【ネタバレ解説】映画『時計じかけのオレンジ』のあらすじ|これを読めばもう一度映画が観たくなる!
70年代を代表するカルト映画『時計じかけのオレンジ』。原作は小説で、鬼才スタンリー・キューブリックが手掛けたことで有名な作品です。
容赦のない暴力描写、物語を盛り上げる音楽と個性的な映像美、そして本作には欠かせない“ナッドサッド語”などなど……。初見ではややとっつきづらい印象を抱きますが、一度観ただけでは『時計じかけのオレンジ』の世界観をじっくりと味わうのは難しいでしょう。
俗にいう“スルメ的”映画のため、知れば知るほど味わい深くなっていく作品なのです。
今回は鑑賞後、あまり理解ができなかった人向けにネタバレを交えながら解説していきますよ。この記事を読むことで謎が解き明かされ、繰り返し鑑賞したくなってしまうかもしれません!!
目次
映画『時計じかけのオレンジ』について
出典:Amazon.com
原作はイギリスの小説家・アンソニー・バージェスが1962年に発表した小説です。後にスタンリー・キューブリック監督によって映画化され、1971年に公開されました。
映画好きなら知らない人はいないキューブリック。彼の手掛けた映画は“キューブリック作品”と呼ばれ、『ロリータ』、『シャイニング』、『フルメタルジャケット』、『アイズ・ワイド・シャット』などが有名です。
手法や演出には定評があり、ジャンル問わず様々な作品を世に輩出しました。
『時計じかけのオレンジ』は社会風刺で皮肉めいたストーリーに加え、過激な描写次々と続きます。しかしこの要素が観客へ大ウケし、ヒットへと繋がったのだとか。
第44回アカデミー賞、第29回ゴールデングローブ賞など名だたる賞レースにノーミネート。監督賞や作品賞など輝かしい成績を残したのです。
映画『時計じかけのオレンジ』のタイトルの意味とは?
鑑賞後、「タイトルの意味とストーリーが直結しない」と感じた人はきっと多いはず。機械もオレンジの要素もないんだけど……、そう思いませんでしたか?
これはかつてのイギリス・ロンドンの労働者階級で使われていたスラング「Queer as a Clockwork」が由来となっています。
これは「ヘン=変人・奇人」といった意味を含み、かつては「Queer as a Clockwork Orange(時計じかけのオレンジのように変)」という言い回しさえ存在していたとか。「見た目は普通だけど中身はヘン」といい現し方もあったようで、まるでアレックスを指しているかのように思えますね。
日本語に直訳してしまうと謎が謎を呼んでしまうものの(笑)、本作の原題は『A Clockwork Orange』。このスラングが元となっていることを知ればそうおかしなタイトルとは感じないことでしょう。
10秒で分かる!映画『時計じかけのオレンジ』の簡単なあらすじ
出典:Warner Bros. Entertainment公式YouTubeチャンネル
クラシック音楽を好み、中でもベートーヴェンを愛する15歳少年アレックス(マルコム・マクダウェル)。彼を始めとした不良少年たちは暴力にセックスと歯止めのきかぬ毎日を過ごしていた。
盗みや暴行は日常茶飯事で、相手が誰であれ欲望を満たすことにためらいはない。多くの人を傷つけ、後のことなど考えずに行動していたのだが、ある日アレックスはつるんでいた不良仲間からあっさりと裏切られてしまう。そして彼だけが逮捕をされる始末となった。
十数年の懲役を言い渡されたアレックスは、外の世界では考えられなかったような模範囚として過ごす。そこで刑期短縮の話が来るが、引き換えにある療法の被験者となることが条件で……。
映画『時計じかけのオレンジ』のネタバレあらすじ
【あらすじ①】暴虐の限りを尽くす不良少年たち
近未来のロンドンは荒れ果て、治安が悪化している状態となっていた。15歳の少年・アレックス(マルコム・マクダウェル)も狂った毎日を不良仲間と共に過ごしている。
夜も更けた頃、彼らは酔っぱらったホームレスに暴力を振るい一方的に叩きのめした。それだけでは収まらず、あちこちで暴れまわる少年たち。
ある時はスポーツカーで街を走り、見知らぬ郊外の家へ強引に押し入った。そこで暮らす作家・アレクサンダー(パトリック・マギー)と夫婦は欲望の犠牲者となり、アレックスらは彼の前で妻を犯す。そんなどうしようもない毎日が続いていた。
