映画『ナイル殺人事件』のあらすじネタバレ|『オリエント急行殺人事件』との共通点は?
『オリエント急行殺人事件』に続きアガサ・クリスティーが描く名作、『ナイル殺人事件』がいよいよ公開となりました。
暗雲が立ち込める新婚旅行の中、ナイル川を走る豪華客船では痛ましい殺人事件が発生!
容疑者は客船に乗っている全員が対象……。名探偵ポアロは殺害された花嫁の加害者を暴くべく、頭脳をフル回転しながら事件へと立ち向かいます。
綿密に練られた驚きのトリックと、登場人物それぞれが抱えるアリバイ。「愛」をテーマに、画面から片時も離れることのできない濃厚なストーリーが展開されていきますよ。
果たして犯人は誰なのか?そして「愛」とは一体何なのか……。127分間、謎解きの旅をよそ見することなくお楽しみくださいね。
目次
映画『ナイル殺人事件』について
前作のラストシーンにて、ポアロがナイルでの仕事を依頼される描写があったのを覚えていますか?
そう、『ナイル殺人事件』は『オリエント急行殺人事件』の続編ということ!アガサ・クリスティーの手掛ける小説が原作であり、彼女の作品の中ではランキング上位に食い込むほど支持率が高いとか。
現代は『ナイルに死す』。1978年に初めて映像化を果たし、今回の作品は三度目なんだとか。2004年には国内で舞台化も果たしており、いかに根強い人気を誇るかが分伺えますね。
ストーリーは原作から少々アレンジを加えて、映画ならではのオリジナル要素を追加。小説ファンもそうでない方も楽しめるように工夫がなされているのも、2022年バージョンの特徴と言えるでしょう。
華やかで豪華な映像と、「愛」を取り扱った奥深さが何よりの魅力。視覚的にも楽しめる美しい描写は、ぜひ大きなスクリーンでご覧になっていただきたいほどです。
監督は主人公のポアロ役を務めるケネス・ブラナー。前作からの続投ということでより気合の入った作品となっていますよ!
10秒で分かる!映画『ナイル殺人事件』の簡単なあらすじ
出典: 20世紀スタジオ 公式チャンネル
莫大な財産を所持するリネット(ガル・ガドット)と“ジャッキー”ことジャクリーン(エマ・マッキー)はお互い仲の良い親友です。
近頃ジャッキーには彼氏のサイモン(アーミー・ハマー)ができ、パーティーにて彼を紹介します。するとリネットは婚約者がいたにも関わらず、サイモンに一目惚れ。後日ジャッキーを差し置いて二人はくっ付き、驚きのゴールインを果たしてしまうのでした。
華やかな新婚旅行を迎える夫妻ですが、行く場所全てにジャッキーが現れて邪魔をします。
「どうにかしてほしい」と二人は招待客のポアロ(ケネス・ブラナー)に依頼するものの、一向にストーカー行為をやめる気配がありません。それどころか感情は加速しており、今にも犯罪を犯しそうな怪しい雰囲気さえ漂っています。
一度は振り切ったと思いきや、再び姿を現すジャッキー。そうこうしているうちに夫婦や招待客らが乗り込むS.S.カルナック号では、リネットが被害に遭う殺人事件が発生し……。
映画『ナイル殺人事件』のネタバレあらすじ
【あらすじ①】禁断の出会い
1914年の第一次世界大戦時、ポアロ(ケネス・ブラナー)の名案で部隊を優勢に導くことが出来ていた。負傷者こそ少なく戦えたものの、気を抜いたところで大尉は帰らぬ人に。彼自身も重傷を負い、顔に深い傷がついてしまう。
心も体も傷ついたポアロの救いは、看護婦として活躍する恋人のカロリーヌ。臨時医療施設にて彼を励まし、「傷がある部分はヒゲで隠せばいいわ」とアドバイス。この出来事がきっかけであの個性的なヒゲを生やしているのだ――。
そして時は経過し、オリエント急行殺人事件のあと。ポアロはとあるショーパブに招待され、有名なジャズ歌手・サロメ(ソフィー・オコネドー)の歌を聞きに行く。
彼女のショーが開かれる中、バー・カウンターでは富豪の娘・リネット(ガル・ガドット)と“ジャッキー”ことジャクリーン(エマ・マッキー)が一杯飲み交わしている。
ジャッキーには近頃お熱になっている男がいるらしく、相手の名前はサイモン(アーミー・ハマー)。ルックス良し、夜の生活も良し……とのことだが、悩ましいことに無職だそうだ。
ジャッキーはリネットに彼を紹介すると、二人はフロアに踊りに行ってしまう。まるで“男と女”のような奇妙な空気が流れるのを、ジャッキーはただ見つめているだけだった。
