ジョジョ の奇妙な物語7部”スティール・ボール・ラン”に登場する名言10個を紹介!
ジョジョの奇妙な冒険7部の正式名称は「スティール・ボール・ラン」です。2004年に週刊少年ジャンプで連載を開始し、その後ウルトラジャンプに移籍。2011年に完結しました。
舞台は19世紀アメリカ。第6部のラスボスであるエンリコ・プッチのスタンド、メイド・イン・ヘブンの能力で一周した世界、つまりパラレルワールドの物語です。
主人公のジョニィ・ジョースターは下半身不随の元天才ジョッキー。人生に絶望し、目的無く日々を過ごしていました。そんなジョニィは、回転の力を操る謎の男ジャイロ・ツェペリとの出会いをきっかけに「スティール・ボール・ラン」というアメリカ横断レースに参加します。国家レベルの陰謀に果敢に挑むジョニィとジャイロの物語です。
7部は単行本全24巻で、連載中の8部に次ぐ大作です。ジョニィとジャイロの生き様を描く本作には、生き方を問うような名言から、ジョジョらしさ全開の名台詞まで登場します。
今回は7部の名言・名台詞を10個紹介します!!
クセが強い!『ジョジョの奇妙な冒険』1部〜8部までの名言・名シーン特集ジョジョの奇妙な物語の7部「スティール・ボール・ラン」の名言
【名言①】「この『物語』はぼくが歩き出す物語だ」
下半身不随のジョニィが初めて回転に触れ、立つことができた直後に始まるジョニィのナレーション。
7部がどのような物語であるかを象徴する一言。肉体的にジョニィが自由になっていくだけではなく、廃れた心を持っていたジョニィが前を向いて未来を切り開いていくという意味です。
ジョジョの7部以前はラスボスを倒すことが物語のゴールとして設定されていますよね。7部にもラスボスとしてヴァレンタイン大統領は登場しますが、あくまでもジョニィの成長がテーマです。7部を一度読み終えると、より心に響く名言です。
【名言②】「この脚のみで大陸を横断して優勝する」
スティール・ボール・ランレースへの受付を済ませたサンドマンはこのセリフを残しました。
アメリカ横断という果てしないレース。馬を使っても完走は難しいとされるなかでのサンドマンのこのセリフ。主人公と勘違いしてしまうほどカッコイイですよね!カネの力から土地を守るためにただならぬ思いをもつサンドマン。当然優勝を本気で狙っています。そんなサンドマンが脚のみで横断すると宣言する気概に圧倒されました!
【名言③】「そそいでいただけますか?ディオの分を…」
ディオの幼少期。ディオの母が配給係の男に対し、手のひらに高温のシチューを注ぐよう懇願するときのセリフ。
ディオの母は嫌がらせを受けていて、シチューを入れる容器は壊されてしまいました。幼いディオが食べる分のシチューをディオの母は素手で受けたのです。
配給係の男は、ちょっとした嫌がらせとして容器を壊したのだと思います。しかしディオの母は素手にシチューを入れるようお願いします。男は困惑しながらもシチューを注ぎ、当然手は酷い火傷を負います。弱い立場のディオの母が、プライドを通す様子に心が動きます!
【名言④】「この世のあらゆる残酷さからあなたを守ってあげたい」
マウンテン・ティムはブラックモアの襲撃からルーシー・スティールを救いあげ、愛の言葉を伝えました。
人が人を大切にすることを最大限に表現した言葉ですよね!
「この世のあらゆる残酷さから守る」この言葉ですが、実は5部にも似たようなセリフが登場しています。それはブチャラティの父についてのナレーションで、「この世のあらゆる残酷さから家族を守ろうとした男だったし」というものです。
作者の荒木飛呂彦先生にとって、この上ない愛を表現する言葉なのだと思います。
【名言⑤】「無から有は生まれないという表現がよくされる。」
7部10巻の最終話の後に挿入されたジョジョについての解説の冒頭です。
1部の波紋、そして7部の鉄球はスタンドに近づこうとする技術です。スタンドのようなエネルギーは無からの産物です。無から宇宙が誕生しエネルギーを生み出していったように、人間はエネルギーをスタンドのように作り上げるのです。ジョジョのテーマが人間賛歌であるように、人間はただの動物ではなく、エネルギーを生み出すことができる特別な存在なのですね。
【名言⑥】「『黄金長方形だ』ッ!! ジャイロの目の前に自然が作った黄金長方形が降ってくるッ!!」
ウェカピポにより窮地に追い込まれたジャイロとジョニィ、その時奇跡的に雪が降ってきた。雪の結晶は黄金長方形。千載一遇のチャンスに思わずジョニィは叫んだ。
ジャイロの回転の力は自然が生み出す黄金長方形が源泉です。ウェカピポにとって突然の雪は偶然ではなく、なるべくしてなった奇跡であり、ジャイロは選ばれた奇跡なのです。
ジョジョではこの「奇跡」や「凄み」など、論理では説明の付かない超常現象が置きますよね。ここ一番での「奇跡」や「凄み」は普通だったら読者には理解されないですが、際立ったキャラクターだからこそ不思議と納得してしまいますよね!
