海に会いに行こう!潮風を感じるとっておきの映画15選
「海」を描いた映画はたくさんあります。代表的なところでは、サーフィンなど海辺でのライフスタイルを描いたもの、ストームなど海上でのパニックを描いたもの、アトランティスなど海洋にまつわるファンタジーを描いたものなどが思い浮かびますね!
この記事では「海に会いに行く映画」を厳選してご紹介します。物語の舞台や背景が「海」になっているだけでなく、スクリーンから「海」を感じる作品であることが選択基準です!
・夏に向かって気分を盛り上げたい!
・忙しくて海に行く時間が無い…でも海を感じてリフレッシュしたい!
・最近疲れ気味…海に癒されたい!
そんな方々に、ぜひ観ていただきたい作品を選びました。
つかの間、海を感じて、気分をリセットしましょう!本当の海に出かける前に、準備運動しておきたいあなたにも!
目次
海に会いに行く映画特集
1.ビッグ・ウェンズデー
「人生で大切なものを失ったことのある人たちへ」
出典:Amazon.com
あらすじ
マット(ジャン=マイケル・ヴィンセント)、ジャック(ウィリアム・カット)、リロイ(ゲイリー・ビジー)は、西海岸でサーフィンにのめり込んでいる仲のいい三人組。地元では凄腕サーファーとして名を馳せている。彼らの夢は、数十年に一度くるといわれている伝説の大波、ビッグウェンズデーに挑むことだ。
やがて彼らの日常を、ベトナム戦争が引き裂いていく。戦争に行くもの、結婚して家庭を持つもの、引っ越しするもの。かつて子供達の憧れだったマットは、サーフィンをやめ、気だるい毎日を過ごしていた。
そんなある日、戦争から帰ってきていたジャックは、伝説のビッグウェンズデーの噂を聞きつける。くすぶり続けていた青春の夢を持ち寄るように、かつての3人はサーフボードを持って集結する。
絶対見逃せない「海」を感じるポイント
サーフィンを通じて知り合った3人の若者が、大人に向かう出会いや別れの中で、人生で大切なものを見つけていく物語。彼らのそばにはいつも、彼らを挑発し、抱き、見守る海がありました。荒れる海、穏やかな海、そして伝説の海の表情を、スクリーンから感じることができます。最後に訪れる伝説に向けて、テンションが高まっていきます。見終わった後は夢のような一夏の余韻(よいん)にひたれるでしょう。
監督のジョン・ミリアス自身が、南カリフォルニア育ちのサーファー。この映画以降、サーフィンは海辺で暮らす人たちにとって、ひとつのライフスタイルになりました。
こんな人におすすめ
- 「一日中海と一緒」の生活を体験してみたい人
- 「サーフィンとはライフスタイルのことだ」を実感したい人
- 「若い頃に行った海」にもう一度出会いたい人
こんな人には向かないかも…
- 大きな波に恐怖心を感じてしまう人
- 説明よりも海のシーン中心。物語の説明が欲しい人には向かないかも…
2.グラン・ブルー
あらすじ
ジャック(ジャン=マルク・バール)は、酸素ボンベを持たず、ひたすら深い海を目指すフリーダイバー。驚異の潜水能力を持っているが、潜水事故で父親を失って以来、イルカだけが友だちの生活を送っている。
ある日ジャックは、幼なじみであり、フリーダイビング世界チャンピオンのエンゾ(ジャン・レノ)から、大会に誘われる。エンゾにとってジャックと戦うことは、昔からの夢だったのだ。そして、エンゾはジャックに敗れる。エンゾの記録を破ったのも、ジャックだった。
エンゾは世界チャンピオンに返り咲こうと、無理な挑戦を重ねる。そして悲劇が起きる。再び起きた悲劇にジャックは…
絶対見逃せない「海」を感じるポイント
深く、深く、海の底へと沈んでいくフリーダイビングのシーン。息がつまるような海の深さを感じます。ブルーですらない、沈黙の海を体験できます。
その一方で、ジャックが無邪気にイルカと触れ合うシーンは、海のブルーに満ちています。この映画では、深く静かな海と、明るく美しい海が、対照的に描かれています。
10代の頃からダイビングに親しんできたリュック・ベッソン監督が、実在のフリーダイバーであるジャック・マイヨールの協力を得て映画化した、驚異のダイビング・ムービーです!
