【トラウマ級】観たら絶対後悔する日本のホラー映画おすすめ30選!
1998年に公開された日本映画『リング』を皮切り、に次々と発信された日本発のホラー映画はジャパニーズホラーと呼ばれ、世界中でブームの嵐を巻き越しました!
どうせホラーってお化けが出てきてワーギャーってなるだけでしょ?洋画に比べたらクオリティ低いでしょ、となめかかると大変な目に合いますよ…!
今回は、日本のおすすめホラー映画25作品をご紹介いたします!
目次
日本のおすすめホラー映画系統別一覧
おすすめ〇選!と言われても、自分好みの作品に出会うまで記事を読み進めるのって正直面倒くさいですよね・・・。
そこで今回は、編集部が独断と偏見で選出したおすすめのジャパニーズホラー映画を系統別に分けてみました!
既に気になる作品はありましたか?
「この作品の詳細が知りたい!」という方は、上記の目次から気になった作品を選択して御覧になってみてくださいね♪
系統別に分けられてもよく分からん…やっぱりイチからちゃんとおすすめを紹介してもらった上で観る映画を決めたい!!そんなあなたの為に、以下で早速各作品のみどころをご紹介していきます!Twitterでのリアルな声や、「どんな人には向かないか」なども合わせて解説していきますので、ぜひあなた好みのホラー映画を見つけてみてくださいね。
日本のおすすめホラー映画25選
1.リング
呪いの連鎖、どうしたら止められる?
出典:Amazon
あらすじ
テレビ局ディレクターの浅川玲子(松嶋菜々子)は都市伝説の取材中、4人の若者が次々と奇妙な変死を遂げた事件に興味を惹かれる。
4人の共通点は内容を観ると一週間後に死ぬという”呪いのビデオ”を観たこと。調査を進めた玲子は本物の呪いのビデオを入手し中身を確認するが、それ以降玲子の周りでも次々と怪奇現象が起こるようになる。
呪いが本物であることを確信した玲子は元夫の超能力者高山竜司(真田広之)と協力し呪いの正体を探っていくが――
言わずと知れたジャパニーズホラーブームの火付け役です。映画界の裏側で着々と蓄積されていた恐怖演出技術の集大成であり、以降大量の派生作品が作られホラー映画界のスタンダードとして君臨することになります。
ホラー映画としてのおすすめポイント1 ホラーに必要なものが全て詰め込まれた恐怖の95分
派生作品が次々生み出され、未だ語られ続ける『リング』ですがなんと公開は1998年です。そう、20世紀の作品なのです。リングといえば”呪いのテープ”ですが、今ではもうすっかりテープなんて見かけなくなってしまいました。
しかしだからこそ感じるものがある、昔観たという人もこの機会にもう一度観て欲しいところです。
一週間という時間制限が煽る焦燥感、無音の緊張とそれが破られる驚き、何かが潜んでいそうな暗闇への恐れ、無防備な背後への不安感、そして一安心したところへラストのどんでん返し。
ビデオやテレビといった”新しい”電子機器をテーマにしたことが公開当時は注目を集めましたが、古いものと新しいものを上手く融合できたからこそこの映画は”正統派ホラー”として完成したのです。
ホラーといえばこれ!と自信を持って断言できる作品です。
ホラー映画としてのおすすめポイント2 ”貞子”ショック
これに関してはもう「観て!!」としか言いようがないです。絶対に怖いです、怖いものの具現化です。日本人の心の中にあったぼんやりとした”怖いもの”のイメージに”貞子”という形が与えられてしまいました。
観た人はきっと一生”貞子”が怖くなるはず。
リングに勝るホラー映画ってあるのか…Jホラーは怖い作品多いのは良いけど精神的にキツいの多くて体力削られるし得意ではないから洋ホラーで良い作品に出会いたい。
— H.W (@boku_howac) September 2, 2019
このホラー映画はこんな人におすすめ
- 正統派ホラーが観たい人
- 古い映画だし今更……と観る機会を逃している人
- ホラーってグロいのが多くて苦手……という人
このホラー映画はこんな人には向かないかも…
- 子供の演技が微妙だと醒めてしまう人
- 完結型の物語が観たい人
2.呪怨
声も出ない恐怖。
出典:Amazon
あらすじ
介護ボランティアの大学生仁科理佳(奥菜恵)は寝たきり老人の家を訪れる。家には呆けた老婆と不気味な少年、そして女の幽霊が――!
伽耶子に呪われた人々の末路がオムニバス形式で綴られる、リングと並ぶジャパニーズホラーの一大シリーズです。この作品は呪怨シリーズの3作目にあたるため、できればビデオ版の前2作を鑑賞してから挑むのがおすすめです。
ホラー映画としてのおすすめポイント
先ほどご紹介した『リング』は、幽霊そのものが出てくる場面というのは意外と少なく、いわば”想像させること”に重点が置かれているのに対し、『呪怨』シリーズではあらゆる場所からこれでもかと出現してきます。
そしてついには人間にとっての”安全地帯”にまで……家の中のあらゆる場面が怖くなること請け合いです。
大ヒットを飛ばした『リング』ですが、これが単発のヒット作で終わらなかったのは負けず劣らずのクオリティでこの呪怨が後に続いたからだと思います。
『リング』から2年後に発売されたオリジナルビデオシリーズが『リング』の次を求める人達の目に留まり、『呪怨』はその期待にしっかりと答えてみせたのです。
大抵のホラーは子供の時に見た呪怨がトラウマ過ぎて怖く無いけど。怖く無いくせにただただ驚かせてくる奴は無理。心臓飛び出る
— 夕立 (@knyi840NaCqA6o8) September 2, 2019
こんな人におすすめ
- リングだけじゃホラー度が物足りないという人
- シリーズ通して観る時間的余裕のある人
こんな人には向かないかも…
- 不眠症の人(悪化するかも……)
- ストーリー性を求める人
3.着信アリ
あなたの携帯にも「死」が届く
出典:Amazon
あらすじ
大学生中村由美(柴咲コウ)の周囲で奇妙な事件が頻発する。未来の自分の携帯番号から死の予告電話がかかってきて、電話を受け取った者は後日その電話の内容通りに死ぬというものである。
やがて電話は由美の幼馴染の小西なつみ(吹石一恵)にまで及び、由美は幼馴染を救うべく奔走するもなつみは予告通りに死亡。
そして電話はとうとう由美自身にも――
ジャパニーズホラーブームによって生み出された作品群の一つです。リングをバリバリに意識した作品でホラーの演出手法が確立、洗練されていく様子が伺えます。
ホラー映画としてのおすすめポイント
時間制限、長い髪の幽霊、最新機器を駆使する呪い……当記事で紹介された順番に作品を観ていただいている方はきっとこう思うでしょう。
「『リング』に似てる…」と。
そして次はこう思います。「『呪怨』にも似てる…」。
この作品は2003年公開、『リング』の5年後、呪怨ビデオ版の3年後です。ジャパニーズホラーはもはやお約束、ジャンルとしてここに確立したのです。
しかし、ただ『リング』の真似だけで構成されているなら誰もこの作品をお勧めしたりはしません。この作品には『リング』を超えてやる!という意気込みが感じられます。それがよく表れているのがこの作品の”逃げ場の無さ”です。
リング公開当時、人々は強がりでこう言ったものです。”ビデオをダビングして皆で回し続ければ死なないじゃん”と。この映画を作った人達はきっとこう思ったのでしょう。
「よし、じゃあ絶対に助からないようにしてやろう——」
悲劇の『着信アリ』、是非一度ご覧ください!
