【2023】映画『ミッション:インポッシブル』の見る順番は?あらすじと見どころを徹底解説!
トム・クルーズの代表作の1つ『ミッション:インポッシブル』は1996年にスタートして以来、四半世紀を経た今でも続編が製作され続けている人気シリーズです。
最近はタイトルにナンバリングもされなくなり、どれが何番目の作品かわからなくなったり、どれから観たらいいのかわからない……といった初心者泣かせなシリーズにもなってきたのは、長寿作品の宿命といったところでしょうか。
そこで、『ミッション:インポッシブル』はどの順番で公開され、それぞれどんな魅力がある映画なのかを全作徹底解剖をしていきます。
結論から言うと、映画『ミッション:インポッシブル』シリーズは下記の順番でご覧ください!
- 『ミッション:インポッシブル』(1996)
- 『ミッション:インポッシブル2』(2000)
- 『ミッション:インポッシブル3』(2006)
- 『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』(2011)
- 『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』(2015)
- 『ミッション:インポッシブル/フォール・アウト』(2018)
- 『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』(2023)
目次
そもそも『ミッション:インポッシブル』とは?
原作はドラマ『スパイ大作戦』
出典:Amazon.com
『ミッション:インポッシブル』の歴史を辿っていくと、なんと1960年代にまで遡ることになります。1966年にアメリカで始まったドラマ『スパイ大作戦』が、映画『ミッション:インポッシブル』のベースとなっています。
本作では、“IMF(IMpossible Mission Force)”という組織のメンバーたちが、世間とは秘密裏にスパイ活動を遂行していくというものになっており、シーズン7まで製作されたり、続編として『新スパイ大作戦』が製作されるなど、この頃からすでに人気シリーズの一つとして活躍しいていました。
邦題は『スパイ大作戦』ですが原題はこの頃からすでに『Mission:Impossible』でした。わざわざ邦題が存在する通り、当時は日本でも放送から実施されていたことからも、根強い人気があった証拠の一つと言えるでしょう。
映画『ミッション:インポッシブル』について
そんなドラマ『スパイ大作戦』に転機が訪れるのが、1996年。
ドラマシリーズを原作として、トム・クルーズを主人公に映画化することになります。内容や設定こそドラマ版をベースにしていながらも、映画らしい派手な要素が盛り沢山となり、たちまち人気シリーズとなりました。
中でも、アクションシーンは新作が発表されるたびに話題となる要素。各作品見どころとなる見せ場が用意されており、トム・クルーズ演じる主人公のイーサン・ハントがノースタントで挑むシリーズとしても有名です。
実際に危険なスタントの影響で、怪我を負ってしまうこともあったりと、命がけで撮られた映像がそのまま映画に使われていたりと、ストーリーだけでない手に汗握る体験が盛り込まれています。
原作のリーダーを悪役に!?
そんな『ミッション:インポッシブル』ですが、上映当時は物議を醸す事件もありました。それが、ドラマシリーズの『スパイ大作戦』とつながりのある要素についてです。
映画『ミッション:インポッシブル』では、ドラマ『スパイ大作戦』シリーズでIMFの2代目リーダーを務めたジム・フェルプスが登場するのですが、実は映画ではIMFを裏切る悪役として登場します。
この扱いには、当時実際にジム・フェルプスを演じた役者のピーター・グレイブスも苦言を呈していたり、ドラマシリーズのキャスト陣からは批判的な意見を明言されていたりといったことでも話題になりました。
ドラマ作品の映画化は日本でも複数作品存在しますが、映画化に伴い、かつての主要キャラクターを裏切り者として描いたら、批判が殺到するであろうことは容易に想像できます。
しかし、実際にそれを実行して、なおかつ人気シリーズにしてしまうところも映画『ミッション:インポッシブル』の恐ろしいところです。
原作とは別物として始動!
出典:映画『ミッション:インポッシブル』公式Facebook
結果的に映画『ミッション:インポッシブル』シリーズは、IMFやジム・フェルプスなど共通点はあるものの、あくまで原作を『スパイ大作戦』としているだけで、ほぼ別物というような形で、シリーズは継続していくことになります。
もともと映画シリーズの主人公のイーサンは、ドラマシリーズでは登場しない作品だったこともあり、パラレルワールド的な扱いで独自の物語を展開していくことになります。
単純な“原作”とは位置付けが違う『スパイ大作戦』と『ミッション:インポッシブル』シリーズの関係性は、その他の原作のある映画シリーズとも違ったワケ有りな状態だったのですね。
映画『ミッション:インポッシブル』シリーズ全6作の見る順番は?