こんな人におすすめ
- 息がつまるようなフリーダイビングの世界を体験したい人
- 海の深さ、沈黙の静けさを体験したい人
- ジャックとイルカの家族のようなふれあいに心癒されたい人
こんな人には向かないかも…
- 海の深さに恐怖心を感じてしまう人
- 閉所恐怖症気味の人
3.ザ・ビーチ
「僕は今でも”楽園”を信じてる」
あらすじ
スリルを求めてバンコクにやってきたリチャード(レオナルド・ディカプリオ)は、たまたま知り合ったダフィ(ロバート・カーライル)から、伝説の楽園「ザ・ビーチ」のことを聞かされる。そこは断崖絶壁に囲まれた本物の楽園で、最高の美しさに満ちている…
しかし、ダフィは地図を残して死んでしまう。「ザ・ビーチ」のことが忘れられなくなったリチャードは、同じホテルにいたフランソワーズ(ヴィルジニー・ルドワイヤン)とエティエンヌ(ギヨーム・カネ)を誘い、伝説を探しに向かう。
ついに伝説に到達するリチャード。そこには、サル(ティルダ・スウィントン)という女性とそのコミュニティがあり、確かに「楽園」だったのだが…
絶対見逃せない「海」を感じるポイント
映画『ザ・ビーチ』のロケ地に選ばれたのが、プーケットに近いアンダマンの海に浮かぶ無人島・ピピ・レイ島。リチャードが夢見るこの島には、信じられないほど美しい自然の海があります。まさに「伝説の楽園」を思わせる風景です。
少年のような目をしたリチャードが、思い焦がれる海はるかな島。そんな楽園から人を遠ざけ、守り続けた海。そんな海の神秘さを感じることができます。
こんな人におすすめ
- 信じられないような「楽園の島」を体験したい人
- 「楽園」の存在を信じ続ける少年のようなディカプリオが好きな人
- ミステリアス・サスペンス仕立て。サスペンスが好きな人
こんな人には向かないかも…
- 殺人事件の絡むサスペンス仕立て。海だけを感じていたい人には向かないかも…
- 大麻が重要なファクターとして登場します。大麻に抵抗がある人
4.ジョーズ
「みんな海からあがれ!早く!」
出典:映画『ジョーズ』予告編
あらすじ
アメリカ東海岸の田舎町・アミティに、サメに襲われた若い女性の遺体が打ち上げられる。海岸を遊泳禁止にしようとする警察所長ブロディ(ロイ・シャイダー)が、海水浴客を呼び込もうとする市長相手に手間取るうちに、第二の犠牲者が。
海洋学者・フーバー(リチャード・ドレイファス)によると、敵は巨大なホオジロザメ。ブロディは地元の荒くれ漁師のクイントを雇い、巨大な敵に立ち向かう。それは想像を絶する巨大ザメとの死闘の始まりだった。
絶対見逃せない「海」を感じるポイント
海水浴客で賑わう平和な海が、一周で巨大な魔物が潜む恐怖の海に変貌(へんぼう)します。人が海に感じる本能的な怖れ(おそれ)を、改めて感じます。
海面下の巨大な敵に、海面に浮かぶ小さなボートで立ち向かうブロディたち。その死闘のシーンが、この映画の最大の見どころです。海面下からのサメ目線のシーンもたっぷり。モンスター・パニックの原点といわれるのも納得です。
原作はピーター・ベンチリーの小説「ジョーズ」。ベンチリーは、1916年にニュージャージー州でほおオジロザメが泳いでいた人を襲った実話をもとに、この小説を書いたと言われています。
こんな人におすすめ
- 海のモンスターパニック映画を見て涼しくなりたい人
- チームワークで巨大な敵に立ち向かう主人公の姿をにワクワクしたい人
- サメの生態をリアルに知りたい人
こんな人には向かないかも…
- サメ恐怖症気味の人
- 近々ビーチにいく予定のある人
5.ライフ・オブ・パイ/虎と漂流した227日
「少年はなぜ生きることができたのか?」
出典:Amazon.com
出典:映画『ライフ・オブ・パイ/虎と漂流した227日』予告編
あらすじ