着信アリ、そこらへんの中途半端に怖い映画とは一線を画した怖さがある
— かつき (@naotsu1) August 14, 2019
よく友人と話すんだけど、日本ホラーの代表格「リング」と「着信アリ」のどちらが好きかで、理論派か感情派かがわかる気がするね。
ストーリーはよく練られているが怖さ控えめなリング
か、
ストーリーは意味不明だが怖さ・グロさが強烈な着信アリか。
前者好きは理論派、後者好きは感情派。— 蓮 (@ha_suuuuuu) August 3, 2019
こんな人におすすめ
- じわじわと追い詰められていく恐怖を味わいたい人
- ジャパニーズホラー進化の系譜を追いたい人
こんな人には向かないかも…
- 事件が解決されないとモヤモヤする人
- ご都合主義が気になる人
- “――すれば助かるじゃん”みたいな理屈が浮かんでしまってホラーを楽しみきれない人
4.女優霊
『リング』の原点。あの面影がココに…。
あらすじ
新人監督の村井俊男(柳ユーレイ)は自身のデビュー作となる映画を撮影中だった。しかし撮影済みのフィルムの中に撮影した覚えのないシーンと女優が映りこんでしまう。
その映り込みにどこか見覚えのある俊男は撮影の傍ら女優の素性を探り始めるが、撮影所では次々と怪奇現象が――
後にリングで大ヒットを飛ばす監督中田秀夫さんと脚本高橋洋さんのコンビが初めてタッグを組んで撮影した作品です。この作品で培った経験がリングに繋がるのですが、
粗さがむしろ不気味さを引き立てるとしてこちらを最高傑作に挙げる人も少なくありません。
ホラー映画としてのおすすめポイント
この映画は不気味の一言に尽きます。なんせ幽霊の目的が分からないのです。何かを伝えたいとか、恨みを残して死んだとか、なんでそんな顔をしてるのとかそういうことがまるで分からない。
いつ来るかも分からないし、何を仕掛けてくるかも分からない。そもそも幽霊がどうかすらも実は定かではない”異物”に観客はただただ不安に思って怯えるしかないのです。
先に『リング』を観た人は端々に面影を感じるはずです。(厳密には『リング』に女優霊の面影があると言う方が正しいのですが) 長い髪の女、画面の中の暗闇、そして何より静寂とそれが破られる驚き。
やはり後発の『リング』の方が洗練されていますが、女優霊の粗さにも独特の雰囲気があり、どちらをより恐ろしく感じるかは観客次第です。
ホラー映画は「得体の知れない怖さと腑に落ちない後味の悪さ」に特化していないと面白くない。その点で1作目リングは素晴らしい。個人的に好きな作品は女優霊。終盤になるにつれて気味の悪い霊がどんどん鮮明になるせいでラストは逆に笑ってしまうけど、設定・表現・恐怖へのアプローチはとても好き。 https://t.co/fImXp5trg7 pic.twitter.com/EuprsLH2oQ
— wiz (@taka_wiz) May 14, 2019
ITが1番怖くないかな。予告のが怖かった
女優霊と呪怨怖かった!!!!!!!!
すんげーー怖かった!!!!!!!!!
呪怨はビデオ版は観てたけど映画も怖いな!!!!布団はあかんよ!!!!!!
女優霊ほんと背後怖すぎる!!!!!!
あの心霊写真的な怖さ!!!!!!!!
伝われ!!!!!— いわちゃん (@GH7WpDUA7PfUXWe) April 6, 2019
こんな人におすすめ
- リングみたいなのがもっと観たいという人
- 全体の完成度よりも部分部分の演出を重視する人
こんな人には向かないかも…
- ホラー映画に笑いどころを見つけてしまう人
- リングがいまいちハマらなかった人
5.仄暗い水の底から
「ずっとずっと一緒だよね、ママ。」
出典:Amazon
あらすじ
離婚調停中の松原淑美(黒木瞳)は娘、郁子(菅野莉央)の養育権を巡って夫と争っていた。自立していないと調停で不利になると知った淑美はマンションを借り郁子と共に新たな生活を始めるが、借りた部屋で雨漏りが発生し怪奇現象が頻発するようになる
天井のシミはだんだんと大きくなり、さらに郁子が”見えない女の子”と会話する奇行を見せる。調停のストレスも重なった淑美は段々と追い詰められて――
ジャパニーズホラーブームの一角です。監督と原作はリングと同じく中田秀夫さんと鈴木光司さんのコンビ。タイトルから分かる通り、”水”の不気味さにテーマを置いた作品となっています。
ホラー映画としてのおすすめポイント
人間が生きていく上で無くてはならない”水”ですが、一方で不気味さを感じる人も少なくないと思います。溺れるから?冷たいから?もちろんそれもありますが、一番の理由は”濁る”からではないでしょうか。
見通せない水の中は人間にとって何かが潜んでいるかもしれない”異世界”も同然なのです。
ホラー映画に「子供」は定番です、しかし……しばしば遭遇するのですよね、子役があんまり”ハマって”なくて没入感が削がれてしまう作品が。
この映画はその点、菅野莉央ちゃん (今はもう菅野莉央”さん”の方が正しいですが) が素晴らしい演技を披露してくれます。没入感も抜群で本人およびキャスティングされた方はこの映画のMVPでしょう。
「仄暗い水の底から」どうしても見返したくなって借りてきたんだけどやっぱり最高のホラー映画だった。驚かせるだけじゃなくジワジワと追い詰められる怖さ。はっきり見せないで想像力で更に怖くさせる。バッドエンドではあるものの母子の関係を軸に作ってある為子供を守ろうとする母の姿にグッとくる
— ?ナタデ ⚢ ココモード? (@verylovelily) August 25, 2019
こんな人におすすめ
- ホラー好きだけど怖すぎるとキツい人
- 後味悪いホラーが苦手な人
こんな人には向かないかも…
- 感動系の演出をされると冷めてしまう人
- 絶叫するようなホラーを求めている人
6.トリハダ-劇場版-
恐怖とは、自分自身が脳の中で生み出すもの。
出典:Amazon.co.jp
あらすじ
テレホンアポインターとして働く高林ひかり(谷村美月)はタチの悪いクレーマーに悩まされていた。しかしある日、マンションの隣の住民の名前がクレーマーと全く同じ名前だということに気付いてしまう――
深夜ドラマとして放送され根強いファンを獲得したオムニバス形式のホラー、”トリハダ”シリーズの劇場版です。テレビ版の持つ独特の雰囲気を損なわない良質の作品として仕上がっています。
ホラー映画としてのおすすめポイント
”トリハダ”シリーズは独特の作風を持っているのですが、劇場版公開にあたってその特徴をまとめた”トリハダ五箇条”なるものが製作サイドから公式に発表されました。
2.超常現象は起きない、
3.音楽で恐怖を煽らない、
4.過度な演出はしない、
5.日常から逸脱しない……
ここまでにさんざん見せられた幽霊や怖い音楽に食傷気味だった人を狙い撃ちしていますね。
6本のホラー作品を紹介してきましたが、この辺りで一度考えて欲しいことがあります。それは”怖かったのは本当に幽霊そのものか?”ということです。
間とか暗闇とかシチュエーションが怖かったのではないか?貞子が怖いんじゃなくて、貞子がテレビから出て来たから怖いんじゃないか?この作品はその疑問に答えを出してくれます。
