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映画『ブラックホーク・ダウン』の名言・名場面特集|英語付きでおさらい

ヤスダ ユウカ

 

2001年にアメリカで公開された『ブラックホーク・ダウン』は、1993年10月に実際にソマリアで起こった「モガディシュの戦闘」を描いたアメリカの戦争映画です。マーク・ボウデンのノンフィクション小説『ブラックホーク・ダウン アメリカ最強特殊部隊の戦闘記録』を原作としています。

監督は『エイリアン』や『ブレードランナー』で知られる名匠リドリー・スコット。主演は『ブラック・ダリア』のジョシュ・ハートネットが務めたほか、ユアン・マクレガー、オーランド・ブルーム、トム・ハーディら豪華キャストが脇を固めました。

ややドキュメンタリー・タッチの演出と、壮烈でリアルな戦闘シーン、そしてクールな音楽が高い評価を得ています。第74回アカデミー賞では監督賞を含む4部門にノミネートされ、そのうち編集賞と音響賞を受賞しました。

この記事では、そんな名作戦争映画『ブラックホーク・ダウン』から、心にズシッと来る10の名言を紹介します。

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目次

映画『ブラックホーク・ダウン』あらすじ

ブラックホーク・ダウン
出典:Amazon

1993年。アメリカは民族紛争の続くソマリアへ軍を派兵し、内戦を終結させようとしていた。アイディード将軍が率いるソマリア民兵に軍事的包囲をやめさせ、難民を飢餓から救い、ソマリアの治安を改善することが目的だ。しかし、3週間の任務のはずが、6週間経っても作戦に進展はなかった。

そこで軍は、アイディード将軍の副官2名を拉致する強襲作戦をとる。レンジャー、デルタフォース、航空部隊ナイトストーカーズなどで構成された役100名の特殊部隊がソマリアの首都モガディシュの中心街バカラマーケットへ向かった。

作戦コード「アイリーン」が発動され、標的の副官2名らの拘束に成功した部隊だったが、撤収を前に米軍最新ヘリ「ブラックホーク」が撃墜する。1時間で終了する予定だった作戦は、歴史に残る壮烈な戦闘へと発展していく……。

ブラックホーク・ダウン実話を基にした映画『ブラックホーク・ダウン』のあらすじ&ネタバレ解説|リアルすぎる戦闘描写が評価
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映画『ブラックホーク・ダウン』の名言・名セリフ

映画『ブラックホーク・ダウン』には、実話をもとにリアルに描かれているからこそ心にズシッと来る重い名言・名台詞が登場します。その中から抜粋した10個の名言を、解説とともに紹介していきます!

※一部映画のネタバレを含むので、未鑑賞の方はご注意ください。

【名言①】「俺たちにできることは2つ。彼らを助けるか、国が崩壊していくのをCNNニュースで傍観するかだ。(We have two things that we can do.We can help…or we can sit back and watch the country destroy itself on CNN.)」

ブラックホーク・ダウン
出典:映画『ブラックホーク・ダウン』公式Facebook

まだ強襲作戦実行が決まっていないころ、ソマリアにいる兵士たちが待機している時のエヴァーズマン二等軍曹(ジョシュ・ハートネット)のセリフです。他の兵士に「彼は先住民族が好きなんだ」と言われた彼は次のように答えます。

「好きではないが、敬意は払うよ。ソマリアの人々は 仕事がなく、食料も教育も、未来さえないんだ。俺たちにできることは2つ。彼らを助けるか、国が崩壊していくのをCNNニュースで傍観するかだ」と。

周囲の兵士は「理想主義者だ」と笑いますが、彼らの表情には希望と誇りが見えます。他の国の全く知らない人々を救うために命をかけてやって来た彼らの正義感の強さや、この任務の意義を強く感じさせられる瞬間です。

【名言②】「弾が頭をかすめた瞬間、政治やくだらん話は吹っ飛んじまうさ。(One that first bullet goes past head, politics and all that shit…just goes right out the window.)」

ブラックホーク・ダウン
出典:Amazon

作戦へ向かう直前に、他の隊員から「俺たちは場違いだと思うか?」と聞かれたノーマン・”フート”・ギブソン一等軍曹(エリック・バナ)のセリフです。エヴァーズマン二等軍曹のようにこの任務に意義を感じている兵士もいれば、他国の内戦に介入することに疑問を抱きながらソマリアにいる兵士もいたのです。