パイ(スラージ・シャルマ)はインドで動物園を経営する家族の息子。補助金の打ち切りで動物園を閉鎖せざるを得なくなり、カナダへの移住を決断、動物たちとともに貨物線で海に乗り出す。
ところが船は太平洋上で嵐にあい、パイだけが生き残る。いや、正確にはもう一匹の生存者?がいた…
パイと虎は、狭いボートの中である時はいがみ合い、ある時は助け合いながら漂流を続ける。そしてパイと虎は、227日という想像を絶する長い漂流の後、とある無人島に流れ着く。
しかし、その島は恐ろしい島だった…
絶対見逃せない「海」を感じるポイント
パイと虎の漂流シーンが一番の」みどころです。パイと虎が一緒にいるのは、広大な青い海に漂う小さなボートの上だけ。もともと仲良くなれっこない少年と虎は、違いを意識し、ある時は威嚇(いかく)し、ある時は獲物を分けあって生き延びます。小さなボートが浮かぶ青い海が印象的。美しい詩のように描かれます。
漂着した小さな島が、一瞬で恐怖の島に変貌するシーンも見逃せません。登場人物が、ほぼ一人の少年と一匹の虎だけのこの映画。神様のように少年と虎を見守り通づける、神様のような海を感じることができるでしょう。
こんな人におすすめ
- 絶体絶命の状況で少年はどう生き残るのか。ワクワクする海の冒険物語が見たい人
- どこまでも広い、広い海。そんな海でひとりぼっちになった気分を味わいたい人
- 意外と可愛い虎をじっくり観察したい人
こんな人には向かないかないかも…
- 猛獣に恐怖を感じてしまう人
- 海難事故のシーンに抵抗がある人
『ライフ・オブ・パイ/虎と漂流した227日』の詳細を見る▷▷▷
6.タイタニック
「生きることをあきらめないって約束してくれ!」
出典:Amazon.com
あらすじ
ジャック(レオナルド・ディカプリオ)は、新天地アメリカで一旗あげようとタイタニックに乗り込んだ三等船客。ローズ(ケイト・ウィンスレット)は、婚約者と実母と一緒の一等船客。2人の間には船上でも絶対的な格差がある。
ある日、ジャックは退屈をまぎらわせようと、一等船客ゾーンに潜り込みローズと出会う。一目で恋に落ちる2人。やがてローズの方から三等船客ゾーンに来るようになり、2人は深い関係になっていく。
そんな2人の関係は、すぐにローズの婚約者の知るところとなる。ローズをめぐる3人の関係が絡み合う。運命の瞬間がどんどん近づいているのも知らずに…
絶対見逃せない「海」を感じるポイント
見どころはたくさんあるのですが、見逃せないシーンが3つあります。
最初の見どころは、冒頭のタイタニックの実物が海底に沈んでいるシーン。この映画は、深海艇で実際のタイタニックを発見する場面から始まります。そしてそれは実写なのです!
2番目は、やっぱりジャックとローズの船上のシーン。これから起きる悲劇と対照的に、海の上のロマンスとして、船と海が美しく描かれます。
そして最後は、運命の時。タイタニックが冷たい海に浮かぶ氷山と衝突し、ジャックとローズが海に投げ出されるシーンです。悲しみと別れの海。小さな板切れの上のローズは、ジャックを失いながらも、ジャックとの約束通り生き残るために、ホイッスルを吹き鳴らします。
こんな人におすすめ
- 若い恋人同士のロマンスにひたりたい人
- 実際にあった悲劇の海難事故を追体験したい人
- 豪華な客船での滞在を体験してみたい人
こんな人には向かないかも…
- パニックものが苦手な人
- 近々船に乗る予定のある人
7.ダンケルク
「生き残ったものが勝者だ!」
出典:映画『ダンケルク』予告編
あらすじ
「ダンケルク」は第二次大戦の序盤で、敗戦を続けた40万人イギリス軍がドイツ軍に追い詰められたフランスの海岸の名前。映画『ダンケルク』はその撤退作戦を、史実をもとに描いた作品です。
主人公はイギリス軍の兵士・トミー二等兵(フィン・ホワイトヘッド)。トミーはドイツ軍に追われてダンケルクまでやってくる。退路を断たれたイギリス軍を海と陸と空からドイツ軍が襲う。もはや絶望的と思われたイギリス軍を救ったのは、数えきれないくらいの多くの、イギリスの民間船だった。