彼らの居場所であるミルク・バーにて麻薬入りミルクを口にし、一休み。アレックスはこんな日々を繰り返し、大好きなベートーヴェンの音楽を聴きながら1日を終えるのだ。
【あらすじ②】悲劇は突然訪れる
出典:IMdb
アレックスは一般家庭で育ち、両親にもたくさんの愛情を注がれていた。表の顔と裏の顔をうまく使い分けながら、暴虐の限りを尽くしていたのである。
不良仲間の中でもアレックスがリーダー格となっているが、近頃メンバーは彼へ不満を抱き始めている。仲間内で揉め、一時は落ち着きを取り戻したはずだった。しかし、それは後に大きなしっぺ返しを食らうことになる……。
その日の晩、仲間達と富豪のマダムが住む屋敷へと向かう。目的は強盗だが、警戒心の強いマダムは警察へと通報。焦ったアレックスは思わず彼女を撲殺してしまう。そして仲間に売られ、逮捕されることとなってしまった。
だが不良少年とは思えぬほどの模範囚で、所長より刑期短縮の誘いを受けるほどだった。「刑期短縮にはある療法の被験者となる」との条件を提示されたが、早く自由の身になりたいアレックスは自ら被験者となることを志願する。
【あらすじ③】暴力少年からの変化
“ある療法”とは「ルドヴィコ療法」と呼ばれる新たな治療法。過激な映像を延々と犯罪者へ見せ、凶悪な心と性根を矯正するものだった。
被験者となったアレックスは来る日も来る日も衝撃的な映像を、瞬きする暇もなく目に焼き付けることとなる。こうして不良少年は見事な変を遂げるが、まるでロボット(機械)のような人間へと変わっていた。
そして映像にはベートーヴェンの音楽が使われていたため、大好きだったはずの曲を聴くだけで吐き気をもよおす始末。
今までの自分の行いを否定するかの如く、暴力や性衝動に対しても嫌悪感を抱くようになってしまったのだ。
だが治験は成功とみなされ、アレックスはめでたく出所。晴れて自由の身となるが……。その瞬間、アレックスには過酷な出来事が次々と待ち受けていた。
優しかったはずの家族は態度が急変して冷たくなり、かつて彼を売った仲間にボコボコにされてしまう。
【あらすじ④】邪悪さの再来
致命傷を負い、助けを求めてある家へと辿り着いたアレックス。偶然にもアレクサンダーの家へと来てしまったようだ。しかし大人になった彼に気づいていない。
アレクサンダーはあの事件以来下半身が障害を抱え、妻もショックで自殺したことを語り出す。療法により人柄がガラリと変わったアレックスだが、シャワーを浴びている最中にうっかり歌を口ずさんでしまった。
その歌はここで犯行を働いていた時に歌っていたもの――。正体を知ったアレクサンダーは復讐をするべく、知人の政府活動反対家と結託し、彼を運動のダシに使おうとしたのである。「ルドヴィコ療法」は新聞の記事に報道され、一般市民も知っていたからだ。
ベートーヴェンの曲を聴かせて自殺へと追い込み、手段を選ばない人格矯正法を行う政府を壊すことが目的だった。
曲を聴いたアレックスは拒否反応より窓から飛び出すも、幸い一命を取り留める。そしてアレクサンダーは逮捕される運びとなった。
病院で目を覚ますアレックス。そしてその頃には以前のような邪悪な顔つきが戻っており、セックスとベートーヴェンへの嫌悪感はまるでなくなっていた……。
『時計じかけのオレンジ』のキャスト
アレックス/マルコム・マクダウェル
15歳とは思えぬレベルの暴走っぷり!不良という一言では片づけられないような少年アレックス。至って普通の家庭で育っているギャップがまた恐ろしいポイントです。
仲間に売られてからは逮捕、そしてルドヴィコ療法の被験者となるわけですが……。決してこの療法も成功とは言い難いものでした。最終的には邪悪さが戻り、また悪夢を繰り返すようなことを示唆しています。
アレックスを演じるのはイギリスの俳優マルコム・マクダウェル。78歳となる今でも現役で、本作の出演により世界中に強烈な印象を残したとか。俳優だけでなく声優業もこなすカリスマ的存在です。
アレクサンダー/パトリック・マギー
出典:IMDb
アレックスらの手により心と体に大きな傷を負ってしまったアレクサンダー。復讐心が募り、彼を利用して政府への反対運動、そしてアレックスの自殺へと誘導します。
しかし因果応報とはまさにこのことで、アレクサンダーは逮捕されることとなってしまいました。ある意味作中で最も不幸なキャラクターではないでしょうか?