『ミッション:インポッシブル』は全部で6作品あります。
「公開順=時系列」なので、下記の順番でご視聴くださいね。
公開年 | 作品名 | 配信状況 |
1996 | 『ミッション:インポッシブル』 | U-NEXTで無料視聴▷ |
2000 | 『ミッション:インポッシブル2』 | U-NEXTで無料視聴▷ |
2006 | 『ミッション:インポッシブル3』 | U-NEXTで無料視聴▷ |
2011 | 『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』 | U-NEXTで無料視聴▷ |
2015 | 『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネーション』 | U-NEXTで無料視聴▷ |
2018 | 『ミッション:インポッシブル/フォール・アウト』 | プライムビデオで無料視聴▷ |
2023 | 『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』 | 日本公開:未定/米国公開:7/14 |
映画『ミッション:インポッシブル』シリーズ全6作のあらすじ&見どころ一覧!
見る順番①『ミッション:インポッシブル』(1996)
『ミッション:インポッシブル』あらすじ
IMFに所属するイーサン・ハントは、CIAのメンバーのリストを盗み出す現場を取り押さえ、犯人たちの逮捕の任務についていた。他のメンバーたちとも協力し、予定通り任務は進んでいったものの、仲間たちが次々と殺されていく事態となってしまう。唯一生き延びたイーサンは、容疑者であったゴリツィンの胸元からフロッピーディスクが抜き取られていることに気づくのだった。
しかし、実はイーサンがついていた任務は囮であったことが判明。生き残ったイーサンこそが裏切り者であるとして、濡れ衣を着せられてしまうのだった。身の潔白と、本当の内通者を突き止めるべく、イーサンは独自に操作に動き出すーー。
『ミッション:インポッシブル』の見どころ
出典:Amazon.com
主人公の立場・人間関係
まだまだ若々しい姿のイーサン……といっても近作を観ても年齢に対して随分若く見えるのがトム・クルーズなのですが、そんな若かりしイーサンの初陣はなかなかの地獄の様相。
物語が始まって早々、チームメンバーのほとんどを殺されてしまい、唯一生き残った自身も追われる身となってしまいます。そんな中、どうにかして、自分に罪を擦りつけた真犯人を追うべく、後に長い付き合いとあるルーサーや、フランツ(ジャン・レノ)と新たなチームを組んで戦います。
映画ファンのみならず原作ファンの意表を突く展開
まさか、いきなり主人公サイドが全滅する冒頭も衝撃的なのですが、原作となるドラマシリーズからの出演キャラクターが裏切り者となる展開は、前述した通り往年のファンを敵に回すほどの衝撃。
しかも、“裏切り”はこれだけに終わらず、終盤でも思わぬ驚きの展開が用意されており、誰を信じていいのかわからないドキドキ感が詰まっている映画となりました。
よくぞこの四面楚歌とも言える状況を打破したものだと、今思い返しても感心してしまいます。
もはや伝説的な宙吊りのシーン!
そして忘れてはいけないのが、シリーズを代表する機密部屋へと侵入する宙吊りシーン。地面に対して水平な態勢を維持するのは全身の筋肉の力を要する、実は地味に過酷な撮影。そんな努力をしたかいあってか、映画のヒットと共に、のちに多くの映画が引用するシーンとなりました。ちなみに、このアクション自体のベースと言われているのは『トプカピ』という別の引用元が存在します。
またこのシーンの他にも、CIAによって自身に疑いがかかっていることが明かされるシーンでは、巨大な水槽を爆破するシーンがありますが、こちらも16トンの大量の水を使ったシーンとされておりかなり危険なアクションだったのですが、トム・クルーズ自身がその身を投じて演じています。
見る順番②『ミッション:インポッシブル2』(2000)
『ミッション:インポッシブル2』あらすじ
休暇でロッククライミングを楽しんでいたイーサンの元に、新たな任務が届く。その任務とは、製薬会社で開発されたウイルス“キメラ”とその治療薬“べレロフォン”が強奪された事件の真相究明と、その強奪されたウイルスの回収だった。
イーサンは最初の指令として大泥棒であるナイア・ホールへの接触を試み、ナイアの気をひくことに成功。ナイアを同行し、上官のもとを訪れたイーサンだったが、そこで、首謀者であるアンブローズが自分になりすまして強奪を行なったことや、ナイアがアンブローズの元恋人であったことを知るのだった。
スワンバックの指示により、ナイアはアンブローズのところへの潜入するという指令がくだるのだったーー。
『ミッション:インポッシブル2』の見どころ
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前作からの変化【主人公の立場と人間関係】
前作で一生ものの窮地を味わったであろうイーサンは、優雅に休暇を楽しむ姿から登場。楽しい人生を送っているようで何よりなのですが、そんなシーンでも岩に片手でぶら下がったり、といちいちスリルが挟まれるのが強烈。
すっかりIMFの一員のエージェントに復帰したエリートぶりもさることながら、本作ではナイアと恋に落ちたことをきっかけに、少し無茶な行動にも出てしまう一面もある、シリーズでもラブロマンス作品に踏み込んだ作品となっています。
ヒロインとのカーアクション!