絶対見逃せない「海」を感じるポイント
海での戦いを描いた作品は数多くありますが、海が戦いの主人公を演じる作品はあまりありません。その代表が『ダンケルク』です。圧倒的なドイツ軍に追い詰められたイギリス軍。イギリス軍にとって背後の海は、本国への帰還を阻む(はばむ)大きな壁です。
しかし、その海と海で生活するイギリスの船人たちが、彼らを救います。この時、大きな壁だった海は彼らを乗せる大きな船に変わります。
そして、それからも長く続く戦いの中でイギリスを守ったのも、この大きな海でした。この映画『ダンケルク』では、イギリスの人たちの海を愛する気持ちが、リアルに伝わってきます。
こんな人におすすめ
- 実際にあった海辺での戦いをリアルに知りたい人
- 戦いのリアルを海と陸と空から体験してみたい人
- イギリスのシーマンシップ(船乗りの心意気)に関心がある人
こんな人には向かないかも…
- 残酷な戦闘シーンは苦手な人
- 延々と続く戦闘シーンに飽きてしまう人
8.崖の上のポニョ
「生まれてきてよかった」
出典:Amazon.com
あらすじ
海の中で、魔法使いの父親と海の女神の母親に、愛情いっぱいに育てられている魚の女の子・ポニョ(奈良柚莉愛)。ある日、ポニョは海辺で空き瓶に頭が挟まって困っていたところを、人間の少年・宗介(土井洋輝)に助けられる。
ポニョは海の中に連れ戻されてしまうが、宗介のことが忘れられない。ある時、たまたま父親の「命の水」を浴びたポニョは人間の女の子へと姿を変える。でもそれは、世界の仕組みを変えてしまう、許されないことだった。
魔法を使えばポニョを人間の姿に変えることができる。でもそれは、ポニョが魔法の力を失ってしまうことでもあった。そのうえ、途中で心変わりすると泡になってしまうのだ。
それでも、どうしても宗介のそばにいたいポニョ。父親はポニョを人間にする魔法をかける。
ポニョはどうなる?
絶対見逃せない「海」を感じるポイント
この映画では、ポニョが魚の子と人間の女の子の間を行き来します。ポニョの目線で、海の中からみた陸と、陸から見た海の姿が描かれます。この2つの海の姿が、いちばんの見どころです。海の中から見た陸は、ポニョにとってワクワク・ドキドキの未知の世界です。大好きな宗介もいる、明るい光の世界。それとは逆に人間の女の子の立場から見た海は、生きて荒れ狂う巨大な生き物のよう。
『崖の上のポニョ』を見終わった後は、海の中がずっと身近かに感じられることでしょう。
こんな人におすすめ
- 海の姿を人間目線と魚目線の両方から見てみたい人
- ここまで海のリアルを描いたアニメはない!と感動したい人
- 愛らしいポニョのキャラクターに触れていやされたい人
こんな人には向かないかも…
- 童話やファンタジーにはあまり共感できない人
- 荒唐無稽な物語についていけない人(ファンタジーですのでどこか荒唐無稽です)
9.ソング・オブ・ザ・シー海のうた
「母が残した”うた”を頼りに、幼いふたりの大冒険が始まる」
出典:Amazon.com
あらすじ
アイルランドに伝わる妖精・セルキーの母親と、人間の父親の間に生まれた兄妹の物語。
兄の名前はベン(本上まなみ)。しゃべることができない妹・シアーシャ(深田愛衣)。お母さんが海に消えて6年後の夜、シアーシャは導かれるように海に入ってしまう。母のように海に消えてしまうことを恐れた父(リリー・フランキー)は、おばあちゃん(磯辺万沙子)に頼んで兄妹をハロウィンで賑わう街に連れて行く。
兄妹は居心地の良くないおばあちゃんの家から脱走を図る。目指すのはお父さんが待つ我が家だ。しかしその途中で、シアーシャがいなくなってしまう。シアーシャはどこに?シアーシャを探すベンの旅が始まる。
