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【超厳選】“映像の魔術師” 大林宣彦監督のおすすめ映画7選!

アルファ

日本の映像界に大きな影響を与えた大林宣彦監督。81歳当時、「撮りたい映画がたくさん。死んでいる暇ない」と、これからも映画を撮り続ける決意表明をしていましたが、2020年に82歳で亡くなってしまいました。

今回は、そんな大林監督のおすすめ映画をご紹介していきます!

10秒で分かる大林宣彦監督


出典:wikipedia

大林宣彦監督は、広島県出身の1938年1月9日生まれ。「映画を観ることより作ることからはじまった」といいます。幼少期の頃から映画を撮り始め、大学時代には自主制作映画のパイオニア的存在になります。助監督経験なし、自主映画出身、CMディレクター出身という、当時の映画界ではありえない経歴でありながら、1977年「HOUSE」で商業映画監督デビューします。
CMディレクターとして手がけた作品は3,000本を越え、本や、音楽、アニメーションなど多彩な分野への才能を見せてくれています。

大林宣彦監督のおすすめ映画

映画ファンから圧倒的支持を得続けている監督の作品を7つ用意致しました。公開年度順にご紹介するので、大林ワールドの歴史を振り返ってください!

1.HOUSE  

映画HOUSE
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あらすじ

東京郊外のお嬢様中学校に通う演劇部のオシャレ(池上季実子)。夏休みが近いある日、オシャレが学校から帰ると、父(笹沢左保)がイタリアから帰国していた。父はオシャレに、自分の再婚相手である涼子(鰐淵晴子)を紹介する。オシャレは新しい母ができるなど考えていなかったので、ショックであった。
夏休みに父と再婚相手と軽井沢に行くことを誘われたオシャレであったが、行きたくない彼女は、
演劇部の仲間たちを他の予定に誘う。その予定とは、長年会っていなかった “おばちゃま” (南田洋子)の屋敷での演劇部の合宿だ。
オシャレと6人の部員たちは屋敷に到着する。しかし、その後彼女たちに降りかかる悲劇のことは予想だにしていなかったーー。

ココがスゴい!「HOUSE」大林宣彦監督の撮影裏話

・大林宣彦監督の商業映画デビュー作です。「これでもか!」というほど、監督のやりたいことが詰み込まれた作品になっています。
・映画会社から「『JAWS/ジョーズ』(1975)みたいな映画の企画はない?」と言われ、当時の大林宣彦監督が考えた作品が『HOUSE/ハウス』です。

絶対見逃せない!この映画の見どころ!

特撮の映像が見どころです!普通の映画では考えられない程の特撮シーンがあるので、最後まで飽きずに鑑賞できると思います。
また、本作では、美少女、化け猫、ピアノの美しい旋律、古い洋館、戦争など、以後の大林宣彦監督の作品によくでてくる
キーワードが見て取れます。監督の “はじめの一歩” は、以後の作品をより味わうために、見ておいて損はないでしょう。

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2.転校生

映画転校生
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あらすじ

広島の尾道に住む中学生・斉藤一夫(尾美としのり)はごく普通の少年であった。ある日、一夫のクラスに一字違いの幼馴染・斉藤一美(小林聡美)がやってくる。担任の先生・大野( 志穂美悦子)が一美を紹介していると、一美は一夫を見つけて「でべその一夫じゃない?」と叫ぶ。久しぶりに一夫に会うことが出来た一美は、大喜びで一夫に抱きつく。しかし、一夫は恥ずかしさから迷惑そうにする。
その日の学校の帰り道、神社の境内にいた一夫は、階段の上にいた一美に向かって空き缶を蹴飛ばす。一美が驚いて階段から落ちそうになったので、一夫は助けようと抱きつくが、2人とも階段から落ちてしまう。しばらくして、意識を失っていた2人が目を覚ましたときだ、体が
入れ替わっていた。混乱する2人であったが、それぞれの生活を過ごすーー。

ココがスゴい!「転校生」大林宣彦監督の撮影裏話

・完成した当初、評判が悪かったんです。理由としては、本作は尾道で撮影されたんですが、「近所の民家」、「ひびの割れた瓦屋根」、「路地裏」など、尾道のありのままの姿を映しすぎたからです。当時の日本では「そんな汚いところをうつすんじゃない」という批判がありました。
予算が少なく、撮影に四苦八苦したそうです。実際の民家を借りたり、小道具を一般家庭から借りたりして撮影したのです。今では考えられませんね。

絶対見逃せない!この映画の見どころ!