本作のアクションは、カーアクション・そしてバイクアクションが見どころ。ナイアを口説くために、「ここまでやるのか!?」という具合に異様な車の動きを見せるシーンは、ロマンティックなのかなんなのか……とにかくすごいことは確か。
しかもしっかりこの一連のアクションシーンでナイアを“落として”しまうのだからさすがイーサン。「楽しんでる?」と笑顔で車をぶつけ合う様は、シリーズでも特に狂った楽しいシーンとなっているので必見です。
ウイルスの奪い合い
クライマックスでは、なんとヒロインのナイアがイーサンを守るべく、自身の体にウイルスを打ち込んでしまうという事態に発展。この直後のイーサンとの会話が、恋仲であるがゆえにグッとくるシーンとなっています。
こうして最後は、ウイルスの蔓延の阻止・そしてナイアの救出へと物語は移っていくのですが最後にはイーサンのバイクアクションも繰り広げられ、迫力のある銃撃戦が展開されます。
見る順番③『ミッション:インポッシブル3』(2006)
『ミッション:インポッシブル3』あらすじ
すでに、IMFへの前線からは身を引いていたイーサンは恋人のジュリアと婚約し、平穏な日々を送っていた。しかしそんな矢先、教え子であるリンジーが拉致されてしまったことをきっかけに、イーサンは現場に復帰する。
無事リンジーを救出したのも束の間、頭に爆弾を植え込まれていた彼女は死んでしまう。復讐を誓うイーサンは、リンジーを拉致したデイヴィアンを自分の手で追うことを決意するのだった。
『ミッション:インポッシブル3』の見どころ
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前作からの変化【主人公の立場と人間関係】
今作ではイーサンが一線を退いていおり、さらには一般女性と結婚しているという衝撃的な展開からスタートします。しかもその相手というのが今作初登場となるジュリア・ミード。
一体『2』と『3』の間に何があったんだ!?というところはすっ飛ばして、教官となったイーサンや、婚約者となったイーサンといった、これまでとは違った一面が描かれるシリーズとなっています。
1作目と2作目の良いとこ取りをした作品
心理戦が見どころとなっている『1』、そして緊張感のあるアクションが盛りだくさんとなった『2』を経て、今作の『3』ではそれを良い具合にブレンドした仕上がりに。
橋の上で、デイブィアンの爆撃を受けてしまったイーサンが、爆風で車に叩きつけられたり、上海の高層ビルの屋上から飛び降りて、ワイヤーで隣のビルへ乗り移るシーンなど、多数のキャラクターが入り組んだドラマに加えて、過激なアクションが盛りだくさん。
のちに続いていくシリーズのバランス感を築いた作品だったとも言えそうです。
守られるだけじゃないヒロイン
イーサンの恋人であるジュリア・ミードのキャラクターも、これがまた魅力的!一般人ではありながら、イーサンに惚れるだけあって、守られるだけじゃない芯の強さを見せてくれます。
IMFのメンバーとは違う彼女ですが、本作以降も複数作に登場し、ミッションに関与。イーサンにとっても重要なキャラクターの一人として活躍していくことになります。
見る順番④『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』(2011)
『ゴースト・プロトコル』あらすじ
IMFエージェントが“コバルト”という人物からファイルを受け取る任務の最中に、暗殺者に殺されてしまう。そのエージェントの代わりに、ロシアの刑務所に収容されていたイーサンが任務に加わることとなった。
核ミサイルの発射コードとなっていたファイルの中身を入手するべく、ロシアのクレムリンに侵入して、コバルトのデータを手に入れる任務に挑むことになるのだった。
無事侵入して、データを入手しようとしたのも束の間、時を同じくして別の何者かがクレムリンに侵入していたのだった。たちまち爆破されてしまうクレムリン。イーサンたちはこれらのテロリストの首謀者として、追われる身となってしまうのだったーー。
『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』の見どころ
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前作からの変化【主人公の立場と人間関係】
クレムリンの爆破テロの罪をなすりつけられてしまったイーサン。再びIMFにも頼ることができない状況に陥ってしまうのですが、ベンジー、ジェーン、そしてのちに仲間として加わるウィリアムという新たな限られたチームメンバーとともに、核戦争阻止のために奮闘しました。
結婚していたはずのイーサンは、ジュリアと別れたことがベンジーの口から語られるのですが、実は、それにも複雑な事情があることが物語を追っていくと判明します。シリーズ皆勤賞だったルーサーは今回は欠席かと思いきや……?
