マイケル・マン監督のおすすめ映画特集!”男の生き様”を堪能しよう!
「ラスト・オブ・モヒカン」や「ヒート」など、アクション映画やサスペンス映画を数多く手掛けてきたマイケル・マン監督。
マイケル・マン監督は、1943年2月5日にアメリカのシカゴで生まれました。大学生の時にスタンリー・キューブリック監督の「博士の異常な愛情」を観て映画監督を志し、イギリスに留学して映画を学びます。
アメリカに帰国し、テレビドラマ「刑事スタスキー&ハッチ」を手がけた後、1979年の映画「ジェリコ・マイル/獄中のランナー」で映画監督デビューを果たしました。
今回は、そんなマイケル・マン監督のおすすめ映画を撮影秘話やみどころを踏まえてご紹介していきます!!
マイケル・マン監督のおすすめ映画
マイケル・マン監督の映画は、格好良いアクションシーンや銃撃戦が特徴。そして何より、登場する男たちの生き方がそれはそれはカッコよく描かれているんです!
それでは早速、マイケル・マン監督が手掛けた作品を、公開年順に紹介していきます!
1.ラスト・オブ・モヒカン
あらすじ
フレンチ・インディアン戦争の最中、イギリス軍司令官マンロー大佐(モーリス・ローヴス)の娘であるコーラ(マデリーン・ストウ)とアリス(ジョディ・メイ)は、父の元に向かう途中でヒューロン族のマグア(ウェス・ステューディ)に襲撃される。
襲われた2人は、モヒカン族の首長であるチンガチェック(ラッセル・ミーンズ)、息子のウンカス(エリック・シュウェイグ)とホークアイ(ダニエル・デイ=ルイス)に助けられた。
コーラとホークアイはすぐに恋に落ちるが、コーラに好意を寄せて求婚し続けていたヘイワード少佐(スティーヴン・ウォディントン)は嫉妬心からホークアイを逮捕してしまう。
マイケル・マン監督「ラスト・オブ・モヒカン」の撮影裏話!
・「ラスト・オブ・モヒカン」は、これまでに何度も映像化されているジェームズ・フェニモア・クーパーの小説「モヒカン族の最後」が原作となっています。
・ノースカロライナで行われた映画の撮影はかなり過酷で、900人以上のエキストラはボーイスカウト宿舎の2人部屋に8人で寝ていたそうです。撮影期間中は猛暑だったこともあり、現場ではストライキが行われたほどでした。
マイケル・マン監督の「ラスト・オブ・モヒカン」みどころ!
「ラスト・オブ・モヒカン」は、ダイナミックなアクションと、ロマンチックな恋愛模様が組み合わさったストーリーがみどころです。ホークアイを演じたダニエル・デイ=ルイスの格好良さや、コーラを演じたマデリーン・ストウの勇敢で健気なヒロインぶりにも心を奪われます。
基本情報
上映時間:112分 監督:マイケル・マン 出演者:ダニエル・デイ=ルイス、マデリーン・ストウ、ウェス・ステューディ 受賞歴:なし 公開日:1993年3月6日 |
2.ヒート
出典:映画『ヒート』予告編
あらすじ
犯罪のプロフェッショナルであるニール・マッコリー(ロバート・デ・ニーロ)は、仲間のクリス(ヴァル・キルマー)とチェリト(トム・サイズモア)等と共に現金輸送車を襲い、無記名証券を強奪する。
この際に強盗団の一員であるウェイングロー(ケヴィン・ゲイジ)が警備員を射殺してしまい、ニールは口封じのために止む無く他の警備員たちを射殺した。
粗相を犯したウェイングローを始末しようとしたニールだったが、ウェイングローは隙を突いて逃げ出す。
一方でこの事件の捜査に当たっていたロサンゼルス市警のヴィンセント・ハナ(アル・パチーノ)は、ある手掛かりからチェリトが強盗に関わっていることを割り出し、強盗団のメンバーをひとりひとり炙り出していった。
ヴィンセントは家庭を疎かにするほど仕事熱心で、一連の強盗事件に関してもあの手この手で調べ尽くしていたのだった。
遂にリーダーであるニールの存在に辿り着いたヴィンセントは、彼を執拗に追及していく。
マイケル・マン監督「ヒート」の撮影裏話!