【あらすじ③】新婚夫婦と「捨てられた」人
熱い一夜から数週間が経ち、ポアロは休暇を取りがてらエジプトへ滞在。
そこでオリエント急行で共に行動したブーク(トム・ベイトマン)とその母・ユーフェミア(アネット・ベニング)と出会う。ブークはあれ以来、鉄道会社を辞めていた。彼は友人の結婚パーティーに呼ばれており、ポアロを誘う。
いざ開かれたパーティーとは、何とリネットとサイモンの結婚を祝うもの!わずか6週間でゴールインし、あれほど愛し合っていたジャッキーとは別れたというのだ。
サイモンは無職だったものの、リネットが富豪なため問題なし。華々しいイベントには3人のほかに7名が参加していた。
アンドリュー・カチャドリアン(アリ・ファザル) | リネットのいとこ/財産の管理人 |
ミセス・バワーズ(ドーン・フレンチ) | マリーに使える看護師 |
マリー・ヴァン・スカイラー(ジェニファー・ソーンダース) | リネットの名付け親兼後見人 |
サロメ・オッタボーン | 歌手(パーティーを盛り上げるために呼ばれた) |
ロザリー・オッタボーン(レティーシャ・ライト) | リネットの同級生/サロメの姪っ子兼、マネージャー |
ウィンドルシャム(ラッセル・ブランド) | リネットの元恋人/医者 |
ルイーズ・ブールジェ(ローズ・レスリー) | リネットに使える使用人 |
楽しい時間を過ごしている頃、会場にはなぜかジャッキーの姿が……。どうやら彼女は2人の行く先行く先、全てに現れているそうである。
頭を悩ました夫婦はポアロに依頼し、ストーカー行為をやめるように懇願する。
【あらすじ③】パニック状態のクルーズ
ポアロはジャッキーに説得をするも聞き入れてもらえず、彼女は22口の銃さえ保持しているほど。
不穏な空気の中、新婚旅行の予定は変更され招待客らを乗せたクルージングへと切り替えることに。もうジャッキーは追ってこないだろうと油断していたのも束の間、2日目の夜に彼女は堂々と乗船してきたのである。
招待チケットを所持しているため追い返せず、またも嫌な雰囲気が再び……。遂にジャッキーはサイモンとの接触を図るが、「もうお前を愛していないし、愛したこともない」と断言。
その場を納めるべく恋仲のロザリーとブークが止めに入るものの、感情的になったジャッキーは鞄から銃を取り出し発砲!サイモンは脚を負傷し、撃った本人は錯乱状態へ陥っていた。
ロザリーとブークはジャッキーを看護師のバワーズに預け、ケガを医師のウィンドルシャムへ診せる。
その頃ポアロは夕食時に飲んだシャンパンの酔いで、深い眠りについていた。だが昨夜の事件から悲劇は続き、翌朝頭を撃ち抜かれたリネットの死体が……。そして結婚と共に手に入れた彼女の高価なネックレスが姿を消していることを知る。
自身が寝ている間に何が起きていたのか?容疑者は乗客全員、一人一人のアリバイを暴くべく名探偵が立ち上がる。
【あらすじ④】それぞれのアリバイと疑問
リネットの頭を打ち抜いたのは22口の銃。となれば真っ先に疑われるのはジャッキーだが、サイモンとのひと悶着のあとはモルヒネにて深く眠っていたという。それぞれに疑いがかけられるものの、個々にはアリバイが。
そして乗客はリネットと“何かしら”の因縁・確執がある者しかおらず、捜査は難航していく。
人物 | それぞれのアリバイとリネットとの関係 |
カチャドリアン | リネットの財産を横領していた |
パワーズ | ・マリーとは恋人同士だったことが発覚。 ・かつて裕福だったが、リネットの父により倒産させられた過去を持つ。 ・ジャッキーを一晩診ていたアリバイあり。 |
マリー | パワーズと恋人同士だったことが発覚。 |
ジャッキー | 事件後は錯乱状態に陥り、パワーズの部屋で眠らされていた |
ロザリー | 10代の頃、リネットに黒人差別のような言葉を投げかけられた |
サイモン | 脚を撃たれて動けない |
ウィンドルシャム | ・リネットに婚約破棄をされている ・サイモンを診ていたアリバイあり |
ルイーズ | ・死体の第一発見者 ・リネットに彼氏と破局させられた過去あり |
捜査を進めているところ、ポアロはブークへエジプトへ来ていた理由を明かす。なんとそれはブークとロザリーの仲を好ましく思わないユーフェミアが、ロザリー人格調査を依頼していたのだ!
