映画『となりのトトロ』のあらすじとネタバレを解説!トトロは死神だった?
1988年に公開されて以来、長きにわたって愛されている名作アニメーション映画『となりのトトロ』。ファンタジー映画の頂点に匹敵する作品で、皆さんも一度はトトロに会いたいと思ったことがあるはずです。
子供の時にだけあなたに訪れる不思議な出会い……再びその体験をしてみませんか?大人になってから観返すと、また違った感動があるかもしれません。
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目次
映画『となりのトトロ』とは
1988年に公開された『となりのトトロ』。製作期間は約一年間で、日本公開の後は香港、中国、アメリカと海を越えて作品が発表されました。キュートでもふもふなキャラクター「トトロ」は子供のころにしか出会えない、という夢のある設定が鑑賞者のハートを鷲掴みにしたそう。
大人が観ても涙がポロリ、子供に観せても楽しめる、老若男女問わず愛されるストーリーで瞬く間に人気を博しました。
実は公開当時、配給収入が約6億と予想を大きく下回る結果になってしまったのだとか。一時期は「振るわなかった」と判断されてしまったのですが、関係者の間でも評判がよく、地上波放送では高い視聴率を獲得しています。気づけば瞬く間に国民から愛される名作となっていたようです。
監督は宮崎駿
出典:文部科学省ホームページ
監督を務めるのは誰もが知っているあのお方、宮崎駿監督です。ジブリをあまり知らない方でも名前を覚えているほど知名度の高い人物です。日本の映画界を代表する方と言っても過言ではありませんね!スタジオジブリの取締役を務め、様々な作品を世に輩出し続けています。
本作を制作する以前に『パンダコパンダ』『未来少年コナン』『ルパン三世 カリオストロの城』など、映画だけに留まらずテレビアニメにも関わってきました。2013年に公開された『風立ちぬ』を最後に長編映画の製作からは手を引いてしまったのですが、2016年には見事に復活を果たしています。
2023年には新作長編映画『君たちはどう生きるか』を公開予定。まだ詳細は明かされていませんが、こちらもジャンルはファンタジーなんだそう!今から公開が待ち遠しく思えますね。
『日本の誇り』宮崎駿のジブリ映画みどころ・撮影秘話特集!舞台設定は埼玉県所沢市
本作の舞台設定は埼玉県所沢市。これは宮崎駿監督が公言しており、昭和30年代頃を想定しているとのこと。監督自身の自宅もこの地にあるようで、所沢に住んでいる方は聞いているだけでうれしくなってしまうかもしれませんね。
ただ所沢をそのまま作品へ投影しておらず、神田川や秋田県など様々な風景を取り入れているそうです。
実際に「トトロの森」が埼玉県狭山丘陵に存在しているのをご存じですか?「公益財団法人トトロのふるさと基金」が自然環境を守る運動を展開し、この森は確保されているのです。「トトロの森」を取得した地は2019年時点で25か所、まだまだ今後も増えていくそうですよ。
10秒で分かる『となりのトトロ』のあらすじ
出典:スタジオジブリ公式サイト
姉妹であるサツキとメイ、そしてお父さんは、お母さんが病気で入院していることから、大荷物を抱えて田舎の一軒家に引っ越してきました。大自然に囲まれた暮らしに二人は大はしゃぎ。少し古びた家も新鮮で、お父さんも新たな暮らしに胸を膨らませている様子。
しかし新たな家には小さな黒いモノノケ「まっくろくろすけ」がウジャウジャと大量発生!サツキは「この家にはおばけがいる!」と言い切りますが、近所のおばあちゃんによれば害のないモノノケなんだそう。
おばけと言っても二人は怖がる様子もなく、むしろ楽しんでいるくらいでした。この地に訪れてから早速不思議なことが起きていますが、それだけではありません。お部屋や庭、至る所にどんぐりが落ちているのです。
ある日サツキが学校に行っている間、メイはお庭で遊んでいました。すると見たこともない生物が二足歩行でトコトコ歩いているのを目撃してしまいます。興味津々なメイはその生物の後をついつい追ってしまい、森の中へ入り込みました。するとそこには自分の体よりも大きな大きな生物を発見してしまったのです。
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『となりのトトロ』のネタバレ&あらすじ
以下、ネタバレとなりますのでご注意ください!
【あらすじ①】草壁家がやってきた!