数多くの「スパイグッズ」
ルパン三世ばりの変装用マスクでもおなじみの『ミッション:インポッシブル』シリーズですが、『ゴースト・プロトコル』は中でも特に面白いアイテムが多数登場。
ドバイに実在する828mの世界最長ビルのブルジュ・ハリファの壁面をよじ登るグローブや、部屋に誰もいないように思わせるスクリーン機能、さらにはマスク製造機にもハラハラさせる展開を用意していたりと、楽しいアイディアが詰まっています。
さらっと言及しましたが、このビル登りシーンもトム・クルーズ自身が実演。高所恐怖症泣かせなスリリングなシーンとなっています。
内勤だったベンジーのコミカルさ
今作から現場進出となったベンジーが、『ミッションイン:ポッシブル』シリーズの新たな味わいとなっています。現場に出てイーサンと一緒に任務につくのが夢だったことや、変装用のマスクを被ってみたかったと雑談をしたり、ついにはイーサンに注意を受けたりと、癒し系とも言える立ち回りに注目です!
見る順番⑤『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』(2015)
『ローグ・ネイション』あらすじ
“シンジケート”と呼ばれる悪党たちが集結した裏組織を追うイーサンは、そんなシンジケートの一味が、VX神経ガスを密輸するという計画を知り、無事VX神経ガスの奪還に成功する。
そんな矢先、次の指令を受けようと訪れたレコード店にて、指令と思われた音源がシンジケートからのメッセージであったことが発覚。イーサンが気付いた時には、催眠ガスが発生しており、イーサンは眠らされ、シンジケートに捕らえられてしまう。
時を同じくして、アメリカではCIAの長官アラン・ハンリーによってIMFはCIAへの吸収が進められており、IMFは解体の危機に陥ってしまうーー。
『ローグ・ネイション』の見どころ
出典:Amazon.com
前作からの変化【主人公の立場と人間関係】
もはや様式美とでもいうほどに、冒頭から窮地に陥ってしまうイーサンは言わずもがな。早々にシンジケートに捕まり、IMFは解体され、その上国際指名手配されてしまうというトリプルパンチからの再起を図る物語となっています。
そんな危機に立ち向かうのがイーサン、そしてこれまでに協力を経てきた仲間たち。IMFは実質解散という状態にありながらも、ルーサー、ブラント、ベンジーの面々がイーサンのために奮闘するチームプレー要素も見どころです。
強大な敵に対する絶望感
そしてシリーズ中でも特に個性が強く、性格の凶悪ぶりを見せる宿敵ソロモン・レーンも今作で初登場。国際的なテロ組織であるシンジケートを統率するだけあって、その余裕な態度で見せる悪役ぶりの憎らしさといったら、シリーズでも随一ではないでしょうか。
ソロモンは自らは現場には現れず、イルサを介して思惑を遂行しようとするところがまた憎らしく、キレ者たる所以。早くこの悪党を懲らしめてくれー!と叫びたくなるわけですが、さすが『ミッション:インポッシブル』。本作では、気持ちいいカタルシスでソロモンとの決着を描いてくれます。
ベンジーの“ヒロイン”っぷり
上映当時から話題になっていたのが、今作のベンジーの“ヒロイン”っぷり。度々イーサンに振り回されたり、ピンチに陥ったりと、かわいそうで健気な役回りとなっています。
本作のヒロインは、もちろんイルサの方ではあるのですが、あまりにその愛らしい扱われ方から、ベンジーのキャラクターに惹かれる人たちが続出しました。
見る順番⑥『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』(2018)
『フォール・アウト』あらすじ
IMFのエージェントとして、盗まれたとされる3つのプルトニウムの回収に成功したイーサン・ハントだったが、仲間の救出のために再びプルトニウムを奪われてしまうという失態を犯してしまう。同時核爆発の危機を防ぐべく、イーサンたちは再びミッションに挑むことになるのだった。
手がかりとなっているのは“ジョン・ラーク”という男の名前と、そんな彼が接触する“ホワイト・ウィドウ”と呼ばれる武器仲介人の存在のみ。
CIA長官のエリカ・スローンや、IMF長官に左遷されてしまったアラン・ハンリーたちに反対される中、エージェントのオーガスト・ウォーカーとパリのナイトクラブへと潜入したイーサンは、ジョン・ラークとおぼしき人物とついに接触するーー。
『フォールアウト』の見どころ
出典:Amazon.com
前作からの変化【主人公の立場と人間関係】
物語は2年という月日を経ていますが、実質前作『ローグ・ネイション』とは物語は地続き。前作で味方となったアランや、共闘を経たイルサ、そして宿敵であるソロモンも再登場し、第二回戦ともいうべき戦いが繰り広げられます。
