ショーシャンクの空に|あらすじネタバレ〜結末まで解説!

 

無実の罪で刑務所行きとなった一人の男性・アンディとその人間関係や生き様を描く『ショーシャンクの空に』。ホラーで有名な小説家、スティーヴンキングの小説を元に制作されました。過激な描写もありますが、心を揺さぶるヒューマン・ドラマとして多くの人に愛され続けています。

細やかなストーリー構成に、感動のラストは必見。きっと涙なしでは観られないことでしょう!本作はネタバレを含みますので、未鑑賞の方はご注意くださいね。

名作『ショーシャンクの空に』とは?

映画『ショーシャンクの空に』基本情報

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『ショーシャンクの空に』はスティーヴン・キングの執筆した『刑務所のリタ・ヘイワース』が原作。タイトルは違いますが、原題の英語を直訳すると「ショーシャンクの贖い」映画版は小説の内容とやや相違が見られることから、タイトルを変更したのかもしれません。

監督のフランク・ダラボンはこれまでにスティーヴン・キングの小説を映画化したことでも知られていますが、本作の映画権を得るまでには実に4年もかかったそう!更にはお互いペンフレンドとしての交友しかなかったため、一緒に働いたことがなかったというエピソードまで存在しています。ちなみに『ショーシャンクの空』を経てダラボンは『グリーン・マイル』や『ミスト』など、スティーヴン・キング作品により多く関わることとなったのだとか。

1994年にアメリカで公開されましたが、当時は有名作品の勢いに埋もれてしまい、すぐにヒットを飛ばすことはありませんでした。しかし作品の評価は高く、ビデオ販売やレンタルが開始してからジワジワと人気を上げ始めたのです。

その結果1994年度のアカデミー賞では7部門にノーミネート。同年のゴールデングローブ賞、日本アカデミー賞など多数の賞にノーミネート、あるいは受賞をしています。

原作の『刑務所のリタ・ヘイワース』との違いは?

ショーシャンクの空に 刑務所のリタ・ヘイワース
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映画版は原作と大まかな部分は同じですが、アンディの風貌などちょっとした部分に変更が加えられています。
まずアンディ本人ですが、小説では小柄で眼鏡をかけた男性だったのこと。映画ではアンディ役のティム・ロビンスは長身でとてもスタイルの良い人物。そして眼鏡は作業をしている時のみかけており、普段の生活では裸眼でした。

そんな囚人の彼らは独房で過ごしていましたが、なんと原作では雑居房(相部屋)。あんなに治安が悪いのに人と同部屋とは……考えるだけでも身の毛がよだちますね。また、結末は映画と同じなのですが、青々とした海のシーンはありません。レッドがアンディのいるところへ向かうシーンで、物語は幕を閉じているのです。

その他にもブルックスの存在があまり大きく描かれていないことや、トミーが命を落とさないなど、設定の違いが見られます。比べるとより楽しめるかもしれません。

『ショーシャンクの空に』あらすじ

【あらすじ①】無実の罪

ショーシャンクの空に 刑務所
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アンドリュー・デュフレーン(ティム・ロビンス)、通称アンディは銀行の副頭取として活躍していた。しかしある日、妻とその愛人を撃った罪で逮捕されてしまう。

本来彼は妻の浮気に悩まされ、拳銃自殺を図ろうとしていたのだが、その日の夜に射殺事件が発生。様々な要因が絡み合い、検察官は彼を犯人と決めつける。こうしてアンディは無実の罪で終身刑を言い渡され、ショーシャンク刑務所へと収監されてしまった……。

この刑務所は非常に劣悪な環境であり、同じ新入りの人間が環境に慣れず泣き喚いたところ、バイロン・ハドリー主任(クランシー・ブラウン)から暴行を受けて死亡。それが刑務所内のやり方なのである。