大きな荷物を抱えて、サツキ(日高のりこ)・メイ(坂本千夏)・父のタツオ(糸井重里)、草壁家の3人は田舎へ引っ越してきた。母親が病気の療養で入院しており、退院後の彼女を迎え入れるための引っ越しだ。見渡す限りの大自然に姉妹で大興奮。タツオも近所の人へ挨拶をして、これから新たな生活が始まろうとしていた。
引っ越し作業を進める中、サツキとメイの興奮は止まらない。家の周りをグルグル走り回ったり、庭ではしゃぎ続けて楽しい時間を過ごす。すると二人は、家の中に”何か”の気配を感じてしまう。慌てて父を呼ぶも「それはまっくろくろすけだよ」と言われるばかり。聞いたことのない名前に驚くも、更に二人は興味が湧き、正体を突き詰めようとする。
引っ越しには近所にすむおばあちゃん(北林谷栄)が手伝いに来ていて、「もっと早く言ってくれればお家を綺麗に掃除できたのに」と残念そうに語っていた。そんなおばあちゃんを前にして手足を真っ黒にするサツキとメイ。まっくろくろすけを追っていたうちに汚れてしまったのだが、おばあちゃん曰く、それは「ススワタリ」というモノノケだと言う。
家じゅうをススと灰で真っ黒にしてしまうが害はないそうで、いずれは家から出ていってしまうらしい。正体を突き止められたは良いものの、本物のお化けではなくがっかりする二人。しかしまだまだ新しい生活は始まったばかり。何をしても楽しそうな三人がそこにはいたのだ。
【あらすじ②】見たことのない小さな生物
ある日三人は母親の入院している七国山病院へ向かう。久しぶりの母との面会、サツキもメイも嬉しそうな表情を浮かべている。母はメイの髪の毛をサツキが結っていることに気づき、しっかりものである彼女が大変でないか心配をしていた。それでもサツキは元気な様子を見せ、新たな友達もすでに作っているほど、この土地に慣れていた。
サツキが学校に行き、父が家で仕事をしている途中、メイは一人庭で遊んでいた。すると白い体毛に覆われ、耳がピンと二本立っているまるまるとした生物を見かける。初めて見る不思議な生物にメイは興味深々!急いで追いかけるとその生物は全速力で走って逃げていく。
どうにか追いかけて場所を突き詰めると、今度は別の場所から生物が逃げ出していくのを発見。しかも次は青い体毛の生物も一緒だ。青い毛の方は穴の開いた袋を抱えていて、どこからチョロチョロとどんぐりが零れ落ちている。メイはますます興味を持ってしまい、二匹が森へ入ってしまっても後を追いかけ続けた。
すると突然彼女は穴へ落ちてしまう。無事に着地すると、なんと目の前には自分の体よりもはるかに大きな、灰色の体毛をした生物が……!どうやら寝ているようで、メイは生物のふっくらしたお腹をよじ登りながら、何者かを確認しに行く。耳が二つにふかふかの体毛、大きな体に大きな口……。
生物に名前を尋ねると、すさまじい響きで彼は叫ぶ。ハッキリと聞き取れる言語ではないが、メイにとっては“トトロ”と聞こえ、「トトロって言うんだぁ!」と大はしゃぎ。気づけばトトロのお腹の上でお昼寝をしてしまい、サツキが学校から帰ってくる時間となっていた。
一方で帰宅してからメイが見つからないことに驚くサツキ。父と一緒に妹を探すと、メイは森の中でスヤスヤと寝てしまっていた。ここでお昼寝はダメだと叱るサツキだが、メイは「トトロに会った!」と興奮気味で説明する。タツオ曰くそれは森の主だろうとのこと。メイの話を二人は信用し、サツキはトトロを一目見たいと思い始めていた。
【あらすじ③】大雨に見舞われて
タツオとサツキはそれぞれ仕事や学校へ、幼稚園にいっていないメイはおばあちゃんの家で留守番をしていた。しかし寂しさゆえか「サツキのもとへ行く」とおばあちゃんを困らせるメイ。本当に学校まで来てしまい、サツキは担任に事情を説明。致し方なく教室へ妹を迎え入れることとなる。母親がいない今、メイは寂しい気持ちでいっぱいなのだ。
二人で学校に滞在した後は、雨が降りそうなので急いで帰路につく。だが大雨が突然降りだしてしまい。歩き続けることが困難だと判断したサツキはお地蔵様の前で雨宿り。すると近所に住む少年・カンタが傘を差しながら二人の前を通りすがった。
カンタは草壁家が引っ越してきた日からサツキを意識しており、わざと冷たくする可愛らしい行動を取っている。顔を合わせれば「ベー、だ!」と言い合う二人だが、この日に限って彼は二人に傘を差し出してくれる。カンタのお陰で姉妹は無事に帰宅、後に彼の家へ傘を返却しにいく運びとなった。