アレクサンダーを演じるのは俳優・パトリック・マギー。映画やドラマに多数出演し、主に北アイルランドで活躍していました。
映画『時計じかけのオレンジ』の気になる疑問を徹底解説!
一度観ただけで全てを理解することが難しい『時計じかけのオレンジ』。聞き慣れないナッドサット言葉やラストシーンに秘められた意味など、ついつい頭の中に「?」が浮かんでしまうことでしょう。
考察も踏まえながら徹底解説していきますので、ストーリーが分からなかった方は必見です!
「ナッドサット言葉」とは?
本作に欠かせないのが「ナッドサット言葉」。原作小説にも使用されており、アレックスら不良少年らが聞いたことのないような単語をバンバン言っていますよね。
字幕版でも一つ一つの意味が解説されないため、シチュエーションや台詞の雰囲気で読み取らねばなりません。
初見だとまずこれだけで「な、なんのこと……?」と驚き、理解度が半減してしまいがち。いくつか頭に入れておくと分かりやすいので、よく使われている言葉を紹介しますね。
- ミルク・プラス:麻薬が入ったミルク
- トルチョック:殴る
- デボチカ:女の子
- ドゥーク:常識
- ドルーグ:仲間
- ドルーギー:仲間たち
- インアウト・インアウト:セックス
- ライト・ライト:OK
- スタージャ:刑務所 etc…
まだまだあるのですが、全てを書き出すとものすごい量にになってしまうため割愛します。
ナッドサット言葉とは主にロシア語をルーツにした英語で、いわゆる「若者言葉」のこと。日本で例えるならSNSで流行する独特の言葉たち、あんな感じでしょうか(笑)
最初は慣れませんが、聞いていると個性あふれる言葉たちに不思議な魅力を感じることでしょう。
ルドヴィコ療法とは?実在する?
出典:IMDb
恐ろしい映像を延々と見せながら行われたルドヴィコ療法。もちろん実在していない療法ですが、実際に自分が被験者となったことを想像するだけで鳥肌が立ちますね。
暴力的な映像を休む暇なく脳に焼き付けることで、嫌悪感を抱かせる方法であり、いわば「洗脳」のようなものでしょう。レイプや暴力シーンを2週間も見させられていれば、誰だって嫌になることは確実です。
けれどもこの療法は荒療治とも言え、犯罪者自らが改心できるのではありません。強制的に人格を正しているため、新聞でルドヴィコ療法を目にしたアレクサンダーは批判的な意見を持っていました。
改心しているケースとは大きく異なるため、結局最後は元に戻ってしまいましたしね……。個人的な意見ですが、強制的に短期間で捻じ曲げた分、その反動が大きそうだなとも思ってしまいました。
アレックスの洗脳はなぜ解けた?
プツッと糸が切れたように洗脳が解けたわけですが、その理由は何でしょうか?
