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ハード&リアリティ!!キャスリン・ビグロー監督のおすすめ映画7選!

ひつじ

『ハート・ロッカー』、『ゼロ・ダーク・サーティ』、『デトロイト』など、史実を切り取ったかのような作品で私たちを惹きつけてやまないキャスリン・ビグロー監督。
今回は、そんなビグロー監督のおすすめしたい映画を7本厳選しました!後の作品の原点となる初期作品から最新作品まで幅広くご紹介しますので、これからビグロー監督の映画を見てみたいと思っている人やビグロー監督のいろいろな作品を見てみたいと思ってる人は必見です!!

キャスリン・ビグロー監督について


出典:Wikipedia

その前に、ビグロー監督の簡単なプロフィールをご紹介致します!
キャスリン・アン・ビグロー監督は、1951年の11月27日にアメリカのカリフォルニア州で生を受けました。
1972年にサンフランシスコ・アート・インスティテュートを卒業したビグロー監督はホイットニー美術館の学習プログラムに進み、現代アーティストとして活動しておりました。

その後、コロンビア大学芸術大学院に入学し、映画理論を学びます。在学中の1978年に、短編映画作品『The Set-Up』で映画監督デビューを果たしました。
1981年にモンティ・モンゴメリー監督と共同で長編映画『ラブレス』を監督し、1987年には『ニア・ダーク/月夜の出来事』で初の単独監督を務めます。

1989年にビグロー監督は同じく映画監督のジェームズ・キャメロンと結婚しますが、1991年に離婚してしまいます。キャメロン氏と共に映画を製作するなど、映画監督としてビグロー監督は着実にキャリアを積んでいきましたが、興行的には振るわない作品が続きます。

しかし、2008年に製作したイラクで爆弾処理任務を行う兵士達を描いた映画『ハート・ロッカー』が高い評価を受け、アカデミー賞6部門を受賞。アカデミー賞史上初の女性監督賞受賞者となり、その名を世に広く知らしめました。

キャスリン・ビグロー監督のおすすめ映画

それでは、キャスリン・ビグロー監督の映画の中でも、特におすすめの7作品を公開年順にご紹介します!
ビグロー監督の作り出す映画は、どの作品もリアリティをとことん追求した映像と骨太な世界観が特徴的で、私たちをその世界へどっぷりと引き込んでくれます!気になる作品があったら是非見てみてくださいね!

1.ニア・ダーク/月夜の出来事

映画 ニア・ダーク/月夜の出来事
出典:Amazon.com

あらすじ

ある晩、カウボーイの青年ケリブ(エイドリアン・パスダー)は、道端でメイ(ジェニー・ライト)と名乗る少女に出会い、恋をする。
しかし、メイは吸血鬼で、彼女にキスをした時に噛まれたケリブは吸血鬼となってしまい、メイとその仲間の吸血鬼とともに行動するようになる。
一方、ケリブの父と妹は行方不明となったケリブの行方を追っており、吸血鬼に襲われそうになるが……?

キャスリン・ビグロー監督映画『ニア・ダーク/月夜の出来事』のトリビア

■SFホラー映画の巨匠であるジョン・カーペンター監督はお気に入りの吸血鬼作品として本作品を挙げている。

■映画完成直後、公開前に製作会社が倒産してしまった。そのため、この映画の広告・宣伝を満足にすることができなかった。

『ニア・ダーク/月夜の出来事』の注目ポイント!

ビグロー監督初の単独監督作品である本作品ですが、ハードな舞台設定と展開に、ビグロー監督らしさが溢れています!吸血鬼×西部劇という独特の世界観ながら、西部開拓時代という舞台に、闇にしか生きることができない哀しい吸血鬼達が良く映えています!

吸血鬼物ということで夜のシーンが多くなっていますが、見ごたえのあるアクションシーンと、凄惨ながらメッセージ性の強い描写が夜の画面と上手くマッチしています!吸血鬼達の絶望感とダークさが表れている、ビグロー監督のルーツと言える作品です!