恐怖とは自分自身が脳の中で生み出すものであり、それを促すのがジャパニーズホラーの本質ではないでしょうか。
ホラー映画で1番恐いのはトリハダかなぁと思う。同じ三木監督のヒトコワとかカクセイとか。ホンマに恐いのは霊とかじゃなくて人間、みたいな。こんな人世の中にはホンマにいるんやろな〜って思ってしまう。
— Masayuki (@masayuki0401) August 31, 2019
こんな人におすすめ
- 短い時間でお手軽にホラーを観たい人
- ホラー映画の過剰な演出や音楽、照明効果に食傷気味な人
- 幽霊が怖くないのでこれまでホラーを味わえなかった人
こんな人には向かないかも…
- パニックホラーが観たい人
- 何も考えずに娯楽っぽい作品を楽しみたい人(この作品は要するに”意味が分かると怖い”系の作品です)
- “警察に通報しろよ”と一旦思ってしまうと以降冷めてしまう人
7.四谷怪談(1956)
定番!古き良き日本の怪談話
出典:Amazon.com
あらすじ
貧乏に喘いでいた浪人、民谷伊右衛門(若山富三郎)は彼の後ろ暗い過去を知る直助(田中春男)からの強請を受ける。窮地から脱出する方法はただ一つ、自分を気に入っている良家の娘と婚姻することだった。
そのためには妻のお岩(相馬千恵子)が邪魔となる。最初こそ躊躇っていた伊右衛門だが母のお槙(飯田蝶子)、直助に唆されとうとうお岩殺害の計画を実行に移す。
毒を飲まされたお岩の顔は醜く焼けただれ、髪も抜け落ち見るも無残な姿となった――
日本で一番有名な幽霊、お岩さんの登場する東海道四谷怪談をモチーフにしたホラー映画です。同様の映画はこれ以前も以降も沢山あるのですが、これはその中でも恐らく最後の”モノクロ”で作られた作品となります。
ホラー映画としてのおすすめポイント
時代が時代なのでこの映画は全編モノクロです。音質も悪く、ところどころ聞き取れなかったり音割れしたり……でもそれがかえって恐怖を引き立てるのです。
思えば今でもホラーはところどころわざと映像をモノクロにしたり音を聞こえづらくしたりしている訳で。この映画を観ればなぜそうするのか理由が理解できるはずです。
古い作品ということで当然現代の作品よりも色々制約が多かったはずですが、驚くほど構図そのものは変わりません。暗闇、背後からそっと肩におかれる手、境目の曖昧な現実と幻覚、ジャパニーズホラーは伝統芸能だったのです。
こんな人におすすめ
- 古い作品でも抵抗の無い人
- 時代劇の好きな人
- ホラーで大切な要素が何なのか知りたい人
こんな人には向かないかも…
- ホラー部分以外が長いとダレてしまう人(やはりどうしても娯楽として洗練されていない部分があります)
- 時代がかった演技がシュールに感じてしまう人
8.怪談新耳袋 劇場版
これは、実話。
出典:Amazon
あらすじ
「夜警の報告書」……警備員が次々と辞める古いビル、一体何が起きているのか
「残煙」……夜の山道、つまらない上司の接待から抜け出したOL達が消えた。ただ煙草の煙だけを残して
「手袋」……昔別れた男が一晩部屋に泊まっていった。それ以降、毎晩首を締められる夢を見るように
「重いッ!」……深夜、寝ていると突然のしかかってくる何か
「姿見」……卒業を間近に控えた2人の男子高校生、不吉な噂のある姿見を卒業の記念に覗いてみる
「視線」……女子高生が撮ったビデオに妙なものが映りこんで
「約束」……おじの留守中部屋を預かることになった男、妙な約束をさせられる
「ヒサオ」……いじめが原因で死んだヒサオに語りかけ続ける母
知る人ぞ知るオムニバスホラードラマシリーズの劇場版です。ホラーですがちょっと笑えるような部分もあり、オムニバス形式を生かした幅のあるシリーズとなっています。
ホラー映画としてのおすすめポイント
90分で8本、ハイテンポでサクサク進みます。本格的なものから古典的なもの、シュールなもの、まるで理不尽なものまで色々です。
映画は長すぎて疲れてしまうという人もこれなら飽きずに最後まで見れるのではないでしょうか。
新耳袋実際に人から聞き取って集めた現代怪談だからことさらに作った怖さみたいなのはなくてすごくあっさりしてるんだけどそのあっさり感が生々しくて好き
— 糸井@8/9C96委託と10/13スパーク直参 (@itoizombie) September 7, 2018
こんな人におすすめ
- 映画は長すぎて途中で毎回ダレてしまう人
- 自分はどんな感じのホラーが好きなのかまだよくわからない人
こんな人には向かないかも…
- 腰を据えてじっくり映画を観たい人
- びっくりじゃなくてじわじわと恐怖を感じたい人
9.学校の怪談
夏休みの学校って、どうなっているんだろう?
出典:Amazon.co.jp
あらすじ
終業式の帰り道、忘れ物をした篠田美夏(米澤史織)が一人で学校に帰ったところ勝手に跳ねる不思議なサッカーボールを目撃する。ボールに導かれて立ち入り禁止の旧校舎に入っていく美夏、
一方帰ってこない美夏を心配して姉の亜樹(遠山真澄)が迎えに行く。美夏と同じく旧校舎に引き寄せられた亜樹はそこで同級生のいたずらっ子コンビ中村研輔(熱田一)と瀬川将太(塚田純一郎)、霊感の強い弟を持つ千葉均(町田耕平)、不思議な雰囲気を持った小室香織(岡本綾)と出会う。
そして単なる噂だったはずのお化けが本当に現れた時、学校は恐怖に包まれる――
昔懐かしいホラーです。子供の頃に観たという方もきっとおられることでしょう。しかし子供向け作品と侮るなかれ、しっかりホラーのツボを押さえた良作です。
ホラー映画としてのおすすめポイント①ノスタルジーとホラーのほどよいバランス
昔懐かしいおばけが続々登場します。メリーさん、テケテケ、動く人体模型、口裂け女……怖がればいいのか懐かしがればいいのか微妙なところですが、
この映画はあえてチープな手作り感にこだわっているらしくまさに狙い通りといったところでしょう。一方で大人でもドキッとする瞬間がありメリハリが効いています。
ホラー映画としてのおすすめポイント② 子役がやたらかわいい
学校の怪談ですから当然子役の子達がたくさん出ています。かわいいです。だいたい台詞は棒読みですがそれすらも愛らしく思えてきます。
反対に大人はなんだかイマイチ頼りにならないとぼけた感じで、子供達の活躍を奪わないようにしっかり考えられています。
『学校の怪談』夏休み前日、忘れ物を取りに行ったまま戻らなくなった妹を探し旧校舎に入った亜樹たちは旧校舎に閉じ込められることになり…。シリーズ第1弾。流石に今観ると演出に時代を感じるものの、魔法陣や隔離された空間など世界観は魅力的。何故か1人だけ世界観がバイオハザードでした。 #映画 pic.twitter.com/DagUaotT74
— いと (@Shoootgun) September 2, 2019
こんな人におすすめ
- 懐かしい気分に浸りたい人
- 昔観た人(きっと全然違う気分で観れるはずです)
こんな人には向かないかも…
- 子役の演技がイマイチだと醒めてしまう人
- チープさに冷めてしまう人
10.パーフェクトブルー
あなた、誰なの?