実はアレックスのセリフ「誰かが脳をいじくりまわしたような……」にヒントが隠されているのです。
病院にいた彼は全身包帯ぐるぐる巻きで、頭まで保護されています。そんなにヒドイ落ち方をしたのだろうか?とつい思ってしまいますよね。そう、この際にアレックスは病院にて脳手術を受けている推測できます。
後に解説する「ラストシーンの意味とは?」にもありますが、この時の政府はたいへん不利な状況にいます。ルドヴィコ療法を世間から非難され、飛び降りの件やアレクサンダーの行いにより事が大きくなってしまいました。
どうにかしなければならなかった政府は脳手術を実施し、自分たちのクロを隠蔽するべくアレックスを操作したのでしょう。それには洗脳の解除が必須で、そのステップを踏まえた上である提案をするのです……。
ラストシーンの意味とは?
ラストは一命を取り留めたアレックスが病院におり、精神科医よりとあるテストを受けます。ここで薄々気づいていた人も多いかと思いますが、彼はすっかり暴力やセックスに対する抵抗感をなくしているのです!
そしてひょっこりと現れる内務大臣。世間からルドヴィコ療法に非難が集中していたため、今度はその非難を反政府の運動をした一派に向けて欲しいということを、遠回しに説明します……。
今回の件で政府の支持率は下がってしまったため、すぐさま回復をせねばなりません。またアレックスが「ルドヴィコ療法から完治しました!」と世の中へアピールすれば、イメージアップにも繋がりますからね。
あっさりと大臣の要求を飲んでしまい、利用されていることにまず気づいていないのでしょう。被験者となった時もそう、イメージアップの回復に関してもそう。“彼を想ったゆえの”提案ではなく、手の上で転がしたいだけということですね。
きっとアレックスはこの後も何らかの形で利用されるか、再び大きな悪夢が待ち受けていると思われます。仲間に売られたあの日から、もう人生に「自由」の二文字がなくなっていたのかもしれません。
映画『時計じかけのオレンジ』のここがスゴイ!
暴力とセックスにまみれた問題作でありながら、大ヒットを記録した『時計じかけのオレンジ』。カルト的人気を誇り、公開から数十年が経過している今でもファンの熱は冷めません。
語り継がれる本作のスゴイ!と思うポイントを紹介していきますよ。
【解説①】皮肉のきいた社会風刺なストーリー
物語そのものの流れは至ってシンプルですが、あらゆる場面に皮肉がピリリと効いており、ラストシーンに向かって社会風刺な面がより露呈していきます。
まずアレックスやアレクサンダーの存在はまさに「因果応報」を現していることでしょう。
自由奔放で敵などいなかったようなアレックスですが、見事に仲間に売られ、挙句の果てに出所後は居場所を失うのです。唯一の拠り所だった家族でさえ彼に冷たくなりました。ルドヴィコ療法によって反撃さえもままならなくなり、暴力を一方的に振るわれる思いを、ようやくここで味わうのです……。
悪事を働いてきた分大きなしっぺ返しを食らっていますね。少々食らいすぎでは?とも感じますが、それ以上に誰かを傷つけてきたのだから仕方がないのかもしれません。
アレクサンダーも同じで、募った復讐心からは悲劇を招いてしまいました。相手にしたことは自分に返ってくる、そのことを嫌というくらい分からせてくれるでしょう。
そして「政府がマイナスな面を隠蔽する」という社会風刺な一面もGood!悪い大人の世界に気づかない若者を利用する、そんないやらしさが全面に出ていますね。
『時計じかけのオレンジ』は人として、社会としての在り方を今一度考えさせてくれる要素がふんだんに詰まった作品ではないでしょうか?
【解説②】個性的なメイクやファッションが魅力的!
出典:IMDb
アレックスのつけまつげやメイク、ファッションなどがとても魅力的でオシャレさを感じますよね!実際に当時の若者らには大きな影響を与えたそうで、登場キャラクターの真似をする人が相次いだそうです。
白いシャツにパンツ、黒いハットがサマになっていて、私生活でも取り入れやすそうなファッショナブルささえ覚えるほど。舞台は近未来ということで、70年代当時の流行をあえて取り入れなかったのでしょう。
【解説③】“胸糞”と呼ぶべき展開、でもそれがイイ!
