『借りぐらしのアリエッティ』名言集!物語に隠されたメッセージとは
2010年に公開されたジブリ映画『借りぐらしのアリエッティ』。米林宏昌さんが初監督を務めました。
小人の少女・アリエッティと人間の少年・翔の交流を描いた、温かくも切ない物語です。これまでのジブリ作品とはまた違った魅力のある今作。実はとても深いメッセージが込められています!そのため、子どもだけではなく大人の方にもぜひ観て頂きたい作品です。
今回は、世界中で愛される映画『借りぐらしのアリエッティ』に出てくる名言・名セリフをご紹介します!
感動的な名場面を思い出す、素敵な言葉たちをどうぞお楽しみください!
目次
- あらすじ
- 『借りぐらしのアリエッティ』の感動的な名言・名セリフ
- 【名言①】「野原みたいで素敵でしょう!」
- 【名言②】「お父さん、狩りって楽しいね」
- 【名言③】「挑まなくてもいい危険というものもある」
- 【名言④】「母が言っていたんだ。小さい時、この家の庭で、小人を見たって」
- 【名言⑤】「もう私達に構わないでほしい、それだけを言いに来たの」
- 【名言⑥】「君と話がしたいんだ」
- 【名言⑦】「いつか小人が現れたらあの家をプレゼントしたいと」
- 【名言⑧】「私たち、三人だけじゃなかったんだわ!」
- 【名言⑨】「家族?俺ひとりだ」
- 【名言⑩】「人間がみんな、そんなに危険だとは思わないわ」
- 【名言⑪】「借りぐらしは人間に見つかっちゃいけないの」
- 【名言⑫】「君を守ってあげられたらって思ったんだけど、やっぱり駄目だった。本当にごめん」
- 【名言⑬】「泥棒なんかじゃありません、借りぐらしです!」
- 【名言⑭】「守ってくれて嬉しかった、いつまでも元気でね」
- 【名言⑮】「君は僕の心臓だ。忘れないよ、ずっと」
- まとめ
あらすじ
数少ない小人の生き残りである14歳の少女・アリエッティ(志田未来)は、寡黙な父・ポッド(三浦友和)と心配性の母・ホミリー(大竹しのぶ)と人間に見られてはいけないというルールを守るため、こっそり生活する毎日。
そんな中、アリエッティは心臓の病を抱えた青年・翔(神木隆之介)と出会う。存在を知られてしまったため、アリエッティたちは引っ越さなければいけないことに。責任を感じたアリエッティは、翔へ会いに行き「もう私たちに構わないでほしい。」と告げる。しかし、翔が家族とも会えず孤独であると知り複雑な気持ちになるアリエッティ。
そんな中、翔の面倒を見る家政婦・ハル(樹木希林)は、良からぬことを考え始め……。
『借りぐらしのアリエッティ』の感動的な名言・名セリフ
『借りぐらしのアリエッティ』には、小人として生きるアリエッティの力強い言葉や、翔の優しさが表れているセリフ、そして二人の交わす切なくも感動的な名言など、素敵な言葉がいくつもあります。
今回は、そんな中から特に印象的な名言・名ゼリフを厳選させて頂きました。
たとえ辛い境遇でも前を向いて生きるアリエッティたちに、胸が熱くなること間違いなしです!
【名言①】「野原みたいで素敵でしょう!」
アリエッティの部屋は、外から拾ってきたもので溢れかえっていました。そんな部屋を見たホミリーに「ちょっとは片付けたら?」と言われ、自慢げに笑いながら返したのがこのセリフです!
アリエッティは好奇心旺盛で冒険好きな女の子でした。そのため、勝手に外へ出てはお気に入りの植物やものを自分の部屋に持ってきていたのです。松ぼっくりやどんぐり、鉛筆などキュートな小物も沢山置かれているので、ぜひ細かいところまで注目してみてください!
アリエッティというキャラクターの性格を上手く表現している、可愛らしい名言です!
【名言②】「お父さん、狩りって楽しいね」
人間の使うものを少しずつ借りて生活していた小人たち。ものを調達することを「借り」と言い、人間が眠った頃にこっそり忍びこんでいました。初めての借りを体験したアリエッティが、嬉しそうに言ったのがこのセリフです。
14歳のアリエッティは、やっと自分も一人前になれたのだと喜んでいました。その気持ちがこのセリフに表れています。
しかし、印象的なのはアリエッティの言葉を聞いて少し微笑むポッドの表情!ポッドは借りがとても危険なものだと知っていました。だからこそ否定も肯定もせずにただ微笑んだのです。
アリエッティが、まだ何も知らない純粋な少女だったからこそ言えた名セリフではないでしょうか!
