優しくて、奥深い。ジブリ映画『風の谷のナウシカ』名言特集
1984年に公開された映画「風の谷のナウシカ」。宮崎駿監督をはじめとした、その後のスタジオジブリを支える多くのスタッフが制作に携わっており、ジブリ作品の歴史の起点ともいえる作品となっています!
この物語は「自然との共生」や「人間同士の争い」など多くのテーマを含んでおり、ジブリ作品の中でも特にメッセージ性の強い作品と言われています。今回はそんな「風の谷のナウシカ」に登場するキャラクター達の、心に響く名言・名台詞をご紹介します!
あらすじ
かつて繁栄した巨大文明は崩壊し、世界には「腐海」と呼ばれる毒素を発する森が広がっていた。残された人類は腐海の影響が及ばない、限られた土地で生活を送っていた。その内の1つ「風の谷」に暮らすナウシカは、住民からも愛され、人々が恐れる腐海の生物達とも心を通わす優しい少女である。
ある日、風の谷に「トルメキア」国の輸送機が墜落する。その後、積み荷の回収に訪れたトルメキア軍と風の谷は戦闘状態となり、ナウシカを含む数名が捕虜として連れ去られてしまう。ナウシカを乗せたトルメキアの護送機は飛行中、トルメキアと敵対する「ペジテ」のアスベルの攻撃を受ける。護送機は大破し、墜落。
ナウシカ達が降り立ったのは、腐海の奥深く、「王蟲の巣」と呼ばれる場所だった!
【ネタバレ解説】実はジブリではない!?『風の谷のナウシカ』【考察】目次
- 『風の谷のナウシカ』の心に響く名言集
- 【名言①】「また村がひとつ死んだ。いこう、ここもじき腐海に沈む。」/ユパ
- 【名言②】「ほら、怖くない。」/ナウシカ
- 【名言③】「我々人間はこのまま腐海にのまれて滅びるよう定められた種族なのか。それを見きわめたいのだ。」/ユパ
- 【名言④】「私、自分が怖い。憎しみにかられて何をするかわからない。もうだれも殺したくないのに。」/ナウシカ
- 【名言⑤】「あなたは何をおびえているの。まるで迷子のキツネリスのように。」/ナウシカ
- 【名言⑥】「うだつの上がらない平民出にやっと巡ってきた幸運か、それとも破滅の罠か。」/クロトワ
- 【ナウシカ名言⑦】「頼む、行ってくれ!僕らのために行ってくれ!」/アスベル
- 【名言⑧】「わしらの姫様はこの手を好きだと言うてくれる。働き者のきれいな手だと言うてくれましたわい。」/ゴル
- 【ナウシカ名言⑨】「しょせん血塗られた道だ。」/クシャナ
- 【名言⑩】「ごめんね。許してなんて言えないよね。ひどすぎるよね。」/ナウシカ
- 映画『風の谷のナウシカ 』の名言まとめ
『風の谷のナウシカ』の心に響く名言集
腐海に浸食されていく過酷な世界の中で、人々は自分の中にある”正義”を信じ、力強く生きています。”善”と”悪”では一概には分けられない、そんな不安定な世界だからこそ、彼ら一人一人のセリフには重みがあり、私たちの心に深く突き刺さります。
今回はそんな「風の谷のナウシカ」に登場するキャラクター達のセリフの中から、抜粋したものを解説を交えながらご紹介していきます!
【名言①】「また村がひとつ死んだ。いこう、ここもじき腐海に沈む。」/ユパ
崩壊した世界の真実を求めて放浪する剣士、「ユパ」のセリフです。廃墟となった村の姿を見ながら、彼はどこか寂し気にこの言葉を口にしました。ユパのこのセリフから「風の谷のナウシカ」の物語は始まります。ものすごく印象的なセリフですよね。
「村が死ぬ」という表現、そして「腐海」という得体の知れないものに対する恐怖感。ググッとこの作品の世界観に惹き込まれる名セリフです。
【名言②】「ほら、怖くない。」/ナウシカ
荒野でユパと再会したナウシカは、ユパからキツネリスの「テト」を譲り受けます。テトは警戒心から、ナウシカの指に血が出るほど強く噛みついてしまいます。そんなテトにナウシカは、「ほら、怖くない。怯えていただけなんだよね。」と優しく語り掛けました。
生き物に対する慈愛の心、自分が傷つくことを厭わない自己犠牲の精神。彼女がどのような人物なのかが伝わってくる名シーン・名セリフです。
ナウシカのセリフには”恐怖”というワードがよく登場します。恐怖が様々な行動の引き金になっている、そんなことを彼女なりに感じているのかもしれません。
【名言③】「我々人間はこのまま腐海にのまれて滅びるよう定められた種族なのか。それを見きわめたいのだ。」/ユパ
風の谷を訪れたユパは、このまま風の谷に留まるよう住人達から勧められます。ユパはその誘いを断り、このセリフを言いました。放浪者として世界の姿を見てきた、ユパらしいセリフですね。腐海に浸食された今の世界に絶望したり反発したりするのではなく、1つの事実として受け止めています。
ユパのような考え方がある一方で、腐海を排除して文明を取り戻そうとする勢力もあります。様々な人間達の想いが入り混じることで、私たちも色々な視点でこの物語を楽しむことができますね。
【名言④】「私、自分が怖い。憎しみにかられて何をするかわからない。もうだれも殺したくないのに。」/ナウシカ