基本情報

上映時間:96分
監督: キャスリン・ビグロー
出演者:エイドリアン・パスダー、ジェニー・ライト
受賞歴:第16回パリ国際ファンタスティック&SF映画祭 グランプリ、主演女優賞
第6回ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭 準グランプリ
公開日:アメリカ 1987年10月2日 日本 1988年10月29日
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2.ハートブルー

映画 ハートブルー
出典:Amazon.com

あらすじ

ハーバード大学卒業のエリートFBI捜査官のジョニー・ユタ(キアヌ・リーブス)は、カリフォルニアのベニス・ビーチで多発する銀行強盗事件を追うため、犯人と見られるサーファーグループへ潜入する。
グループのリーダーであるボディ(パトリック・スウェイジ)と友情を深めていくジョニーだったが……。

キャスリン・ビグロー監督映画『ハートブルー』のトリビア

■主人公であるジョニー・ユタの名前は、NFL選手のジョニー・ユナイタスとジョー・モンタナから取ったもの。

■2015年に、本作品をリメイクした映画『X-ミッション』が作られた。

『ハートブルー』の注目ポイント!

潜入捜査官と銀行強盗という正反対の立場の男の友情を描いた本作品。その秀逸なストーリーラインは後の潜入捜査官物の作品に数多くの影響を与えており、あの『ワイルド・スピード』の原点になったとも言われております!

また、主演であるキアヌ・リーブスはこの作品がブレイクの転機になったと後に語っており、ビグロー監督らしい圧巻のアクションシーンをこなすキアヌの演技にも注目です!

基本情報

上映時間:122分
監督:キャスリン・ビグロー
出演者:パトリック・スウェイジ、キアヌ・リーブス、ロリ・ペティ
受賞歴:第一回MTVムービー・アワード 魅惑的な男優賞
公開日:アメリカ 1991年7月12日 日本 1991年10月21日

3.ストレンジ・デイズ/1999年12月31日

映画 ストレンジ・デイズ/1999年12月31日
出典:Amazon.com

あらすじ

1999年末、ロサンゼルスで他人の体験を追体験できるヴァーチャルシステム・SQUIDの闇ディスクを密売する元警官のレニー・ネロ(レイフ・ファインズ)。

ある日、彼の元に1枚のディスクが送られてくる。そこには知人のアイリス(ブリジット・バーコ)が惨殺される様が収められていた。レニーの元恋人であるフェイス・ジャスティン(ジュリエット・ルイス)にも危険が迫っていることを知ったレニーは、友人の力を借りて犯人を追う……。

キャスリン・ビグロー監督映画『ストレンジ・デイズ/1999年12月31日』のトリビア

■原作小説の作者は元夫のジェームズ・キャメロンで、脚本・製作もキャメロンが務めている。

■関連コミック、小説などのメディアミックスが展開された。

■アイリスが殺害されるシーンは過激で残虐性の強い映像になっているが、作中重要なシーンであるため、地上波放送の際にもカットされることはなかった。

『ストレンジ・デイズ/1999年12月31日』の注目ポイント!

1995年に作られた映画で、まだスマートフォンはおろかパソコンもほとんど発達していない時代ながら、VR(ヴァーチャルリアリティ)を予見し、映像として表現している本作品。原案のジェームズ・キャメロンの圧倒的な先見性とビグロー監督の豊かな表現力に驚かされる作品です!

特に、VRでのアクションシーンでは後の『ハート・ロッカー』等に見られるリアリティ溢れる独特のカメラ手法が使われており、ハードでショッキングな映像も含め、「ビグロー節」全開の映画です!

基本情報

上映時間:145分
監督:キャスリン・ビグロー
出演者:レイフ・ファインズ、アンジェラ・バセット、ジュリエット・ルイス
受賞歴:第22回サターン賞 監督賞
公開日:アメリカ 1995年10月6日 日本 1996年1月20日

4.K-19

映画 K-19
出典:Amazon.com

あらすじ

1961年の米ソ冷戦下、ソ連の原子力潜水艦であるK-19の航行実験で放射能漏洩事故が発生する。新任艦長のアレクセイ・ボストリコフ(ハリソン・フォード)と経験豊富な副長のミハイル・ポレーニン(リーアム・ニーソン)はこの危機的状況に対してある決断を下す――。

キャスリン・ビグロー監督映画『K-19』のトリビア

■1961年7月4日にソ連の原子力潜水艦であるK-19で発生した原子炉事故を元にしたノンフィクション作品。

■元になった潜水艦K-19は、2003年10月にスクラップにすることが発表された。

『K-19』の注目ポイント!