雨が弱まった後は、傘を持っていない父を迎えにバス停へ。けれども父の帰りは遅いようで、予想していた時刻のバスには乗っていなかったようだ。外も暗くなり、メイは眠くなってサツキにおぶってもらうことに。雨の中妹をおんぶしながら、サツキは父の帰りをバス停で待ち続けた。
すると突如となりに、あの”トトロ”がやってきた……!驚くサツキだが、彼が傘を持っていないことに気づき、慌てて父の傘を渡す。雨の音に興奮したトトロは大声を発し、ネコバスを呼び寄せたのだ。さすがのメイも飛び起き、姉妹でトトロとネコバスを目の当たりにする。そしてトトロは二人へあるものをプレゼントし、ネコバスへ乗って去って行った。
トトロがプレゼントしたのは葉っぱに包まれた沢山の木の実。大興奮の二人は木の実を早速庭に埋め、芽が出る日を楽しみに待つこととなる。するとある夜に、自宅の庭にはトトロ、中トトロ、小トトロの姿が!トトロの力で芽はポンポンと飛び出し、一瞬にして大きな木が成長する。サツキとメイはトトロのお腹につかまって空を飛ぶという貴重な体験をした。
目が覚めると大きな木こそなくなり、トトロの姿もなかったものの、芽はしっかりと出ている。それを見て二人は大喜びするのだった。
【あらすじ④】お母さんとメイと、トトロと
楽しく生活を送っている中、母の入院している病院から急を要する電報が届く。サツキはカンタの案内で電話を借り、父に確認を急いだところ、母の帰宅がまた延びてしまう事実を告げられた。不安でいっぱいになるサツキ。母が返ってこないことに「やだ!」と泣きながら駄々をこねるメイ。二人は感情的になり、勢い余ってケンカをしてしまう。
母の帰宅が延長されたのは何も今回だけのことではない。「お母さん死んじゃったらどうしよう」と泣くサツキを、おばあちゃんはただひたすらに慰めていた。姉が泣く様子を見ていたメイは、母が退院したらプレゼントすると決めていたトウモロコシを持って家を飛び出してしまう。
メイが急にいなくなってしまい、ご近所を巻き込んでの大パニックに。サツキの予想では母の入院している病院へ向かっているはずだが、通行人に聞いても全くヒントが得られない。カンタも自転車を走らせ、七国山病院へ向かうと協力してくれた。
自分の足が泥だらけになるまで探し回るサツキ。まだメイは見つからず、遂に日が暮れる寸前にまで追い込まれてしまう。サツキは急いでトトロの元へ向かい、メイがいなくなった旨を告げて彼に助けを求めた。
するとトトロはネコバスを呼び寄せ、行き先を”メイ”に指定。サツキをネコバスに乗せてメイの元へ走らせてくれたのだ。もちろんトトロもネコバスも、普通の人間や大人たちには見えていない。猛スピードでメイの元へ駆けつけると、トウモロコシを抱えながら泣く彼女の姿があった。やはり予想通り、病院へ向かおうとしていたらしい。
ネコバスは病院へ二人を運んでくれ、病院にて母と父の様子を確認することができた。母の容体はそこまで悪化しておらず、ただ単純に入院が延びてしまっただけとのこと。メイはそっと窓際に「お母さんへ」と書かれたトウモロコシを置いていった。
無事におばあちゃん達とも合流。そしてのちに母は退院し、家族に再び幸せな時間が取り戻されるのだった。なおその間、トトロは木の上で静かにオカリナを吹いていたようだ。
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映画『となりのトトロ』の登場キャラクター
草壁サツキ:日高のりこ
小学校三年生でありながら超・しっかり者のお姉ちゃん!明るく活発で可愛らしい少女です。本作を見ているとまっすぐで素直なサツキにキュンときてしまう方も多いことでしょう。カンタが一目ぼれをしてしまったのも分かる気がしますね(笑)
メイに対しては姉というよりも、まるでお母さんのよう。母が家を空けている分、面倒を見なきゃ!と思っているのかもしれません。決して妹の前でも涙を見せることはありませんでした。サツキとメイを見ていると美しい姉妹愛に、ついホロリときてしまうはずです。
サツキを演じるのはベテラン人気声優の日髙のり子さん。「タッチ」の朝倉南や「らんま1/2」の天道あかねなど、数々の清純派ヒロインを演じています。澄んだ声がとても可愛らしいですよね。ラジオパーソナリティーや顔出し出演が多いことでも有名で、現在も積極的な活動は続いています。
草壁メイ:坂本千夏
まだ4歳の妹、メイ。サツキのことが大好きで、いつも後ろをヒョコヒョコついてくるカワイイ妹です。「メイも行くー!」と言われれば、いいよ~♡と言いたくなってしまうキュートさがありますね(笑)ちょっぴり頑固な一面もありますが、本当は寂しがり屋で素直な女の子。サツキを時折母親のように思っているのかも?