トルメキア軍に侵攻された風の谷は、戦いの中でナウシカの父「ジル」の命を奪われてしまいます。この時、ナウシカは激昂し敵国の兵士を次々と殺してしまいました。戦いが鎮まった後、ナウシカがユパに言ったセリフです。
ナウシカの魅力といえばその”優しさ”ですが、彼女にも”恐怖”や”憎しみ”のような人間の暗い部分があることが分かります。そのことにナウシカ自身も戸惑いを感じており、このセリフには彼女の心の葛藤が表れています。
【名言⑤】「あなたは何をおびえているの。まるで迷子のキツネリスのように。」/ナウシカ
トルメキアの皇女であり、軍のリーダーでもある「クシャナ」。彼女とナウシカが乗った護送機は、襲撃を受けて腐海に墜落します。墜落後、クシャナは銃で他の人間を脅しながら強硬な姿勢を取ります。そんな彼女にナウシカが言ったセリフです。
銃口を向けながら脅しをかけるクシャナに、ナウシカは「テト」と出会ったときと同じ姿を見たのでしょう。彼女の行動は”恐怖”からくるものだと見抜いたのです。腐海という死の世界で銃口を向けられても動じない、ナウシカの度胸と冷静さが描かれたシーンです。
【名言⑥】「うだつの上がらない平民出にやっと巡ってきた幸運か、それとも破滅の罠か。」/クロトワ
護送機の襲撃を受けたクシャナは安否不明となり、その情報はトルメキア軍内にも広がります。これを耳にしたクシャナの部下「クロトワ」のセリフです。
今までクシャナの下で黙々と働いてきたクロトワ。そんな彼に秘められた、”野心”が感じられるセリフです。自分に実権が巡ってきたことに大喜び、というわけでもなく、”運命に翻弄される自分自身”を嘲笑っているような表現が、彼の人となりを表していて面白いですね。
この後、帰還したクシャナに対してすぐに忠誠心をみせる姿からも、”物事はなるようにしかならない”、そんな考え方が彼の中にはあるのかもしれません。
【ナウシカ名言⑦】「頼む、行ってくれ!僕らのために行ってくれ!」/アスベル
ペジテはトルメキア軍がいる風の谷への襲撃を計画し、それを知ったナウシカは口封じのため捕らえられてしまいます。ペジテの「アスベル」がナウシカを脱出させようとしますが、そこへトルメキア軍の飛行船が襲ってきます。
ペジテの人々の中には、ナウシカに同情し心配してくれる人もいました。そんな中、自分だけ脱出することにナウシカは反対します。そんなナウシカの背中を押すアスベルのセリフです。
「僕らのために」というところが男前でかっこいいですね!同胞達を裏切ってでもナウシカを助けたいという、アスベルの決意が感じられます。
【名言⑧】「わしらの姫様はこの手を好きだと言うてくれる。働き者のきれいな手だと言うてくれましたわい。」/ゴル
トルメキア軍に人質として捕らわれた、風の谷の老人「ゴル」。クシャナは腐海の毒に侵されたゴルの手を見て、”哀れ”だと言います。それに対してゴルが言ったセリフです。
ゴルに哀れみを抱いたクシャナとは対照的に、その手を「好き」だと言ったナウシカ。彼女の優しい人柄が伝わってきますね。腐海とそこに棲む生物たちとの”共生”を目指す、ナウシカの信念も感じられるエピソードです。
【ナウシカ名言⑨】「しょせん血塗られた道だ。」/クシャナ
風の谷にいたクシャナは、ペジテの計画によって王蟲の襲来を受けます。王蟲を迎撃するため、軍の準備を始めるクシャナが呟いたセリフです。
冷徹なイメージのあるクシャナですが、時には部下想いの一面を見せたり、風の谷に住む人々の言葉に耳を傾けたりと、人間味のある女性であることが分かりますね。
そんな彼女が呟いたこの「血塗られた道」という言葉には、どんな手を使ってでも民を導くという、彼女の重い覚悟が感じられます。
【名言⑩】「ごめんね。許してなんて言えないよね。ひどすぎるよね。」/ナウシカ
ペジテが計画したトルメキア軍への襲撃。その方法は、痛めつけた幼生の王蟲をおとりにして、王蟲の群れに風の谷を襲わせるというものでした。ナウシカが傷ついた幼生の王蟲を助け出した後、語り掛けたセリフです。
ペジテとトルメキア、どちらもやっていることは非道そのものです。しかし、その根底にあるのは”生き延びたい”という人間の性。簡単に避けられるものではありません。ナウシカもそれが分かっているが故に、王蟲に対してただただ謝ることしかできなかったのでしょう。
彼女の悲痛な気持ちが言葉となって溢れ出た、心揺さぶられるセリフです。
映画『風の谷のナウシカ 』の名言まとめ
以上、「風の谷のナウシカ」の名言・名台詞をご紹介しました。登場キャラクター達の言葉はどれも力強く、彼らの中にある”信念”を感じさせるものばかりでしたね。
腐海が広がる過酷な世界が描かれた本作品ですが、その舞台は”未来の地球”とされています。彼らの力強い言葉が、”今”を生きる私たちの道しるべになってくれるかもしれません。
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