ネットで検索すると本作は「胸糞映画」のカテゴリーに分類されていることがほとんどです(苦笑)
確かに因果応報ではあるのですが、「アレックスがちょっぴり可哀想」なんて意見もあるほど。しっぺ返しにしてはなかなかの入ダメージを食らっていると言えるでしょう。
イケイケの不良→仲間に裏切られる→逮捕&政府に利用される①→孤独→復活→政府に利用される②と、物語の流れほとんどがマイナス要素しかありませんからね……。
(けれども当の本人は「政府に利用される①&②」に気づいていないので、マイナスとは捉えていないのですが。)
モヤッとしたラストを迎える映画、意味深な物語を好む人にとって、『時計じかけのオレンジ』はまさにドンピシャな内容ではないでしょうか?
【解説④】賞レースで高い評価を得た作品
出典:IMDb
賞レースでは高い評価を受け、第44回アカデミー賞、第29回ゴールデングローブ賞、第26回英国アカデミー賞、第33回ヴェネツィア国際映画祭など様々なところでノーミネートされています。
受賞歴も数多く、とても問題作とは思えぬほどの支持を得たほど!有名人でも本作のファンは多く、「アメリカ映画ベスト100位」では47位を記録しています。
業界人からもキューブリックの実力の高さは認められていて、ここまで話題を呼んだ過激な作品は非常に珍しいことでしょう。本作のヒットにより、一部の暴力表現の緩和がなされたという逸話も残されていますよ。
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マルコム・マクダウェル、撮影で苦労する
出典:IMDb
アレックス役を務めたマルコムは撮影で相当な苦労をしたようで、二度ほどピンチに陥った裏話があるそうです。
ルドヴィコ療法の撮影シーンでは目を開きっぱなしにするために、目元に装置を付けていました。これが撮影中にズレてしまうというハプニングが起こり(!)、なんと角膜に傷がついてしまったそうです……。
はたから見てもイタそうなあの装置、きっとカメラを回している最中もズレないか冷や冷やだったことでしょう。
そしてかつての仲間に暴力を振るわれ、頭を水槽に沈められるシーン。ちゃんと呼吸ができるように彼専用のパイプを設置してあったのですが、原因不明の故障により空気が正常に送られなかったという……。最悪の場合は大事故へと繋がっていたかもしれません。
トラブルに見舞われながらも撮影を終え、78歳の今でも現役を続けているマルコム。ヒット作の裏ではこんな苦労が隠されていたのですね。
小説版のラストはハッピーエンド!?
実は小説版には邪悪さを取り戻した後の話までが描かれ、結論から申し上げますとハッピーエンドのようなかたちで幕を下ろします。不幸なラストが好きではない人にとっては、なんとも嬉しいエンディングでは?(笑)
またも悪の道へ走っていくアレックスですが、段々と周りの成長を目にすることで、悪事を働くことに飽きてきます。昔の仲間達もそれぞれの幸福を掴み、次第に彼は結婚などの“家庭”へ憧れを抱くようになりました。
新たな道を歩み出し、不良少年からの脱却を経て物語は終わります。映画ではモヤモヤの残る結末でしたが、原作ではアレックスの大人になった瞬間までもが描かれているんですよ。ぜひ映画と併せて楽しむことをオススメします!
まとめ
不良少年だったアレックスの生き様を、皮肉たっぷりで描いた作品『時計じかけのオレンジ』。社会風刺な一面と因果応報の混ざり合ったストーリーは必見です。パンチの効いた作品が観たい時、スリリングな映画が観たい時にはぴったりでしょう。
世界観の深さも魅力の一つで、登場キャラクターのファッション性の高さ、映像美の芸術の高さは拍手喝采モノ。キューブリックのこだわりが一枚一枚に込められています。
そして原作小説も楽しむと『時計じかけのオレンジ』の面白味がより一層感じられるはず。ナッドサット言葉など独自の個性を味わいながら、世界観をとくと楽しんでくださいね!