前作では登場しなかった、すでに離縁状態にあるイーサンの妻・ジュリアも再登場し、主要キャラクターが続々と登場するシリーズ中でも特に豪華な映画となりました。
これでもかと詰まったこだわりのアクション
本作ではシリーズでも随一というぐらいにアクションシーンへのこだわりが詰まった映画となっており、各場面ごとに驚きのアクションシーンが用意されています。
中盤のパリのシーンでは、凱旋門を滑走する車たちに向かってバイクで逆走。さらにはビルとビルの間を大ジャンプをして、実際に骨折をしてまでも、渡り終えるという名シーンを生み出しました。
本作ではこれに終わらず、成層圏ギリギリから下降し地上寸前でパラシュートを開くHALOジャンプや、クライマックスでは、上空600mを飛行中のヘリコプターから垂らされたロープを登り、さらには約十メートル落下するという危険すぎるアクション、プロでも困難なヘリコプターでのスパイラル飛行などを自ら熱演!
もはや心臓に悪いレベルです!
周りの人間たちの成長
イーサンだけでなく他のキャラクターにスポットが当たっているところも見どころです。
イーサンと別れてしばらくの元妻ジュリアが、今イーサンに対して何を思っているかや、翻弄されることも多いベンジーの活躍、さらには、前作ではIMFの解体に加担していたアランにも見せ場が用意されていたりと、いつもはフォーカスされないキャラクターたちのドラマにも注力されています。
見る順番⑦『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』(2023)
『デッドレコニング PART ONE』あらすじ
これまで、不可能とされていたミッションを遂行してきたイーサンたち。しかし、彼らの行いは全て「善」と断定できるのだろうか――?元CIAでIMFの監督官であったユージンが、ある日イーサンにこう告げました。「君の大義のための戦いは終わりだ」「君が守ろうとしている理想は存在しない。どちらにつくか選べ」。これまでのイーサンによる不可能なミッションを遂行してきた、過去から現在までの軌跡を網羅する物語となっております。タイトルの「デッドレコニング」とは、航行した経路や進んだ距離などから「過去」や「現在」の位置を推定し行う航法です。この意味深なタイトルは、イーサンを含むその他登場人物の重要なメタファーにもなっています。
映画『ミッションイン:ポッシブル』シリーズに欠かせないキャスト
イーサン・ハント/トム・クルーズ
『ミッションイン:ポッシブル』シリーズの主人公となるのが、イーサン・ハント。IMFの一員として任務についている途中で、チームの他のメンバーのほとんどが殺されてしまったことをきっかけに、危険な任務へとつくことになります。
メンバーをまとめるリーダーシップを持ちながらも、チームで一番体を張るのがイーサン。身体能力の高さから度々、危険な任務を任されたり、自ら挑んでいったりと仲間たちすら驚かせます。
知的でユーモアもあり正義感にもあつい、まさに主人公にふさわしい人物です。
そんなイーサン役をシリーズ第1弾から務めているのが、トム・クルーズ氏。驚くべきは、なんと本シリーズのプロデュースにまで携わっているということです。
数多くの危険なスタントも、トム・クルーズ自身が演じており、時にはそれにより大怪我を負ってしまうこともしばしば。それでも、セルフスタントを止めないのも、彼のプロ意識の賜物なのでしょう。
車やバイクといった乗り物の運転技術も高く、流石にこれは運転していないだろうというシーンも、彼自身が演じていたりします。
ルーサー・スティッケル/ヴィング・レイムス
出典:映画『ミッション:インポッシブル』公式Facebook
続編を追うごとにメンバーが変わっていく『ミッション:インポッシブル』の中で、唯一イーサン以外でシリーズに登場しているのが、ルーサー・スティッケル。
凄腕のハッカーであり、基本的にはパソコンを使って遠隔的にイーサンをサポートするのが彼の役割です。
シリーズ第1弾でIMFから外されていた彼を、CIAから追われる身となってしまったイーサンがスカウト。その出会いをきっかけに、イーサンとなんども任務を行なうことになり、今では最も信頼できる友人の一人として活躍しています。
ルーサー役を演じているのは、俳優のヴィング・レイムス氏。1959年生まれでトム・クルーズより年上の彼は、すでに60代に突入。派手なスタントこそ行いませんが、その貫禄は、シリーズの柱の一つとして安心感を与えてくれます。その他の代表作には『パルプフィクション』などがあります。
シリーズ名 | 出演 |
ミッション:インポッシブル | ◯ |