本作の見どころは、入れ替わった二人の演技です。男と女がいれかわるので相当難しい演技なんですが、小林聡美と尾美としのりは完ぺきに演じきっています。特に尾美としのりは   ”大林映画”といえば尾美としのりと言われるほどで、大林宣彦監督の14本の作品に出演しています。

また、本作は社会への影響力がすごくて、自主製作映画を目指す若者が増えたきっかけになったり、「聖地巡礼」や、「フィルム・コミッション」のブームの原点であったりします。

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3.さびしんぼう

映画さびしんぼう
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あらすじ

寺の跡取り息子・井上ヒロキ(尾美としのり)は、カメラが趣味の高校二年生。そんなヒロキには思い寄せる相手がいた。
その相手とは、放課後に隣の女子校でショパンの「別れの曲」を弾く橘百合子(富田靖子)である。彼は望遠レンズから彼女を見つめ、寂しげな横顔から「さびしんぼ」と名付けていた。

月に一度の寺の掃除の日、ヒロキは手伝いに来た友人とともに、ヒロキの母であるタツ子(藤田弓子)の少女時代の写真をばら撒いてしまう。その日を境にヒロキの前に、ピエロのメイクをした「さびしんぼ」と名乗る少し変わった少女(富田靖子)が現れるようになる。
そこからヒロキと百合子の恋も進展していくのであったーーー。

ココがスゴい!「さびしんぼう」大林宣彦監督の撮影裏話

・本作は「転校生」と同じく尾道で撮影されました。大林宣彦監督は「尾道はいまでも頑なに少年の町だ」と語っています。
・ショパンの「別れの曲」が印象的です。百合子がなぜこの曲をひいているのか考察したくなります。
・「さびしんぼう」は大林宣彦監督が作った造語です。広島弁に、悪ガキという意味の「がんぼう」という言葉があるんですが、女の子の呼び名がなかったので「さびしんぼう」を考えたそうです。

絶対見逃せない!この映画の見どころ!

本作の見どころは、意味深なシーンが多く、色々な解釈ができるところです。百合子がヒロキに「私の顔のこちら側だけ見ていてください。反対の顔は見ないで」というシーンがあります。見られたくないもう1つの顔があることを示唆した台詞なんですが、その顔は明らかにされません。
現実でも、誰にだって人に見られたくない部分がありますよね。本作では、そんな部分をあえて明らかにしないことで、見られたくないものを見せる必要はないと伝えたかったんだと思います。
また、「さびしんぼう」とはなにかというのも、鑑賞者によって考えが変わると思います。ぜひ、本作を鑑賞するときは、「さびしんぼう」の正体を考えてみてください。

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4.異人たちとの夏

映画異人たちとの夏
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あらすじ

40歳の人気シナリオライター原田英雄(風間杜夫)は妻子と別れ、マンションに一人暮らしをしていた。ある日、原田は幼い頃に住んでいた浅草に出向く。そこには、原田が12歳のときに交通事故で死んだはずの両親がいたのだ。当時の年齢のまま浅草に住んでいた。

原田は懐かしい気持ちでいっぱいになりながら、両親の元へ通うようになる。一方で、原田は同じマンションに住むケイ(名取裕子)と愛し合うようになっていた。異人(幽霊)に近づくと、体が衰弱し、死に近づくことを知った原田は両親に会うことをやめようと決断する。しかし、原田の恋人ケイにも隠された秘密があったーーー。

ココがスゴい!「異人たちとの夏」大林宣彦監督の撮影裏話

・本作のキャッチコピーは「愛した分だけ、死に近づく」です。寂しいキャッチコピーですよね。
・英雄の父親役は大林宣彦監督が、片岡鶴太朗の江戸弁を気に入って、抜擢したそうです。しかし、原作者の山田太一が「あんなに太った奴は向いてない」と、反対しました。それを聞いた片岡は、必死にトレーニングをして減量しました。
・「異人たちとの夏」にはが効果的に使われていました。鏡には霊力があり、物事の真の姿を映し出すとされています。

絶対見逃せない!この映画の見どころ!

異人たちと、原田との関わりです。会いたいけど、会うと体が衰弱してしまう異人たちとの交流には歯痒さを感じます。しかし、懐かしさや愛を感じ、成長した原田の姿には共感できるものがあります。
子供の頃の思い出は、大人になるにつれて薄れていきますが、心の支えになってくれる。その支えによって頑張れる。そんな
人生の成長を表した作品です。

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5.ふたり

映画ふたり

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あらすじ

中学2年の北尾実加( 石田ひかり)はドジでいつも姉ばかり頼っていた。高校2年の姉・千津子(中嶋朋子)は成績優秀で、スポーツもピアノも得意な、しっかりもの。ひかりはそんな姉を慕っていた。そんなある日、千津子は交通事故に巻き込まれて、突然この世を去ってしまう。北野家は火が消えたようになってしまうが、実加は姉の代わりに家族を元気づけようとする。
その後、
死んだはずの姉の声が聞こえるようになる美加。姉は死んでもなお妹を守ろうとする。美加は姉に追いつくために努力するが、予測できない困難が待ち受けているのであったーーー。

ココがスゴい!「ふたり」大林宣彦監督の撮影裏話

・高校生が主人公のストーリーなんですが、とても重い内容になっています。家族のどろどろも描かれた作品です。
・尾道で撮影された作品なんですが、大林宣彦監督の「街」の撮り方の上手さが感じられます。

絶対見逃せない!この映画の見どころ!