その件について憤慨するロザリーだが、またしても悲劇が発生。次はリネットに仕えるルイーズの死体が発見されたのである。
またしても船内は大騒ぎとなるが、ブークの挙動不審な動きに目を付けたポアロ。サイモンを交えての尋問が開始され、ネックレスを盗んだのは彼という事実が発覚した。
その際に犯人の姿を目にしているとのことだが、恐怖に駆られて彼は口を閉ざす。するとブークは何者かに撃たれてしまい、命を落とした……。
【あらすじ⑤】愛が引き起こした罪
犯人を追いかけるも見失ってしまうポアロ。見つかったのは例の22口の銃であり、ようやく犯人を確信した。遂に名探偵の推理が完了し、犯人にサイモンとジャッキーの名を挙げる。
当初の発砲は空砲であり、ロザリーがジャッキーの介抱を、ブークがウィンドルシャムを呼んでいる合間にサイモンはリネットを殺害。自ら脚に銃を撃ちつけ、あたかも犯人からは程遠いように装っていたという……。
更に海で見つかった証拠品のハンカチ。本来ならサイモンの血がついているはずだが、実は絵の具だった。そう、ユーフェミアの愛用していた赤の絵の具がなくなる出来事が裏で起きていたのは、ここに使われてしまったため。
2人の仕組んだ完全犯罪。その理由とは、案の定リネットの遺産である。ジャッキーとの付き合いは続いており、2人は財産目当てで近づいたのだった。
全てを暴かれ追い詰められたジャッキーはサイモンと自身を撃ち、死亡。「愛してるわ」の言葉を残し、この世を去っていく……。
後日船を降りる乗客たちと、ブークの死体を痛ましい表情で見つめるポアロ。事件が終わってから彼は特徴的なヒゲを剃り落とし、サロメの歌うナイトクラブで一人夜を過ごすのだった。
映画『ナイル殺人事件』の登場人物・キャスト
ポアロ/ケネス・ブラナー
今回も名探偵っぷりを発揮するポアロ。物語の冒頭では個性派なヒゲの秘密が描かれ、いつもとは違う顔を見せてくれました。ラストの推理シーンは見逃し厳禁ですよ。
ポアロを演じるのは監督を兼任するケネス・ブラナー。『オリエント急行殺人事件』からの続投、近頃は『TENET』にも出演していました。(141
リネット/ガル・ガドット
誰もが羨む富と財を持つ彼女ですが、富豪がゆえにお金目当ての人間ばかり近づいてくることが悩み。繊細な一面と親友の恋人と結婚する豪快さを持ち合わせる、印象的なキャラクターと言えるでしょう。
リネットを演じるのは『ワンダーウーマン』で注目を浴びたガル・ガ・ドット。マーベルシリーズではすっかりお馴染となった女優さんです。
サイモン/アーミー・ハマー
本作で最も悩ましいポジションに立つサイモン。美しいジャッキーを手に入れ、挙句の果てにはリネットを利用して富豪生活!そして無職!男性から見ればある意味羨ましい存在かもしれません(笑)
けれども彼の勢いが続くことはなく、最期は愛する恋人と共に生涯を終えました。
サイモンを演じるのはアーミー・ハマー。『ソーシャル・ネットワーク』や『君の名前で僕を呼んで』で数々の賞にノーミネート/受賞し、話題を呼んだ俳優です。
ジャクリーン/エマ・マッキー
リネットの親友でしたが、実は彼女も財産目当て。サイモンと組んで莫大な遺産を手にしようと計画した、したたかな女性です。
けれども二人の企みはポアロの手によって阻止され、最期は自害。愛する者と共に逝けてジャッキーは幸せだったのでしょうか?