【名言③】「挑まなくてもいい危険というものもある」
遠くの方にネズミを見つけ立ち止まる二人。拾ったマチ針を持って「何が来てもこれで戦うわ!」と意気込むアリエッティに、ポッドが言ったセリフです。
ポッドは物静かで頼りがいのあるお父さん。好奇心旺盛なアリエッティが危険な目に遭わないようにと、この言葉を伝えるのです。子を思う父の気持ちが伝わってきますね!
ポッドは、ジブリ作品の中では珍しい寡黙なキャラクターです。子どもと同じ目線に立つのではなく、大事なことは背中で語る男らしいお父さん。今までジブリが描いてこなかった、新しい父親像です!
アリエッティを守ろうとするポッドの愛が詰まった名言となっております!
【名言④】「母が言っていたんだ。小さい時、この家の庭で、小人を見たって」
借りの途中で人間の少年・翔と目が合ってしまったアリエッティ。すぐに逃げようとしますが、「怖がらないで。」と声をかけられてしまいます。そして、翔が語りだしたのがこのセリフです!
翔は心臓の病気を患っていて、手術を控えていました。そんな心細い状況の中で家族と離れて暮らしている翔は、アリエッティと話したいと思っていたのです。そこで母親が小人を見た話をし、自分が危険な存在でないことを伝えようとします。どこか寂しげな翔の表情が印象的ですよね!
アリエッティが人間に存在を知られてしまった、今作の中でも重要な名場面となっております!
【名言⑤】「もう私達に構わないでほしい、それだけを言いに来たの」
人間に姿を見られてしまったため、引っ越しを検討し始めたポッドとホミリー。アリエッティは責任を感じ、自分で解決しようと翔の元へ向かいます。そこでアリエッティが伝えたのがこのセリフです。
アリエッティが落とした角砂糖を届けてあげるなど、翔は友好的な態度をとっていました。しかし、アリエッティ達は人間が自分たちを捕まえようとしていると勘違いしてしまうのです。
翔がこれ以上干渉しないように、アリエッティは危険だと言われている人間の前に現れます。ジブリ作品らしい、真っ直ぐな力強さを持ったヒロインですよね!
責任感の強いアリエッティというキャラクターを上手く表現している名セリフです!
【名言⑥】「君と話がしたいんだ」
「もう私達に構わないでほしい、それだけを言いに来たの。」というアリエッティの言葉に、翔が優しく返したセリフです。
両親は離婚し、母親は仕事で海外にいる翔。実は、仲良く暮らすアリエッティの家族と繋がりの薄い翔の家族は対比として描かれています。「不便な生活でも豊かに暮らす小人たち、便利な世の中でも寂しい暮らしをする人間のどちらが幸せか。」、というメッセージが込められているのです!
「小人と仲良くなりたい。」という翔の温かい思いから生まれた名言となっております!
【名言⑦】「いつか小人が現れたらあの家をプレゼントしたいと」
翔の様子を見に来てくれた、屋敷の主人であり親戚でもある牧貞子(竹下景子)が言った言葉です。
翔の部屋に置かれていたとても綺麗なドールハウス。それは、貞子の父親が小人のためにと作らせたものでした。その事実を知り、翔はアリエッティたちにドールハウスをプレゼントしたいと考えるようになります。
この後の翔の行動に深く関わってくる、大事な意味を持った言葉です。
人間と小人の共存が叶えられるかもしれない、そんな一筋の希望が見える名場面となっております!
【名言⑧】「私たち、三人だけじゃなかったんだわ!」
ポッドは足を怪我し動けなくなっていたところを、小人のスピラー(藤原竜也)に助けられます。初めて自分の家族以外の小人を見たアリエッティが、嬉しそうに言うのがこのセリフです!
周りに家族以外の小人がいない環境で育ったアリエッティ。「小人の生き残りは自分たちだけなのでは?」という不安を抱いていました。しかし、スピラーと出会ったことで、この世界にまだ小人が生き残っていることを知るのです。
困難の多い境遇の中でも強く生きる小人たちの思いが伝わってくる名言ではないでしょうか!
【名言⑨】「家族?俺ひとりだ」
夕食の誘いを断り、帰ることにしたスピラー。別れ際に、アリエッティから「仲間や家族はいるの?」と聞かれ、答えたセリフです。
アリエッティたちとは違って、家を持たず転々としながら生活しているスピラー。孤独にも負けず、強く生きてきたスピラーらしいセリフです!
作中では、アリエッティに木の実を渡すなど好意的に思っている描写が多くあります。とても可愛らしいキャラクターですよね!
アリエッティとはまた違った強さを持ったスピラーの、印象的な名セリフとなっております!