出典:Amazon.com
あらすじ
アイドル霧越未麻(岩男潤子)は事務所の方針もあり、将来性の乏しいアイドル業から女優へと転身する。汚れ役を厭わない未麻は徐々に女優としての立場を確立していくが、
一方でアイドル時代との落差に苦しむ彼女の精神は疲弊していく。
二重人格を題材とした役、インターネット上に開設された”アイドルの”未麻のなりすましウェブサイト、周囲で巻き起こる殺人事件、全ての条件が揃った時、虚構と現実の境目が消滅した――
アニメ界の鬼才、今敏監督の出世作となるサイコスリラーです。アニメならではの演出が観客の没入感を高め、独特の世界観を生み出すことに成功しています。
アニメだからと敬遠するのは本当にもったいない傑作です。
ホラー映画としてのおすすめポイント
恐らく一回観ただけでは最初と最後しか理解できないと思います。
あるいは怖さを感じる余裕すら無いかもしれません。作中で本当は何が起きたのか、何が本当で何が虚構だったのか。それを見極めようと繰り返し確認する内に気付くのです。
登場人物ではなく自分自身の認識が崩壊していることに。
映画に詳しい方はこれによく似た作品と言われたらピンと来るかもしれません。2010年にハリウッドで公開されたナタリー・ポートマン主演の洋画ホラー『ブラック・スワン』です。
ブラック・スワンのアロノフスキー監督は影響を否定していますが、一方でアロノフスキー監督と今敏監督が交流を持っていた事は周知の事実となっています。
この二つはぜひともセットで観て欲しい作品です。
パーフェクトブルー、幽霊とかそういうのじゃないホラー
人間の心のホラー— 中本ぺーちゃん (@peeeeechan_ZELD) August 12, 2019
イヤーーーていうかすごい。パーフェクトブルー特に大好きなんですよ…。主人公が感じている、何が現実なのかわからなくなっている恐怖をまさに視聴者側としても味わえるっていう今敏監督の真骨頂がまさにダイレクトにホラー的に楽しめるこれが…。さらに人間の神聖化つーか解釈の押し付け的なやつもす
— kozaka (@kozaka_shi) August 5, 2019
こんな人におすすめ
- アニメはちょっと……と敬遠しがちな人
- 幽霊の出てくるホラーに飽き飽きしている人
こんな人には向かないかも…
- オタク文化的なものに嫌悪感を抱いている人(個人的にはこの作品は”嫌悪感を抱いている側”の作品だと思いますが一応)
- 痛そうな演出が苦手な人
11.おろち
美しい姉妹には、醜い秘密があった
出典:Amazon.com
あらすじ
人ならざる者、”おろち”(谷村美月)は永い時の中で人間の運命と闇を見守り続けてきた。山中を彷徨っていた”おろち”は門前家という屋敷に偶然辿り着き、そこに住む人気女優の門前葵(木村佳乃)と娘の理沙(中越典子)、一草の親子に興味を持つ。
美しい親子に隠された秘密、それを探る”おろち”もまた数奇な運命に巻き込まれていく――
ホラー漫画界の第一人者、楳図かずおさんの大ヒットコミック”おろち”を映画化した作品です。コミックの映画化というしばしば”地雷”となるジャンルを上手く消化しています。
ホラー映画としてのおすすめポイント
この作品のテーマは人間の恐ろしさです。ぱっと見はタイトルでもある超自然的存在の”おろち”が怖いのかと思いがちですが、実際の”おろち”は語り部です。
本当に恐ろしいのは幽霊や怪物などではなく、どこまでも醜くなれる人間の不条理なのです。エンディングまで観た後、ある登場人間の行動を検証していくとしみじみ感じることでしょう。「怖……」と。
皆さんは楳図かずおさんを知っていますか?赤と白のボーダーがトレードマークの変な人?いやいやあの人こそがホラー漫画の第一人者なのです。
この”おろち”は楳図かずおさんの説明し辛い不条理な世界をよく再現しています。
映画おろちはホラーというよりヒッチコックタイプのスリラー映画で、ゾンビやらグロやらが怖さ楽しさのツボな人には不向きですが、映画好きな人には受けが良さそう。美しい川井さんの音楽を抑えた使い方がまたいい。おろちの真っ赤な衣装も素晴らしい:-)
— 石灯篭 (@ishidourou24) April 21, 2012
こんな人におすすめ
- どんでん返しが好きな人
- 役者さんの演技が好きな人
- 楳図かずおさんを今日までただの変な人だと思っていた人
こんな人には向かないかも…
- 痛そうなのが苦手な人
- 不条理を説明不足と感じる人
- テンポ良く怖がらせて欲しい人(世界観の再現を頑張った結果でしょうが作品のテンポは遅いです)
12.富江
悪夢は増殖する。
あらすじ
大学生の泉沢月子(中村麻美)は3年前に事故で記憶障害を患い、精神科医細野辰子(洞口依子)の元で催眠療法を受けることになった。
催眠中の月子から漏れた”トミエ”という謎の名前、時を同じくして月子の友人、川上富江(菅野美穂)の行方不明事件を追っているという刑事が辰子の元を訪れる。さらに月子の隣室で奇妙な”何か”を育てる青年が――
ホラー漫画界の鬼才、伊藤潤二さん原作の傑作”富江”シリーズの映画化です。伊藤潤二さんは日本のホラーを語る上で避けては通れない存在といえます。
ホラー映画としてのおすすめポイント
富江は理不尽です。存在自体が理不尽です。全く得体の知れない何かがまるで人間のような顔をして日常に潜んでいる。
これが不気味じゃなかったら何なのか。なんというか、虫とかそういう異質なものに感じる恐怖と似ています。
ホラー映画”だけ”が好きという人はそうそういないと思います。その上でもしこれまでご存知なかったという人がいらっしゃったら、ぜひとも伊藤潤二さんの原作漫画がおすすめです。
きっと新しい不条理ホラーの世界が開けることでしょう。
こんな人におすすめ
- 作品が気に入ったら原作まで遡っていく人
- 不条理ホラーの好きな人
こんな人には向かないかも…
- 不条理に対して恐怖より怒りが先に来るタイプの人
- ゴキブリが苦手な人
13.この子の七つのお祝いに
麻矢とお母さんと、二人っきりのお約束よ
出典:Amazon
『この子の七つのお祝いに』 あの頃映画松竹DVDコレクション – YouTube
あらすじ
古いアパートで貧しい生活を送る真弓(岸田今日子)と麻矢の親子。真弓は自分を捨てた夫への恨みを執拗に娘へと吹き込みながら育て、やがて麻矢が七つになった年の正月に自殺する。
時は流れ35年後、池畑良子という女が自宅で惨殺される。警察は怨恨絡みの事件と見るがフリーのルポライター母田耕一(杉浦直樹)は政界の大物秦一毅と愛人、青蛾を犯人と睨み調査を進めていく――
ミステリーものです。え?ホラーじゃなくて?と思われるでしょうが、怖くないホラーがあるのと同じように、ホラーより怖いミステリーだってあるのです。
ホラー映画としてのおすすめポイント
この映画に超常現象は起きませんし幽霊も出ません。しかし”呪い”はあります、間違いなく存在しています。安易に幽霊など出さなくても人は人を呪い、破滅していきます。本当に恐ろしい呪いは生きた人間が生み出すのです。
また、冒頭の岸田今日子さんの演技に”ひえぇぇ……”となります。そして”とおりゃんせ”を歌い始めた時観客は確信します、これは怖い映画だと。
登場するシーン数はそこまで多くはないのですが異様な存在感を放っています。でもこの方、実はあの可愛らしい”ムーミン”の声の人なんですよね……。
こんな人におすすめ
- ホラー映画の幽霊と超常現象連発に飽きてきた人
- 人を破滅させる”呪い”が観たい人
こんな人には向かないかも…
- ハッピーエンドを求める人
- 古い映画に抵抗のある人
- 絶叫するようなホラーを求めている人
14.CURE キュア
これは単なる猟奇殺人か、それとも救いをもたらす”治療”か
あらすじ
ベテラン刑事の高部賢一(役所広司)は猟奇殺人事件の捜査に派遣される。犯人は残酷さもさることながら、被害者の首から胸にかけてX字状に切り裂くという不可解な手口を用いていた。
犯人は現場近くですぐに逮捕され殺害も認めたものの、なぜ被害者を殺害したか動機を覚えていなかった。実は同様の事件が既に2件発生しており高部はこの連続殺人とも言えない奇妙な事件と、精神病を患う妻との生活に疲れていく。
やがて高部は各事件の犯人が犯行前に同じ男と会っていたという情報に辿り着く。男の名は間宮邦彦(萩原聖人)。捉えどころのない間宮に翻弄される高部だったが、しかし高部の心はなぜか癒されていく――
1997日本インターネット映画大賞日本映画作品賞を受賞したサイコ・サスペンス・スリラーです。幽霊なんて出ないにも関わらずに独特の非現実感といつ何が起きるのか分からない緊張感に満ちています。
ホラー映画としてのおすすめポイント
この作品で重要なのは普遍性です。作中、普通の人間が唐突に殺人を犯します。まるでそうすることが当然のように。
本当に恐ろしいのは幽霊でなく人間とはよく言われるものですが、この”人間”って要するに誰のことなのか考えたことはありますか?