・マイケル・マン監督は作品のリアリティを追求するために、映画内の銃撃音は実際に銃を発砲した音を使用しています。撮影に入る前に、銃を扱うキャストたちに実弾を使用しての射撃訓練を受けさせたそうです。
・撮影には20以上の銃器を使用し、シーンや登場人物によって使い分けられていました。
・名優であるアル・パチーノとロバート・デ・ニーロが「ゴッドファーザー PARTⅡ」以来初めて共演した作品です。
マイケル・マン監督の「ヒート」みどころ!
「ヒート」のみどころは何と言っても激しい銃撃戦です。10分以上続く銃撃シーンですが、大迫力で圧倒されます。アル・パチーノやロバート・デ・ニーロの仕草や台詞もとにかく格好良く、男たちの生き様には学ぶ部分も多くあります。アクションだけでなく、人間模様が繊細に描かれている所にも注目です!
基本情報
上映時間:171分 監督:マイケル・マン 出演者:アル・パチーノ、ロバート・デ・ニーロ、ヴァル・キルマー 受賞歴:なし 公開日:1996年5月25日 |
3.インサイダー
あらすじ
ある日、人気ドキュメンタリー番組のプロデューサーであるローウェル・バーグマン(アル・パチーノ)は、匿名の書類を受け取る。その書類は、大手タバコメーカーB&W社の不正を告発する極秘のファイルだった。
バーグマンはB&W社の開発担当者で副社長だったジェフリー・ワイガンド(ラッセル・クロウ)に接触してインタビューに応じるよう説得する。会社からの圧力を受け、初めは情報提供を渋っていたワイガンドだったが、インタビューに応じて法廷で証言することに決める。
しかし、タバコメーカーとの訴訟を恐れた番組の上層部は、ワイガンドのインタビューをカットして放送することに決め、バーグマンも番組のプロデューサーを降ろされてしまう。
それぞれ権力に抑圧されてしまったバーグマンとワイガンドだったが、不正に立ち向かうことを決意する。
マイケル・マン監督「インサイダー」の撮影裏話!
・「インサイダー」は、アメリカのタバコメーカーの不正を告発したテレビプロデューサーと、タバコ会社の副社長を描いており、実話が元になっています。
・自分が勤めていたタバコメーカーを告発したワイガンドを演じたラッセル・クロウは、歩き方や所作、話し方など細かな所までこだわり、注意を払いながら演じていたそうです。演じる役によって全く違う人に見えるラッセル・クロウですが、本作でも類稀なる演技力を発揮しています。
マイケル・マン監督の「インサイダー」みどころ!
「インサイダー」のみどころは、正義感溢れる2人の男の台詞合戦です。派手なアクションシーンなどはありませんが、アル・パチーノとラッセル・クロウの気迫溢れる演技に思わず息を飲んでしまいます。
自分たちの信念を貫く姿に心を打たれ、ストーリーもスリリングでかなり見応えのある社会派映画です。
基本情報
上映時間:157分 監督:マイケル・マン 出演者:アル・パチーノ、ラッセル・クロウ、クリストファー・プラマー 受賞歴:なし 公開日:2000年5月27日 |
4.ALI アリ
出典:Amazon.com
あらすじ
22歳で当時のチャンピオンを倒し、ヘヴィー級の世界チャンピオンとなった青年カシアス・クレイ(ウィル・スミス)は、タイトルを獲得した翌日にイスラム教に入信し、モハメド・アリという名前に改名する。
圧倒的な強さでチャンピオンの座を9回防衛したアリは、恋人のソンジー(ジェイダ・ピンケット=スミス)と結婚し、公私ともに順調そうに見えた。
しかし、ベトナム戦争への徴兵を拒否したことからアメリカ政府への反逆罪で起訴され、ソンジーとも破局、さらにチャンピオンの地位だけでなく試合への出場資格も剥奪されてしまう。
アリのことをチャンピオン時代から追っていたスポーツジャーナリストのハワード・コーセル(ジョン・ヴォイド)は、裁判で不利な結果にならないようにとアリに政治的な発言を控えるよう助言するが、彼は自分の信念を曲げようとはしなかった。
マイケル・マン監督「ALI アリ」の撮影裏話!