ミッション:インポッシブル2 | ◯ |
ミッション:インポッシブル3 | ◯ |
ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル | ◯ |
ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション | ◯ |
ミッション:インポッシブル/フォールアウト | ◯ |
ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE | ◯ |
ベンジー・ダン/サイモン・ペッグ
出典:映画『ミッション:インポッシブル』公式Facebook
『ミッション:インポッシブル3』で初登場したIMFのメンバーがベンジー・ダン。技術者としての才能を持っており、時にはアイテムで、そして時には身体を張った決死の行動で、イーサンをサポートします。ちなみに本格的に現場に駆り出されるのは、試験をパスした『ゴースト・プロトコル』から。
頭は良い一方で、緊張したり、ついつい早口で喋ってしまったりとどこか軽くて頼りない場面も度々登場しますが、イーサンへの信頼も厚く。危険な任務も、怖がりながらも協力してくれます。
そんなベンジー役を務めるのは、俳優のサイモン・ペッグ氏。『スター・トレック』などの大作に出演する一方で、『ショーン・オブ・ザ・デッド』や『宇宙人ポール』などのカルト映画にも主演に加えて脚本として参加する人物です。
シリーズ名 | 出演 |
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ミッション:インポッシブル/フォールアウト | ◯ |
ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE | ◯ |
ジュリア・ミード/ミシェル・モナハン
出典:映画『ミッション:インポッシブル』公式Facebook
『ミッション:インポッシブル3』で初登場となったのが、ジュリア・ミードこと、ジュリア・アン・ミード・ハント。
看護師として働いていた彼女は、スパイであることを知らずにイーサンと恋仲となり、ついには婚約にまで至るのですが、ついにはイーサンの正体を知り、度重なる任務や命が危険に晒されることを踏まえ、ついには離婚をすることになります。そんな彼女のイーサンへの想いは『フォールアウト』で語られます。
そんなジュリアを演じるのは、女優のミシェル・モナハン氏。『ボーン・スプレマシー』や『ピクセル』といった映画に出演してきています。
シリーズ名 | 出演 |
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ミッション:インポッシブル/フォールアウト | ◯ |
ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE | × |
ウィリアム・ブラント/ジェレミー・レナー
出典:映画『ミッション:インポッシブル』公式Facebook
『ゴーストプロトコル』で初登場となったのが、かつてIMFのエージェントであったという過去を持つウィリアム・ブラント。
かつての任務でイーサンの妻を守る任務に失敗したことに罪悪感を抱いていたものの、妻・ジュリアが生存していることをイーサンから聞いて、イーサンとの任務に協力するに至ります。
続く『ローグ・ネイション』にも出演し、イーサンやベンジーたちに指示を出したりとすっかりチームメンバーとなっている姿が見られます。
ウィリアム・ブラントを演じるのは、俳優のジェレミー・レナー氏。『ボーン・レガシー』や『メッセージ』などの作品で知られ、『アベンジャーズ』ではホークアイとして活躍しました。
シリーズ名 | 出演 |
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ミッション:インポッシブル/フォールアウト | × |
ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE | × |
アラン・ハンリー/ アレック・ボールドウィン
出典:映画『ミッション:インポッシブル』公式Facebook
『ローグ・ネイション』で初登場となったのが、CIAの長官のアラン・ハンリー。当初はIMFの解体を推し進めるという嫌な存在ではあったものの、イーサンたちの行動から自身の考えが間違っていたと気づき、最後にはIMFの復活を訴え、ついにはIMFの長官に就任します。
『フォール・アウト』でも引き続き登場するも、イーサンと共に作戦を実行する上で、敵によって刺し殺されてしまいます。。