普通の人がいつ爆発するか分からない爆弾だと気付いてしまうと、この作品の緊張感は一気に破裂寸前にまで達します。
いつ、誰が、どこで爆発するのか。誰一人として例外はいません。主人公も頼れる相棒も、そこらへんの名無しのエキストラでさえ。そしてこの映画が何の目的で誰に目掛けて作られたものか理解したとき、
その脅威は画面の向こう側に収まらないものとして立ち現れてきます。
ここからは若干ネタバレになりますが、主人公の高部は間宮に”特別だ”と語りかけられる一方で、皆と同じであることを指摘されるシーンがあります。そうです。つまり、そういうことなのです。
そう考えるとじゃああのシーンは一体?あれは?あれもか?と次々に前提が崩れてしまってもう大変。
観終わったらもう一度再生ボタンを押すことになるでしょう。
ホラー映画怖くてたいして観てないけど、黒沢清監督のキュアは底知れぬ恐ろしさある。あとオープニングの殺人シーンがポップで中平康みがバリバリ感じられてとっても好きです。無理問答の恐怖と役所さんの絶望の演技。素晴らしいにつきるー。
— みき (@can0512) August 17, 2019
こんな人におすすめ
- 不気味さにじわじわと絞められていきたい人
- 幽霊に食傷気味な人
- 深読みの好きな人
こんな人にはおすすめできないかも…
- サクサク進行して欲しい人
- ハッピーエンドでスッキリ終わって欲しい人
- 心理学に詳しい人(心理学そんなに便利じゃねーよと冷めるかもしれません)
15.震える舌
彼女はその朝、悪魔と共に旅に出た。
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あらすじ
平凡な家庭に暮らしていた幼い少女、三好昌子(若命真裕子)はある時落ちていた釘で指先に小さな怪我をする。数日後、昌子の異変に気付いた両親が病院に連れていくも風邪と診断され帰されていしまい、その日の夜に昌子は激しい痙攣を起こしえt自身の舌を噛み切ってしまう。
大学病院で下された診断は破傷風、致死率が五割を超える難病だ。拷問のような痙攣発作に苦しむ昌子と自身も感染に怯える両親のいつ終わるとも知れない地獄の闘病生活が始まった――
ジャンルとしては医療ドラマということになるのでしょうか、破傷風に感染した少女とそれを看護する両親を描いた作品です。
しかし端々の演出は明らかにホラーのそれで、役者さん達の熱演が善の場であるはずの医療現場に、一種の狂気すら感じさせる出来となっています。
ホラー映画としてのおすすめポイント①
ホラー映画を紹介しておきながらこんなことを言うのもアレですが、実を言うと筆者はホラー耐性が相当高い方です。ホラーを観ながらご飯を食べろと言われても大抵は余裕です。
しかしこの”震える舌”だけは絶対に無理、無理です。画面構成はホラーと同じなんですが襲い来るのは幽霊ではなく痙攣発作、何度見ても痙攣発作に怯えながら観ることになります。
薄暗い画面の中で異様に鮮やかな血の赤、ここまで直視できない映画も早々ありません。
ホラー映画としてのおすすめポイント②
さん付けしていますが当時はおそらく年齢一桁だと思います。尋常じゃない、本当に拷問か何かにかけられているんじゃないかと思うほどの苦しみようです。
これが本当に痛ましくて見ていられない。両親も追い詰められ狂気に陥っていく様子が切実で、いつ全てが崩壊してもおかしくない緊張感が漂っています。
こんな人におすすめ
- 幽霊じゃない怖いものを観たい人
- 素晴らしい演技の観たい人
- メンタルの強い人
こんな人には向かないかも…
- 現在メンタルの不安定な人(トラウマになる可能性があるので落ち着いている時に見て下さい)
- 血の苦手な人
- ハッピーエンドがご都合主義に感じる人(上記の内容からは信じられないでしょうが、この映画はハッピーエンドです!)
16.グロテスク
最低、最悪。
出典:Amazon.com
あらすじ
主人公の和男(小島和男)は、同僚で片思いをしていたアキ(長澤つぐみ)を初めてのデートに誘った。喫茶店で談笑をし、楽しいひと時を過ごしていた2人。喫茶店を出た後、裏路地を歩いていた2人だったが、突然雰囲気が一変し、謎の男(大迫茂生)に襲われどこかへと拉致されてしまう。
目を覚ました2人は見知らぬ部屋に拘束され、監禁されていた。そこに、手術用の防護服を身につけた謎の男が現れる。男は理由も明かさず、和男とアキを拷問するが殺しはしない。長引く拷問の末、2人を開放すると約束した男だったが、再び2人は目を覚ますと、実験台の上に拘束されていたのだーー。
ホラー映画としてのおすすめポイント
この映画の最大の特徴は、タイトルにもあるように「この上ない残酷表現」です。2人はいたって普通の生活を送っていたのに、突然の襲撃によって急に奈落の底へと突き落とされてしまいます。この理不尽さと、想像するだけで気分が悪くなるほどのグロテスク具合が、作品の最大のポイントです。
あまりの残酷さに、DVDが発売禁止されている国もあるほど。
ある批評家は「他のスプラッタ映画と比べてストーリー性がなく、ただグロいだけ」と酷評しています。しかし、監督は『口裂け女』や『貞子VS伽倻子』などを製作したホラー映画の巨匠・白石晃士監督です。
そのためコアなファンが多く、スプラッタ映画界に名を残す作品となりました。
こんな人にオススメ
- 今までにないジャパニーズホラーが見たい人
- 逃げ場のない理不尽さが好きな人
こんな人には向かないかも…
- 残酷表現が苦手な人
- ストーリー性を重視する人
17.カメラを止めるな!
席を立つな。この映画は、2度始まる。
出典:Amazon.co.jp
あらすじ
とある自主制作映画の撮影隊が、山奥の古びた施設でゾンビ映画の撮影をしていた。監督は自身の映画に対し非常にストイックで、42テイクまで達してしまう。監督の檄が飛び、出演者同士に励まし合う。そんな中、本物のゾンビが撮影所に乱入したが、監督は待ってましたかのごとくカメラを止めない。
現場はカオスと化していく。死人も出て、徐々に撮影スタッフは人数も減ってゆき.——。.
という物語を撮った映画監督のストーリーで、いわゆる「メタ」視点の話です。
ホラー映画としてのおすすめポイント
張り巡らされた伏線が映画の3部構成により見事に回収されます。最初はどこにでもありそうな低予算ゾンビ映画。しかしその後、変化する視点やラスト数十分で序盤に散りばめられていた疑問が綺麗に回収され、全てを理解した時にはなんともスッキリします!
