飾らず「家族」と対峙する”呉美保”特選5作!『きみはいいこ』他
光を当てづらい視点から愛情を描いた『そこのみにて光輝く』。軽快にそれぞれの親子を描いた『オカンの嫁入り』、『酒井家のしあわせ』と1つのテーマに焦点を絞って作品を手がける映画監督・呉美保 。
綺麗なフィクションとして映像に納めず多角的に現実問題と向き合う姿勢は映画だけに留まらず、CMディレクターとしても才能の展開を魅せる多彩な監督です。演者の魅力を最大限に引き出し、ふり幅の広い題材で人間を描く作品は、物語も俳優も堪能したいという方におすすめです!!
今回は、そんな呉美保監督が手掛けた映画を5作品ご紹介していきます!
呉美保監督について
呉美保さんは1977年3月14日生まれ、三重県伊賀市出身です。大阪芸術大学の芸術学部映像学科を卒業。同期には「オーバー・フェンス」や「苦役列車」、「リンダ リンダ リンダ」を手掛けた山下敦弘監督、朝倉あきの女優本格復帰&実写映画初主演作「ハロウィンナイトメア」を手掛けた寺内康太郎監督、「NN-891102」「おそいひと」など危険なテーマに挑み続ける柴田剛監督と日本映画のビッグネームが名前を連ねます。
大阪芸術大学の芸術学部映像学科在学中にホームビデオで祖父を撮影した3分の短編『ハラブジ』が大林宣彦主宰の映画祭「星の降る里芦別映画学校」で審査員賞を受賞。この受賞をきっかけに大林監督の事務所に助監督見習いとして入社したことが映画界への入り口となり、撮影シーンの内容を記録するスクリプターとして大林監督の演出を目の当たりにする中で監督業を目指したという呉監督。
その後、自ら監督を務めた短編映画『湯布院源流太鼓』で2001年長岡アジア映画祭第3回長岡インディーズムービーコンペティションにてグランプリを受賞。2002年にも『め』でショートショートフェスティバルに入選するなど才能がどんどん磨かれていったようです。
自身の出身地である伊賀をロケ地とした『酒井家のしあわせ』(改題前:ヨモヤマブルース)では初の長編脚本にも関わらず2005年サンダンス・NHK国際映像作家賞を受賞。しかもこの作品の小説化にあたり、自ら小説家として筆を執る等、言葉を武器に様々な展開で楽しませてくれる多才さです。
呉美保監督のおすすめ映画
呉監督はひとつの役の背景について演者としっかり話し合いを設けてから演出を加えるそうで、まるでドキュメンタリーを見ているような生命感あふれる作品が多い事が特徴です。作風は映画の題材によって様々で、作品によって全く違う雰囲気を楽しめるのも呉監督の魅力の1つ!今回は呉美保さんの監督した作品5選をご紹介します。今見るべき作品がきっと見つかるはず。
では、呉美保監督が手がける人間劇を、ご堪能ください!