フート一等軍曹はデルタフォースの古参兵。経験豊富な兵士です。彼のこの言葉に、戦争の現場には戦争の理由や政治的なゴタゴタ、世論やなんやは関係なく、ただただ兵士の命がかかっているのだと改めて感じさせられます。

【名言③】「1人も置いてくるな。(No one gets left behind.)」

ブラックホーク・ダウン
出典:Amazon

作戦コード「アイリーン」発動後、ヘリに乗り込む兵士たちに向かって司令官のウィリアム・F・ガリソン少将(サム・シェパード)がかける言葉です。この言葉は、作戦の最後の最後まで繰り返されました。

彼らは戦死した兵士の死体や捕虜となった兵士も、1人も諦めずにアメリカに連れて帰ることにこだわったのです。決して仲間を見捨てないという彼らの信念と強く感じられます。

同じ意味の言葉「Leave No Man Behind(1人も置いてくるな)」は、英語版のキャッチコピーにもなっています。

【名言④】「皆がお前と同じように怖い。だが、怖いと思った時に何をするかが違いを生む。(Everyone feels the same way you do. All right? It’s what you do right now that makes a difference.)」

ブラックホーク・ダウン
出典:Amazon

ヘリから落ちて重傷を負ったブラックバーン上等兵(オーランド・ブルーム)らを連れて戦場から基地へ戻ったレンジャー部隊。しかし、墜落した「ブラックホーク」のパイロット救出のために再び戦場に戻ることになります。

骨折により任務を外されていた兵士も一緒に向かうと志願する中、兵士の1人トーマス(タック・フィッツジェラルド)は「戦場に戻りたくない」と怯えていました。この言葉は、そんなトーマスにストルッカー二等軍曹(ブライアン・ヴァン・ホルト)がかけたもの。そして彼は「自分で決めろ」と続けます。

このまま安全な場所で待つか、それとも窮地の仲間を救いに行くか……。究極の選択に、胸が締め付けられます。そして、私たちの実生活への教訓にもなる言葉ではないでしょうか。

【名言⑤】「謝ることなんかない。お前はトゥオンブリーを救ったんだ。完璧だよ。(You don’t have anything to be sorry for. You saved Twombly. You did perfect.)」

ブラックホーク・ダウン
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戦闘の最中、銃弾を受けて重傷を負ったスミス伍長(チャーリー・ホフハイマー)。兵士たちは身動きが取れない中で手当をしながら助けを待ちますが、彼はおそらく助からないということがわかっていました。

この言葉は、負傷したことを謝るスミスに対して、エヴァーズマン二等軍曹がかけた言葉です。

実は出発前、エヴァーズマン二等軍曹はお調子者のスミスに「俺を補佐してくれ。しっかり頼んだぞ」と言い、スミスは笑顔で「イエッサー。楽勝だ、チョロいぜ」と答えていました。スミスはその約束を守り、しっかりと役目を果たしたのです。思わず目頭が熱くなるシーンです。

【名言⑥】「考えるな。撃たれる奴、ヘリから落ちる奴。君のせいじゃない。これは戦争なんだ。(You’re thinking. Don’t. Because, sergeant, you can’t control who gets hit or who doesn’t. Who falls out of a chopper or why. It ain’t up to you. It’s just war.)」

ブラックホーク・ダウン
出典:映画『ブラックホーク・ダウン』公式Twitter

スミスの死後、立ちすくむエヴァーズマン軍曹にその場にいたフート一等軍曹がかけた言葉です。エヴァーズマン軍曹は、「援護ヘリを呼ぶべきだった」と後悔していました。

それに対してフート一等軍曹は、「きっとそのヘリも墜落して死傷者が増えただろう」「考えるな。撃たれる奴、ヘリから落ちる奴。君のせいじゃない。これは戦争なんだ。」と励ましたのです。

ぶっきらぼうなイメージのフートの優しい言葉がグッと来ると同時に、戦争を前にした1人の兵士の無力さを感じるシーン。戦争の理不尽さをひしと感じます。

【名言⑦】「連中にはわからない。俺たちがなぜ戦うか。俺たちは仲間のために戦うんだ。そうとも。それだけだ。(They won’t understand. They won’t understand why we do it. They won’t understand it’s about the men next to you. And that’s it. That’s all it is.)」