絶対見逃せない「海」を感じるポイント
アイルランドに伝わる神話を描いた、海をめぐる神秘的な雰囲気に満ちたアニメーション映画です。妖精・セルキーの母、妖精の血をひくシアーシャは、なぜ海に消えてしまうのか。その答えは伏せられたまま。母を連れ去った海の姿が、驚異的に美しい映像で描かれています。
セルキーとはアイルランドに伝わるアザラシの妖精。セルキーがうたうと妖精が家に現れる不思議な伝説があります。この映画には、不思議な海の歌が満ちています。
こんな人におすすめ
- 海にまつわる神秘的な世界にひたりたい人
- 優しくて静かな夜の海の雰囲気にいやされたい人
- 不思議な妖精の物語に好奇心が刺激される人
こんな人には向かないかも…
- 神話や伝説の世界はピンとこない人
- 物語にはっきりした起承転結を求める人(神話の世界なので難しいところがあります)
10.ウォーター・ワールド
「両極の氷がすべて解けた後、残った人類は浮遊都市で暮らしていた」
出典:Amazon.com
あらすじ
温暖化で両極の氷が溶けてしまった結果、海だけの星になってしまった地球。生き残った人類は「環礁』と呼ばれる浮遊島を造って生活している。彼らが憧れるのは未知の陸地「ドライランド」だ。
主人公はウォーターランドを旅するマリナー(ケヴィン・コスナー)。貴重品となった土と食料品を交換して生活している。ある時、肌にドライランドへの地図を彫られた少女・エノーラと出会い、一緒にドライランドを目指すことになる。
マリナーを追うのは、ドライランドへの上陸を狙う武装集団・スモーカーズ。マリナーとエノーラの、追いつ追われつの冒険の旅が始まる。
絶対見逃せない「海」を感じるポイント
冒険の舞台はずっと海。人類が生き残れるのは、広大な海の上に浮遊する人工島だけ。彼らのドライランド=陸地への渇望(かつぼう)がダイレクトに伝わってきます。彼らは24時間365日、ずっと「ウェット」なのですから。
人類が海の上に建造した人工島の奇抜さが見どころです。生き残るために建造した浮遊する人工島群。そこで繰り広げられる追跡劇。聞くだけでもワクワクしませんか?その想像力に圧倒されます。
海を感じ続ける映画、海に対して人類がどのように知恵で相対してきたかを、リアルに感じることのできる映画です。
こんな人におすすめ
- 海の上のSF冒険活劇です。SFが好きな人(実はマリナーはミュータントです)
- 海の上で暮らすことになったらどうなるか。そんな世界が見てみたい人
- 温暖化が続くと地球はどうなるか。その究極の姿を知りたい人
こんな人には向かないかも…
- 荒唐無稽なSFはどうもピンとこない人
- アクション映画にあまり関心がない人
11.アクアマン
「予測不能の、海中バトル・エンタテイメント!」
出典:映画『アクアマン』予告編
あらすじ
『アクアマン』は、2019年2月に公開されたばかりの海洋超大作です。主人公・アクアマンを演じるジェイソン・モモアの男っぷりも大きな話題となり、一躍、時の人になりました。
アーサー・カリー(アクアマン:ジェイソン・モモア)は、メイン州の灯台守と海洋帝国アトランティスの女王から生まれた子。女王は帝国に連れ戻されてしまうが、アーサーは、アトランティス帝国の参謀・バルコ(ウィレム・デフォー)に武芸の手ほどきを受けながら、たくましく成長する。
成長したアーサーの時代。アトランティス王オームは「海の覇王(オーシャン・マスター)として地上への進行を狙い、次々に他の海底国を征服していく。そして海底帝国統一のために、最後に狙われた甲殻類国との戦いが始まる。
最後の戦いの場に、伝説の矛(ほこ)・トライデントを手にしたアーサーが登場する。アーサーは初代アトランティス帝国の王と同じ能力である、海の生物のすべてを思いのままに操れる力を発揮する。
真の海底王国の王は誰になるのか?