1. 酒井家のしあわせ
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あらすじ
再婚をきっかけにカゾクになった父・正和(ユースケ・サンタマリア)、母・照美(友近)、中学2年生の長男・次雄(森田直幸)と妹・光(鍋本凪々美)の4人。関西の小さな町で生活を営む中で、長男・次雄は父親違いの兄妹やカゾク自体に疎ましさを感じ始めていた。
外から見るとごく普通の家族だがある日、父・正和が突然家出をした。理由は「同僚の麻田君を好きになってしまった」から。あきれる母・照美と事態をのみこめない妹・光。気持ちが落ち着かない次雄は友達しと喧嘩てしまうも、父の行動の真相へと向かい合う姿を描いたハートウォーミングなファミリームービー。
リアルすぎる一家の日々!「酒井家のしあわせ」呉美保撮影裏話
・ファン愛ゆえに友近をイメージして組んだという呉監督のシナリオはユースケ・サンタマリアも称賛。バラエティ番組での活躍が印象的な芸人の友近さんはこの作品が映画初出演。自身の年齢よりも10歳上、子連れで再婚という設定の母親役はチャレンジングな一作だったようです。
ですが「好きなようにしてください」と友近自身に任せる部分と、的確に指示をする部分を使い分けた監督の演出に対するバランス感覚が活きたおかげで、実にリアルな夫婦を導き出しているようです。さすがですね。
・気弱そうな東京生まれの父親と口うるさい関西弁の母、父親違いでキャラクターも異なる二人の子供で構成される「親しみやすい家族」は撮影の合間にも絶えない会話と笑いの賜物のようです。どの家族にも起こりうる問題を会話劇で広げ、互いに思いやる姿にはさわやかな涙必須、そして心にしみる母・照美の笑顔にも注目です。
・演者のキャラクターを活かしたシナリオと、笑いあり涙ありの群青劇を支える劇中音楽を担当したのは山崎まさよし。公開日である12月23日は山崎まさよしの誕生日ということもあり、不思議な縁が繋がりあった一作です。
呉監督“らしい”今作の注目ポイント
実は複雑に繋がった酒井家の変化を描く今作。大人顔負けの演技を光らせる子役の起用は呉監督らしい一作となっています!
主演の友近・ユースケ・サンタマリアと並んで物語の展開を握る長男・次雄(森田直幸)は中学2年生で14歳という葛藤の連続の思春期。嘘もつくし、言葉よりも手が先に動き、感情の行き先を素直に示すのが恰好悪く感じるような不器用な年代を演じ切っています。
呉監督の地元である田舎町の夏の風景を十二分に活用したロケーションで、反発し葛藤し、そして真摯に家族に向かい合う姿はあたりまえに過ぎる毎日の大切さを再実感させてくれることでしょう。呉監督の家族という存在に対する愛情が垣間見える作品です!
2. サビ男サビ女
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あらすじ
なんでも励ましたがる女子大生、憧れの女性と近づくために女装する男子高校生、クレーム魔の独身女、リストラされたスーツ男性を拾う主婦、という音楽ならばいきなりサビに突入するような突飛すぎる行動をとってしまう個性あふれる4人の男女を描く、ドタバタオムニバス作品。
「酒井家」コンビ再び!呉美保監督・脚本の「くれえむないと!」撮影裏話
・4部構成のうち3つ目のストーリーは主演・友近×監督・呉美保というコンビが再びタックをくんだ「くれえむないと!」。物語の中心は自分のミスで電気が止まっているというのに電力会社に電話でクレームをつける楠原繭子(友近)、35歳。タイトルのごとくクレーマーの独身女性の日常をコミカルに描く一作です。
呉監督“らしい”今作の注目ポイント
日本人の誇る「わびさび」ではなく、鉄が酸化した「錆」でもない。音楽の「サビ」、物語ならば「見せ場」となる部分を各監督がくりぬいたオムニバスだけあって、意外なことがきっかけとなり主人公たちが変化していく模様を描いています。
今作では自分の非を棚に上げ文句を放つクレーム魔が主体となりますが、エスカレートするクレームっぷりは友近の本来の姿なのでは…と疑いたくなるほど自然!実生活でも思ったことははっきりと言ってしまうタイプという友近さんですが、今作のリアリテイは監督と主演女優の間でアイディアを構築し続けた成果なのでしょう。
注目ポイントは繭子(友近)が食事に誘いだす、苦情処理の責任者の葛西秀樹(福田転球)のナチュラルさ。キャラクターの濃い繭子が放出するアドリブ混じりのジャブを見事に手なずけている様は見事です。
バラエティ番組顔負けの友近節を全開に活かしたクレーム→“世直し”コメディ。こちょばされているかのようにクスクス笑ってしまう掛け合いを楽しめる呉監督ならではの言葉遊びを堪能できる作品です!