この映画はこれまでに紹介したようなホラー映画ではありませんが、世界の映画界に確実に衝撃をもたらした作品です。「席を立つな。この映画は、2度始まる。」というキャッチフレーズがぴったりな程。マンネリ化していた邦画界に、超低予算ながら30億円の興行収入という大インパクトを残しました。
映画『カメラを止めるな!』あらすじ結末ネタバレ解説 | タイトル伏線回収にあっぱれ!去年話題になったものの、リアタイでは観に行けなかった「カメラを止めるな!」を漸く観られた。ネタバレを避けて何も調べずノー知識で観たらホラーかよしかも結構エグいじゃんマジやめて…からの、後半はそう来たか〜と。これは話題になりますわ…。これは忘れた頃になんとなくもう一度観たくなりそう pic.twitter.com/RLKGBHgKo9
— 充電中 (@_CHARGING40) August 19, 2019
こんな人におすすめ
- 今までにない、新しいテイストの映画がみたい人
- 低予算映画が好きな人
こんな人には向かないかも…
- ガッツリホラーが見たい人
- 伏線がありすぎても頭が混乱する人
18.戦慄迷宮3D
出口、ナシ。
出典:Amazon.com
あらすじ
10年前、遊園地のお化け屋敷で行方不明になった幼馴染のユキ(蓮佛 美沙子)が突然現れた。友人のケン(柳楽 優弥)らは困惑しながらもユキを受け入れ流が、ユキの急な容態変化により病院へ連れて行く。しかし気づけばそこは、かつておとづれた富士急ハイランドのお化け屋敷「戦慄迷宮」だったことに一同は気がつく。
ユキはなぜ彼らを招き入れたのか、ここから生きて出られるのか、そもそも出口はあるのか――。
ホラー映画としてのおすすめポイント
この映画は、富士急ハイランドに実在しているお化け屋敷「戦慄迷宮」を舞台に展開されています。実在のお化け屋敷なだけあり、狭い通路や逃げ場のない長い廊下など、考えるだけで恐ろしい箇所が多く登場するのです。
その中でキャラクターたちは逃げ回り、得体の知れない恐怖を感じ後悔の念に駆られます。また複雑な時間展開と視点の変化が、更に映画に深みを与えているので、視聴者はどんどん映画に引き込まれるでしょう。
また、「答えのないエンディング」というのもこの映画のみどころです。
この映画の最後と怪奇現象の原因は、エンディングを迎えた後もなお不明確なままです。監督自身も映画のエンディングには答えを付けておらず、あえて視聴者に結末を考えさせる展開にしたそうです。曖昧なエンディングとエンドロール後に現れる新しい謎により、鑑賞後もついつい考察をしてしまいます。
こんな人におすすめ
- 実在のお化け屋敷の戦慄迷宮が好きな人
- 視点が変わる映画が好きな人
こんな人には向かないかも…
- 時系列が何回も変化する映画は複雑すぎて苦手な人
- 病院にトラウマを抱えている人
19.オーディション
「キリキリキリ……痛いでしょう?」
出典:Amazon
あらすじ
妻を亡くし悲しみに暮れていた青山重治(石橋凌)は、息子に再婚を勧められ再婚相手を探すことに。そこで、吉川泰久(國村隼)の半分ふざけた提案でオーディションの受験者の中から再婚相手を探そうとする。
参加者の中でも特段目を引く女性・山崎麻美(椎名英姫)に惹かれ、青山と麻美は交際を始める。しかし麻美は、過去に虐待を受け歪んだ性癖を持つ人物だった――。
ホラー映画としてのおすすめポイント
「キリキリキリ……痛いでしょう?」というキャッチフレーズにもあるように、痛々しい暴力シーンが多い音が映画の特徴。
しかしそれだけでなく、美しい女性の持つ狂気をBGMが妖しく引き立てていたり、隠れた顔が髪の毛の隙間から一瞬でも見え隠れするシーンなど。ジャパニーズホラーが持つ間接的・抽象的な表現が、更に恐ろしさを際立たせています。
113作目「オーディション」
世界中に悪名を轟かせた三池ホラーの極地。
「怖さ」ではなく「痛さ」に限れば
中々、右に出る映画もありません。
椎名英姫の面妖な美貌と、幼く甘ったるい声。
虚実入り混じる、悪夢の様な映像。
総てが見る者を不安にさせます。
「キリキリキリキリキリ~……。」 pic.twitter.com/y0yfml2htn
— 時計仕掛けの冷凍みかん (@retro66666) July 31, 2019
こんな人におすすめ
- 三池崇史監督作品が好きな人
- 「THE・ジャパニーズホラー」が好きな人
こんな人には向かないかも…
- 痛々しい暴力シーンが嫌いな人
- 古い映画が苦手な人
20.劇場霊
全員死ぬまで、終わらない。
出典:Amazon
あらすじ
新人所有の水樹沙羅(島崎遥香)は、舞台の演目で女貴族を演じることになった。配役を巡って出演者同士の嫉妬や嫉みが絶えない中、小道具である人形が持ち込まれてから一同に怪奇現象が襲うことになった。出演者の突然死や不慮の事故などが相次ぎ、沙羅の元にも怪奇現象が起こり始めたーー。
ホラー映画としてのおすすめポイント
メガホンをとったのは、あの『リング』や『女優霊』を手掛けた中田監督。実はこの映画、ファンからの評判はあまりよくありません。『リング』や『女優霊』が傑作だったが為に、期待が上がりすぎてしまっていたというのもあるのでしょう。
しかし、さすがは中田監督。過去の作品と切り離して見れば、「不気味」なホラー映画として十二分に楽しめます。
最初はマネキン独特の不自然な動きをする人形でしたが、映画が進むにつれ動きが人間らしくなっていきます。そんな人形が徐々にスタッフや女優の精気を吸い取って、「人間」となって迫り来るさまがなんとも恐ろしいです。
「劇場霊」観た。99分なので、割とテンポ良く物語が進んで行くのでB級ホラー特有の何がしかのストレスは軽めでした(笑)特殊メイク含めて、ちょっと古めかしい怖さ演出が好きだった。 pic.twitter.com/zzBDOHCnqd
— くらげ。 (@Kurage333egaruK) November 21, 2016
見たかった「劇場霊」レンタルで見ました~。レビュー評価微妙だったのでどうだろうと思ったのですが、私は割りと楽しめました。ただそこまでリアルな怖さではないのでホラーと思ってみると違うかも。というかあんま怖くないw不気味なファンタジーに近いです。続く→ #劇場霊
— nIbom (@ibom_n) June 18, 2016
こんな人におすすめ
- AKB48の島崎遥香さんが好きだ!という人
- テンポの良いホラー映画が好きな人
こんな人には向かないかも…
- 演技力重視!下手な芝居は見ていられないという人
- 『女優霊』レベルのホラーを期待している人
- 設定が甘かったりリアリティがないと、作品に入り込めない人
21.黒い家
この人間には、心がないーー。
出典:Amazon.com
あらすじ
保険会社の若手社員の若槻(内野聖陽)は、菰田重徳(西村雅彦)という男に電話で家に来るよう支持を受ける。そこで、菰田の子供が首吊り自殺をしかことが発覚する。
しかし、この男は前から事象により保険金をせびる常習犯であったため、若槻は彼の偽装殺人を疑った。更に重徳の妻(大竹しのぶ)が若槻の自宅に押しかける、重徳が業務中両腕を切断サウルなど、不可解な自体が立て続けに起こったーー。
ホラー映画としてのおすすめポイント
この映画の最大の恐怖ポイントは、菰田家の異常性です。菰田重徳の妻は若槻のことを殺害しようと保険会社に乗り込んだり、包丁を持って襲いかかってきたり、どれも普通とは思えない所業ばかりです。
更に、警察の調査により菰田家から衝撃のある「もの」が大量に発見されます。それを見ると、「人を生かすのも殺すのも、人」なんと改めて実感します。
こんな人におすすめ
- サイコホラーが好き
- ひしひしと迫る恐怖が好き
こんな人には向かないかも…
- パニックホラーが見たい
- 理不尽に不幸に貶められるのは見てられない
22.貞子VS伽倻子
絶対に遭遇したくない悪霊ツートップが遂にエンカウント!どうなる?!