姉妹の関係性が見どころでしょう!姉が妹を助け、妹が姉をリスペクトするという構図なんですが、この関係性は理想的ではないでしょうか。
現実世界でも姉妹で比べられる方は多いと思います。しかし、そこでふてくされないで、お互いが切磋琢磨し合えればいいですよね。本作には姉妹のあり方のヒントがたくさんあるので、参考にしてください。

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6.青春デンデケデケデケ

映画青春デンデケデケデケ
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あらすじ

四国の田舎町が舞台。1965年の春休み、高校入試を控えた藤原竹良(林康文)は、昼寝の最中にラジオで聞いたベンチャーズの「パイプライン」に衝撃を受け、ロックミュージシャンに憧れる。
その後、高校に進学した竹良は、3人の仲間を誘ってロックバンドを結成する。楽器がない彼らは、アルバイトでお金を稼いで楽器を買う。「いざ練習!」という時には、練習場所の確保に一苦労。たくさんの困難を乗り越えながらバンド活動をするのであったーー。

ココがスゴい!「青春デンデケデケデケ」大林宣彦監督の撮影裏話

原作に忠実に映像化することで有名な大林宣彦監督。本作も原作の面白さを生かしながら、懐かしい1960年代の風景を再現しています。
・タイトルのデンデケデケデケは、ベンチャーズの曲「パイプライン」の一部です。竹良がこのデンデケデケデケという音に衝撃を受けたことから物語は始まります。
・リアリティを高めるために、16mmのカメラを3台用意して、リテークなしで同時に撮られました。照明も自然光を用いるというこだわりようで、撮影されたフィルムの編集作業は5ヶ月かかったそうです。

絶対見逃せない!この映画の見どころ!

青春を謳歌するバンドメンバーたちが見どころです!高校入学から卒業までを描いた作品なんですが、バンドに全てを注ぎ込む少年たちの姿には心が打たれます。
勉強、部活、クラブ活動など、
全力で何かに取り組んでいる時って、とても充実した時間を過ごすことが出来ますよね。みなさんも経験があるんじゃないでしょうか。本作のバンドメンバーたちを見ていると、頑張ったときのことを思い出してしまいます。
また、恋愛の要素もあるので、キュンキュンしたい方も楽しめる作品です。高校時代を懐かしみたい方、0から何かを作り上げたい方、音楽好きな方など、どんな方にでもオススメしたい映画です。

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7.風の歌が聴きたい

映画風の歌が聴きたい
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あらすじ

幼い頃から聴覚障害をもつ高森昌宏(天宮良)は宮古島で開催されるトライアスロンのスタートの時間を待っていた。一方、昌宏の妻で、同じく聴覚障害をもつ奈美子(中江有里)は産婦人科のベットで出産の瞬間を待っていた。二人が出会ったのは中学2年生のとき。文通を通じて知り合った。
その後、結婚した二人は共にトライアスロンに熱を入れる。今はまさに、二人の愛の結晶である子供の出産を待っているところだが、
生まれてくる子供も耳が聞こえないかもしれないと、不安になるーーー。

ココがスゴい!「風の歌が聴きたい」大林宣彦監督の撮影裏話

・聴覚障害でありながらトライアスロンに挑む実在の夫婦をモデルに描いた作品です。
・障害のある方に「僕たちは普通だから、ドラマにならない」といわれた大林宣彦は、本作を大げさな内容にしてはいけないと思ったそうです。

絶対見逃せない!この映画の見どころ!

あえて、大げさな内容ではなく、聴覚障害者の日常生活にフォーカスしているところが見どころです!障害をテーマにした、心に訴えかけてくる感動作や、恋愛モノは世に数多くありますが、日常生活をメインにした作品は少ないと思います。
リアルな世界観、障害の方の心情を表現した「風の歌が聴きたい」。賛否両論あると思いますが、本作を通じて
障害に対する考え方を改める人が増えればいいですね。

 

まとめ

以上、大林宣彦監督のオススメ作品を7つご紹介しました。
監督の作品である、「転校生」、「さびしんぼ」、そして、今回はご紹介していませんが「時をかける少女」をまとめて
尾道三部作とよびます。自身の故郷での撮影が多いことからこだわりの強さが感じられますね。

今見ると、映像が古く感じるかも知れませんが、「昔の街の風景」や、「出演者の演技」などを観るにはおあつらえ向きです。経験値が半端じゃない大林宣彦監督のこれからの作品にも大注目です!

この記事を書いた人
アルファ
アルファ

滋賀県在住、高卒から映画ひとっとび専属ライターになりました。 親の影響で映画が好きになり、特にアクション系が大好き。 特にトム・クルーズとキアヌ・リーブスは私のマイヒーローです!