絶対見逃せない「海」を感じるポイント
海を舞台にした『スター・ウォーズ」とでもよべる作品。アトランティス軍、甲殻類軍、それからアーサー率いる海の生物軍の海中バトルが最大の見どころです。戦いの場面連続なのですが、ブルーの海中の世界がとても美しく描かれています。
戦闘シーンだけでなく、海深くに位置するアトランティス帝国の映像も見どころです。壮大で優雅、神秘的で美しい世界が圧倒的です。
アトランティス帝国の参謀・バルコが密かに幼いアーサーを教育するシーンも楽しさいっぱいです。イルカと泳ぎ、ジャンプし、潜るアーサー。海のエネルギーに満ちています。
こんな人におすすめ
- 海の映画が好きな人・アクション映画が好きな人・その両方が好きな人
- ジェイソン・モモアの男っぷりに見ほれたい人
- 「海の中の宇宙」を体験したい人
こんな人には向かないかも…
- 激しいバトルシーンを見ると酔っちゃう人
- ヒーローものよりもロマンスを期待している人
12.パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊
「あばよ、ジャック!」
出典:Amazon.com
出典:映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』予告編
あらすじ
いまや落ちぶれ果ててしまった海賊・ジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)。一文無しの上、英国海軍にも追いかけられ、とうとう捕まって牢獄に閉じ込められてしまう。
ただ、転んでも多々では起きないのがジャック。魔女疑惑をかけられて投獄されたカリーナ(カヤ・スコデラリオ)と共に脱獄し、牢獄で知り合ったヘンリー(ブレントン・スウェイツ)と一緒に「ポセイドンの矛(ほこ)」を探し求める航海に旅立つ。
一方、かつてジャックに嵌(は)められ、生ける亡霊と化したサラザール(ハビエル・バルデム)のサイレント・メアリー号が「魔の三角水域」で復活する。ジャックの持つ「北を指さないコンパス」だけが、サラザールを「魔の三角水域」の呪いから解き放つ。ジャックを追い求めるサラザールとの最終決戦が始まる。
絶対見逃せない「海」を感じるポイント
「魔の三角水域」は、スペイン兵の亡霊軍団率いるサラザールのセント・メアリー号が出没する妖しい(あやしい)海。暗くて深い海の雰囲気に満ちています。海に感じる底知れない神秘さを感じることができるでしょう。
ジャック・スパロウは海と戯(たわむ)れる子供のようです。ボトルに閉じ込められてしまった愛船「ブラック・パール号」を取り戻そうと四苦八苦するジャックに海が味方します。
今回の作品では、若き日のジャック・スパロウが海で暴れるシーンも登場します。若き日のジャック・スパロウが、本当にスッとしていてかっこいい!
こんな人におすすめ
- ジャック・スパロウことジョニー・デップの姿を目に焼き付けておきたい人
- 海洋冒険アクションがなによりも好きな人
- 海に底知れない神秘さや不思議さを感じたい人
こんな人には向かないかも…
- 海の亡霊の残酷な姿を正視することができない人
- アクションシーンの連続、ましてや海の上のアクションシーンだと酔ってしまう人
『パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊』の詳細を見る▷▷▷
13.海の上のピアニスト
「船で生まれ、一度も船を降りたことがない天才ピアニスト」
出典:Amazon.com
あらすじ
1900(ティム・ロス)は、1900年に船の上で生まれ、捨てられた。船の機関士にひろわれ育てられたが、やがて機関士は亡くなってしまう。機関士の葬儀で流れた音楽に惹(ひ)かれ、1900はピアノを弾き始める。
1927年。成長した1900は船内でバンドを組み、素晴らしいピアニストとして評判を取り、レコーディングもする。そんなある日、船上で美しい女性を見染めるが、船から降りたことのない1900は、船を降りる彼女を追いかけることができない。決意して階段を降りて行っても、途中で船に戻ってきてしまうのだ。
戦争も終わった1946年。朽ち果てた船を爆破する時がやってくる。ダイナマイトを仕掛け、海に沈めるのだ。そんな時になっても1900は船を降りることができない。そして船は爆音と共に沈んでいく。
絶対見逃せない「海」を感じるポイント
海と音楽がこれほど美しく描かれた作品はありません。数々の海のシーンが、美しい音楽とともに描かれています。嵐の夜に、船上でピアノを弾くシーン。いくら揺れていても、船で育った1900は平気です。ピアノのストッパーを外して、嵐を楽しむかのように動き回るピアノを弾きこなします。こんなシーンは想像もつきません。