アラン・ハンリー役を務めるのは俳優のアレック・ボールドウィン氏。『レッド・オクトーバーを追え!』や最近では『アリー スター誕生』などにも出演しています。
シリーズ名 | 出演 |
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ミッション:インポッシブル/フォールアウト | ◯ |
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イルサ・ファウスト/レベッカ・ファーガソン
出典:映画『ミッション:インポッシブル』公式Facebook
『ローグ・ネイション』で初登場となった、MI6のメンバーが、イルサ・ファウスト。スパイとして犯罪組織“シンジケート”に長らく潜入していたものの、イーサンとの出会いを機に、事態は大きく変化していくことになります。
シンジケート側に扮していたり、MI6所属であったりと、イーサンとは敵とも味方ともいえない間柄の中ではあるものの、結局は共闘関係になることが多く、『フォールアウト』ではついにMI6と縁を切ることに成功しています。
イルサ・ファウストを演じるのは、女優のレベッカ・ファーガソン。『ドクター・スリープ』や『グレイテスト・ショーマン』など本作の他にも多くの話題作に出演しています。
シリーズ名 | 出演 |
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ミッション:インポッシブル3 | × |
ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル | × |
ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション | ◯ |
ミッション:インポッシブル/フォールアウト | ◯ |
ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE | ◯ |
ソロモン・レーン/ショーン・ハリス
『ローグ・ネイション』で初登場となる、犯罪組織“シンジケート”のリーダーがソロモン・レーン。
IMFの指令と思わせてイーサンを誘い出したことからイーサンとの因縁が始まります。イルザ・ファウストをスパイと知りながら利用したり、ベンジーに爆弾を取り付けたりと行うことは悪質かつ狡猾。
一度はイーサンに捕まってしまうのですが、『フォール・アウト』で再びイーサンの前に立ちはだかります。
ソロモン・レーン役を務めるのは、『プロメテウス』や『キング』といった作品に出演してきたショーン・ハリス氏です。
シリーズ名 | 出演 |
ミッション:インポッシブル | × |
ミッション:インポッシブル2 | × |
ミッション:インポッシブル3 | × |
ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル | × |
ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション | ◯ |
ミッション:インポッシブル/フォールアウト | ◯ |
ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE | × |
『ミッション:インポッシブル』の続編は2部構成!
そんな『ミッション:インポッシブル』はさらなる続編が製作中です。しかも、シリーズ初の2部構成であることが発表されています。
『Mission:Impossible 7』の公開は、2023年7月12日にアメリカで公開予定。そして続く、『Mission:Impossible 8』の公開は2024年6月28(アメリカ公開)を予定しています。(2023年5月末時点)
監督を務めるのは、『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』と『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』を監督したクリストファー・マッカリー監督。イーサン・ハントだけでなくその周囲の人物のドラマをしっかり描くためには多数の時間が必要ということで、シリーズ初の2部作での製作となりました。
この2作は並行して撮影が実施されているのですが、新型コロナウイルスによって撮影が中断されるなど、製作には苦労をしている作品。公開日も度々延期を発表しており、現在設定されている公開日も予定通りいくかはまだわからないところです。
1日でも早く、安心して映画館へシリーズ最新作が観に行ける日が来ることを祈ります!