ジャッキーを演じるのはエマ・マッキー。Netflixの人気ドラマ『セックス・エデュケーション』で脚光を浴び、本作ではメインキャストへと大抜擢!今注目の若手女優さんですよ。
ブーク/トム・ベイトマン
前作より引き続き登場するブークは、恋仲のロザリーの件を母親に理解してもらえない悩みが。ポアロの尋問にかけられるシーンはヒヤヒヤでしたね。
彼も二人組の犯行の犠牲者となり、帰らぬ人となりました。
ブークを演じるのは前作から続投するトム・ベイトマン。2017年にスクリーンデビューし、現在も精力的な活動を続けています。
ユーフェミア/アネット・ベニング
ポアロに息子の恋路を超させるなど、少々行き過ぎた過保護さを持つユーフェミア。本作は「愛」がテーマなのですが、「子供に向けた愛」を象徴するキャラクターではないでしょうか?
ユーフェミアを演じるのはアネット・ベニング。『アメリカン・ビューティー』や『キッズ・オールライト』に出演しているベテラン女優さんです。
カチャドリアン/アリ・ファザル
のっけからアヤしさ満点だったカチャドリアンですが、犯人ではなかったですね(笑)事件解決後は遺産の横領をやめることをポアロに話していました。
カチャドリアンを演じるのはアリ・ファザル。インドを中心として活躍する俳優であり、『きっと、うまくいく』などで高い評価を得ています。
バワーズ/ドーン・フレンチ
お金に目がないハワーズ。その理由が中盤で明かされ、容疑者候補としてはやや濃厚に思えた気がします。
事件解決後もマリーと寄り添って生きていくのでしょう。二人の「愛」は本物だったのですね。
ハワーズを演じるのはドーン・フレンチ。女優兼コメディアンであり『ハリーポッターとアズカバンの囚人』でふくよかな女性を演じていた、あの方です!
マリー/ジェニファー・ソーンダース
リネットの名付け親なものの、時折トゲのある物言いが目立ったマリー。リネット側の味方とは言い難い立ち位置でハワーズの肩を持ちました。
マリーを演じるのはジェニファー・ソーンダース。『SING』のナナ役など声優もこなす、マルチなタレントさんですよ。
サロメ/ソフィー・オコネドー
表情が読めない(?)サロメ。ジョークがうまい女性ですが、あまりリネットに対しては快く思っていなかったご様子。「ポアロの仕事っぷりを見たくなかった」と、ラストでは本音を露呈しています。
サロメを演じるのはソフィー・オコネドー。『ホテル・ルワンダ』ではアカデミー助演女優賞にノミネートされ、一気に知名度を上げました。
ロザリー/レティーシャ・ライト
サロメの姪っ子兼マネージャーを務める若かりし女性。愛する人を失いながらも動揺しすぎることなく、自分を真っすぐ保っていたのは流石としか言いようがありません。
ロザリーを演じるのはレティーシャ・ライト。『ブラック・パンサー』『アベンジャーズ』シリーズに出演する、実力派の若手女優さんです。
ウィンドルシャム/ラッセル・ブランド
リネットにプロポーズをしたものの拒否され、結婚式に呼ばれてしまった悲しき立場のウィンドルシャム。何ともいえぬままパーティーへ参加した彼は複雑な気持ちだったことでしょう……。
ウィンドルシャムを演じるのはラッセル・ブランド。俳優だけでなく司会者をも務め、時にはコメディアンとしても活躍するマルチタレントです。
ルイーズ・ブールジェ/ローズ・レスリー
最も挙動不審だったルイーズも、事件に巻き込まれてしまった被害者の一人。富豪への憧れを抱きながらも夢は叶わずに終わり、帰らぬ人となりました。
ルイーズを演じるのはローズ・レスリー。テレビドラマで活躍する機会が多く、映画出演は6年ぶりなんだそうです。
映画『ナイル殺人事件』の魅力とは?