メイの小さな体に、トトロの存在はとっても大きく思えたはず。けれどもふかふかのお腹、ふわふわの体毛、見たことのない生物を目の当たりにすれば興奮してしまうのも分かりますよね。きっとこの出会いは大人になっても忘れることができないでしょう。まだ幼い彼女の瞳に、トトロはどう映って見えたのでしょうか。サツキとはまた違った見方をしていると思うので、ちょっぴり気になるところです。
メイを演じるのは坂本千夏さん。『アンパンマン』のてんどんまんや『デジモン』シリーズのアグモンなど、愛くるしいキャラクターを演じていることが多いです。もうメイと言えばこの声!とインプットされるほど印象に残る、個性的な声質をしていますね。日高のり子さんと同じくベテラン声優で、現在も多数の作品に出演されています。
草壁タツオ(お父さん):糸井重里
姉妹をほほえましく見守る温和な性格をしたお父さん。勤務地は埼玉ではなく東京の大学で、非常勤講師として働いているそうです。お家で書き物をしていましたが、どうやら翻訳のお仕事もしているそう。働き者で子供にとにかく優しい、理想の父親といった印象です。大人なのでトトロは見えないのですが、サツキとメイの話を信じており、トトロは森の主と言い切るなど、ファンタジーな思想を持つ一面も。
お父さんの声を担当するのはライターである糸井重里さん。本作のキャッチコピー「このへんないきものは まだ日本にいるのです。たぶん。」も糸井さんが制作したもの。ジブリ作品は他にも『魔女の宅急便』や『ゲド戦記』など、数々のキャッチコピーを手掛けています。ライターだけではなくマルチに活動しているのでテレビや映画、ラジオへの出演も行っていますよ。
トトロ:高木均
本作には欠かせないキャラクターのトトロ。メイが初めて目撃した小さなトトロは中トトロ・小(チビ)トトロと名付けられているそう(笑)何の生物なのか、何のために存在しているか一切明かされないのですが、その謎めいた感じもまたたまらないですよね。ふわふわもふもふの体毛に立派なお腹、もし出会ったら誰しもが顔をうずめてみたいと思うでしょう!ハッキリとした言語は話せないので、登場時「眠いよ~」と言ったはずが、メイには「トトロ」と聞こえてしまったことから名づけられました。
トトロの声を担当するのは役者として活躍していた高木均さん。俳優だけでなく声優としての顔を持ち、アニメ界でも様々な作品へ出演されました。2004年に心不全にて亡くなっているのですが、出演した作品はどれも色あせないものばかり。トトロの声を聞くたびに、高木さんのことを思い出すことでしょう。
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映画『となりのトトロ』にまつわる都市伝説
出典:Amazon.com
『となりのトトロ』について、都市伝説を聞いたことはありませんか?サツキとメイは死んでいた、トトロは死神など、調べれば調べるほど様々な説が囁かれているのを目にします。ネット上にはびこる噂を一部ご紹介致します。
都市伝説その①サツキとメイの影がない=亡くなっている?
「サツキとメイは途中で死んでいる。だから全てこの物語はお父さんの妄想劇」と書かれていることもあります。なぜ”死んだ”かと言いますと、ストーリーの後半では二人の「影」が描かれていないからです。これを二人が亡くなって幽霊となった、と解釈したことから広がった都市伝説なのでしょう。
しかしこちらに関しましては、影をつけなかったのは制作者の意図的な演出とのこと。影の描写を用いて時間の経過を表現しているそうで、背景の描き方にはかなりこだわりがあるのだとか。太陽が一番高い時間帯=真昼間は影をつけない、日が暮れた頃には長い影をつけるなど、細かい部分まで描かれているそう。製作者のこだわりには、思わず脱帽してしまいますね!