【名言⑦】「ナプキンを取れる者が決めている!」
スティール・ボール・ランを経て、絶対的な立場を確立させることを夫人に扮したルーシーに伝えるヴァレンタイン大統領のセリフ。
ヴァレンタイン大統領はこの世で一番の存在を目指しています。その権力の強さをナプキンを最初に取ることに例えます。円卓上の机に座ったとき、右のナプキンを使うか、左のナプキンを使うかは、最初にナプキンを使う人が左右どちらかを使うかで決まるというた意味です。この最初にナプキンを使う人は誰よりも偉く、権力を保持している人です。ヴァレンタイン大統領のスティール・ボール・ランに対する異常なまでの執着を感じるセリフです。
【名言⑧】「ようこそ…『男の世界へ』…」
ジャイロとの一騎打ちに敗れたリンゴォ・ロードアゲインは、死ぬ間際にジャイロに何かを託すかのようにこう言いました。
ジョジョ7部の名脇役リンゴォ。彼は男の世界へ足を踏み入れたことで幼少期の病気を克服していることから、その世界に絶対の信頼を持っています。
彼の基準ではジャイロは「適応者」であり、認めませんでした。しかし、お互いが何度も死ぬような激闘の末、最後には互いに認め合うのでした。
敵ながらジャイロに影響を与えたリンゴォの名言です。
【名言⑨】「ありがとうジャイロ本当に…本当に…『ありがとう』それしか言う言葉がみつからない…」
黄金の無限回転エネルギーを完成させたジャイロ。彼はこのセリフとともにエネルギーをヴァレンタイン大統領に打ち込みました。
初登場から圧倒的存在感を示し続けていたジャイロはヴァレンタイン大統領に敗れ死にました。読者が悲しむように、ジャイロも悲しみに打ちひしがれていました。そんなジョニィのセリフには共感しかないですよね。ジョニィが読者の悲しみと、ジャイロへの感謝を代弁してくれたかのように感じます。
このセリフをジョニィが口している時に描かれているのが、ジョニィの顔ではなく、倒れたジャイロであることも哀愁をいっそう強めます。
【名言⑩】「『THE WORLD』オレだけの時間だぜ」
ヴァレンタイン大統領のスタンドD4Cの能力により、別世界からやってきた新たなDio。彼のスタンドはTHE WORLDでした。
DIOといえばジョジョで屈指の知名度を誇る敵キャラですよね。3部でのザ・ワールドの凶悪っぷりに魅了された人も多いと思います。一方7部に登場したDioことディエゴはスケアリー・モンスターズというスタンドを操る人物でした。
人間味が溢れるキャラクターですが、正直THE WORLDを使わないことが残念だなと思いながら読み進めていました…(笑)
しかし、別世界のDIOがこのセリフとともにTHE・WORLDを発動!
まさかの再登場に大興奮でした!
まとめ
出典:Amazon
ジョジョ7部ことスティール・ボール・ランは男の成長の物語です。かつての栄光からは想像できないほど落ちぶれてしまったジャイロの成長が心に響くストーリーですよね!
全24巻の大ボリュームだからこそ多くの魅力的なキャラクターが登場しますし、メインキャラクターたちの人間味が深まっています。その分個性的な名言や、濃厚な名台詞が多い部になっています!
またパラレルワールドの設定ということもあり、6部以前との繋がりが薄い7部は良い意味でジョジョらしさが薄い作品でもあります。スタンドメインの接近戦やキャッチーなセリフは若干少な目で、代わりにヒューマンドラマ要素が多く取り入れられています。
7部は大人のジョジョと言えるのではないでしょうか!