【名言⑩】「人間がみんな、そんなに危険だとは思わないわ」
これ以上ここにいるのは危険と判断したポッドとホミリーは引っ越しを決意。準備をするポッドに、アリエッティが言ったセリフがこの言葉です。
最初は、人間なんてみんな危険な存在だと思っていたアリエッティ。しかし、カラスに襲われそうになっているところを翔に助けてもらってから、考えが変わったのです。
ポッドは「我々は生き延びなければならない。」と伝え、アリエッティを諭します。父と娘、それぞれの思いが交差する切ないシーンです!
「掟は守らなければいけない、でもそれは本当に正しいのか。」という小人たちの複雑な思いを上手く表現した名言ではないでしょうか!
【名言⑪】「借りぐらしは人間に見つかっちゃいけないの」
引っ越す前にお別れを言いに来たアリエッティが翔へ言った名言です。
アリエッティは、今まで気づかれずに人間のものを借りて生きてきたこと、そして借りぐらしの小人は人間に見られてはいけないことを話します。ここで初めて、翔は自分が良かれと思ってしていたことが小人たちを苦しめていたのだと知るのです。
お互いを思っているのにすれ違ってしまう、そんな二人の運命が悲しい名場面となっております!
小人と人間が一緒に生きる難しさをストレートな言葉で表した名セリフです!
【名言⑫】「君を守ってあげられたらって思ったんだけど、やっぱり駄目だった。本当にごめん」
アリエッティからの話を聞き、翔は自分が心臓の病気で手術をしなければいけないと打ち明けます。続けて翔が言ったセリフがこの言葉です。
翔は小さな頃から病弱で、何も出来ない生活を送ってきました。そんな彼が自分よりも小さな小人と出会い、「こんな自分でも、小人のことなら守ってあげられるのではないか。」と考えるように。
角砂糖を置いてあげたり、ドールハウスをアリエッティたちの家に置いてあげたりと、色んなことをしていた翔。自分の優しさのせいでアリエッティたちが引っ越さなければいけなくなり、申し訳ない気持ちでこのセリフを口にするのです!
翔の切ない思いがひしひしと伝わってくる、印象的な名言ではないでしょうか!
【名言⑬】「泥棒なんかじゃありません、借りぐらしです!」
家政婦のハルに掴まってしまったホミリー。しかしアリエッティと翔で救出し、事なきを得ます。その後、ハルから話を聞いた貞子が「ハルさんは本当に見たのね、泥棒小人なんて言っていたけど。」と呟き、翔がすかさず言ったのがこのセリフ!
翔は、アリエッティたちが人間のものを少しずつ借りて生活していることを知っていました。そしてそれを「借りぐらし」と呼んでいることも。そのため、泥棒という言い方はしてほしくなかったのです。
しかし、アリエッティたちを見たことは秘密のため、すぐに「いえ……僕も会いたいです。」と誤魔化します。
翔の小人に対する真摯な気持ちから生まれた、素敵な名セリフです!
【名言⑭】「守ってくれて嬉しかった、いつまでも元気でね」
いよいよ引っ越しの日を迎えたアリエッティの元にやって来た翔。最後の別れ際、アリエッティが翔に伝えるのがこの名言です。
翔は「小人を守りたい。」という自分の気持ちのせいでアリエッティたちを追い込んでしまったと後悔していました。しかしアリエッティは翔の優しさに何度も救われた事があり、心から感謝していたのです。
別れても自分を思い出してくれるようにと、アリエッティが翔に髪留めを渡す感動的な名場面となっております!
心を通じあわせながらも別れなければいけないアリエッティと翔の切ない思いが伝わってくる、印象深い名言です!
【名言⑮】「君は僕の心臓だ。忘れないよ、ずっと」
アリエッティが去った後、もらった髪飾りを見ながら翔が呟いた名言です。今作の中でも、人気の高いセリフとなっております!
手術をしても上手くいかないだろうと、生きる希望を失っていた翔。しかし、アリエッティと出会ったことで、生きる勇気が湧いてきたのです!
アリエッティが小人としてひたむきに生きていくように、自分も強く生きたい。そんな思いが込められた、感動的な名言となっております。
物語の最後を締めくくるにふさわしい、今作の美しい世界観をそのまま表現したような名言です!
まとめ
『借りぐらしのアリエッティ』の名言・名セリフをご紹介しました!
小人として強く生きるアリエッティらしい名言や、そんなアリエッティを大切に思う翔の切ない名言など、心に残る言葉ばかりでしたね!
また、今作に隠された「豊かな暮らしをする小人と、寂しい暮らしをする人間、どちらが滅びゆく種族なのか。」という深いメッセージも魅力的です!
セリフにどんな意味が込められているのか考えながら楽しむことができる、今までのジブリ作品とはまた違った良さのある作品ではないでしょうか!
一度観たことがある方、なんとなく観たことがない方、どんな方でも楽しめる映画です。
ぜひ、切なくも優しさに溢れた今作を、あなたのお気に入りの一作にしてくださいね!