その他にも、自由の女神のすぐそばを船が通過するシーンや、まだ子供の1900が初めて一等船室に入るシーン、船室の窓越しに見かけた女性に恋心を抱いてしまうシーンなど、まるで観ている人自身が海の上にいるかのようなシーンでいっぱいです。
こんな人におすすめ
- 船の上で暮らしているかのような体験がしたい人
- 海の上で美しい音楽を聞いて癒(いや)されたい人
- 上質なピアノ曲を聞くのが大好きな人
こんな人には向かないかも…
- 船に酔いやすい人
- 人が船に酔っているシーンを観るのが苦手な人
14.海のふた
「私ね、この海のそばでかき氷屋始めることにする!」
出典:Amazon.com
出典:映画『海のふた』予告編
あらすじ
都会で舞台美術の仕事をしていたまりちゃん(菊池亜希子)が、故郷の西伊豆に帰ってくる。元カレのオサム(小林ユウキチ)に、ここでかき氷屋でも始めたいと宣言する。
はじめちゃん(三根梓)は、一緒に暮らしていたおばあちゃんを亡くしたばかりで、心に傷を抱えた女の子。まりは母親からしばらくはじめちゃんの面倒をみてと頼まれている。
まりははじめちゃんを誘い、かき氷屋の準備を開始する。本当に自分がおいしいと感じるものだけを提供するかき氷屋さん。はじめちゃんはお客さん第一号だ。そしていよいよ開店の日を迎える…
絶対見逃せない「海」を感じるポイント
街での暮らしに疲れて帰ってきたまりちゃんを、故郷の海が優しく迎えます。大事な人を亡くして、顔のやけどばかりか心まで傷ついたはじめちゃんを、海とまりちゃんのかき氷が溶かしていきます。包み込むような海の優しさを、ゆっくりとしたスピードで感じることのできる映画です。
原作は吉本ばななさんの小説「海のふた」。ばななさんはご両親がご健在だった頃(お父様は批評家の吉本隆明さん)、ご家族で物語の舞台となった西伊豆になんども訪れたそうです。ばななさんの意味に対する思いもあふれています。
こんな人におすすめ
- 海のそばで暮らす生活をしてみたい、海のそばで癒されたい人
- かき氷に思い出がつまっている、かき氷が大好きな人
- 吉本ばななさんの作品が好きな人
こんな人には向かないかも…
- ドラマチックな展開を期待している人(穏やかに海を感じる作品です)
- お腹がすいている人(あまりに美味しそうなかき氷に空腹感が高まります)
15.海街diary
「4人が本当の家族になるまでの1年間の物語」
あらすじ
鎌倉の海辺で暮らす三姉妹の幸(綾瀬はるか)・佳乃(長澤まさみ)・千佳(夏帆)は、15年以上会っていない父親の葬儀で、腹違いの妹・すず(広瀬すず)に出会う。すでに母を亡くし、後妻と暮らすことになっているすずに、幸は「鎌倉で一緒に暮らさない?」と誘う。
鎌倉で三姉妹に暖かく迎えられたすずは、次第に家族のように打ち解けていく。四姉妹としての共同生活の毎日、でもお互いに心の深いところにわだかまりを抱え、父親のことは話さない関係が続く。すずは不倫した父親の子供なのだ。
そんなある日、幸は父親との思い出がいっぱい詰まった場所に、すずを連れていく。
絶対見逃せない「海」を感じるポイント
鎌倉の海がこの物語の重要なキャストです。異母姉妹のすずを誘う幸のこころ、幸の気持ちに応えようとするすずの気持ち、そして父親の思い出を共有してわだかまりを溶かそうとする幸とすずを、鎌倉の海が優しく包み込みます。
三姉妹が初めてすずと出会う見晴らしのいい場所のシーン、4人で初めて鎌倉の砂浜に遊びに行くシーン、自転車の後ろにすずが乗って満開の桜の下を走るシーンなど、印象的なシーンにはいつも鎌倉の海の風が吹き抜けているような作品です!
こんな人におすすめ
- 言葉はなくてもあふれる想いを感じて思いっきり泣きたい人
- 鎌倉の海のそばで暮らしているかのような癒しを求めている人
- 鎌倉のきれいな海や風景に出会いたい人
こんな人には向かないかも…
- ドラマチックな展開を期待している人(描かれているのは何気ない普段の日常です)
- メッセージ性の強い内容を求める人(何気ない日常に幸せを見つける物語です)
まとめ
「海」の映画は「海と人」の映画なのですね。人の営みを包み込むように見守る海。人が海のそばでなにかに挑もうとしたり、新しく始めようとする時、海がさまざまに形を変えながらそれを助けてくれる物語。
ある時はビッグ・ウェーブに、またある時はイルカに。海の向こうに楽園を夢見るのも、神秘的な海の底を想像するのも自由自在。海風が吹き抜けるのを感じる映画に会いに行きませんか。