囚人の中には“調達屋”と呼ばれるエリス・ボイド・レディング(モーガン・フリーマン)、通称レッドの存在があった。誰とも交友を図らなかったアンディだが、入所一か月後、彼と初めて口を利く。ロックハンマーを依頼する彼に少し警戒するものの、人柄を信じてレッドは調達を承諾することに。そして二人はこれを機に、距離が近づくこととなる。

一方で多くの囚人とは雰囲気の違うアンディにボッグズ・ダイアモンド(マーク・ロルストン)、通称ボクズが目をつける。彼はレッドらにクズ呼ばわりされるほどの悪党で、アンディは無理矢理犯されてしまった。その後も目を付けられる生活が2年ほど続くのだった

【あらすじ②】銀行屋アンディ

ショーシャンクの空に ビール
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1949年の春に、刑務所では屋根を工事する外での仕事が入った。100人以上が志願したものの、レッドは刑務官に賄賂を渡し、自分らの仲間にその仕事が降られるように仕組んだ。もちろんアンディも仲間の一人に入っている。

外仕事をしている最中、ハドレーが仲間内に遺産相続のことについて話していた。遺産はあれど相続税がかかってしまい、あまり手元に残らないという軽い愚痴だ。元銀行員のアンディはそれを聞き逃さず、彼に非課税になるアドバイスを与えた。ハドレーは囚人にたてつかれたと思い激怒するも、彼の説明を聞いて納得。アンディはこの書類を無料で作る代わりに、仲間にビールをふるまうように要求。ハドレーは要求を飲み、刑務所内にも穏やかな時間が流れた。これをきっかけにアンディの能力は所内でも認められていく。

途中ボクズにひどく痛めつけられてしまう出来事はあれど、彼は罰として廃人と化してしまった。仲間は皆アンディの味方であり、怪我から復帰する彼を温かく出迎えるほどだ。そして、アンディの能力はサミュエル・ノートン所長(ボブ・ガントン)にも認知され、図書室での仕事を言い渡される。今まで図書係は老囚人のブルックス・ヘイトレン(ジェームズ・ホイットモア)のみだったため、彼は所内で新しい風を吹かせる人物となっていた。

【あらすじ③】ブルックスの死

ショーシャンクの空に ブルックス
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アンディは図書係という程で、実際は図書室にて税金の書類を行ったりと会計士のような仕事をしていた。ノートン所長は有能な彼を使えると判断したことから、無料で仕事を任せるために任命したのである。

そんな中、ついにブルックスの仮釈放が決まった。50年間堀の中にいた彼はシャバへ出ることが怖くなり、錯乱状態へ陥ってしまう。仲間たちはなだめて彼を送り出すも、どこか他人事ではない感覚を覚えていた。ブルックスは外の世界に出たものの、環境や時代の変化に大きく驚く。そしてやはり拭えない孤独感は耐え難いものだった。

仮釈放委員会から住処と仕事を与えられたが、彼は結局首吊り自殺を図ってしまう。「ブルックス ここにありき」というメッセージを部屋に残して。ブルックスの死を手紙で知ったレッドとアンディは、何とも言えぬ気持ちでいた。

その後アンディは週一で州議会に粘り強く手紙を書き続け、6年後には古本やレコード、そして予算を獲得することに成功。ブルックスから引き継いだ図書室はより素晴らしいものとなり、名前を「ブルックス」に設定するまでになっていた。

【ネタバレあらすじ④】トミーの入所

ショーシャンクの空に ノートン
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ノートン所長はアンディを側近の会計士とする。しかしノートンはボランティアという名目で外部の仕事を安く請け負い、利益をピンハネしているのだ。更には裏で賄賂まで貰い、隠し金が大量に所持。彼はアンディを信用したうえで会計をやらせていたが、その事実はアンディとレッドの間で共有されていた。