実在する事故を元とした本作品は、後の『ハート・ロッカー』、『ゼロ・ダーク・サーティ』等、社会派映画作品を作っていくビグロー監督の転換期とも言える作品です。
潜水艦内の閉塞感と放射能の恐怖がリアルに描かれた本作は、見ているだけで絶望感と息苦しさを感じる程の生々しさがあります!
その骨太で緊迫感溢れる内容は、映画にくぎ付けにされてしまう力が溢れており、見ごたえ抜群の作品になっています!

基本情報

上映時間:138分
監督:キャスリン・ビグロー
出演者:ハリソン・フォード、リーアム・ニーソン
受賞歴:なし
公開日:アメリカ 2002年7月19日 日本 2002年12月14日

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5.ハート・ロッカー


出典:映画『ハート・ロッカー』公式Facebook

あらすじ

イラク戦争さなかのバグダッドで危険な爆弾処理任務を行うブラボー中隊。殉職した隊員の代わりにリーダーに就任したウィリアム・ジェームズ(ジェレミー・レナー)はこれまで873個以上の爆弾を解体したプロフェッショナル。しかし、変わり者で危険に自ら飛び込んでいくジェームズに、部下のJ.T.サンボーン(アンソニー・マッキー)とオーウェン・エルドリッジ(ブライアン・ジェラティ)は不安を募らせる。

彼らのそれぞれの思いをよそに、ブラボー中隊の爆弾魔との戦いは続く……。

キャスリン・ビグロー監督映画『ハート・ロッカー』のトリビア

■表題の『ハート・ロッカー』はアメリカ軍の俗語で「苦痛の極限地帯」、「棺桶」の意味。

■撮影に臨む俳優たちは、リアリティのため実際にアメリカ軍の軍事訓練を受けた。

■撮影現場では、戦場の極限状態の追求のため、誰一人個人用のバスルームや空調の整った設備などは与えられず、過酷極まる環境での撮影だった。

■本作品でキャスリン・ビグロー監督は第82回アカデミー賞監督賞以下6部門を受賞し、アカデミー賞史上で初の女性監督賞受賞者が誕生した。

『ハート・ロッカー』の注目ポイント!

ビグロー監督が女性では初となるアカデミー賞監督賞を受賞した、出世作となった本作品。

イラクでの爆弾テロとそれを解体する兵士達をただひたすらに淡々と描いており、物語の起伏の無さがかえって映画に臨場感と緊迫感を与えています!
序盤に爆弾解体中に罠にかかり殉職した兵士を見せられるため、爆弾を解体するシーンはどのシーンも否応なしにハラハラで手に汗握るものになっており、ビグロー監督の構成力と演出力に驚嘆させられてしまいます!

基本情報

上映時間:131分
監督:キャスリン・ビグロー
出演者:ジェレミー・レナー、アンソニー・マッキー、ブライアン・ジェラティ
受賞歴:ゴッサム・インディペンデント映画賞 作品賞、アンサンブル演技賞
第81回ナショナル・ボード・オブ・レビュー ブレイクスルー男優賞
第14回サテライト賞 ドラマ作品賞、ドラマ主演男優賞、監督賞、編集賞
第63回英国アカデミー賞 作品賞、監督賞、オリジナル脚本賞、編集賞、音響賞、撮影賞
第82回アカデミー賞 作品賞、監督賞、オリジナル脚本賞、編集賞、音響効果賞、録音賞
公開日:アメリカ 2009年6月26日 日本 2010年3月6日
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6.ゼロ・ダーク・サーティ


出典:映画『ゼロ・ダーク・サーティー』公式Facebook

あらすじ

国際テロ組織アルカイダによるアメリカ同時多発テロから2年後の2003年。CIA分析官のマヤ(ジェシカ・チャステイン)はテロ首謀者のオサマ・ビンラディン捜索チームに派遣される。

ある日、難航する調査の中で同僚のジェシカ(ジェニファー・イーリー)が自爆テロの犠牲となる。マヤのビンラディン捕獲はただの任務から鬼気迫る執念へ変わっていく――。

キャスリン・ビグロー監督映画『ゼロ・ダーク・サーティ』のトリビア

■表題の『ゼロ・ダーク・サーティ』は軍事用語で午前0時30分を指す言葉。

■本作品は実話を元に作られたフィクション映画だが、CIAが製作に全面協力しており、そのリアリティから一部政治家から国家機密漏洩があったのではないかと疑う声も出た。キャスリン・ビグロー監督はこの疑惑について完全に否定している。

『ゼロ・ダーク・サーティ』の注目ポイント!