・「ALI アリ」は、アメリカ国民に敬愛されている実在のボクサー、モハメド・アリの現役時代を描いた作品です。
・モハメド・アリを演じたウィル・スミスは、伝説のボクサーを演じるために体重を20kg以上増やし、長期間のボクシングトレーニングを行って撮影に臨みました。トレーニングは、実際にモハメド・アリが現役時代に行なっていたものと同じメニューをこなし、かなりハードだったそうです。
マイケル・マン監督の「ALI アリ」みどころ!
派手なリップサービスで相手を挑発することで知られているモハメド・アリですが、演じたウィル・スミスは仕草や言葉の発し方など細かな所まで完全に再現しています。徹底した役作りの賜物です。あまり語られてこなかったモハメド・アリの私生活や、栄光の裏に隠された苦悩なども描かれています。
モハメド・アリに関する映画はこれまでにたくさん公開されていますが、特に評価の高い作品です。
基本情報
上映時間:157分 監督:マイケル・マン 出演者:ウィル・スミス、ジョン・ヴォイド、ジェイミー・フォックス 受賞歴:なし 公開日:2002年5月25日 |
5.コラテラル
あらすじ
平凡なタクシードライバーのマックス(ジェイミー・フォックス)は、ある夜、その日の最初の客であるアニー(ジェイダ・ピンケット=スミス)を乗せ、目的地までの時間を予想して賭けをしていた。賭けに勝ったマックスは、検事局に勤めるアニーから「何か問題に巻き込まれた時に。」と連絡先を貰う。
アニーを降ろした後にマックスは、ヴィンセント(トム・クルーズ)と名乗るサラリーマン風の男を乗せた。マックスの真面目さに目をつけたヴィンセントは目的地に着くと、タクシーを貸し切り状態にして今夜中に5箇所を回って欲しいとマックスに頼んだ。貸切は規定違反になるため、初めは断っていたマックスだったが、高額な報酬とヴィンセントの強引さに負けて仕事を引き受けてしまう。
しかしヴィンセントの正体はプロの殺し屋で、一晩で5人を殺害するという彼の仕事に、マックスは付き合わされていたのだった。マックスはヴィンセントが殺し屋だということに気付いていなかったが、ヴィンセントの殺した標的がマックスの待つタクシーの上に落ちてきたことで、自分が恐ろしい計画の片棒を担がされていることを知る。
マイケル・マン監督「コラテラル」の撮影裏話!
・「コラテラル」は、ほぼ全編デジタルカメラで撮影されました。夜のシーンが多かったため、特別なデジタルカメラを使うことによって暗い場所でも人の顔をきちんと認識できるようにしたそうです。
・悪役として起用されたトム・クルーズですが、マイケル・マン監督がトムに本作への出演を提案した時、本格的に悪役をやったことがなかったトムはかなり驚いていたそうです。しかし、監督が「ロバート・デ・ニーロやアル・パチーノも、みんな悪役をやっている」と言うと、トムは快諾しました。
マイケル・マン監督の「コラテラル」みどころ!
「コラテラル」のみどころは、ド派手なアクションシーンとハラハラドキドキするストーリー展開です。初めはオドオドしていて頼りなかったタクシードライバーのマックスが、映画のストーリーが進むにつれて変わっていく様が楽しめます。
これまで正統派な主人公を演じることが多かったトム・クルーズの、新鮮な悪役としての演技にも注目です。
基本情報
上映時間:120分 監督:マイケル・マン 出演者:トム・クルーズ、ジェイミー・フォックス、マーク・ラファロ 受賞歴:なし 公開日:2004年10月30日 |
6.マイアミ・バイス
出典:Amazon.com
あらすじ
マイアミ警察の特捜課「バイス」で働くコンビのジェームズ・ソニー・クロケット(コリン・ファレル)とリカルド・タブス(ジェイミー・フォックス)は、潜入捜査官として犯罪組織に潜り込む危険な任務を遂行していた。
ある日、2人がいつも使っていた情報屋が自殺し、情報屋の家族も殺される事件が起こる。同時に、ソニーとタブスとは別の潜入捜査に従事していた捜査官が3人殺されてしまう。
潜入捜査の情報が漏洩していると判断したFBI上層部は、まだ面が割れていないソニーとタブスに、組織と接触して漏洩ルートを割り出す任務を託した。2人はすぐにコロンビアに向かい、組織の幹部であるホセ・イエロ(ジョン・オーティス)と接触する。
マイケル・マン監督「マイアミ・バイス」の撮影裏話!