そんな中、若造のトミー・ウィリアムズ(ギル・ベローズ)が新入りとしてやってきた。やる気いっぱいの彼はアンディに勉強を教わり、高卒の資格を取るべく奮闘。罪を多数重ねてきた彼だが、アンディの無実の罪を決定づけるような話を知っていた。別の刑務所でプロゴルファーの愛人と、ある人妻を殺したことを自慢げに話す囚人がいたと言う。「オレではなく、その亭主が捕まった」とまで口にしていたそうで、動揺したアンディは再審を要求する。だがうまく使える彼を手放せないノートンは却下し、彼を懲罰房へと閉じ込めてしまう。

そして、トミーを邪魔に思ったノートンは工作し、トミーをハドレーに射殺させる。もちろんその真実はアンディに伝えず「脱獄をはかったから殺した」と嘘の説明を付け加えた。

【ネタバレあらすじ⑤】必死に生きるか、必死に死ぬか

ショーシャンクの空に 海
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アンディはレッドに自身の夢を語った。メキシコにあるジワタネホにて、ホテルを経営したいという話だ。ショーシャンク刑務所に希望なんてないと言うレッドだが、アンディは希望を一切捨てていない。そして彼はレッドに、仮釈放後のある約束を取り付ける。

「必死に生きるか、必死に死ぬかの二択しかない」という言葉を残すアンディに、レッドは不安を感じていた。その不安は当たってしまい、翌日アンディは独房から姿を消し、刑務所内は騒然となる。実はあのロックハンマーで、脱獄の穴を掘り続けていたのだ。穴はポスターの裏に隠されていたため、誰も気づかなかったという。

アンディは脱獄後ノートンの悪行を告発、警察沙汰となり彼を自殺するまでに追いやった。レッドにとってアンディのいない刑務所生活は寂しく、空しいものがあった。だが彼のお陰で改心したレッドは仮釈放の面接にも通過、遂に外の世界へ出ることとなる。ブルックス同様、孤独と疎外感に打ちひしがれるが、アンディとの約束を思い出し行動へ移す。彼はあの時した約束通り、牧草地に箱を隠し、その中にレッドへの手紙とお金を入れていた。

メッセージは「仮釈放おめでとう。オレの仕事を手伝ってほしいからあの場所へ来てくれ」と……。レッドはそのお金を手にし、アンディの元へ。そして二人は綺麗なジワタネホの海岸で再会を果たすのだったーー。

細部まで作り込まれている『ショーシャンクの空に』のみどころ


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丁寧な伏線

ラストまで観ると「そうだったのか!」という伏線が多数散りばめられている本作。まずはどんなところが伏線だったのかを振り返っていきましょう。

初めに冒頭で、アンディがレッドへロックハンマーを依頼するところ。終盤ではこれが脱獄に使われたアイテムということが発覚しますが、最初の時点では全く分かりません。またそれを隠すためのポスターというのも、なかなか読みづらい伏線の一つ。囚人や鑑賞者は「女優のファンなのかな?」とつい思ってしまいます。その印象を相手にわざと与えるのも、頭の良いアンディの策だと言えるでしょう。

そして、彫刻を趣味としている部分も流石としか言いようがありません。アンディの脱獄計画は冒頭から始まっていたというわけです。

また、ブルックスが首吊り自殺をする悲しきあのシーン……。「ブルックス ここにありき」の文字を掘り、足元にパラパラと木くずが落ちていました。実はこれ、アンディが脱獄を図る時にも似たような描き方をされているのですね。彼の自殺シーンがラストの描写とリンクする細やかさに、脱帽!アンディの希望と、ブルックスの絶望が対になることを示すシーンでもあります。印象的なシーンですので、ここに「おっ」と気づいた人も多いことでしょう!