出典:Amazon
あらすじ
女子大生の有里(山本 美月)と夏美(玉城ティナ)は、噂の「呪いのビデオ」を入手してしまった。またある日、「呪われた家」に入り呪いがかかってしまった鈴花(佐津川愛美)。
両者は霊能者である珠緒と経蔵に助けを求めたところ、貞子と伽椰子の2体を戦わせるしか道はないと提案したーー。
ホラー映画としてのおすすめポイント
両者が助かるための手段として選んだのが、あえて「呪いをぶつける」というあまりに不確実な方法である時点で観客はニヤッとしてしまいます。それに加えて、プロモーションに始まり最近は若干ギャグ要員として扱われ気味の2体。劇中では呪い全開の2体ですが、プロモーションでの扱われ方を思い出すと、シリアスなシーンでもクスッとしてしまいます。
『貞子VS伽倻子』についてはこちらでも詳しく解説しているので、興味のある方は読んでみてくださいね。
映画『貞子vs伽椰子』結末ネタバレ | まさかのラストに続編は?こんな人におすすめ
- ちょっと笑えるホラーが見たい人
- 貞子と伽倻子が戦ったらどうなるか気になる人
こんな人には向かないかも…
- 本編が好きだから腰抜けてしまうスピンオフはちょっと…という人
- 自己犠牲ものが苦手な人
23.クロユリ団地
「誰から死ぬ?」
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あらすじ
13年前から人々が謎の死を遂げ、いわくつきの団地に家族とともに二宮明日香 ( 前田敦子)が越してきた。ある日、明日香が団地で出会った少年ミノル(田中奏生)と出会い、彼は自分が血の繋がりのない人と同居していると語った。
ある日、朝早く隣の部屋から目覚ましの音が聞こえ、鳴り止まないその音を不審に思った明日香は隣人を尋ねると、老人がなくなっていた。その日から、明日香とその家族に怪奇現象が襲うーー。
ホラー映画としてのおすすめポイント
クロユリ団地は間違いなくいわくつきの団地でした。しかし物語が結実する直前まで、その呪いの原因は明かされません。
原因となっている「それ」は一体何が目的なのか?何がしたいのか?推測しながらみるのも、この作品の一つの醍醐味です。
『クロユリ団地』惜しい点はあるけど、前田敦子さんの凄まじい健闘ぶりで良作以上の位置に上がったと思っている。極限まで追い詰められた悲惨さ溢れる壮絶な演技で、本作の怖さを何倍にも引き上げていた。本作を観た時、本当に凄い女優だと思った。 pic.twitter.com/ahfBsdleRC
— 人間食べ食べカエル (@TABECHAUYO) August 20, 2016
【結論】クロユリ団地は途中までは素晴らしい。特に伏線の張り方、ちょっとした違和感と気味の悪さは和製ホラーの中でも近年稀に見る神展開。ただし中盤以降の失速感とストーリーのブレっぷりがぱねぇ。前半の完成度が高いだけに後半との落差さえ気にならなければ、そこそこ楽しいホラー
— よーじろ@NieR Automata (@deadlymaker) April 8, 2014
こんな人におすすめ
- 中田秀夫作品が好きな人
- 前田敦子の迫真の演技が見たいという人
こんな人には向かないかも…
- 単純すぎるストーリーが好きではない人
- 伏線と演出はしっかりしていないと嫌だという人
24.死臭
歪んだ、日常。
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あらすじ
松本杏子(前田希美)は、大学進学のため小さいアパートに越してきた。不可解な現象が彼女の周りで起こり、アパートに入ると隣の部屋が空いていた。
引き寄せられるようにアパートへ入り不審な冷蔵庫を開けると、そこにはバラバラの死体があった。登場人物3人のストーリーが平行して進んでゆき、最後に一つの真相に辿り着くーー。
ホラー映画としてのおすすめポイント
サブタイトルでもある「つぐのひ」とは、日常が歪んでしまい「次の日」が訪れない様子を表していると言われています。3人の主人公の日常が、ある女の歪んだ怨念のせいで次々と崩れてゆき、いつか彼女らは「次の日」を迎えることなくその世界から姿を消します。ホラーゲーム原作の狂気的な展開を存分にお楽しみください!
前田希美ちゃんヒロイン映画「死臭 つぐのひ異譚」鑑賞。舞台挨拶で「ホラー好き」を公言(でも怪談は駄目らしいw)。 そんなまえのんが演じた大学生松本杏子。ただ日常を過ごしていただけなのにいつの間にか異世界へ誘われる。まえのんの怯える姿もだけど、最終盤に演じた狂気の姿は一見の価値あり
— aterui (@aterui0331) April 29, 2015
こんな人におすすめ
- 低予算ホラーが見たい
- 理不尽な呪いもホラーもウェルカム!
こんな人には向かないかも…
- 原作の大ファン。世界観重要。
- 単純なストーリー展開はつまらない!
25.ノロイ
「呪い」は、実在する。
出典:Amazon.com
あらすじ
2004年、深夜にドキュメンタリーさっかである小林(村木仁)の家が全焼した。妻の死体が発見されたが、小林は以前行方不明。焼け跡に残ったビデオを再生すると、お笑い芸人にごく平凡な主婦と、なんらかの事情で不幸な結末を遂げた人々のドキュメンタリーが記録されていたーー。
ホラー映画としてのおすすめポイント
この作品のキャッチフレーズである「呪いは実在する」と言われているように、この作品自体が登場人物小林が製作したドキュメンタリーそのものであり、実在の人物のとげる不幸な結末が記録されています。この、映画のストーリーなのか・小林の作品なのか、見分けがつかない点が最大の恐怖ポイントであり、全く新しいホラーです。
こんな人におすすめ
- 新しい進展のホラー映画が見たい!という人
- 社会風刺的な裏ストーリーも好きな人
こんな人には向かないかも…
- ホラー映画初心者、怖がりな人
- 俳優の演技力も重視するという人
基本情報
上映時間:65分 監督:白石晃士 主な出演者: 小林雅文(村木仁)、松本まりか(松本まりか)、アンガールズ(アンガールズ) 受賞歴:無 公開日:2005年8月20日 |
26.CUBE 一度入ったら、最後
死のトラップ迷宮。生きて出られるか。
あらすじ
理由も分からず立方体の部屋に閉じ込められた男女6人。それぞれが面識もなければ職業、年齢、性別……何の繋がりもなし。ただ目を覚ますとその部屋にいた、これだけが共通点なのです。
それぞれが混乱状態に陥るものの、どうにかして出口を見つけなくてはなりません。何もかもが不明のまま、一同は立方体の部屋を移動します。
しかし部屋には死と隣り合わせの危険なトラップが仕掛けられており、簡単に外へは出られないご様子。それでももがき続ける彼らですが、徐々に体力・精神面の限界は近づきつつあります……。
一向に見つからない出口、延々と続く立方体の部屋。そして少しずつ明かされている人間の本性。閉じ込められた部屋で6人は無事に脱出できるのでしょうか?