前作『ハート・ロッカー』に続き、対テロ戦争を描いた本作品は、オサマ・ビンラディン捜索・殺害事件を、まるで当時の状況をカメラで撮影していたかのごとく克明に描いています。
ドラマティックに演出する場面などほとんどなく、史実に沿って淡々と描かれており、見ていてとても緊張感があります。
それだけに、全てを終えたマヤの最後のシーンには達成感や無力感等、色々な感情を抱かせてくれる、メッセージ性の強い作品です!

基本情報

上映時間:157分
監督:キャスリン・ビグロー
出演者:ジェシカ・チャステイン、ジェイソン・クラーク、ジェニファー・イーリー
受賞歴:第85回アカデミー賞 音響編集賞
第18回放送映画批評家協会賞 主演女優賞、編集賞
第70回ゴールデングローブ賞 ドラマ主演女優賞
第84回ナショナル・ボード・オブ・レビュー 作品賞、主演女優賞、監督賞
第17回サテライト賞 オリジナル脚本賞
第65回全米脚本家組合賞 オリジナル脚本賞
公開日:アメリカ 2012年12月19日 日本 2013年2月15日
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7.デトロイト


出典:映画『デトロイト』公式Facebook

あらすじ

1967年、ミシガン州デトロイトでは警察による違法酒場摘発が行われ、貧困層の黒人による暴動が発生していた。暴動は規模を増していき、荒れ果てていくデトロイト。その頃、地元の黒人バンド、ザ・ドラマティックスのボーカルであるラリー・リード(アルジー・スミス)は、暴動の影響でライブが中止されてしまい、街のモーテルに友人と泊まることになる。

ホテルに居合わせたカール・クーパー(ジェイソン・ミッチェル)のちょっとした悪ふざけにより、モーテルに暴動事件で殺気立った警官隊が突入。捜査を指揮する凶悪な警官フィリップ・クラウス(ウィル・ポールター)達による非道な尋問が始まった……。

キャスリン・ビグロー監督映画『デトロイト』のトリビア

■1967年に実際に起きたアルジェ・モーテル事件を元にした作品。

■凶悪な警官役を演じたウィル・ポールターは、苛烈な尋問シーンで仲間の俳優を痛めつけるのに耐えきれず、撮影中に泣き崩れてしまった。

『デトロイト』の注目ポイント!

これまでのビグロー監督作品で最も重くハードな内容である本作品。
拷問シーンがなんと40分以上続いており、その凄まじさから、拷問をする側である俳優のウィル・ポールターが涙を流して「まだ続けなければいけないのですか」とまで言ったそうです。ビグロー監督の徹底的にリアルを追求する姿勢が窺えますね!
あえて盛り上がりを作らないことで緊迫感と絶望感を与える作りはビグロー監督ならでは!重く苦しい内容ながら、緊張感から手に汗が滲むシーンの連続で、あっという間に時間が過ぎてしまう映画となっています!

基本情報

上映時間:143分
監督:キャスリン・ビグロー
出演者:ジョン・ボイエガ、ウィル・ポールター、アルジー・スミス
受賞歴:第49回NAACPイメージ・アワード インディペンデント映画賞
公開日:アメリカ 2017年8月4日 日本 2018年1月26日
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まとめ

キャスリン・ビグロー監督おすすめ作品を公開年順にご紹介しました。
ビグロー監督の作品は、ハードで重苦しい印象の物が多くありますが、それ故に現実に即したものがあり、私たちに強いメッセージを与えてくれるものばかりです。
これからのキャスリン・ビグロー監督が描き出す世界にも注目です。

この記事を書いた人
ひつじ
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