・「マイアミ・バイス」は、マイケル・マン監督が製作総指揮を務めていたテレビドラマ「特捜刑事マイアミ・バイス」の映画化作品です。ドラマ版と映画版では、全く違ったキャストが出演しています。
・2005年にアメリカを襲った大型ハリケーンであるハリケーン・カトリーナが撮影現場を直撃し、セットに被害が出てしまったため制作費が膨れ上がり、最終的に2億ドルもの費用がかかったそうです。
マイケル・マン監督の「マイアミ・バイス」みどころ!
アクションシーンや銃撃戦の格好良さに定評のあるマイケル・マン監督ですが、「マイアミ・バイス」での銃撃戦も大迫力です。スピーディーなカメラワークで撮影されているため、一瞬たりとも画面から目を離せません。危ない組織に潜入する2人の刑事が、スマートに任務をこなす姿もみどころです。
基本情報
上映時間:132分 監督:マイケル・マン 出演者:コリン・ファレル、ジェイミー・フォックス、コン・リー 受賞歴:なし 公開日:2006年9月2日 |
7.パブリック・エネミーズ
出典:Amazon.com
あらすじ
大恐慌時代のアメリカで、汚い金がはびこる銀行をターゲットに強盗を繰り返すジョン・デリンジャー(ジョニー・デップ)は、犯罪者や貧しい者たちから喝采を受けていた。
司法省捜査局の長官であるJ・エドガー・フーヴァー(ビリー・クラダップ)は、そんなデリンジャーを「公共の敵筆頭(ハプリックエネミーナンバーワン)」と名付けて指名手配し、凄腕捜査官のメルヴィン・パーヴィス(クリスチャン・ベイル)を赴任させる。
ある日、デリンジャーはビリー・フレシェット(マリオン・コティヤール)という女性に出会い、一瞬にして恋に落ちた。次第に惹かれ合っていく2人だったが、捜査の手は着々とデリンジャーの元へ伸びてきていた。
マイケル・マン監督「パブリック・エネミーズ」の撮影裏話!
・「パブリック・エネミーズ」の主人公であるジョン・デリンジャーは実在の犯罪者で、彼を描いたノンフィクション本が原作となっています。
・主人公のジョン・デリンジャーを演じたジョニー・デップは、幼い頃からデリンジャーに憧れていたそうです。本作でデリンジャーを演じるにあたって、膨大な量の情報をかき集めて役作りに励みました。
・マイケル・マン監督は「パブリック・エネミーズ」を製作するにあたって、実際にジョン・デリンジャーが活躍していた時代の情景や美術を、できるだけ忠実に再現することにこだわったそうです。
マイケル・マン監督の「パブリック・エネミーズ」みどころ!
「パブリック・エネミーズ」のみどころは、主人公ジョン・デリンジャーの生き様が忠実に描かれている点です。ジョン・デリンジャーは銀行強盗をしていたにもかかわらず、アメリカ国民を魅了して勇気と希望を与え続けていました。マイケル・マン監督も彼のことを特別な存在だと思っていた1人で、かなりの思い入れを込めて作られた傑作です。ジョン・デリンジャー演じるジョニー・デップの渋くてかっこいい魅力にもやられてしまいます。
基本情報
上映時間:143分 監督:マイケル・マン 出演者:ジョニー・デップ、クリスチャン・ベイル、マリオン・コティヤール 受賞歴:SCREEN「2009年度読者選出ゴールデン・グランプリ」作品部門1位 公開日:2009年12月12日 |
まとめ
マイケル・マン監督が手掛けた作品を、公開年順に紹介しました。
サスペンスやアクションのジャンルを得意とするマイケル・マン監督ですが、ストーリーの秀逸さはもちろん、こだわり抜かれた格好良い演出にも定評があります。今後のマイケル・マン監督の作品にも注目ですね!