3. オカンの嫁入り
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あらすじ
母・陽子(大竹しのぶ)と娘・月子(宮崎あおい)は大阪に住むふたりっきりの家族。大家のサク(絵沢萠子)や陽子の職場の院長・村上(國村隼)と家族同様に過ごすも月子は無職。
とある日、深夜に泥酔した陽子が金髪リーゼントで無職の若者・研二(桐谷健太)を連れて帰宅し、翌朝、月子へ再婚宣言をしたことで二人の平凡な毎日が大きく揺れ始める。
父が「最初で最後の人」だと言っていたはずの母の再婚宣言に裏切りを感じてしまう月子は頑なに研二を拒むが、本人だけが知る真相を少しずつ明らかになると同時にこれまでのふたりを見守ってきた周囲の者たちにより母娘の関係は緩やかにほぐれていく。原作は第三回日本ラブストーリー大賞においてニフティ/ココログ賞を受賞した人気小説「さくら色 オカンの嫁入り」。
原作ファンも納得の感動作。呉美保監督・脚本「オカンの嫁入り」撮影裏話
・今作が初共演となった大竹しのぶと宮崎あおい。大先輩である大竹しのぶに対して「ドキドキではなくて”キュン”とした」と印象を初日舞台挨拶で述べている宮崎あおい。万人ウケのキュートさで突拍子もない言動の母・陽子と年の差彼氏・研二、無職の娘・月子、本人だけが抱えこんで止まっている人生の分岐点を巡りながらたったひとりの家族と向かい合うユーモラスで人生の面白みを再実感できる一作です。
呉監督“らしい”今作の注目ポイント
娘・月子の気持ちを尊重しながら恋人の母・陽子を想う元板前の母の彼氏・研二。少しづつ心の壁が取れていく模様を描く中でおいしそうな料理が心をほぐす材料となり続々と食卓を飾ります。
注目ポイントはもう一役、心の接着剤となるハチこと飼い犬役のがんもくん。
作中では絶妙なタイミングで登場するハチ(がんも)。撮影中も出演者の癒しの存在だったようで、劇場公開後人気に乗じて行われた凱旋舞台挨拶にはサプライズゲストとして登壇!制作時のみならず公開後には観客にも愛されるハチの活躍は、家族の一員として人間に留まらず愛犬も起用する監督ならではの視点が活きたのでしょう。キーパーソンならぬキードックとなるハチの登場シーンには注目です。
目の前のあたりまえが、他者の介入や予期せぬ事によって、明日もしくは次の瞬間には手の中にないかもしれない。そんな人生の歪みをも楽しみに変えてくれるヒューマンドラマです。人とともに過ごす時間を愛せる呉監督ならではの過去と未来をつなぐ展開を堪能できる作品です!
4. そこのみにて光輝く
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あらすじ
とある海町。定職に就かずにパチンコ屋に通い酒を飲む自堕落な毎日を過ごす、愛を捨てた男・佐野達夫(綾野剛)。ある日パチンコ屋で知り合った無邪気な青年・大城拓児(菅田将暉)の自宅へ招かれ拓児の姉・千夏(池脇千鶴)と出会う。彼女は脳梗塞で寝たきりの父と介護に疲れ切った母、弟・拓児を支えるために自分自身を売って生計を成り立たせていた。まさに愛を諦めた女性だった。
達夫自身も過去のトラウマを抱え、ただ生きているような状況であったが、日々を成り立たせるために自分を抑え込んだ千夏とは逃げられない現実を分かち合えると、互いに惹かれあい希望を抱いていく。足かせのような家族を護るために千夏は新たに仕事を始め環境を変えるも、大城姉弟と達夫の前に立ちはだかる現実。
真摯に向かい合う懸命な姿と北国の短い夏を描いた衝撃的な人情劇。
体当たりで挑むシーン続出「そこのみにて光輝く」呉美保撮影裏話
・生々しい街並みを活かした今作、「達夫を演じてみたかった」と役への愛情をもって出演を受けたという主演の綾野剛さんは毎晩函館の街を飲み歩き、敢えて浮腫を残して撮影に挑んだ熱の入り方。今作ヴィジュアルにもなっている海のシーンでは命の危険を感じるほど自然の厳しさを痛感した撮影だったようですが、呉監督は「楽しかった!」と笑っていたそうです。そんな監督の知られざる一面も垣間見えた一作です!