オリジナル要素を含んだストーリー
原作小説に基づいて製作されているものの、全てが同じではありません。ポアロの過去のお話や登場人物の違いなど、アレンジを加えたストーリーが何よりの魅力です。
「原作に100%忠実なだけではつまらない!」と感じる方にとっては、新鮮味があって楽しめるのではないでしょうか?
またテンポも良く、2時間を超える作品でありながら中だるみ感はゼロ。余計なシーンやセリフが見つからず、かといって物足りなさもない。127分間濃密な物語を堪能できる素晴らしい仕上がりとなっていますよ。
リネットのキャラクター性
リネット・リッジウェイは、原作版『ナイルに死す』だともう少し嫌味たらしい女性なのですが(笑)『ナイル殺人事件』ではその部分が緩和されています。
周囲に利用され、目をつけられ、思わず同情してしまうような人物像。まさに“悲哀のヒロイン”という言葉がピッタリですよね。
とはいえ彼女も親友の彼氏と出会って6週間で結婚するなど、凄まじいたくましさを持っているような……。孤独をさまよいながらもしたたかに生きる、思わず目が離せなくなってしまうキャラクターですよ。
テーマに掲げられている「愛」
本作では「愛」がテーマとなっており、様々な愛の形が登場します。
ジャッキーとサイモンの誤った方向へ向かった「愛」、ユーフェミアが持つ息子への行き過ぎた「愛」から、ハワーズとマリーの純情な「愛」、そしてブークとロザリーの認めてもらえない「愛」……。
どれでも愛情であることには変わりないのですが、それぞれの思いの丈や在り方が大きく異なっていますよね。
ただ美しくて、汚れのないだけが「愛」ではない。けれども薄汚れたものばかりでない。『ナイル殺人事件』は作品を通じてそんなことを教えてくれるのです。
映画『ナイル殺人事件』の見どころ
見どころ①美しく華やかな映像に要注目
船上の殺人事件……と聞けば恐ろしさを覚えてしまいますが、閉鎖感がなく息苦しさを感じないのが『ナイル殺人事件』のいいところ。
終始船上ではなく、思わず参加したくなるようなパーティーに心躍るナイトクラブ。そしてナイルならではの絶景が繰り広げられ、映像美をとことん楽しめるのです!
ストーリーそのものには緊張が走るものの、舞台の綺麗さで少し心が癒されること間違いなし。登場人物らと一緒に参加しているような気分で鑑賞するのもアリですね。
見どころ②散りばめられたトリックは見逃し厳禁
事件が起こる前からあちこちに謎解きのヒントやトリックが隠されています。
「あのアイテムがこのような形で事件に関わってきたのか……」など、あとからハッとさせられること多数(笑)気をそらしていると注目ポイントを見逃してしまうので、気を付けてくださいね!
22口の銃、赤い絵の具などキーとなるアイテムは、特に目を離さないように。
見どころ③ラストは名シーン、名推理をとことん楽しんで
ポアロといえばラストの推理シーンが印象的ですよね。ただ犯人を言い当てるだけでなく、言葉ひとつに物語性を含んでいるのも◎今回も見事なラストで、私たち観客をアッと言わせました。
それだけではなく、ジャッキーとサイモンが抱き合って命を落とす部分も不思議な美しささえ感じさせます。ただ「事件解決ハイ終わり!」ではなく、余韻が残る謎解きは見どころと言えますね。
『オリエント急行殺人事件』を鑑賞していなくても楽しめる作品なので、最後の盛り上がりをぜひ感じていただきたく思います。
まとめ
それぞれの「愛」が絡み合い、鑑賞後まで考えさせられるミステリー映画です。
登場人物は多けれど複雑すぎず、スッキリとまとまっているのも印象的。普段からあまり映画やドラマなど、作品に触れる機会がない方でも楽しめる映画ではないでしょうか。
ポアロのちょっとした人間性も垣間見れたりと、ファンにとってはたまらないはず。ぜひ美しき映像と「愛」をスクリーンでご覧ください!