々に精神を蝕んでいくような心情の変化を圧倒的な映像の美しさや細部へのこだわりで伝えてきたスタンリー・キューブリック監督。2019年は彼の死後20年ということもあり、彼に影響を与えた後世の映画監督たちによって再度その作品に注目が集まっています!

舞台設定やジャンルが全く異なる作品ばかりなので、是非様々なキューブリック作品を鑑賞してその世界に浸ってみてください。

この記事を書いた人
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