・達夫、千夏、拓児それぞれの形で「家族」を想う3人ですが、見え隠れする希望に対して懸命すぎるがゆえに気持ちを交わす中で暴力が前に出るシーンもしばしば。お互いに一切妥協なく実際に拳をぶつけたシーンが深めた今作のリアリティは、実力を認め合い信用して作品と向かい合った賜物のようです。
呉監督“らしい”今作の注目ポイント
過去作では自ら脚本も手がけてきた呉監督ですが、今作は監督業に専念しています。映画「オーバーフェンス」で同原作者・佐藤泰志の遺作の雰囲気を残しつつ映像作品向けに仕上げた脚本家・高田亮とタッグを組んでいます。
注目ポイントは、原作と今作のバランス。
原作者は期待した文学賞の受賞や商業的な成功には生前恵まれず、他界後に遺した作品たちへと光が当たり始め悔やまれながら「不遇の作家」と呼ばれた佐藤泰史。同時代には村上春樹・中上健次らが名前を連ねます。
そんな作家が遺した今作と「オーバー・フェンス」「きみの鳥はうたえる」は「函館3部作」と呼ばれ、いずれも映画化されています。舞台である函館といえば夜景が有名ですが、そんなきらきらとした明るい希望の元に生きる人たちではなく、ただその瞬間を生きる人物と吹き溜まりのような地方都市の閉塞感を描いた作品には、自分自身を投影して執筆していたと言われています。そんな人と人の交流を描く日々に命を削った佐藤泰史は自死という選択をして才能を止めてしまいました。
しかし、函館市の映画館支配人を筆頭に立ち上がった有志達の熱意は留まることなく、遺作小説「海炭市叙景」の映画化企画同様、クラウドファンディングでの資金調達から始まり、行政や企業に依存せずに4年間奔走し続けました。結果「家族」を積極的にかつ丁寧に描く呉監督へ白羽の矢が立ち映画化が実現した一作です。作品内に淡々と溢れる、生きることへのエネルギーは制作サイドのみならず、原作に共鳴した読者が作り上げたものなのです。
エキストラなど町をあげてこの作品のために手をあげた人たちは多数、そして脚本家と監督の演出の元、原作で力強く描かれた人物たちがよりきめ細かな心情の移ろいを以て、芯のあるリアルな人間としてスクリーンに降り立ちました。
千夏の怠惰な身体つきにうつろな表情から仇っぽく変化していく模様、拓児の満面の笑みの隙間に見える黄ばんだ歯に抑えきれない感情、ただ日々をこなすだけの達夫が手を伸ばしたかのように光を求める姿。
漆黒のスクリーンに静かに浮かび上がるタイトル文字「そこのみにて光輝く」。原作の実際の原稿から抽出された作者直筆の文字で物語は幕を閉じるも、この直筆タイトルの力強さは作品の余韻をより印象的にしてくれるでしょう。
光のあたる「そこ」は人それぞれだけれども必ずある。息切れしそうなほどに苦しい現実も、頬が緩みっぱなしになる愛情深さも、真剣に生きているからだと「生きる意味」を五感で感じられる作品です。
5. きみはいい子
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あらすじ
季節は初夏。鳴り響く呼び鈴に玄関へ出てみると一人の若い男性が「生徒が迷惑をかけた」とひたすらに謝っている。独り老後を過ごす佐々木あきこ(喜多道枝)には関係のない話であったがこの男性は小学校の教師だと言う。彼は自身の優柔不断さや児童との向き合い方に悩みを抱える新米小学校教師の岡野匡(高良健吾)。匡のクラスには放課後まで校庭の隅で一人座り込み時間をつぶす生徒・神田さんがいた。
気にかかった匡は神田さんを自宅まで送り届けることにしたが、そこで知った生活環境に疑問を感じ虐待の事実を学校に報告するも大きな壁が立ちはだかることとなる。