都市伝説その②ラストシーンで対面しないのは、やっぱり亡くなっているから?
先ほど「影」の件では亡くなっていることが否定できましたが、皆さんはラストシーンで妙な違和感を覚えませんでしたか?そう、最後にネコバスへ乗って病院へ向かうあのシーンですね。メイちゃんはお母さんに会いたくて、そしてトウモロコシを渡したくて家を出たのに、なぜ会わないのでしょう。窓際にそっとトウモロコシ置いて戻ってしまうのも「あれ?」となった人は多いはずです。
これを「すでに亡くなっているから、二人は会わないんじゃないか」「両親には姉妹が見えていない」と推測しているケースもあるようです。つまり二人は幽霊、そしてネコバスはそんな二人を乗せる”死者の乗り物”のような役割ということ。確かにそう考えると、少し納得のいってしまう都市伝説ですね……。
ただこの説を全面的に肯定することはできません。川に落ちていた靴はメイのものではありませんでしたし、二人が母に会わずに帰ったのも「元気そうな姿を見てほっとした」のかもしれません。またメイを探し回っているご近所さんたちのためにも、早く元の場所へ戻ったという考え方もできます。
都市伝説その③トトロは死神だった?
『となりのトトロ』では結局トトロ自身が何者かが明かされることはありませんでした。父・タツオが森の主と言っていましたが、実際は妖精なのか、主なのか、生き物でさえあるのか解明はされていませんよね。そんなトトロを「あれは死神なんじゃないか」と指摘する声が上がっているのです。
トトロのモチーフが「トロール」という妖精だという説があります。トロールとは北欧の伝承に登場し、全身毛むくじゃらの凶暴な妖精だと言われているそう。それが本当にモチーフなら、トトロ自身も決して良い存在ではありませんよね……。トロールは子供をさらうという恐ろしい噂まであるため、サツキとメイをさらっていったのではないかと考えられています。
そして死神に繋げられる理由としては、姉妹にしか見えていないところ。もし子供にだけ見えるのなら、ネコバスを走らせたときに近所の子供やカンタが大騒ぎしたことでしょう。本当にサツキとメイ”だけ”なので、死が近い人間にのみ見えると思う人も多いようです。
都市伝説その④主題歌「となりのトトロ」に違和感
上記「都市伝説③」に繋げてお話をすると、主題歌である「となりのトトロ」にもそのヒントがあるようです。先ほどサツキとメイにしか見えない、カンタやほかの子供たちには見えていないとお話ししましたが、歌詞にもそれを決定づけるフレーズがあるんですよね。
「子供の時にだけあなたにおとずれる 不思議な出会い」
“子供の時にだけ”と言っているので、子供なら全員見えるんじゃないの~?と思ってしまいますよね。それをたったの二人だけというのを不思議に思い、都市伝説③や都市伝説①-②にリンクさせて考えてしまう人も多いのだとか。ただトトロに関しては作中で深く語られていないために、「子供なら全員見える」のか「選ばれし子供にのみ見える」のか、明らかになっていません。筆者としてはサツキとメイが選ばれし子供なのだと思いたいですね(笑)
都市伝説その⑤実際の事件をもとに作られた作品?
1963年に狭山事件をご存じでしょうか?女子高生が誘拐され、姉妹で被害に遭うという痛ましい事件ですが、それが起きたのが5月。サツキ、メイの名前はこの月から来ていますから、本作はこの事件をオマージュして制作されたとささやかれているのです。
被害者の姉こそ命は落としませんでしたが、後に幻覚が見えるようになってしまったと言います。その時に猫のバケモノなどが見えると言っていたそうで、それがネコバスの元となっている……?と考える人も多いのだとか。あまりに共通する部分が多いのですが、これはジブリ公式側が全面的に否定しています。
被害者はサツキとメイほど幼くはありませんし、事件と偶然重なるポイントが多いからこそささやかれている噂なのでしょう。
『となりのトトロ』のまとめ
美しい情景描写と、心温まるストーリーが長年愛される秘訣。何度観返しても楽しく、涙がつい零れてしまう世界観には、何か特別なものを感じるはず。トトロとは一体何者なのか?について考えてみるのも楽しいですよね。ぜひお子様や家族、友人、恋人など、自分にとって大切な人と鑑賞して下さい。観終わったあとは心がポカポカと温まっているはずですよ。
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