そして本作と言えば、ノートン所長が愛してやまない「聖書」の言葉が大きな伏線となっています。彼の好きな一説「わたしは世の光である。わたしに従って来る者は、やみのうちを歩くことがなく、命の光をもつであろう」は、まさに所長そのものを現わしていると言えます。自身はショーシャンク刑務所の光であり、従ってくる者=アンディということ。ただしその光は希望の光ではなく、賄賂などにまみれているのですが……

横暴を振りかざすノートンには最後鉄槌が下され、「主の裁きは下る。いずれ間もなく」に当てはまることとなってしまいました。聖書は重要な伏線、そして一説はキーワードとなっているため、ぜひ注目してみて下さいね。

絶望と希望

無実の罪で終身刑、そして治安の最悪なショーシャンク刑務所へ――。序盤から幸先の悪いの本作ですが、全編を通じて絶望にまみれているのではありません。絶望と希望が交互にやってくるハラハラ感がたまらなく良いのです。

絶望から始まったアンディであり、ガラの悪いボグズに目をつけられてしまいますが、話の通じるレッドに出会います。のっけからハンマーという危なっかしいアイテムを依頼するのですが、なぜかレッドは信用して動いてくれるのです。環境は最悪だけど、全てが悪ではないということが容易に分かります。

ただし全員が全員話の通じる人間ではないため、アンディは常に犯される恐怖と隣り合わせ。映画の上映中に酷い暴行へ遭うシーンは、観ていて痛ましいものがありました。レッドのナレーションで「半殺し」の単語が出てくるほど……。大けがを負い再び”絶望”かと思いきや、逆に加害者が半殺しにされる事態に。これぞ希望と絶望が交互にやってくる、典型的な例ですね。

そして鑑賞者に最も希望と絶望を与える人物はノートン所長ではないでしょうか?アンディに理解を示すフリをしており、実際はタダでコキをつかっているのですから怖いものです。
また、彼は終身刑の身でしたから、汚れ仕事をさせても情報が外へ出ないという目論見もあったのでしょう。このままノートンに使われっぱなしか……と思いきや、最後は悪に見事な裁きを下したアンディ。非常にすっきりするシーンですよね。

絶望の中でも希望を捨てなかったからこそ、アンディは最後夢と自由を勝ち取れたのかもしれません。そしてレッドも彼を信じ、ブルックスと同じ道を歩まなかったからこそ道が開けたのだと思います。

奇妙な矛盾

「僕はやっていない」と無実を語るアンディですが、最後まで残された謎があります。それは“本当に彼は罪を犯していないのか?”ということ。決定づけるシーンがあるわけでもなく、ラストまで真実がハッキリしないのです。

トミーの話によれば、別の刑務所にてエルモという悪党が殺人自慢をしていました。その内容は「愛人のプロゴルファーと人妻を殺した」というもの。確かにアンディの妻はプロゴルファーと浮気をしていたのですが、その状況がどうも噛み合いません。

エルモ曰く「男が起きて邪魔をしたから殺した」そうですが、実際の遺体は“2人が抱き合って死んでいた”ということ。更には冒頭の裁判で「寝ているところに8発撃った」とまで言われているため、エルモの発言とは相違が生じているように思います。

ショーシャンク刑務所内では皆「オレは無実だ」と言います。アンディが入りたての頃はレッドにそう言われたものですが、トミー入所の際にアンディはその軽口を真似するようになっていましたよね。つまりアンディが本当にやったのか、やってないのかは定かではないのです。エルモの供述に違和感があることから、違うプロゴルファーと人妻の殺害という可能性も大いにあり得るでしょう。

頭の良いアンディですから、一体どこまで真実を隠しきるかも分かりません。最後まで言及しきらないスティーヴン・キングのホラー要素が、こんなところにも垣間見えているのです……。

まとめ

一度観ただけでも心が震える『ショーシャンクの空に』。絶望と希望が入り混じって、最後までひと時も見逃せない内容となっています。レッドとアンディの友情や、囚人たちの苦悩、そして感動のラストシーンまで全てが濃密。鑑賞後は観て良かった!と思うに違いありません。ラストの二人の抱擁を目にすると、熱い感情が込み上げてくることでしょう。

ヒューマン・ドラマの最高傑作と言っても過言ではないかもしれませんね。骨の太い映画を観たい時は、ぜひご覧ください。

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