ブラックホーク・ダウン
出典:映画『ブラックホーク・ダウン』公式Facebook

仲間を失いながらも、戦場から基地へたどり着いた兵士たち。しかし、フート一等軍曹は再び出発する準備をしていました。エヴァーズマン二等軍曹が「戻るのか?」と聞くと、フート一等軍曹は当然のように「まだ仲間が残ってる」と答え、こう続けます。

「…故郷に帰ると、みんなが俺に聞く。“フート なぜ戦うんだ?”“どうして?” “戦争中毒なのか?”と。俺は何も答えない。なぜかって?連中にはわからないからさ。俺たちがなぜ戦うか。俺たちは仲間のために戦うんだ。そうとも。それだけさ。」

彼が戦うのは、国のためでも名誉のためでも、憎しみからでも、もちろん暴力やスリルが好きなわけでもないのです。そして、仲間が戦場に残っているうちは彼にとってまだ終戦ではないのでしょう。フート二等軍曹のかっこよさにシビれる名シーンです!

【名言⑧】「おい、新しい1週間が始まる。今日は月曜日だ。(Hey, we started a whole new week. It’s Monday.)」

ついて行こうとしたエヴァーズマン軍曹を止め、1人で戦場へ戻るフート一等軍曹が、ふと振り返ってエヴァーズマン二等軍曹にかけた言葉です。それを聞いたエヴァーズマン軍曹は、少し笑ったあと、グッと泣くのを堪えているような表情になります。

地獄絵図のような戦場から無事に戻った安堵と、仲間を失った悔しさ。これから始まる1日1日は、彼にとってこれまでとは全く違うものになるのでしょう。エヴァーズマン二等軍曹の表情が胸を打ちます。

【名言⑨】「英雄になろうなんて誰も望んでない。結果としてそうなることがあるだけだ。(Nobody asks to be a hero. It just sometimes turns out that way.)」

ブラックホーク・ダウン
出典:映画『ブラックホーク・ダウン』公式Facebook

エヴァーズマン二等軍曹が、基地に横たわるスミスの死体の前で呟く言葉です。

「ここに来る前、友達に尋ねられた。ソマリアに向かう時だ。“何故他人の戦争を戦うんだ?”“英雄気取りなのか”…何も答えられなかったが…今なら違うと言える。英雄になろうなんて誰も望んでない。結果としてそうなることがあるだけだ。」

英雄にはなろうとしてなれるものではない、命をかけて誰かを救うことはそんなに簡単なものではない、ということが伝わります。そして、作戦は失敗という結果を迎えたものの、彼らは確かに英雄になりました。

【名言⑩】「愛する人…君は強い。立派に生きていける。(My love, you’re strong and you’ll do well in life.)」

ブラックホーク・ダウン
出典:映画『ブラックホーク・ダウン』公式Facebook

エンドロールで流れる遺書の冒頭です。遺書を書いた人物は明示されていませんが、劇中で仲間に遺書を預けるシーンがあったルイス三等軍曹(エンリケ・ムルシアーノ)か、妻に電話をかけるシーンのあったシュガート一等軍曹(ジョニー・ストロング)のどちらかのものだと思われます。

この時、画面は映像のない文字のみのエンドロールであるにも関わらず、亡くなった兵士の思いや残された家族の思いがありありと想像できて、胸が締め付けられます。一言で「失敗」と言われるこの史実にも、犠牲になったアメリカ人兵士がいたこと、彼らの名誉を忘れてはいけませんね。

まとめ

実際に起きた戦争を描いた映画『ブラックホーク・ダウン』より、10の名言を紹介しました。リアルな戦闘を描いているためセリフの少ない本作ですが、その中に光る名言がたくさんあります。また、冷静に敵を制圧する場面など、見どころ・名シーンも多い映画です。『ブラックホーク・ダウン』の名言を、ぜひもう一度視聴しながらじっくりと感じてみてくださいね。

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この記事を書いた人
ヤスダ ユウカ
ヤスダ ユウカ

1995年、スターウォーズの日生まれのライターです。映画とドラマが好きなネトフリオタク。「やすだ ビーツ タイム」という変な名前で、Netflix作品を紹介するnoteブログやってます!好きなジャンルはSF、スリラー、ファンタジー。DCコミックスも大好き。最近はタイ映画・ドラマにハマりタイ語を勉強中です。