\映画ひとっとびでは、CUBEのネタバレ解説記事を公開しております!もし展開や結末が気になる方は、こちらもあわせてどうぞ!/
ホラー映画としてのおすすめポイント
こちらの映画のホラーとしてのおすすめのポイントは、あっけなく人が死んでしまう恐怖と、目を覚ますと見知らぬ場所に収容されているという、避けようのない恐怖からくる圧倒的な絶望感です。心霊や呪いといった類の恐怖ではないため、終始リアリズムであるのがまた現実感が強く共感が容易で、すっと恐怖が入ってきます。
ストーリーラインは、原作のホラー・スリラーの金字塔であるCUBEを踏襲しているためわかり易いストーリーです。実力派俳優である後藤/菅田将暉・甲斐/杏・千陽/田代輝・越智/岡田将生の演技や登場する謎解き要素も相まって、映画の中に引き込まれます。あまりの恐怖に、人によっては目を覆いたくなる場面も…
こんな人におすすめ
- リアリティの強いホラーが見たい人
- 謎解き要素が好きな人
- 原作のCUBEを見たことがある人
こんな人には向かないかも…
- 血液などのグロ要素が苦手な人
- ホラー初心者な人
基本情報
上映時間:1時間49分 監督:清水康彦 主な出演者:後藤/菅田将暉・甲斐/杏・千陽/田代輝・越智/岡田将生 受賞歴:無 公開日:2021年10月22日 |
27.地獄少女
いっぺん、死んでみる?
出典:地獄少女公式
あらすじ
人を呪わば穴二つ…巷で囁かれる都市伝説に、”午前0時に呪いたい相手を書き込んで送信すると地獄送りにできる”という”地獄通信”というサイトがありました。しかしそれは、呪った本人も地獄に落ちるという代償を伴うものです。
アイドルの早苗は自分の顔を傷物にした長岡を地獄送りにしますが、彼の母に呪われて早苗は地獄に落ちてしまいました。その都市伝説は事実だったのです…親友の遥を救うべく当サイトを使用した女子高生の美保は親友を取り戻しますが、彼女は、近いうちに自分も地獄に落ちるのではないかという恐怖に苛まれる日々を送ることになるのです…
ホラー映画としてのおすすめポイント
こちらの作品のおすすめしたいポイントは、デスノートのような心霊現象と、エグい人間関係、そしてそれらが絡み合って生じる沈鬱なトラブルと報復合戦です。
現実の世界で起きる事件の様なドロドロとした人間関係のトラブルを主軸にストーリーは展開していくため、作品内の出来事はとても共感しやすく、鬱屈としています。胸に直接クる感覚です。
ですので、ホラー映画でよく見られる驚かし・迫り来る恐怖感などといった要素は控えめですが、この様な恐怖の形は他に邦画では珍しいので、ホラーファンなら一見する価値ありの作品になっております。
こんな人におすすめ
- 胸に来る様なリアルなホラーが好きな人
- スカッとする様な勧善懲悪が好きな人
こんな人には向かないかも…
- エグい話や沈鬱なものは苦手な人
- 登場人物の境遇が可哀想なので、ホラーにそういったものは求めない人
基本情報
上映時間:1時間47分 監督:白石 晃士 主な出演者 : 閻魔あい/玉城ティナ・骨女/橋本マナミ・一目連/楽駆・輪入道/麿赤兒・美保/森七菜・遥/仁村紗和・早苗/大場美奈 受賞歴:無 公開日:2019年11月15日 |
28.”それ”がいる森
ある日、森の中、縺ゅ◆輔に出会った。
出典:”それ”がいる森公式
あらすじ
田舎町で農家を営んでいる淳一の元へ、元妻の爽子と暮らしている小学生の息子、一也が単身で訪ねてきました。しばらく共に生活する二人ですが、近くの森で何故か怪奇現象が頻発するように。その怪異はやがて、淳一の住む町にも迫る様になり、不審死や失踪などが立て続けに…
ホラー映画としてのおすすめポイント
こちらの作品のおすすめポイントは、ジャパニーズホラーの代表格、”リング”の中田透夫監督によるホラー映画というところです。ホラーによくあるストーリー展開、”正体不明の存在による恐怖”が軸にある本作ですが、わかり易いストーリーなのに監督の工夫が隅々に行き渡っています。
ホラーをホラーたらしめるのは、やはりリアリティにあります。リアリティとは作品内でのロケーションやそれに付随する人間関係です。人の怨念を描いたリングもしかり、本作は登場人物たちの人間関係が複雑なことから、ホラーの緊迫感に貢献しています。
こんな人におすすめ
- ジワジワ来るホラー見たい人
- リアリティのあるホラーを見たい人
こんな人には向かないかも…
- 子供が出るホラーが苦手な人
- ホラーにもっとフィクション要素を求めている人
基本情報
上映時間:1時間47分 監督:中田 秀夫 主な出演者 : 田中淳一/相葉雅紀・元妻・赤井爽子/江口のりこ・小学生の息子・一也/上原剣心 受賞歴:無 公開日:2022年9月30日 |
29.真・鮫島事件
出典:真・鮫島事件公式
あらすじ
”話題に出したら死ぬ”、”真相を探ったものは皆死んだ”、”ネット史上最大のタブーとされる都市伝説”と名高い、当時の2ちゃんねる掲示板で実際に話題になったものをホラー映画化した作品です。
恒例のリモート部活会を楽しんでいた菜奈と高校時代の同級生たち。彼氏である匠に呪いで殺されると告げていたあゆみが亡くなったことから事態は動きます。裕貴と鈴が過去に2ちゃんねるで流行した”鮫島事件”について語り始めます。
ホラー映画としてのおすすめポイント
実際に掲示板で流行ったものを題材にしているため、かなりリアリティが強いです。鮫島事件について語ったスレッドなどは現在でも残っており、そちらを一見してから本作を見ると、より一層恐ろしさが増します。
撮影当時は、コロナ禍の真っ最中であったこともあり、高校時代の同級生同士でリモート同窓会を行うという設定が、物語をさらにリアルにしています。身近なインターネットとホラーの融合なので、日常に潜むホラーといえばこの作品でしょう。
こんな人におすすめ
- 日常が非日常に変わる様なたくみなホラーが好きな人
- 掲示板界隈のホラーが好きな人
こんな人には向かないかも…
- 実際の鮫島事件とのギャップを感じる人
- ホラー上級者の方
基本情報
上映時間:1時間20分 監督:永江二朗 主な出演者 : 佐々木菜奈/武田玲奈・仲瀬フミ/小西桜子・亮/濱正悟 受賞歴:無 公開日:2022年11月27日 |
30.N号棟
出典:N号棟公式
あらすじ
心霊現象が起こったり、幽霊が出たりするというある噂の廃団地。興味本位でそこへ訪れた大学生三人組がそこで見たのは、なんと住人の存在でした。彼らが深掘りしようとすると、突然怪現象が起こり、なんと眼前では住人が自殺してしまいます。ですが、住人は表情ひとつ変えず、不気味に彷徨うのです。
ホラー映画としてのおすすめポイント
実際に岐阜県で起きた幽霊団地の事件を題材に撮影された映画です。ホラー映画基軸にあり、大学生たちの肝試しなどもあることから、一見するとB級ホラーの様ですが、実際はそんなことはありません。
本作は、考察型ホラーと呼ばれており、作品をそうたらしめる理由は、廃団地に登場する恐怖の住人達による不可解な行動の数々です。精神的なホラーとも呼べる今作は、何が本当で何が現実なのかといった境目が曖昧になったりするため、考察型ホラーという異名には相応しい一品。
こんな人におすすめ
- 考察が好きな人
- サイコホラーが好きな人
こんな人には向かないかも…
- 難解なホラーが苦手な人
- ホラーには王道のホラーを求めている人
基本情報
上映時間:1時間43分 監督:後藤庸介 主な出演者 : 史織/萩原みのり・真帆/山谷花純・啓太/倉悠貴 受賞歴:無 公開日:2022年4月29日 |
まとめ
今やジャパニーズホラーといえば『貞子』と言わしめるほどに『貞子』が、そして日本のホラーが世界的にも有名になってきていますが、それは様々な形で積み重ねられてきたものが実を結んだ結果の一つなのです!
ホラーと言っても色々なジャンルがあるので、この記事がきっかけでお気に入りの一作に出会えたら幸いです。
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