あきこと匡が暮らす町の公園には多くの子供と母親たちが訪れる。夫の単身赴任中に3歳の娘と二人過ごす水木雅美(尾野真千子)もその一人。ママ友である大宮陽子(池脇千鶴)を自宅に招いたある日、ティーカップを割った娘が必死に自分の頭をまもって「ごめんなさい」と怯えすがる姿を見せてしまった。この出来事がママ友同士、自身の過去を打ち明けひとり抱えていた不安と心の傷をすこしづつ回復の方向へと導き始める。
そんな中あきこは思わず犯してしまった万引きが店員の櫻井(富田靖子)に見つかってしまう。しかしあきこは認知症なのではないかと犯罪よりも彼女の心身状態を心配していた櫻井。この日をきっかけにあきこの孤独な日々は人のぬくもりのある日々へと変化していく。
八方塞がりな現実に葛藤する教師の匡は疲れた様子で帰宅すると甥っ子が「“がんばって”してあげる」と抱きしめられたことをきっかけに生徒たちへ「家族に抱きしめられる」という宿題を出すことで人のぬくもりを教えることを思いつく。
3者3様の交わらない日々の中でそれぞれに光を手にする模様を描く。
脚本家・高田亮と再タッグ「きみはいい子」呉美保撮影裏話
・原作は坪田譲治文学賞を受賞した中脇初枝著の同名小説。オムニバス形式の5編より「サンタさんの来ない家」、「べっぴんさん」、「こんにちは、さようなら」の3編を監督自ら選択し撮影に望んだということ。
一つの家族や男女をピックアップした作品を手掛けてきた呉監督としては群像劇は初めての取り組み。悲しい結末だけを知る連日の報道、当事者以外に知ることのない過程に対して、この原作ならば誰かを留めることができる救いとなるのではないかと思い、今作の依頼を受けたようです。
・撮影は初夏の北海道・小樽。ありふれた街並みを活かして誰もが当事者となりうる社会問題に向かい合っています。匡のシーンの主となる学校が使えるのは週末のみと撮影曜日が限定されるため、日によって撮影エピソードが異なるという状況で3本の映画を同時進行しているような錯覚にとらわれていたそうです。
同じ時間軸で展開する3人の人間の主観がしっかり生きていることを証明するかのようにあえて匡と雅美を出会わせない監督の演出が観るものを作品の世界により集中させてくれます。
呉監督“らしい”今作の注目ポイント
「そこのみにて光り輝く」でも熱演を魅せたキャストが今作にもちらほら。注目ポイントは雅美を支える大宮夫妻こと妻・陽子(池脇千鶴)と夫・拓也(高橋和也)。前作「そこのみにて…」では閉鎖的な町の権力に抗えず高橋和也に愛人関係を強いられていた池脇千鶴。あの印象的なパンチパーマの権力者がなんともいい旦那に…そして負の連鎖に従うかのように表情を曇らせた女性がママ友を支える姿。前作とは真逆の二人を堪能できます。
重いテーマながらいずれも誰かの配慮や言葉がきっかけとなり、人が人を動かず模様は日々見る“された側”ばかりを切り取るマスコミの報道とは異なり「優しさ」と「かすかな光」で溢れています。それは決して背伸びをしたり物凄い奇跡ではないが、どちらの要素も実に上質。
わたしたちは無力ではないのかもしれない、そう日々の営みの中で愛情を持ってオーバーすぎない一歩を踏み出させてくれる一作です。
まとめ
呉美保監督のおすすめ映画5選をご紹介しました。取り上げるテーマは様々でしたが、どの作品にも呉監督の優しさや愛情を感じましたね。真摯に役と俳優に向かい合うその姿勢は、呉監督らしい最良の演出術なのかもしれません。
また、撮影秘話では実際に仕事を共にした俳優だからこそ知る一面も明らかになりましたね。家族に対する熱い思いが溢れるエピソードばかりでした。呉監督自身もお子さんを授かり母となった今後、どんな映画が生み出されるのか楽しみですね!
この記事が、呉監督との素敵な出会いのきっかけになったら幸いです!